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第一章 哀れみも、誉れも、愛も
第3話「先に手を出す者は二度殴る」※
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洞窟は封鎖されていた。将来有望と目された、若き将校の率いる先遣隊がやられたわけだ。それも当然だろう。
俺は迷わず見張りの兵士に近づくと、耳打ちした。
「ビアッツィに栄光あれ」
途端に見張りの顔つきが変わる。「お気を付けて」との声かけを背に、中に入った。
足元に丸い「何か」がぶつかり、転がる。……人間の頭だった。
「……」
気を引き締め、奥に進む。懐に手を入れ、隠し持っていた改造銃を取り出した。「裏」の方で流通してるブツなもんで、うかつに人目にゃ出せねぇが……これなら、魔獣にも効く。
「魔獣」と一口に言っても、その種族はかなり多岐にわたる。
今や、人間がごく当たり前に用いるようになった「魔術」。……それが自然界に影響を与え、いくつかの動植物に変化が起こった。そん中で、人間に害があるものを「魔獣」と呼ぶ。「獣」と名がついちゃいるが、虫や植物が変異してる場合も少なくない。
魔獣を刺激しないよう、慎重に進む。……血や臓物や身体の一部が辺りに飛び散ってはいるが、魔獣そのものはやけに大人しい。
でかい寄生虫みてぇな魔獣だと噂に聞いていたが、おそらくは大量に「エサ」が手に入って食事に忙しいんだろう。
本来ならここが仕留めるチャンスだろうに、想定外の損害で上層部も混乱してると見た。
「……あ?」
血の海の中に、薄い金属板が落ちているのが見えた。ただの記念貨に見えるが、今の時代、メダイに見えるもんはほぼほぼ魔術交信用の識別タグだ。
表面の聖母マリア像がほんのり光り輝いている……つまり、「受信」があるらしい。
拾い上げ、指先から魔力を流し込む。苦しげに呻く声が、メダイを通して聞こえ始めた。
「……ッ、せんけん、たいに、つぐ……っ」
この声を、聞き間違えるわけがない。
「そっ、こく、たいひ、せよ……っ」
息も絶え絶えに、苦悶の声を噛み殺すようにして、フェルディナンドは伝達を続ける。
「なお……わたし、を、みつけた、ものは……」
耳を澄ませる。
はぁ、はぁと乱れた息と、蠢く「何か」の音が、嫌な予感を伴って耳にまとわりつく。
「……ッ、く……っ、すぐに……ころ、せ……っ」
苦しげな言葉の最後に、ぐちゅりと、かき回すような水音が聞こえた。
「あっ、んぁあっ、やめ、く……っ、ぅ、ぁ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
洞窟に絶叫が響き渡り、通信が途絶える。
聞き間違いでなければ、今のは──
「……イッてた、よな……?」
噂によると、今回の討伐対象はでかい寄生虫みてぇな魔獣だ。
「標的」は男を喰らい、養分にすると聞いた。
……そして、女を孕ませ、苗床にする……とも。
***
探索に手間取ったが、魔力を明かりに変換し、数時間粘ってどうにか「核」の居場所を突き止めた。
本来なら青く澄んだ地下湖があるはずの場所は、兵士たちが流した血で真っ赤に染まっている。この色じゃ、俺の麦わら色の髪もマラカイトの瞳も映りそうにねぇ。
血色の湖を見渡せば、中央に奴はいた。
「く……ぅ、うううっ、ころ、せ……っ! ぃ、あぁあっ」
軍服は無惨にも引き裂かれ、整った恵体があらわになっている。
鍛え上げられた肉体の上を、粘液まみれの触手が蠢いていた。
「あっ、アァッ……っ、は、なせ……ッ、んぁぁぁあっ」
淫らな嬌声を上げ、フェルディナンドは身悶える。
抵抗は虚しく、身体は完全に触手に飲み込まれ、藍色の瞳は既に光を失っている。
なけなしの理性すら蝕まれつつあるのは、目に見えて明らかだった。
