25 / 25
第2章 対立か共存か
23. 戦力
しおりを挟む 今日は葉月ちゃんのお家にお邪魔した翌日の月曜日、2週連続で週末にビッグイベントがあったので今週は平和に過ごしたいです。でも、今週のどこかで紫苑さんと合う予定がある。例のアルバイトの打ち合わせと契約を結ぶためです。単なる打ち合わせで済むのか不安だ……。
昨日葉月ちゃんのお家から帰る時に兄貴に電話で結婚する事を伝えたけど、まだ両親には言っていない。年に一度しか会わない両親に、言い出しづらいというのが本音なのだ。とりあえず正月に帰るから、その時に説明すれば良いかなって考えている。頼んだぞ、未来の僕。
そろそろ大学へ行く準備をしようと思いベッドから起き上がり、ふと横を見て見る。昨日はここに葉月ちゃんが寝ていたんだと思ったら、急に寂しく感じてしまった。葉月ちゃんが恋しいです。
いつものトーストにイチゴジャムを塗り、インスタント珈琲で簡単な朝食を頂きます。葉月ちゃんと一緒に暮らしたら、ちゃんとした朝食を作れるように考えないとダメだな……。これから始まる新しい生活を思い、少し不安になってきた。
この不安を払拭するためにも、今日の運勢を見て見ようかな! 鏡に映る自分を見て、神様に祈った。
【中野薫】
東京の国立大学に通う2年生。
成績は普通だけど、順調に単位を取得しているので進級に問題ないです。この調子で卒業出来るでしょう。
来年4月に恋人の黒川葉月と結婚します。彼女の両親とも馬が合い、関係は良好です。
うーん、将来的に彼女の家に住まわせて貰うのが良いと思うよ?
友好関係は千葉修二と天王寺玲子と特に仲が良く、親友と呼んで良いでしょう。
あと、天王寺紫苑とはビジネスパートナーです。
兄の中野日向との関係も良好です。ちなみに、中野日向は天王寺楓と再来年に結婚します!
※今日の運勢※
平和な一日になるでしょう♪
※業務連絡※
言うの忘れてたんだけど、レベルアップに伴い情報規制が一部解除され、負荷が軽減されました。おめでとうございます!
まさかの業務連絡があった。そして遂にレベルアップしていました!!! 神様ありがとうございます。これからも神様のお言葉を良く聞いて頑張ります!
どのタイミングでレベルアップしたのか分からないけど、情報規制が解除されたって書いてあるし、今なら色々な事が分かるかもしれない! あと負荷が軽減って事は使用回数が増えたのかもしれないな。後で数えて見ようかな。
それにしても、自分の個人情報が詳しくなってる気がする。しかも兄貴の結婚まで教えてくれています。兄貴が結婚するのは確定なのか……。
そうだ、もしかしたら天王寺久美子さんの天眼と同じように、物の情報もいっぱい分かるかもしれないな。金額とか見れたら面白そうだけどちょっと怖いな。でもまあ、ちょっと見て見よう。金額とか詳しい情報が見れるように祈りながら鑑定してみた。
【エッチな下着】
これは黒川葉月が初エッチした時に履いていたエッチな黒いパンツです。
スケスケのレースがふんだんに使われ扇情的ですが、履き心地は抜群です。
洗濯機の底に残されてた葉月ちゃんのパンツは、エッチな下着でした。べ、別にわざと返さなかった訳じゃないんだからねっ! 今度葉月ちゃんに返します……。
情報規制の一部解除というのがどんな内容なのかは分からないけど、やっぱり僕の鑑定だと物の情報は少ないようです。やはり久美子さんの天眼とは別物な気がします。
まあ物の価値が分かっても使いこなせないと思うし……。もし値段とか分かったとして、玲子さんの実家で出てくる食器一つ鑑定したら、金額に驚いて手が震えて大変なことになりそうだ。知らぬが仏です。
今日は平和な一日を満喫しよう!
