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5原始の森と温泉宿
5-2.原始の森と温泉宿
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「頭に血がのぼってきてヤバイ」
ソゴゥ様が仰る。
「我に任せよ」
悪魔の身体から黒い炎が湧き上がり、炎が糸を伝って延焼し、捉えられていたソゴゥ様の周囲の糸を溶かす。
やがて、なおも伸びてきた炎が、自分やブロンに張り付いていた糸を溶かした。
耐火素材だったはずだが、悪魔の黒い炎は、通常の炎と違って物質に劣化や腐敗などを引き起こすことが出来るらしい。
地面に降りると、服から何から体中ベタベタで、髪にも蜘蛛の糸がついたままになっていて不快極まりない。
「早く街に行って、宿をとって風呂に入って服を着替えたい」とソゴゥ様。
騎士らしく常に泰然としているブロンも、流石に青い顔で同意していた。
蜘蛛の糸を避けて飛んでいると、地表では瀑布が連なり、やがて水は黒い地面を割く白い流れとなった。
渓流の底に堆積した白い砂が酸化していないところを見るに、生き物の生息や飲み水には向かない水質のようだ。
「何だあれは」
ブロンが渓流の先を指さす。
何か赤いものが川面に浮かんで流れてくる。
「花じゃないか?」
しばらく飛び続けていると、枝が撓るほど赤い花をつけた大樹が林立し、赤い花のトンネルを形成している。
枝をくぐるように飛んでいると、ブロンの髪に赤い花がついているのに気づいた。
武骨で眼光が鋭く、とても花の似合うような男ではない。
一度正面に向き直り、笑ってしまわないよう深呼吸をしてから、同僚に指摘をする。
「ブロン、頭に花がついている」
ブロンはギョッとして手で払おうとしたが、どうやら蜘蛛の糸が付着した部分に引っ付いたようで取れないらしい。
逆を見ると、ソゴゥ様にも付いていた。
「ソゴゥ様、花がついております。私がお取りしてよろしいでしょうか?」
「えっ花? 取って下さい!」
手を伸ばして花を取ろうとするが、まったく剥がれない。
「蜘蛛の糸と髪の毛に絡んでしまって、上手く取れませんね」
「わっ、ヴィントさんにもついていますよ」
自分の頭に手をやると、二つも頭にのっかっていた。
悪魔だけ何も付いていない。
「うわわわわわわわわ」
突如ソゴゥ様が叫びながら、顔の周りを手で払われた。
「どうしたのだ?」
「虫が! 虫が!!」と言いながらソゴゥ様が藻掻いている。
「虫などおらぬ。気をしっかり持つのだ」
「いやだって、頭にオオカナブンがついてない? 羽音がすごいする」
「花がついているだけだ。この花か!」
ブロンは両耳を塞いで苦痛を耐えるような表情をしている。
自分は、半年前に別れた彼女から頬に受けた打擲音が繰り返し聞こえる。
その時の衝撃と、喪失感に泣きそうになる。と言うか、泣いてしまっていた。
「クッ、ガイド! 赤い花、幻聴、ガルトマーン・・・・・・・呟椿、取りついた生き物が一番嫌がる音を聞かせて弱らせる・・・・・・・食肉植物、マジか、次から次へと!」
ソゴゥ様が魔法書を取り出され、花の生態をお調べになられて言う。
「樹木本体は寒さに弱く、花はスーパービィバ火山の灰や、シマティユウ湖の塩で枯れる・・・・・・・って、持っているわけがねえ!」
「我の炎で焼こうか?」
「やめろ、ハゲる、待て、無ければご家庭のお塩でも代用できますって」
「私、塩を持っています」とほぼ号泣に近い状態で答える。
「ヴィントさんには一体何が聞こえているのか・・・・・・・塩で花を揉み込むようにすると、暫くして剥がれ落ちるらしい」
各自受け取った塩で、頭の花を剥がす。
何処へ行くにも塩を携帯しておいてよかった。とりあえず塩さえあれば、何でも美味しく食べられると、騎士の演習で学んで以来の習慣が役に立った。
やがて、この原始の森から永遠に抜け出せないのでは、という不安が頭を擡げかけた頃、登った断崖から見下ろす先に、宿場町の風情のある集落を見つけて小躍りしたい気持ちになった。
この森での野宿も、夜道を行くのも完全に自殺行為でしかない。
町へ辿り着き、明日の移動手段となる馬の確保を行い、後は宿泊できるところを探す。