「ぅ……ンッ、あぁあっ、また孕まされ……ッ、あぁーーーーっ」
……この魔獣は、男を喰らって養分にし、女を孕ませ、苗床にするんだったか。
フェルディナンドは男のはずだが、何かしらの「想定外」があったんだろう。理由が何にせよ、見ていて気持ちがいいもんじゃねぇ。
……いや、まあ、勃つには勃ったが。
「おい、離れろ化けモン……」
繁殖に夢中な「核」に向け、改造銃を構える。
「俺より先にぶち犯しやがって、クソがよぉっ!!!!!!」
ありったけの怒りを込めて弾丸をぶち込めば、ピキィだのキシャアだの変な声を上げて触手が暴れ回る。
ばしゃんと派手な音を立て、弄ばれ続けた恵体が真っ赤な粘液だまりに落ちた。
「う……」
すかさず抱え、避難する。
ついでに小型の催涙爆弾を投げ、魔獣の嗅覚やらなんやらを鈍らせておく。魔獣を殺すことは無理だろうが、身を隠して逃げることはできる。……ま、これも「裏」のブツだから、人間に直撃すりゃ運によっちゃ死ぬかもだけどな。
フェルディナンドは俺の腕の中でぐったりしているが、生きているのに違いはない。
青みがかった黒髪が、はらりと紅潮した頬にかかる。……クソ、無駄にエロい顔しやがって……。
触手が届かない場所まで逃げ、地上に続く穴が見えたところで地面に下ろす。
フェルディナンドはガタガタと震えながら、半狂乱になって俺に縋り付いてきた。
「こ、ころせ、殺せ殺せ殺せ……ッ」
「落ち着けよ。何も助からねぇ傷じゃないです」
肩を掴んで言い聞かせる。
月光に照らされた藍色の瞳は焦点が合わず、見開かれた両眼からは大粒の涙がボロボロと溢れ出している。
「は、腹に……腹に……ッ」
「……ああ……産み付けられたんですか」
腹の方に目をやれば、確かにさっきまで凹んでいたはずの腹が、妊婦のごとく膨らんでいる。
何だったっけか。あの魔獣は女の子宮に産卵して、幼体が中で育って出てくるんだっけか。この成長速度なら、もう何度か産まされててもおかしくはねぇ。
……いや、こいつ男だろ。なんでそうなった……?
「大丈夫ですよ。産まれたらすぐ『処理』するんで、とっととひり出してください」
俺の言葉に、フェルディナンドは真っ青になって震える。
「な、きさまっ、ここで……ここで、私に産めというのか!?」
「じゃあ外出てから、皆の前で産みます?」
「……く、ぅうう……。こ……殺せ! これは上官命令だ……ッ」
「じゃあ命令違反します。俺、真面目に兵士やる気とか別にないんで」
俺の言葉に、フェルディナンドの表情が絶望に染まる。
そのまま膨れた腹を押さえ、苦しそうに呻いた。そろそろ、限界が近いんだろう。
「ほら、早く」
手伝ってやろうと、脚を掴んでガバッと開く。
「見る、な……っ、見るな見るな見るなぁぁぁぁっ!」
絶叫を上げながら、フェルディナンドは俺の目の前で魔獣の赤子を産み落とした。
***
気絶したフェルディナンドを抱え、拠点へと運ぶ。
落ち着いた状態で、再び奴の身体をまじまじと眺めた。よく鍛えられ、引き締まった肉体の上、胸や腹に妙な形の紋章が輝いている。おそらくだが、触手の力で刻まれちまったんだろう。孕まされてたしな……。
さすがにこのエロい身体を他の野郎に見られるのは癪なので、自分の軍服を被せて隠してやる。
出産した幼体は俺が処理したし、負傷は俺の魔術でもすぐに癒やせたし、身体は綺麗に拭いてやった。……周りからは、衰弱してるだけに見えるだろう。
訓練兵の雑魚寝部屋に連れてくわけにもいかず、拠点の入口にそっと寝かせ、足早に立ち去った。あとは、見張りの兵が見つけて助け起こすだろう。
俺が志願兵として潜り込んだのには、色々と事情がある。……今は、目立ちすぎるわけにゃいかねぇ。
それに、プライドの高い奴のことだ。近いうちに俺を呼び出し、口止めをしてくるだろう。
……予想は当たり、翌日、将校用の私室に直接呼び出された。