◇
今日も今日とて朝の集会です。今日は葉月ちゃんの事とか報告しようと思うけど、長くなりそうだからお昼休みにしようかな。
今日の運勢が平和ってことは、修二や玲子さんも平和だと思う。少なくとも悪い事は無いと思います。
そんな事を考えていたら、修二と玲子さんの登場です。今日もキラキラと輝いていますね!
「おはよう二人とも」
「うーっす」
「おはようございます薫さん、聞きましたよ昨日のこと」
むむ? 昨日の事とはあれですか、僕たちのエッチなお話ですか? こんな公衆の面前でそんな話をするなんて、このお嬢様は何を考えているのでしょうか。ここはビシッと言ってあげないとダメですね。
「玲子さん、セクハラですよ!」
「何の事かしら? 婚約したんでしょう?」
「……くっ」
違ったようです。婚約の事でした。どこから漏れたんだ? 普通に考えて葉月ちゃんかな……。さて、ビシッと言ってやったのは良いけど、気まずいな。よし、矛先を変えよう。
「えっと……修二ありがとう! 修二の体験を参考になんとかなりました!!」
「え? 俺、何か言ったっけ?」
「……薫さん、セクハラですわよ!!」
修二は分からないようだけど、玲子さんは気が付いたようだね。ふふ、僕は玲子さん達の初体験の内容を知っているのですよ。そうです、僕が暴走しなかったのも修二のお陰です。ありがとうございます!
「何のことかな? そろそろ今日の運勢見て見るよ~」
誤魔化して鑑定のお時間です。いつも通り、修二から行こうかな。神様神様、修二くんの恥ずかしい情報を教えて下さい! そんな事を考えながら神様に祈った。
【千葉修二】
東京の国立大学に通う2年生。
千葉修二と天王寺玲子の出会いは小学校時代にまで遡る。
二人は元々、家同士の付き合いがあり小学校も一緒だった。
小さい頃から修二はイケメンでモテまくった。そんな修二を見て玲子はずっとヤキモチを焼いていたのである。
玲子は別の高校へ進学したが、修二は一人で共学の高校へ進学した。玲子が傍にいない修二は、女子たちから狙われまくったのだった。
だがしかし、その頃には玲子との縁談の話もあったため、誰とも付き合わなかったのである。
そんな事が続いた結果、千葉修二は男が好きであるという噂が一気に広がった。そして、男からのお誘いが絶えなくなった……。
その状況に限界を感じた修二は、父親を説得して転校した。そして転向してすぐ、縁談の決まった玲子に迫った。きっと、自分が女性を好きということを確認したかったのだろう……。
実際に玲子と結ばれた日、玲子の体に興奮してしまい大暴走したのは良い思い出です。
※今日の運勢※
近所のお肉屋さんに行くと良いかも♪
どういう事だろう……。確かに鑑定する前に神様に修二の恥ずかしい情報が知りたいと願った。その結果がこれなのか?
つまり、今まで通り何も考えずに鑑定したら今朝の僕のような情報になって、知りたい情報を願って鑑定するとその情報が得られるのだろうか?
修二に聞きたい。『高校の時、男に迫られて転校したの?』って聞きたい! けどまだだめだ。もう少し情報を整理して、紫苑さんに相談してからの方が良さそうだ。
まだサンプルが少ないから色々と見てみる必要がありそうだな……。
とりあえず、修二には今日の運勢だけ伝えよう。
「こんな感じでした。お肉屋さんで特売でもあるのかね?」
「あー、大通りから外れたところに小さな肉屋があるんだけど、すげー美味いんだよ。いつも行列出来ててさ。帰りに寄ってみるな」
ふぅ、何とか誤魔化せた。次は玲子さんか。
「次は玲子さん行きますね!」
「よろしくですわー」
セクハラ発言をしてしまったので、ちょっと玲子さんが不機嫌です。よし、この鑑定能力の実験台になってもらいますよ玲子さん!! これが本当のセクハラだー!!
