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身代わり濃姫~登場人物の紹介~ ※6/3更新 ※ネタバレ注意
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※登場人物の最新の情報になりますので、ある程度本編をお読みになられてから、情報整理のために見ていただくと良いかと思います。
・桂木美夜(かつらぎ・みや)
本作のヒロイン。16歳。女子校に通う普通の高校一年生だったが、ある日、呪術師文観によって戦国時代に喚ばれてしまう。そして、兄の雪春を人質に取られ、斎藤道三の娘・帰蝶(濃姫)として、尾張の戦国武将・織田信長の元へ嫁ぐことになった。最初のうちは、兄のためと思っていたが、今は信長に対する恋愛感情をはっきりと自覚している。自分が偽物の帰蝶であることを知っても受け入れてくれる信長に対して、たとえ元の世界に戻る方法が分かっても、生涯信長の妻として寄り添っていくことを告げた。特技は兄から護身術として教えられた合気道。超ブラコン。兄以外の男は男と認めない。兄にも内緒の趣味は、友達から借りたBL本(あまり生々しくなく、精神的恋愛程度、性の描写はキス程度のもの)を読むこと。
・桂木雪春(かつらぎ・ゆきはる)
ヒロインの兄。しかし、血は繋がっていない。26歳。大手広告関連会社勤務。グラフィックデザイナー兼アートディレクター。合気道の師範免状を持っている。超シスコン。妹と本気で結婚するつもりで計画を立てていた。女性経験はけっこう豊富だが、彼女がいたという話はない。妹のこと以外に関してはかなりクール。美夜とともに戦国時代に喚ばれ、斎藤道三の城に囚われの身となる(表向きは賓客扱い)。侍女として配置された律と深い仲になり、律は雪春の子を身ごもった。美夜を信長から取り戻すために、美夜とともに元の世界に戻るために、あらゆる手段を講じようとしていた。しかし、美夜から届いた文を見て、美夜がすでに信長のものであり、自分の手からは完全に離れたのだということを雪春は受け入れる。まだ雪の積もらない冬のある日、雪春は「置いていかないで」と泣きじゃくる身重の律を連れて、鷺山城を離れた。現在は、律、牛丸とともに堺に潜伏中。手先の器用さを生かし、女性用の小物を作るなどして生計を立てている。
【織田家】
・織田信長(おだ・のぶなが)
尾張の国、清洲城の城主。16歳。織田家当主。美濃の斎藤道三の娘・帰蝶に一目惚れし、嫁に迎える。その無軌道な行動から、尾張の国では「尾張の大うつけ」や「たわけ殿」などと呼ばれている。しかし、実際にはけっこう冷静に物事を見ており、父親の信秀や美夜、そして明智光秀などはその才能を評価している。女性は美夜が初めての相手だった。帰蝶(美夜)にべたボレしており、強く出られると弱いところがある。美夜に泣かれるのが苦手。織田家家中には敵が多く、たびたび命を狙われている。趣味は馬乗りと狩り。美夜の秘密を知った後も、美夜を愛し続けている。子どもの頃には父・信秀の命により、忍びの里に預けられて甘音たちと共に修行をしており、初めて人を斬った後、掟を破って脱走したことがあるという。周りの人間は、帰蝶のこととなると信長が嫉妬深くなり暴走しやすくなることを理解しており、いろいろ気を遣われているようだ。
・明智光秀(あけち・みつひで)
織田家家臣。斎藤道三の正室・小見の方の甥。20歳。もともとは放浪中の浪人だったが、斉藤家と織田家の家臣の交換に際して斉藤家家臣となり、信長に仕えるようになった。雪春と面識があり、未来の世界では自分が信長と並んで天下まであと一歩のところまで迫ると教えられる。そのことにより信長に興味を抱き、雪春の美夜への書状を届け、信長に対面した。信長は自分が天下を取るために必要な人間と判断した光秀は、信長に仕えることを決める。怜悧な野心家でもある反面、背負わなくてよい苦労まで背負い込む苦労性なところもあるらしい。現在、織田家家臣の中でもっとも多忙な人。時々、城下の町で信長の悪口を言ってうさを晴らしているようだ。
・木下藤吉郎(きのした・とうきちろう)
14歳。忍びの里出身。雪春捜索のために京へと旅立った藤ノ助の不在を埋めるために、潜伏中だった今川家から呼び戻され、信長に仕える。まだ少年ながらその才能を信長に見ぬかれており、期待されている。信長のことをとても尊敬し、慕っている。が、信長が帰蝶に対してのみ、子どもっぽい対応をしてしまうことがあり、そのことだけはあまり理解できずにいる。信長に仕えるにあたって、名を日吉丸から木下藤吉郎と改めた。後の豊臣秀吉。