「要件はわかるな。ジャコモ・ドラート訓練兵」
磨き上げられたデスクの向こうから、鋭く、棘のある視線が俺を射抜く。
つい昨夜の痴態が嘘かのように、「少尉殿」は冷静さを装っていた。
俺は迷わず見張りの兵士に近づくと、耳打ちした。
「ビアッツィに栄光あれ」
途端に見張りの顔つきが変わる。「お気を付けて」との声かけを背に、中に入った。
足元に丸い「何か」がぶつかり、転がる。……人間の頭だった。
「……」
気を引き締め、奥に進む。懐に手を入れ、隠し持っていた改造銃を取り出した。「裏」の方で流通してるブツなもんで、うかつに人目にゃ出せねぇが……これなら、魔獣にも効く。
「魔獣」と一口に言っても、その種族はかなり多岐にわたる。
今や、人間がごく当たり前に用いるようになった「魔術」。……それが自然界に影響を与え、いくつかの動植物に変化が起こった。そん中で、人間に害があるものを「魔獣」と呼ぶ。「獣」と名がついちゃいるが、虫や植物が変異してる場合も少なくない。
魔獣を刺激しないよう、慎重に進む。……血や臓物や身体の一部が辺りに飛び散ってはいるが、魔獣そのものはやけに大人しい。
でかい寄生虫みてぇな魔獣だと噂に聞いていたが、おそらくは大量に「エサ」が手に入って食事に忙しいんだろう。
本来ならここが仕留めるチャンスだろうに、想定外の損害で上層部も混乱してると見た。
「……あ?」
血の海の中に、薄い金属板が落ちているのが見えた。ただの記念貨に見えるが、今の時代、メダイに見えるもんはほぼほぼ魔術交信用の識別タグだ。
表面の聖母マリア像がほんのり光り輝いている……つまり、「受信」があるらしい。
拾い上げ、指先から魔力を流し込む。苦しげに呻く声が、メダイを通して聞こえ始めた。
「……ッ、せんけん、たいに、つぐ……っ」
この声を、聞き間違えるわけがない。
「そっ、こく、たいひ、せよ……っ」
息も絶え絶えに、苦悶の声を噛み殺すようにして、フェルディナンドは伝達を続ける。
「なお……わたし、を、みつけた、ものは……」
耳を澄ませる。
はぁ、はぁと乱れた息と、蠢く「何か」の音が、嫌な予感を伴って耳にまとわりつく。
「……ッ、く……っ、すぐに……ころ、せ……っ」
苦しげな言葉の最後に、ぐちゅりと、かき回すような水音が聞こえた。
「あっ、んぁあっ、やめ、く……っ、ぅ、ぁ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
洞窟に絶叫が響き渡り、通信が途絶える。
聞き間違いでなければ、今のは──
「……イッてた、よな……?」
噂によると、今回の討伐対象はでかい寄生虫みてぇな魔獣だ。
「標的」は男を喰らい、養分にすると聞いた。
……そして、女を孕ませ、苗床にする……とも。
***
探索に手間取ったが、魔力を明かりに変換し、数時間粘ってどうにか「核」の居場所を突き止めた。
本来なら青く澄んだ地下湖があるはずの場所は、兵士たちが流した血で真っ赤に染まっている。この色じゃ、俺の麦わら色の髪もマラカイトの瞳も映りそうにねぇ。
血色の湖を見渡せば、中央に奴はいた。
「く……ぅ、うううっ、ころ、せ……っ! ぃ、あぁあっ」
軍服は無惨にも引き裂かれ、整った恵体があらわになっている。
鍛え上げられた肉体の上を、粘液まみれの触手が蠢いていた。
「あっ、アァッ……っ、は、なせ……ッ、んぁぁぁあっ」
淫らな嬌声を上げ、フェルディナンドは身悶える。
抵抗は虚しく、身体は完全に触手に飲み込まれ、藍色の瞳は既に光を失っている。
なけなしの理性すら蝕まれつつあるのは、目に見えて明らかだった。
「ぅ……ンッ、あぁあっ、また孕まされ……ッ、あぁーーーーっ」
……この魔獣は、男を喰らって養分にし、女を孕ませ、苗床にするんだったか。