神様神様、玲子さんの最新エッチ情報を教えて下さい! そんな事を考えながら神様に祈った。
【天王寺玲子】
東京の国立大学に通う2年生。
とある飲み会が終わった夜のことである。玲子は打ちひしがれていた。
真面目でしっかりとした妹だと思っていたら、まさかの特殊性癖の持ち主だったと知ってしまったからである。
妹の楓は、ショタをベッドに縛り付け、優しく囁き、溶かすような愛撫を行い、泣きながら懇願しても責め立てるドSなお嬢様だったのである。
自宅に帰った玲子は修二に相談した。楓の言う拘束寸止め焦らしトロトロ溶かしプレイがしてみたいと。玲子は妹の気持ちを理解したかったのである。
酔っぱらった修二は何も考えずに了承した。拘束具などないため、タオルで修二の両手を縛るだけの簡単な拘束だった。
玲子は修二の体にキスをして、ローションを使って優しくマッサージをした。次第に硬くなる修二のそれを、暴発させないようにねっとりと育てた。
玲子は次第に楽しくなってきた。いつも責められっぱなしだが、今日は修二が自分の手で感じている。修二の切なそうな表情を見るだけで濡れてくる。
ちょっと楓の言う事が分かったかなと思った瞬間、玲子は大きな誤算をしていることに気付かされた。そう、修二はドMではなく、ドSだったのである。
修二を拘束していたタオルは簡単に解け、玲子は簡単に押し倒されてしまった。
暴走した修二は背後から玲子に襲い掛かり、激しく責め立てた。まさに獣の交尾、ワンワンスタイルであった。
玲子が何度達しようと止まらない責めに、逃げるようにうつ伏せに倒れてしまう。そして逃げ場の失った玲子を更に責め立てる修二は、大暴走していた。
この時、玲子は獣のような声を上げながら思った。このプレイはもうやめようと……。そんな事を考えながら、玲子の意識は沈んでいった。
※今日の運勢※
午後の講義は休講ですよ~!
「エッッッッッッ!!」
「大丈夫か薫?」
「どうしたんですの薫さん、顔が赤いですわよ」
ちょっとした出来心だったんです。本当に出来心だったんです。まさか本当に玲子さんの最新エッチ情報を教えてくれるなんて思ってもいませんでした……。
鑑定する前に知りたい情報を神様に願うとその情報が得られるというのは確定な気がする。あとはどこまでの情報が得られるのかが問題かもしれない。情報規制も一部しか解除されてないようだし……。
それよりもこの情報って『居酒屋よっちゃん』で5人で飲んだ夜の事だよね。あの夜にこんなすごいエッチをしていたなんて思いませんでしたね。というかエッチの内容を想像したら玲子さんの顔が見れないよ……。
もうさっさと今日の運勢を伝えて逃げよう。
「玲子さん、今日の午後は休講らしいです。運勢に出てました! じゃあ僕はもう行きますので~」
「え!? ちょっと薫さん待ちなさい!!」
背後で叫ぶ玲子さんの声を聞きながら、玲子さんはエッチの時どんな声なんだろうって想像してしまった。獣のような声ってどんなのだろう? この情報は危険だ。
色々と使い方を勉強しないとダメだと分かった平和な朝だった。
昨日葉月ちゃんのお家から帰る時に兄貴に電話で結婚する事を伝えたけど、まだ両親には言っていない。年に一度しか会わない両親に、言い出しづらいというのが本音なのだ。とりあえず正月に帰るから、その時に説明すれば良いかなって考えている。頼んだぞ、未来の僕。
そろそろ大学へ行く準備をしようと思いベッドから起き上がり、ふと横を見て見る。昨日はここに葉月ちゃんが寝ていたんだと思ったら、急に寂しく感じてしまった。葉月ちゃんが恋しいです。
いつものトーストにイチゴジャムを塗り、インスタント珈琲で簡単な朝食を頂きます。葉月ちゃんと一緒に暮らしたら、ちゃんとした朝食を作れるように考えないとダメだな……。これから始まる新しい生活を思い、少し不安になってきた。
この不安を払拭するためにも、今日の運勢を見て見ようかな! 鏡に映る自分を見て、神様に祈った。
【中野薫】
東京の国立大学に通う2年生。
成績は普通だけど、順調に単位を取得しているので進級に問題ないです。この調子で卒業出来るでしょう。
来年4月に恋人の黒川葉月と結婚します。彼女の両親とも馬が合い、関係は良好です。
うーん、将来的に彼女の家に住まわせて貰うのが良いと思うよ?
