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第四章 子どもが産める 一

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     一

 アッズーロは駆けつけてきたレーニョに肩を借り、咳込み続けるナーヴェをトゥオーロが抱き上げて、ともに侯城の広間へ戻った。水浴びしていた他の職人達も、不安げな面持ちでぞろぞろとついて来る。
 ジャッロは、既に元気な様子でフルミネに抱き抱えられ、心配そうにアッズーロとナーヴェを迎えた。
「……きみが、無事……で、よかった……」
 ナーヴェが咳の合間に、安堵した様子で言うと、ジャッロは目に涙を浮かべて謝った。
「ごめんなさい、ナーヴェ様。おれが、お母さんの言うこと聞かなかったから……」
「うん。……次から……は、気を……つけ……」
 ナーヴェの咳はいよいよ激しくなり、言葉が続かなくなってしまった。
「ジャッロ、おまえは早く家へ帰って休め」
 アッズーロはレーニョから離れて言い、トゥオーロに向き直る。
「フルミネとともに、ジャッロを一晩しっかり看てやるがよい。ナーヴェをこちらへ」
 トゥオーロは、注意深くナーヴェをアッズーロの腕へ渡してから、深々と頭を下げた。
「陛下、ナーヴェ様、ジャッロを救って頂き、本当にありがとうございます。この御恩は一生忘れません!」
 フルミネも、ジャッロを抱いたまま頭を下げた。
「本当に、ありがとうございます。わたしが、目を離したばっかりに……! 本当に、申し訳ありません!」
「ならば今後は、更なる忠勤に励め」
 アッズーロは肩越しに言って、階段へ向かった。腕に抱えたナーヴェの咳が、一向に治まらない。アッズーロは階段を足早に上がり、廊下を大股で進んだ。ついて来たレーニョが小走りで先回りして、ナーヴェが与えられている部屋の扉を開ける。アッズーロは一直線に寝台へ行き、ナーヴェを寝かせた。
 アッズーロが掛けた掛布の下で、ナーヴェは体を横向きにして折り曲げ、咳込み続ける。咳込みながら、うっすらと目を開けて、言った。
「この……体……は、替えが……利く。でも、きみ……の体……は、違う……」
「分かっておる。だが、われは泳ぎにもそれなりの腕前を有しておる。それに、われの二週間分の食料を費やしたその体だ、そう簡単に諦められるか」
 アッズーロの反論に、ナーヴェは苦しげに咳をしながら、告げた。
「ごめん……、たくさん……の命を……費やして……きた体……なの……に。極小機械……で、対処……は、している……んだ……けれど、多分、肺水腫に……なる……から、助かる……可能性……は、五分五分……」
「何だと」
「泳ぎ……はできた……けれど、やっぱり……体力不足……だった。ごめん……」
 詫びて目を閉じ、咳を続ける王の宝を、アッズーロは愕然として見下ろした。
(死んでしまうのか?)
