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「何を考えているの!?第一王子が女性のベッドに夜這いだなんて!?」
信じられないとリリーが非難すれば、ルイスは何食わぬ口調で惚けた。
「好きな相手が同じ敷地内にいるのに我慢などできないよ」
「私達まだ結婚していないわ、婚約しているだけよ?分かっているの?」
「でも、もう何度も一緒のベッドで朝を迎えただろう?キスもした」
「あれは貴方が、私に来いって命令したからやむ終えず部屋に行ったんじゃない!」
見習い騎士だったリリーに、ルイスは上司として夜部屋に来るように命令したのだ。それに拒むことが出来ずリリーはルイスとベッドを共にしたのだが、あくまで腕に抱かれて添い寝するだけだった。
(確かに寝ながらキスをされたことは何度かあったけど、それだけよ!?)
「抱いてキスするだけで、いつもリリーに触れたいのに我慢するのが大変だった」
もちろんその間もリリーの脇腹あたりを撫でるのは止めない。
(ひゃっ!脇腹そんなに撫でたらくすぐったいわ!)
他人に触れられるのがくすぐったいような、でも気持ちいいような、どちらとも判別つかない感覚に、リリーの体から抵抗しようとする力が抜けていく。
さっきまで寝ている夢現の狭間で、気持ちよかった感覚はこれだったのかと分かる。
(分かっても、力が……、ルイスの腕の中にいると、どうしても力が抜けて……)
前にもリリーはルイスのベッドで渋々添い寝をしたことがあったが、そのときもルイスの腕の中でお互いの手を絡ませあったりキスをされたりして、どうすればいいのかわからず震えているだけだった。
重ねられた唇の抵抗の声を飲み込まれて、唇の隙間から入り込んできた湿ったモノに、思わずリリーの体が緊張した。
(これ、ルイスの舌なの?私、ルイスに舌を入れられて)
今までも何度かルイスとキスをしたことはあったが、舌を入れられたのは初めてだ。しかしリリーの口の中を縦横無尽に奪っていくのかと思えばそうではなかった。
生暖かい舌が少し入っては、すぐに出ていき、リリーの薄い唇を舐めたり、甘く食んだりして遊んでいるようだ。
おかげで息が苦しくなることはない。時折行き場に迷ったリリーの舌とルイスの舌が触れると、ちゅっと舌先を吸われて、リリーの背中をゾクリとしたものが走った。
自然とリリーの瞼が落ちていき、暗闇に閉ざされた視界の中で、キスしている感覚だけが鮮明になっていく。
(ルイスとキスしていると頭が、ぼーっとして……。怖いのに、どうしてこんなに気持ちいいの……?)
未知の感覚が怖いのに、次第にルイスとのキスを拒めなくなり、そっとリリーの方から舌を伸ばすと、舌を絡められ、
「いい子だ、リリー」
(もうっ、私のこと、子供扱いしてるわね……)
30歳のルイスと16歳のリリーでは歳が離れているのは今更だが、年頃の16の女性相手に子供扱いするのはどうだろう。
重ねた唇の角度を少しづつずらしながら、ひとしきりキスをした後、離れたルイスの唇はそのまま降りていき、リリーの首元や耳にキスをし始めた。
「ッ…、ぁ、んあ……、んっ、ルイ、ス、………」
つい、逃げるようにリリーが顔を背けるように横に向けると、ルイスはそこに顔を埋め、執拗に愛撫し始めた。
キスされるところが、チクリ、チクリとして、その度に嬌声が漏れてしまう。
耳の耳朶を口に咥えられると、耳の中にぴちゃりと生々しい水音が響いて、覆いかぶさるルイスの胸にしがみつく。
まだお互い婚約中の身で、こんなことはしてはいけないと思うのに、ルイスから与えられる快楽に、抵抗らしい抵抗ができない。
なんの心構えもしていなかった。そんな天蓋布に覆われた暗闇の布団の中で、男らしく引き締まった体のルイスに覆いかぶさられ、体を密着させて弄られるうちに、リリーの中で未知の熱がじわじわと燻りはじめる。
「あっ!」
「リリーの胸、柔らかくて気持ちいい」
キスしながらリリーの頭がぼーっとしている隙に、寝巻きのネグリジェのボタンを外されてしまっていたらしい。布の上からではなく、膨らむ途中の胸を直接ルイスは手の平で包む。
もみもみと数回柔らかく揉んでから、その先端を摘まれた。
「先が固くなってきた。いっぱい可愛がってあげるよ」
先端ばかりを抓ったり引っ張ったり、引っ掻かれると、そこが痛いような熱を帯びて、じんじんしてくる。さらに唇を重ねながら胸を揉まれると、得も言われぬ快楽でリリーの体がぶるりと戦慄く。
「あ、んっ!だ、だめ……!」
「どうして?こんなに気持ち良さそうにしているのに」
「それは、ん……ぁ……どうして私のダメなところばかり……?」
ルイスの触れるところ、するところ全てが気持ちいい。
まるでリリーの体を全て知りつくしているようだ。
「ずっと抱きしめながら弱いところを探していたからね、リリーの弱いところはもう全部知ってるよ」
「卑怯よ…、は、ぁ……、ルイス、や……、ン……」
ピンッ、と胸の先端を指で弾かれて、思わずリリーは身を竦める。すると、どうしてもルイスに体を密着させることになり、男にしては甘い香りに軽い目眩がした。
信じられないとリリーが非難すれば、ルイスは何食わぬ口調で惚けた。
「好きな相手が同じ敷地内にいるのに我慢などできないよ」
「私達まだ結婚していないわ、婚約しているだけよ?分かっているの?」
「でも、もう何度も一緒のベッドで朝を迎えただろう?キスもした」
「あれは貴方が、私に来いって命令したからやむ終えず部屋に行ったんじゃない!」
見習い騎士だったリリーに、ルイスは上司として夜部屋に来るように命令したのだ。それに拒むことが出来ずリリーはルイスとベッドを共にしたのだが、あくまで腕に抱かれて添い寝するだけだった。
(確かに寝ながらキスをされたことは何度かあったけど、それだけよ!?)