友好関係は千葉修二と天王寺玲子と特に仲が良く、親友と呼んで良いでしょう。
あと、天王寺紫苑とはビジネスパートナーです。
兄の中野日向との関係も良好です。ちなみに、中野日向は天王寺楓と再来年に結婚します!
※今日の運勢※
平和な一日になるでしょう♪
※業務連絡※
言うの忘れてたんだけど、レベルアップに伴い情報規制が一部解除され、負荷が軽減されました。おめでとうございます!
まさかの業務連絡があった。そして遂にレベルアップしていました!!! 神様ありがとうございます。これからも神様のお言葉を良く聞いて頑張ります!
どのタイミングでレベルアップしたのか分からないけど、情報規制が解除されたって書いてあるし、今なら色々な事が分かるかもしれない! あと負荷が軽減って事は使用回数が増えたのかもしれないな。後で数えて見ようかな。
それにしても、自分の個人情報が詳しくなってる気がする。しかも兄貴の結婚まで教えてくれています。兄貴が結婚するのは確定なのか……。
そうだ、もしかしたら天王寺久美子さんの天眼と同じように、物の情報もいっぱい分かるかもしれないな。金額とか見れたら面白そうだけどちょっと怖いな。でもまあ、ちょっと見て見よう。金額とか詳しい情報が見れるように祈りながら鑑定してみた。
【エッチな下着】
これは黒川葉月が初エッチした時に履いていたエッチな黒いパンツです。
スケスケのレースがふんだんに使われ扇情的ですが、履き心地は抜群です。
洗濯機の底に残されてた葉月ちゃんのパンツは、エッチな下着でした。べ、別にわざと返さなかった訳じゃないんだからねっ! 今度葉月ちゃんに返します……。
情報規制の一部解除というのがどんな内容なのかは分からないけど、やっぱり僕の鑑定だと物の情報は少ないようです。やはり久美子さんの天眼とは別物な気がします。
まあ物の価値が分かっても使いこなせないと思うし……。もし値段とか分かったとして、玲子さんの実家で出てくる食器一つ鑑定したら、金額に驚いて手が震えて大変なことになりそうだ。知らぬが仏です。
今日は平和な一日を満喫しよう!
◇
今日も今日とて朝の集会です。今日は葉月ちゃんの事とか報告しようと思うけど、長くなりそうだからお昼休みにしようかな。
今日の運勢が平和ってことは、修二や玲子さんも平和だと思う。少なくとも悪い事は無いと思います。
そんな事を考えていたら、修二と玲子さんの登場です。今日もキラキラと輝いていますね!
「おはよう二人とも」
「うーっす」
「おはようございます薫さん、聞きましたよ昨日のこと」
むむ? 昨日の事とはあれですか、僕たちのエッチなお話ですか? こんな公衆の面前でそんな話をするなんて、このお嬢様は何を考えているのでしょうか。ここはビシッと言ってあげないとダメですね。
「玲子さん、セクハラですよ!」
「何の事かしら? 婚約したんでしょう?」
「……くっ」
違ったようです。婚約の事でした。どこから漏れたんだ? 普通に考えて葉月ちゃんかな……。さて、ビシッと言ってやったのは良いけど、気まずいな。よし、矛先を変えよう。
「えっと……修二ありがとう! 修二の体験を参考になんとかなりました!!」
「え? 俺、何か言ったっけ?」
「……薫さん、セクハラですわよ!!」
修二は分からないようだけど、玲子さんは気が付いたようだね。ふふ、僕は玲子さん達の初体験の内容を知っているのですよ。そうです、僕が暴走しなかったのも修二のお陰です。ありがとうございます!