「陛下」
 ポンテの声が、すぐ間近でした。見れば、頼りになる女官が、いつの間にか傍らに立っている。
「ナーヴェ様にはすぐに着替えて頂きます。濡れたままでは、一層お体が弱ってしまいます。お話は、その後に」
 強い口調で言われて、アッズーロは一歩下がった。途端に、ピーシェを始めとした従僕の少女達が視界に入ってきた。少女達はポンテを手伝い、ナーヴェの衣を脱がせて体を拭き、長い髪の水を拭い、新しい男物の衣を着せて寝かせ、取り替えた掛布を掛ける。ピーシェはそのまま寝台の傍らに残り、他の従僕達は部屋の外へ去り、ポンテは寝台に腰掛けて、掛布の上からナーヴェの背をさすり始めた。
「あり……がとう……」
 弱々しく礼を述べたナーヴェに、ポンテは厳しく言った。
「お命を、簡単に諦めてはいけません。あなた様は王の宝。陛下の許可なくして死ぬことは許されぬと、思い定めて下さいませ」
 ナーヴェは細く目を開き、微かに驚いた顔をしたが、すぐに微笑んだ。
「そう……だね……。努力……する」
「陛下も」
 ポンテの矛先は、急にアッズーロへ向く。
「いつまでも自失なさっておられずに、ナーヴェ様の手ぐらい握って差し上げて下さいませ。それが、何よりの励ましにございます」
 アッズーロは無言でナーヴェの枕元へ腰掛け、その片手を握った。華奢な手は、ひどく冷たく、ナーヴェが咳込むたびに揺れ、アッズーロの心を抉る。
(母上と、同じだ……)
 母グランディナーレは、肺炎で没した。もともと病弱な体質で、風邪を拗らせたのだ。
「……ごめん」
 またナーヴェが謝る。
「嫌なこと……思い出させ……るよね……」
 ナーヴェもグランディナーレのことを知っているのだ。
「よい。気にするな。今苦しいのは、そなたのほうであろう」
 アッズーロが応じると、ナーヴェは目を閉じ、咳込みながら、アッズーロが握った手に頭を寄せてきた。
(急に、幼子のように……)
 アッズーロは、ナーヴェの片手を握った手はそのままに、もう一方の手を上げ、青い髪を枕に流す形のいい頭を、そっと撫でた。
 外がいつの間にか暗くなり、一度部屋を出て、火を点した油皿を持ってきたピーシェが、窓を閉めた。
 ナーヴェは、息も絶え絶えに咳を続けていたが、不意に空いているほうの手を寝台に着いて、上体を起こした。
「どうした? 何か飲むか?」
 問うたアッズーロの肩に、ナーヴェはゆっくり凭れ、囁くように答えた。
「肺……に、水……が、溜まって……いる……から、このほう……が、楽……なんだ……」
「そうか。ならば、一晩中凭れていよ」
 アッズーロは空いているほうの手をナーヴェの肩に回して、細い体を支えた。
「あり……が……」
「もうよい。話すな」
 アッズーロが遮ると、律義な宝は大人しく黙った。
 長い夜だった。ポンテとピーシェは、ナーヴェが起き上がった暫く後に黙って部屋を辞し、パルーデも現れず、二人きりの時間が過ぎた。
 ナーヴェは強く弱く咳込み続けた。アッズーロは黙ってその体を支え続け、時折は背中をさすった。居た堪れない時間の連続。ついに耐え切れず、アッズーロは口を開いた。
「黙ったまま聞け。われがそなたのこの体を大切にするは、既に、この体に、多くの思い出を持っているからだ。この体は、われが初めて、この両腕で抱き上げた体だ。この体は、われが初めて、自ら考えた料理を食べさせた体だ。この体は、われが初めて、口付けた体だ。そう簡単に、諦められるか」
 ナーヴェは咳込みながら、青い双眸でアッズーロをまじまじと見つめ、破顔した。
「笑うな」
 アッズーロは憮然として命じた。