街道が町の中央を抜け、道の両端には食堂や土産物店が軒を連ねている。
町には、有翼人以外の姿も多く見られた。
街道から来たであろう旅行者に奇異の目で見られながら、自分たちの蜘蛛の糸や泥などで汚れた格好を振り返る。
「地図だけじゃ、分からない事があるんだな」
ソゴゥ様が何やら悔やまれるように、衣服の汚れを払いながら仰る。
「ええ、まさかあれほど手つかずの森とは思いませんでしたね。人どころか、獣道さえ見つけられませんでした。あの森の虫や植物を相手にするより、大型の魔獣を相手にしている方がマシです」とブロンが応える。
やがて、街道の奥まったところに、山を背にした趣のある宿を見つけた。
「ビィバ温泉郷・湯けむりの宿、彼岸花」と看板にある。
「ここに泊まれるか、確認してきます」
「いや、一緒に行きますよ」
ソゴゥ様がまるで我が家に戻ったように、気楽に宿の中へ入っていかれるのに続き、文字の書かれた、たれた布を手でよけて、後を追う。
「すみません、大人四人で泊まりたいんだけれど、部屋ある? 予約はしてないんだけれど」
入り口に客を迎えて立つ黒い翼の有翼人の女将に、ソゴゥ様が気さくに声を掛ける。
この町の有翼人のほとんどが身に付けている、前合わせの変わった服装をしている。
「いらっしゃい、予約なんてうちはやってないんで、前金で半分払ってくれたら部屋を用意できますよ。食事はどうします? うちでも食べられるけど」
「よかった、食事も四人ぶんね、あと、温泉あるの? 大浴場?」
「ありますよ、自慢の風呂が。この温泉郷で一番広いんですよ」
「宿泊費に入湯料は含まれているのかな?」
「ええ、宿泊されるお客さんは、好きな時間に好きなだけ入れますよ、とても疲れていらっしゃるご様子ですし、すぐに入ってきたらいいですよ」
「そうします。ちなみに混浴?」
「あはは、残念、混浴だと女性客が来なくなりますからねえ、男女別です」
「ですよね、じゃあ前金払うんで」
ソゴゥ様がさっさと前金を払おうとされるのを、慌てて二人で止める。
「それは我々が」
何とか、支払いは自分達でさせていただく。
受け付けの女将と同じ黒い翼の有翼人の若い仲居が、先に立って部屋に案内する。
「烏天狗の里みたいだな」
ソゴゥ様が独り言ちる。
ソゴゥ様が仰る。
「我に任せよ」
悪魔の身体から黒い炎が湧き上がり、炎が糸を伝って延焼し、捉えられていたソゴゥ様の周囲の糸を溶かす。
やがて、なおも伸びてきた炎が、自分やブロンに張り付いていた糸を溶かした。
耐火素材だったはずだが、悪魔の黒い炎は、通常の炎と違って物質に劣化や腐敗などを引き起こすことが出来るらしい。
地面に降りると、服から何から体中ベタベタで、髪にも蜘蛛の糸がついたままになっていて不快極まりない。
「早く街に行って、宿をとって風呂に入って服を着替えたい」とソゴゥ様。
騎士らしく常に泰然としているブロンも、流石に青い顔で同意していた。
蜘蛛の糸を避けて飛んでいると、地表では瀑布が連なり、やがて水は黒い地面を割く白い流れとなった。
渓流の底に堆積した白い砂が酸化していないところを見るに、生き物の生息や飲み水には向かない水質のようだ。
「何だあれは」
ブロンが渓流の先を指さす。
何か赤いものが川面に浮かんで流れてくる。
「花じゃないか?」
しばらく飛び続けていると、枝が撓るほど赤い花をつけた大樹が林立し、赤い花のトンネルを形成している。
枝をくぐるように飛んでいると、ブロンの髪に赤い花がついているのに気づいた。
武骨で眼光が鋭く、とても花の似合うような男ではない。
一度正面に向き直り、笑ってしまわないよう深呼吸をしてから、同僚に指摘をする。
「ブロン、頭に花がついている」
ブロンはギョッとして手で払おうとしたが、どうやら蜘蛛の糸が付着した部分に引っ付いたようで取れないらしい。
逆を見ると、ソゴゥ様にも付いていた。
「ソゴゥ様、花がついております。私がお取りしてよろしいでしょうか?」
「えっ花? 取って下さい!」
手を伸ばして花を取ろうとするが、まったく剥がれない。
「蜘蛛の糸と髪の毛に絡んでしまって、上手く取れませんね」
「わっ、ヴィントさんにもついていますよ」
自分の頭に手をやると、二つも頭にのっかっていた。
悪魔だけ何も付いていない。
「うわわわわわわわわ」