「何のことかな? そろそろ今日の運勢見て見るよ~」
誤魔化して鑑定のお時間です。いつも通り、修二から行こうかな。神様神様、修二くんの恥ずかしい情報を教えて下さい! そんな事を考えながら神様に祈った。
【千葉修二】
東京の国立大学に通う2年生。
千葉修二と天王寺玲子の出会いは小学校時代にまで遡る。
二人は元々、家同士の付き合いがあり小学校も一緒だった。
小さい頃から修二はイケメンでモテまくった。そんな修二を見て玲子はずっとヤキモチを焼いていたのである。
玲子は別の高校へ進学したが、修二は一人で共学の高校へ進学した。玲子が傍にいない修二は、女子たちから狙われまくったのだった。
だがしかし、その頃には玲子との縁談の話もあったため、誰とも付き合わなかったのである。
そんな事が続いた結果、千葉修二は男が好きであるという噂が一気に広がった。そして、男からのお誘いが絶えなくなった……。
その状況に限界を感じた修二は、父親を説得して転校した。そして転向してすぐ、縁談の決まった玲子に迫った。きっと、自分が女性を好きということを確認したかったのだろう……。
実際に玲子と結ばれた日、玲子の体に興奮してしまい大暴走したのは良い思い出です。
※今日の運勢※
近所のお肉屋さんに行くと良いかも♪
どういう事だろう……。確かに鑑定する前に神様に修二の恥ずかしい情報が知りたいと願った。その結果がこれなのか?
つまり、今まで通り何も考えずに鑑定したら今朝の僕のような情報になって、知りたい情報を願って鑑定するとその情報が得られるのだろうか?
修二に聞きたい。『高校の時、男に迫られて転校したの?』って聞きたい! けどまだだめだ。もう少し情報を整理して、紫苑さんに相談してからの方が良さそうだ。
まだサンプルが少ないから色々と見てみる必要がありそうだな……。
とりあえず、修二には今日の運勢だけ伝えよう。
「こんな感じでした。お肉屋さんで特売でもあるのかね?」
「あー、大通りから外れたところに小さな肉屋があるんだけど、すげー美味いんだよ。いつも行列出来ててさ。帰りに寄ってみるな」
ふぅ、何とか誤魔化せた。次は玲子さんか。
「次は玲子さん行きますね!」
「よろしくですわー」
セクハラ発言をしてしまったので、ちょっと玲子さんが不機嫌です。よし、この鑑定能力の実験台になってもらいますよ玲子さん!! これが本当のセクハラだー!!