 夜半を過ぎると、ナーヴェの喉から喘鳴が漏れるようになった。咳の合間に、ひゅうひゅうと苦しげな音が鳴る。呼吸がままならない所為で意識も朦朧とするのか、傾いて倒れそうになる華奢な上半身を、アッズーロが両腕で支えなければいけなかった。それでも、握った手は離さず、ナーヴェが咳に耐えながら手に力を込めるたび、アッズーロは優しく握り返した。冷えていたナーヴェの体は、今や熱を出して汗ばんでいる。たまに開く目は段々と虚ろになっていき、アッズーロに、否応なく病床の母を思い起こさせた。
 明け方が近づくにつれ、ナーヴェの咳は小さく弱くなっていき、目も全く開かなくなって、眠るように、アッズーロに上体を預けるばかりになった。長く青い髪ごと、その体を抱えて支えながら、アッズーロは唇を噛んだ。手を握り、体を支える以外、できることのない己が悔しい。
「ナーヴェ……」
 頑張れ、とも言えず、アッズーロは時折ただ宝の名を呼んだ。
 がくりと、急にナーヴェの全身から力が抜けたのは、窓の外に朝日が感じ始められた頃だった。
「ナーヴェ!」
 低く叫んで、アッズーロは支えたナーヴェの顔を見つめた。目は閉じたままだが息はしている――。
【漸く峠を越えたよ】
 頭の中に唐突に声が聞こえ、寝台の傍らに、実体ではないナーヴェが現れた。白い長衣を纏い、微笑みを浮かべて佇む姿は、まるで幽霊のようだ。
「大丈夫なのか?」
 アッズーロの問いに、実体ではないナーヴェは頷いた。
【うん。極小機械を酷使していたから、肉体との接続をずっと切れなくて、心配かけてごめん。でも、肺水腫の治療は済んだから、後は体力の回復を待つだけだよ。まあ、無理は禁物だけれどね】
 成るほど、言われてみれば、ナーヴェの肉体の咳は嘘のように収まっている。熱も引いたようだ。
【とにかく、今は寝かせておいてくれるかな】
 指示されて、アッズーロはナーヴェの肉体をそっと寝台に横たわらせ、掛布を掛けてから、文句を言った。
「大丈夫なら、自分で体を動かせばよかろう」
【せっかく上手く眠らせられたから、もう起こしたくないんだよ】
 実体ではないナーヴェは、すまなそうに説明する。
【体力的には、本当に限界だからね。きみが励まし続けてくれなかったら、諦めていたかもしれない。病を得た肉体というのは、本当に苦しくてつらいね……】
 しんみりと呟かれて、アッズーロは不覚にも目頭が熱くなった。ナーヴェの肉体が助かったという安堵もある。だが、病床の母の苦しみを、ナーヴェが慰めてくれたような、不思議な感覚があったのだ。
「ならば、これからは、もう少し体を厭え」
 声が湿らないよう、気をつけて命じたアッズーロに、実体ではないナーヴェは優しく目を細めて告げた。
【そうだね。ぼくも、きみと同じで、この体に愛着が湧いてきたしね】
 寝台に歩み寄り、青い双眸で自分の肉体を見下ろす姿は、やはり幽霊のようだ。
【初めて人に抱き上げられて、初めて物を食べて、初めて馬車に乗って、初めて人と肩を並べて働いて、初めて口付けられた。とても思い出深い、思い出の詰まった体だよ】
 人ではない者は、臆面もない。
「――もうよい。さっさと肉体に接続して体力回復に専念せよ」
 頬が微かに火照るのを感じながら、アッズーロはぶっきらぼうに命じた。


 ナーヴェの肉体は、時折目を覚まして林檎果汁を飲む以外は、昏々と眠り続けた。
 代わりに草木紙生産の指揮を執ったのは、レーニョだった。
――「ナーヴェ様から、葦と楡から紙を作る方法については、できるだけ詳しく聞き取っておりますので」
 きっぱりと言い切った侍従は、広間に下りて、職人達の相談を受けながら、てきぱきと指示を出し、働き始めた。
【彼の理解力は、きみに匹敵するね】
 肉体を眠らせては話し掛けてくるナーヴェに、アッズーロは広間の階段の上で溜め息をついた。
「そうして話せるなら、あやつを助けてやったらどうだ?」
【それは無理だよ。ぼくが接続して話し掛けられるのは、王だけだから】
 実体ではないナーヴェは、寂しげな笑みを浮かべる。