突如ソゴゥ様が叫びながら、顔の周りを手で払われた。
「どうしたのだ?」
「虫が! 虫が!!」と言いながらソゴゥ様が藻掻いている。
「虫などおらぬ。気をしっかり持つのだ」
「いやだって、頭にオオカナブンがついてない? 羽音がすごいする」
「花がついているだけだ。この花か!」
ブロンは両耳を塞いで苦痛を耐えるような表情をしている。
自分は、半年前に別れた彼女から頬に受けた打擲音が繰り返し聞こえる。
その時の衝撃と、喪失感に泣きそうになる。と言うか、泣いてしまっていた。
「クッ、ガイド! 赤い花、幻聴、ガルトマーン・・・・・・・呟椿、取りついた生き物が一番嫌がる音を聞かせて弱らせる・・・・・・・食肉植物、マジか、次から次へと!」
ソゴゥ様が魔法書を取り出され、花の生態をお調べになられて言う。
「樹木本体は寒さに弱く、花はスーパービィバ火山の灰や、シマティユウ湖の塩で枯れる・・・・・・・って、持っているわけがねえ!」
「我の炎で焼こうか?」
「やめろ、ハゲる、待て、無ければご家庭のお塩でも代用できますって」
「私、塩を持っています」とほぼ号泣に近い状態で答える。
「ヴィントさんには一体何が聞こえているのか・・・・・・・塩で花を揉み込むようにすると、暫くして剥がれ落ちるらしい」
各自受け取った塩で、頭の花を剥がす。
何処へ行くにも塩を携帯しておいてよかった。とりあえず塩さえあれば、何でも美味しく食べられると、騎士の演習で学んで以来の習慣が役に立った。
やがて、この原始の森から永遠に抜け出せないのでは、という不安が頭を擡げかけた頃、登った断崖から見下ろす先に、宿場町の風情のある集落を見つけて小躍りしたい気持ちになった。
この森での野宿も、夜道を行くのも完全に自殺行為でしかない。
町へ辿り着き、明日の移動手段となる馬の確保を行い、後は宿泊できるところを探す。
街道が町の中央を抜け、道の両端には食堂や土産物店が軒を連ねている。
町には、有翼人以外の姿も多く見られた。
街道から来たであろう旅行者に奇異の目で見られながら、自分たちの蜘蛛の糸や泥などで汚れた格好を振り返る。
「地図だけじゃ、分からない事があるんだな」
ソゴゥ様が何やら悔やまれるように、衣服の汚れを払いながら仰る。
「ええ、まさかあれほど手つかずの森とは思いませんでしたね。人どころか、獣道さえ見つけられませんでした。あの森の虫や植物を相手にするより、大型の魔獣を相手にしている方がマシです」とブロンが応える。
やがて、街道の奥まったところに、山を背にした趣のある宿を見つけた。
「ビィバ温泉郷・湯けむりの宿、彼岸花」と看板にある。
「ここに泊まれるか、確認してきます」
「いや、一緒に行きますよ」
ソゴゥ様がまるで我が家に戻ったように、気楽に宿の中へ入っていかれるのに続き、文字の書かれた、たれた布を手でよけて、後を追う。
「すみません、大人四人で泊まりたいんだけれど、部屋ある? 予約はしてないんだけれど」
入り口に客を迎えて立つ黒い翼の有翼人の女将に、ソゴゥ様が気さくに声を掛ける。
この町の有翼人のほとんどが身に付けている、前合わせの変わった服装をしている。
「いらっしゃい、予約なんてうちはやってないんで、前金で半分払ってくれたら部屋を用意できますよ。食事はどうします? うちでも食べられるけど」
「よかった、食事も四人ぶんね、あと、温泉あるの? 大浴場?」
「ありますよ、自慢の風呂が。この温泉郷で一番広いんですよ」
「宿泊費に入湯料は含まれているのかな?」
「ええ、宿泊されるお客さんは、好きな時間に好きなだけ入れますよ、とても疲れていらっしゃるご様子ですし、すぐに入ってきたらいいですよ」
「そうします。ちなみに混浴?」
「あはは、残念、混浴だと女性客が来なくなりますからねえ、男女別です」
「ですよね、じゃあ前金払うんで」
ソゴゥ様がさっさと前金を払おうとされるのを、慌てて二人で止める。
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受け付けの女将と同じ黒い翼の有翼人の若い仲居が、先に立って部屋に案内する。
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