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パンがなければ、お菓子を。
72話
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彼の手がスカートの下に潜り込み、お尻のあたりをまさぐられている。
下着がないから、彼の手の冷たさがダイレクトに感じられた。
「んっ……ふっ、うぅ」
くぐもった声が、彼に封じられた唇から洩れた。
それでも、織部くんは許してくれない。さらに深くなるくちづけに、わたしはこの瞬間が現実とも夢ともつかないような心地になっていた。
血の流れる音が耳触りなほど響く。
外には、さっきの神父がいる。
ドアを開けられたらお終いだ。
それが判っていながら理性はどこかへ行ってしまった。
お尻の間から閉じようとする足の隙間をこじ開けるようにして、彼の手が潜り込んでくる。
触れられる前から、すでにそこは滴るほど濡れてしまっていた。
「……優衣?」
唇を放して、彼がわたしの名を呼んだ。
わたしは唇をかみしめて俯いた。もう彼の顔をまともに見れない。
さすがに、織部くんも驚いているみたいだった。
太ももの内側をぬるい液体が垂れていくのが判る。
恥ずかしすぎて、もう死にたい。
「さっき、途中だったな」
耳もとに囁かれて、わたしは息が詰まる。
彼のその声には、笑いが含まれているような気がしたから。
頭の軽い女だと思われたかもしれない。そう思っただけで涙がまた込み上げてきた。
さっきまでの幸せな気分は、空気の洩れた風船のように萎んでいく。
「……ご……ご、めんなさ……」
「何を謝ってる。バカ」
敏感な部分を擦られただけで、身体が跳ね上がった。
内腿の力が緩んだ。すばやく彼の指先がぬめった場所を襲う。
「くぅんっ」
声を殺そうとして、かえって変な声が出てしまう。
「声は我慢しろよ」
くぷっと粘った音がした。とろとろになった肉襞が割りほぐすように縦に指が行き来する。
「やだ。……や、だよ……」
いきなりものすごい圧迫感がくる。指が入ってきたらしい。
あまりのことに、わたしは目を見開いた。
「このままで、辛いのはお前自身だぞ」
低い声で、織部くんがそう囁いた。
わたしは、夢中でかぶりを振る。
「だ、大丈夫だから……」
「大丈夫わけないだろうが、バカ」
こんな時にバカバカ、連呼しなくったって。
「ほんっ、とに……おかまいなく……」
「そう言うな。すぐに気持ちよくしてやる」
中でくっと曲げられた指先から、電流が流されたようにびりびりする。全身の毛孔が開いたみたいな感じ。
先ほどまでとは、まるで違う。
織部くんは、確かに嘘は言わなかった。すごく乱暴にされているのに、気持ちがいい。
でも、こんな時まで律儀にしなくていいから。
下着がないから、彼の手の冷たさがダイレクトに感じられた。
「んっ……ふっ、うぅ」
くぐもった声が、彼に封じられた唇から洩れた。
それでも、織部くんは許してくれない。さらに深くなるくちづけに、わたしはこの瞬間が現実とも夢ともつかないような心地になっていた。
血の流れる音が耳触りなほど響く。
外には、さっきの神父がいる。
ドアを開けられたらお終いだ。
それが判っていながら理性はどこかへ行ってしまった。
お尻の間から閉じようとする足の隙間をこじ開けるようにして、彼の手が潜り込んでくる。
触れられる前から、すでにそこは滴るほど濡れてしまっていた。
「……優衣?」
唇を放して、彼がわたしの名を呼んだ。
わたしは唇をかみしめて俯いた。もう彼の顔をまともに見れない。
さすがに、織部くんも驚いているみたいだった。
太ももの内側をぬるい液体が垂れていくのが判る。
恥ずかしすぎて、もう死にたい。
「さっき、途中だったな」
耳もとに囁かれて、わたしは息が詰まる。
彼のその声には、笑いが含まれているような気がしたから。
頭の軽い女だと思われたかもしれない。そう思っただけで涙がまた込み上げてきた。
さっきまでの幸せな気分は、空気の洩れた風船のように萎んでいく。
「……ご……ご、めんなさ……」
「何を謝ってる。バカ」
敏感な部分を擦られただけで、身体が跳ね上がった。
内腿の力が緩んだ。すばやく彼の指先がぬめった場所を襲う。
「くぅんっ」
声を殺そうとして、かえって変な声が出てしまう。
「声は我慢しろよ」
くぷっと粘った音がした。とろとろになった肉襞が割りほぐすように縦に指が行き来する。
「やだ。……や、だよ……」
いきなりものすごい圧迫感がくる。指が入ってきたらしい。
あまりのことに、わたしは目を見開いた。
「このままで、辛いのはお前自身だぞ」
低い声で、織部くんがそう囁いた。
わたしは、夢中でかぶりを振る。
「だ、大丈夫だから……」
「大丈夫わけないだろうが、バカ」
こんな時にバカバカ、連呼しなくったって。
「ほんっ、とに……おかまいなく……」
「そう言うな。すぐに気持ちよくしてやる」
中でくっと曲げられた指先から、電流が流されたようにびりびりする。全身の毛孔が開いたみたいな感じ。
先ほどまでとは、まるで違う。
織部くんは、確かに嘘は言わなかった。すごく乱暴にされているのに、気持ちがいい。
でも、こんな時まで律儀にしなくていいから。
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