【いろいろな人と話すなんて、肉体を持って初めてできたことなんだ。昨日、ポンテから叱られた時も、あんなこと初めてだったから、とても新鮮で、嬉しかったよ】
 そうして、ナーヴェは悪戯っぽい眼差しをアッズーロへ向けた。
【何なら、きみが彼を助けてあげたら? ぼくがずっと傍で説明するから】
「たわけ。王がそのような真似できるか。それに」
 アッズーロは信頼する侍従を見下ろす。
「あやつは、ああして取り戻したいのだ、あやつ自身の矜持をな。頑固で有能なそなたの所為で、あやつの存在意義は随分と揺らいでおったからな」
【うん。そうだね】
 ナーヴェは悪びれず頷き、微笑む。
【きみは、やっぱり優秀な王だよ。――それで、その優秀な王に、幾つか提言があるんだけれど】
「急に、何だ」
 アッズーロは幻影のナーヴェを振り向いた。
【まずは、水の中で人を助ける時に注意すること】
 ナーヴェは人差し指を立てて、少し真面目な顔で言う。
【あんな急流の中、手首を掴んで引っ張ったら駄目だ。昨日は、それで大分水を飲んで、肺にも入った。水の中で人を助ける時は、ぼくがジャッロを助けた時みたいに、相手を仰向けにして、顔が必ず水面から出るように支えるんだ。――まあ、これは、ぼくの肉体が死んだ場合、きみが後悔頻りになるから、今まで黙っていたんだけれど。幸い、ぼくの肉体は一命を取り留めたし、泳法に自信のあるきみが次また誰かを助けるかもしれないから、言っておくよ】
「――そなた、助けられておいて、よくも」
 怒るというより呆れたアッズーロに、ナーヴェも多少頬を弛めつつ、提言を続けた。
【王たる者、直せるところはどんどん直していかないとね。そして次に言いたいのは、そろそろ王城に帰らないといけないよね、ということ。ここにきみがいてくれるのは嬉しいけれど、でも、この国の脅威は、何もパルーデやテッラ・ロッサだけではないだろう? ぼくの肉体も明日にはある程度回復するし、レーニョも頑張ってくれている。ポンテもいるから、ここはもう大丈夫だよ。きみの間諜達もいるしね】
「――気づいていたのか」
【まあ、本気になれば情報収集は得意分野だから】
 底知れなさを匂わせるナーヴェに、アッズーロは複雑な思いで言った。
「戻らねばならんのは分かっておる。この昼には発つつもりだ。あやつらもおるが、そなた自身も、一日に一度は報告に参れ。接続なら、すぐに来れるのであろう?」
【うん。分かったよ。ただ、最近ぼくは不具合を起こすから、きみを不快にさせるかもしれないけれど、いいかい?】
「『不具合』?」
 不穏な言葉に、アッズーロは聞き返した。
【うん】
 ナーヴェは考える顔で告げる。
【多分、ぼくの本体と肉体の間で、僅かな齟齬が生じていて、それが不具合になるんだと今のところ分析している。酷くなったら、また言うよ】
「すぐに言うのだぞ」
【うん。約束する】
 笑顔のナーヴェに溜め息をつき、アッズーロは王城へ帰るため、与えられた部屋へ戻った。
 部屋には、従僕の少女が一人控えていた。
「昨日は申し訳ありませんでした、陛下」
 謝罪の言葉に、アッズーロは鼻を鳴らした。
「おまえの任務は間諜であって、われの護衛ではない。思い上がるな」
「はい」
 項垂れた少女に、アッズーロは口調を変えて言った。
「われは王城へ戻る。王の宝の動向も含めて、この侯城の情報、これからも逐一伝えよ。それこそが、われがおまえに与えた任務だ」
「はい……!」
 少女は深く頷くと、部屋を辞した。
「全く、どやつもこやつも……」
 アッズーロは文句を呟く。頼りになるのに、心配が尽きない――。
 そこで、床板が開いた。
「陛下」
 床下から頭を覗かせたフルミネが呼ぶ。
「用意が整いました。どうぞこちらへ」
「うむ」
 アッズーロは応じて、身軽に床下へ入った。
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