神様神様、玲子さんの最新エッチ情報を教えて下さい! そんな事を考えながら神様に祈った。
【天王寺玲子】
東京の国立大学に通う2年生。
とある飲み会が終わった夜のことである。玲子は打ちひしがれていた。
真面目でしっかりとした妹だと思っていたら、まさかの特殊性癖の持ち主だったと知ってしまったからである。
妹の楓は、ショタをベッドに縛り付け、優しく囁き、溶かすような愛撫を行い、泣きながら懇願しても責め立てるドSなお嬢様だったのである。
自宅に帰った玲子は修二に相談した。楓の言う拘束寸止め焦らしトロトロ溶かしプレイがしてみたいと。玲子は妹の気持ちを理解したかったのである。
酔っぱらった修二は何も考えずに了承した。拘束具などないため、タオルで修二の両手を縛るだけの簡単な拘束だった。
玲子は修二の体にキスをして、ローションを使って優しくマッサージをした。次第に硬くなる修二のそれを、暴発させないようにねっとりと育てた。
玲子は次第に楽しくなってきた。いつも責められっぱなしだが、今日は修二が自分の手で感じている。修二の切なそうな表情を見るだけで濡れてくる。
ちょっと楓の言う事が分かったかなと思った瞬間、玲子は大きな誤算をしていることに気付かされた。そう、修二はドMではなく、ドSだったのである。
修二を拘束していたタオルは簡単に解け、玲子は簡単に押し倒されてしまった。
暴走した修二は背後から玲子に襲い掛かり、激しく責め立てた。まさに獣の交尾、ワンワンスタイルであった。
玲子が何度達しようと止まらない責めに、逃げるようにうつ伏せに倒れてしまう。そして逃げ場の失った玲子を更に責め立てる修二は、大暴走していた。
この時、玲子は獣のような声を上げながら思った。このプレイはもうやめようと……。そんな事を考えながら、玲子の意識は沈んでいった。
※今日の運勢※
午後の講義は休講ですよ~!
「エッッッッッッ!!」
「大丈夫か薫?」
「どうしたんですの薫さん、顔が赤いですわよ」
ちょっとした出来心だったんです。本当に出来心だったんです。まさか本当に玲子さんの最新エッチ情報を教えてくれるなんて思ってもいませんでした……。
鑑定する前に知りたい情報を神様に願うとその情報が得られるというのは確定な気がする。あとはどこまでの情報が得られるのかが問題かもしれない。情報規制も一部しか解除されてないようだし……。
それよりもこの情報って『居酒屋よっちゃん』で5人で飲んだ夜の事だよね。あの夜にこんなすごいエッチをしていたなんて思いませんでしたね。というかエッチの内容を想像したら玲子さんの顔が見れないよ……。
もうさっさと今日の運勢を伝えて逃げよう。
「玲子さん、今日の午後は休講らしいです。運勢に出てました! じゃあ僕はもう行きますので~」
「え!? ちょっと薫さん待ちなさい!!」
背後で叫ぶ玲子さんの声を聞きながら、玲子さんはエッチの時どんな声なんだろうって想像してしまった。獣のような声ってどんなのだろう? この情報は危険だ。
色々と使い方を勉強しないとダメだと分かった平和な朝だった。
0
お気に入りに追加
5
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~
青空顎門
SF
病で余命宣告を受けた主人公。彼は介護用に購入した最愛のガイノイド(女性型アンドロイド)の腕の中で息絶えた……はずだったが、気づくと彼女と共に見知らぬ場所にいた。そこは遥か未来――時空間転移技術が暴走して崩壊した後の時代、宇宙の遥か彼方の辺境惑星だった。男はファンタジーの如く高度な技術の名残が散見される世界で、今度こそ彼女と添い遂げるために未来の超文明の遺跡を巡っていく。
※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。


ライトニング・エクリプス
suepi2007
SF
chatGPTとともに細かい設定を考えました。大まかな設定や主人公の能力設定は自身のイメージで作っています。
「未来の地球で、光と闇の力が交錯する中、18歳の青年が唯一無二の能力を駆使して運命に立ち向かう。彼の名は氷霧碧(ひぎりあおい)。敵対勢力『ルナティック・クラン』との壮絶な戦いが、今始まる…」
『星屑の狭間で』(チャレンジ・ミッション編)
トーマス・ライカー
SF