「抱いてキスするだけで、いつもリリーに触れたいのに我慢するのが大変だった」
もちろんその間もリリーの脇腹あたりを撫でるのは止めない。
(ひゃっ!脇腹そんなに撫でたらくすぐったいわ!)
他人に触れられるのがくすぐったいような、でも気持ちいいような、どちらとも判別つかない感覚に、リリーの体から抵抗しようとする力が抜けていく。
さっきまで寝ている夢現の狭間で、気持ちよかった感覚はこれだったのかと分かる。
(分かっても、力が……、ルイスの腕の中にいると、どうしても力が抜けて……)
前にもリリーはルイスのベッドで渋々添い寝をしたことがあったが、そのときもルイスの腕の中でお互いの手を絡ませあったりキスをされたりして、どうすればいいのかわからず震えているだけだった。
重ねられた唇の抵抗の声を飲み込まれて、唇の隙間から入り込んできた湿ったモノに、思わずリリーの体が緊張した。
(これ、ルイスの舌なの?私、ルイスに舌を入れられて)
今までも何度かルイスとキスをしたことはあったが、舌を入れられたのは初めてだ。しかしリリーの口の中を縦横無尽に奪っていくのかと思えばそうではなかった。
生暖かい舌が少し入っては、すぐに出ていき、リリーの薄い唇を舐めたり、甘く食んだりして遊んでいるようだ。
おかげで息が苦しくなることはない。時折行き場に迷ったリリーの舌とルイスの舌が触れると、ちゅっと舌先を吸われて、リリーの背中をゾクリとしたものが走った。
自然とリリーの瞼が落ちていき、暗闇に閉ざされた視界の中で、キスしている感覚だけが鮮明になっていく。
(ルイスとキスしていると頭が、ぼーっとして……。怖いのに、どうしてこんなに気持ちいいの……?)
未知の感覚が怖いのに、次第にルイスとのキスを拒めなくなり、そっとリリーの方から舌を伸ばすと、舌を絡められ、
「いい子だ、リリー」
(もうっ、私のこと、子供扱いしてるわね……)
30歳のルイスと16歳のリリーでは歳が離れているのは今更だが、年頃の16の女性相手に子供扱いするのはどうだろう。
重ねた唇の角度を少しづつずらしながら、ひとしきりキスをした後、離れたルイスの唇はそのまま降りていき、リリーの首元や耳にキスをし始めた。
「ッ…、ぁ、んあ……、んっ、ルイ、ス、………」
つい、逃げるようにリリーが顔を背けるように横に向けると、ルイスはそこに顔を埋め、執拗に愛撫し始めた。
キスされるところが、チクリ、チクリとして、その度に嬌声が漏れてしまう。
耳の耳朶を口に咥えられると、耳の中にぴちゃりと生々しい水音が響いて、覆いかぶさるルイスの胸にしがみつく。
まだお互い婚約中の身で、こんなことはしてはいけないと思うのに、ルイスから与えられる快楽に、抵抗らしい抵抗ができない。
なんの心構えもしていなかった。そんな天蓋布に覆われた暗闇の布団の中で、男らしく引き締まった体のルイスに覆いかぶさられ、体を密着させて弄られるうちに、リリーの中で未知の熱がじわじわと燻りはじめる。
「あっ!」
「リリーの胸、柔らかくて気持ちいい」
キスしながらリリーの頭がぼーっとしている隙に、寝巻きのネグリジェのボタンを外されてしまっていたらしい。布の上からではなく、膨らむ途中の胸を直接ルイスは手の平で包む。
もみもみと数回柔らかく揉んでから、その先端を摘まれた。
「先が固くなってきた。いっぱい可愛がってあげるよ」
先端ばかりを抓ったり引っ張ったり、引っ掻かれると、そこが痛いような熱を帯びて、じんじんしてくる。さらに唇を重ねながら胸を揉まれると、得も言われぬ快楽でリリーの体がぶるりと戦慄く。
「あ、んっ!だ、だめ……!」
「どうして?こんなに気持ち良さそうにしているのに」
「それは、ん……ぁ……どうして私のダメなところばかり……?」
ルイスの触れるところ、するところ全てが気持ちいい。
まるでリリーの体を全て知りつくしているようだ。
「ずっと抱きしめながら弱いところを探していたからね、リリーの弱いところはもう全部知ってるよ」
「卑怯よ…、は、ぁ……、ルイス、や……、ン……」
ピンッ、と胸の先端を指で弾かれて、思わずリリーは身を竦める。すると、どうしてもルイスに体を密着させることになり、男にしては甘い香りに軽い目眩がした。
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