フェルディナンドは男のはずだが、何かしらの「想定外」があったんだろう。理由が何にせよ、見ていて気持ちがいいもんじゃねぇ。
……いや、まあ、勃つには勃ったが。
「おい、離れろ化けモン……」
繁殖に夢中な「核」に向け、改造銃を構える。
「俺より先にぶち犯しやがって、クソがよぉっ!!!!!!」
ありったけの怒りを込めて弾丸をぶち込めば、ピキィだのキシャアだの変な声を上げて触手が暴れ回る。
ばしゃんと派手な音を立て、弄ばれ続けた恵体が真っ赤な粘液だまりに落ちた。
「う……」
すかさず抱え、避難する。
ついでに小型の催涙爆弾を投げ、魔獣の嗅覚やらなんやらを鈍らせておく。魔獣を殺すことは無理だろうが、身を隠して逃げることはできる。……ま、これも「裏」のブツだから、人間に直撃すりゃ運によっちゃ死ぬかもだけどな。
フェルディナンドは俺の腕の中でぐったりしているが、生きているのに違いはない。
青みがかった黒髪が、はらりと紅潮した頬にかかる。……クソ、無駄にエロい顔しやがって……。
触手が届かない場所まで逃げ、地上に続く穴が見えたところで地面に下ろす。
フェルディナンドはガタガタと震えながら、半狂乱になって俺に縋り付いてきた。
「こ、ころせ、殺せ殺せ殺せ……ッ」
「落ち着けよ。何も助からねぇ傷じゃないです」
肩を掴んで言い聞かせる。
月光に照らされた藍色の瞳は焦点が合わず、見開かれた両眼からは大粒の涙がボロボロと溢れ出している。
「は、腹に……腹に……ッ」
「……ああ……産み付けられたんですか」
腹の方に目をやれば、確かにさっきまで凹んでいたはずの腹が、妊婦のごとく膨らんでいる。
何だったっけか。あの魔獣は女の子宮に産卵して、幼体が中で育って出てくるんだっけか。この成長速度なら、もう何度か産まされててもおかしくはねぇ。
……いや、こいつ男だろ。なんでそうなった……?
「大丈夫ですよ。産まれたらすぐ『処理』するんで、とっととひり出してください」
俺の言葉に、フェルディナンドは真っ青になって震える。
「な、きさまっ、ここで……ここで、私に産めというのか!?」
「じゃあ外出てから、皆の前で産みます?」
「……く、ぅうう……。こ……殺せ! これは上官命令だ……ッ」
「じゃあ命令違反します。俺、真面目に兵士やる気とか別にないんで」
俺の言葉に、フェルディナンドの表情が絶望に染まる。
そのまま膨れた腹を押さえ、苦しそうに呻いた。そろそろ、限界が近いんだろう。
「ほら、早く」
手伝ってやろうと、脚を掴んでガバッと開く。
「見る、な……っ、見るな見るな見るなぁぁぁぁっ!」
絶叫を上げながら、フェルディナンドは俺の目の前で魔獣の赤子を産み落とした。
***
気絶したフェルディナンドを抱え、拠点へと運ぶ。
落ち着いた状態で、再び奴の身体をまじまじと眺めた。よく鍛えられ、引き締まった肉体の上、胸や腹に妙な形の紋章が輝いている。おそらくだが、触手の力で刻まれちまったんだろう。孕まされてたしな……。
さすがにこのエロい身体を他の野郎に見られるのは癪なので、自分の軍服を被せて隠してやる。
出産した幼体は俺が処理したし、負傷は俺の魔術でもすぐに癒やせたし、身体は綺麗に拭いてやった。……周りからは、衰弱してるだけに見えるだろう。
訓練兵の雑魚寝部屋に連れてくわけにもいかず、拠点の入口にそっと寝かせ、足早に立ち去った。あとは、見張りの兵が見つけて助け起こすだろう。
俺が志願兵として潜り込んだのには、色々と事情がある。……今は、目立ちすぎるわけにゃいかねぇ。
それに、プライドの高い奴のことだ。近いうちに俺を呼び出し、口止めをしてくるだろう。
……予想は当たり、翌日、将校用の私室に直接呼び出された。
「要件はわかるな。ジャコモ・ドラート訓練兵」
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