政・官・財・民・公・軍に拠って構成された複合巨大組織『運営推進委員会』が、超大規模なバーチャル体感サバイバル仮想空間・艦対戦ゲーム大会『サバイバル・スペースバトルシップ』を企画・企図(きと)し、準備して開催(かいさい)に及んだ。
そのゲーム大会の1部を『運営推進委員会』にて一席を占める、ネット配信メディア・カンパニー『トゥーウェイ・データ・ネット・ストリーム・ステーション』社が、配信リアル・ライヴ・バラエティー・ショウ『サバイバル・スペースバトルシップ・キャプテン・アンド・クルー』として、順次(じゅんじ)に公開している。
アドル・エルクを含む20人は艦長役として選ばれ、それぞれがスタッフ・クルーを男女の芸能人の中から選抜して、軽巡宙艦に搭乗(とうじょう)して操り、ゲーム大会で奮闘する模様を撮影されて、配信リアル・ライヴ・バラエティー・ショウ『サバイバル・スペースバトルシップ・キャプテン・アンド・クルー』の中で出演者のコメント付きで紹介されている。
『運営推進本部』は、1ヶ月に1〜2回の頻度(ひんど)でチャレンジ・ミッションを発表し、それへの参加を強く推奨(すいしょう)している。
【『ディファイアント』共闘同盟】は基本方針として、総てのチャレンジ・ミッションには参加すると定めている。
本作はチャレンジ・ミッションに参加し、ミッションクリアを目指して奮闘(ふんとう)する彼らを描く…スピンオフ・オムニバス・シリーズです。
『特別解説…1…』
この物語は三人称一元視点で綴られます。一元視点は主人公アドル・エルクのものであるが、主人公のいない場面に於いては、それぞれの場面に登場する人物の視点に遷移(せんい)します。
まず主人公アドル・エルクは一般人のサラリーマンであるが、本人も自覚しない優れた先見性・強い洞察(どうさつ)力・強い先読みの力・素晴らしい集中力・暖かい包容力を持ち、それによって確信した事案に於ける行動は早く・速く、的確で適切です。本人にも聴こえているあだ名は『先読みのアドル・エルク』と言う。
追記
以下に列挙しますものらの基本原則動作原理に付きましては『ゲーム内一般技術基本原則動作原理設定』と言う事で、ブラックボックスとさせて頂きます。
ご了承下さい。
インパルス・パワードライブ
パッシブセンサー
アクティブセンサー
光学迷彩
アンチ・センサージェル
ミラージュ・コロイド
ディフレクター・シールド
フォース・フィールド
では、これより物語は始まります。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

【BIO DEFENSE】 ~終わった世界に作られる都市~
こばん
SF
世界は唐突に終わりを告げる。それはある日突然現れて、平和な日常を過ごす人々に襲い掛かった。それは醜悪な様相に異臭を放ちながら、かつての日常に我が物顔で居座った。
人から人に感染し、感染した人はまだ感染していない人に襲い掛かり、恐るべき加速度で被害は広がって行く。
それに対抗する術は、今は無い。
平和な日常があっという間に非日常の世界に変わり、残った人々は集い、四国でいくつかの都市を形成して反攻の糸口と感染のルーツを探る。
しかしそれに対してか感染者も進化して困難な状況に拍車をかけてくる。
さらにそんな状態のなかでも、権益を求め人の足元をすくうため画策する者、理性をなくし欲望のままに動く者、この状況を利用すらして己の利益のみを求めて動く者らが牙をむき出しにしていきパニックは混迷を極める。
普通の高校生であったカナタもパニックに巻き込まれ、都市の一つに避難した。その都市の守備隊に仲間達と共に入り、第十一番隊として活動していく。様々な人と出会い、別れを繰り返しながら、感染者や都市外の略奪者などと戦い、都市同士の思惑に巻き込まれたりしながら日々を過ごしていた。
そして、やがて一つの真実に辿り着く。
それは大きな選択を迫られるものだった。
bio defence
※物語に出て来るすべての人名及び地名などの固有名詞はすべてフィクションです。作者の頭の中だけに存在するものであり、特定の人物や場所に対して何らかの意味合いを持たせたものではありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
先が気になります。
ありがとうございます……!
続きも執筆、頑張らせていただきますね!