・甘音(あまね)
16歳。忍びの里で生まれ、育った少女。脱走癖があり、掟破りとしてしょっちゅう折檻されていた。美夜の秘密を知ったことで口封じのため信長に斬られそうになる。美夜が懇願したことにより生かされ、美夜の護衛に任じられる。幼少の頃、忍びの里で修行をしていた信長とは喧嘩友達のようだ。女の子とは思えないほど、乱暴な言葉使いが特徴。母親は信長の父・信秀に命じられて敵国の家臣に近づき、甘音を身ごもり、甘音を産んだ後に自害した。父は今川家家臣で存命。美夜に対して遠慮なくずばずばものが言える数少ない人間。信長は嫉妬深くて面倒だが、美夜がちゃんと対処すれば対応できると諭したりもする。
・周防藤ノ助(すおう・ふじのすけ)
23歳。信長に仕える忍び。主に隠密行動・暗殺を得意とする。剣も得意だが、針などの暗器の使い手としては織田家家中の忍びの中では右に出るものはいないといわれている。双子の兄、蔵ノ介がおり、「愚弟は気が利かない」などといつもため息をつかれている。現在、堺にて美夜の兄・雪春と律、牛丸を保護し、護衛中。
・松永宗久(まつなが・むねひさ)
18歳。信長が幼少の頃から傍に仕える近習。口が悪く、乱暴なところはあるが、義理堅い一面もある。信長とは年が近いこともあり、遊び友達・喧嘩友達のような側面もある。帰蝶の美濃への里帰りに同行して瀕死の重傷を負うが、忍び里で手当を受けて一命を取り留める。同じように瀕死の重傷だった信親よりも先に回復し、すでに戦に復帰している。
・犬千代(いぬちよ)
12歳。信長の小姓の一人。かなりやんちゃな行動を取ることがあり、信長に本気で叱られることもある。が、悪いことはすぐに忘れる質であり、それが欠点とも良点とも信長は思っている。信長が風呂で溺れそうになったのを救った功績がある。
・各務野(かがみの)
斉藤家に仕える侍女。30代後半。本物の帰蝶の侍女として、彼女が赤ん坊の頃から仕えていた。美夜が帰蝶として信長に輿入れするときに筆頭侍女として共に那古野城に入る。既婚だが、夫は結婚してすぐに戦死。子はなし。頭の回転が速く、機転の利く優秀な侍女。美夜が文観に喚ばれたいきさつもすべて知っており、何かと美夜の相談相手にもなってくれる。美夜のために信長を叱ることもある。
・槙(まき)
斉藤家に仕える侍女。17歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。基本的には優秀だが、たまにとんでもない失敗をして各務野に叱られることがある。素直で天真爛漫。未婚。美濃へ行く途中に矢で打たれ、負傷したが、忍びの里で治療を受け、命を取り留めた。
・奈津(なつ)
斉藤家に仕える侍女。32歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。いつも冷静で頭の回転も早く、美夜にとっても頼もしい存在。既婚。子はないが、夫は美濃に残してきている。
・春(はる)
斉藤家に仕える侍女。19歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。のんびりとした性格だが、仕事はできるし、早い。未婚。
・梅(うめ)
斉藤家に仕える侍女。22歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。優しくてお人好しなところはあるが、仕事はできる。既婚。子なし。夫は美濃に残してきている。
【織田家・信行派】
・織田信行(おだ・のぶゆき)
織田家当主、信秀の次男。15歳。信長と同じ母を持つ信長の実弟。見た目は美しいという言葉が相応しいといわれている。織田家家中では、品行方正で通っており、家臣たちの評判は信長よりも圧倒的に良い。信長を廃嫡し、信行を当主に、という声が多くあがっており、信長はたびたび命を狙われることがあるが、それが信行の手の者による仕業かどうかは不明。信長とは違い、女性経験は豊富そうな様子。美夜に対しては、品行方正とは真逆の正体を垣間見せることがある。なぜか美夜に執着を示し、隙あらばと狙ってもいる。信長に何かがあれば、美夜を側室にする予定らしい。強情な女子が好きらしい。家臣の平手政秀の葬儀で美夜と再会して迫ろうとしたが、美夜に投げ飛ばされるところを蔵ノ介に目撃され、居住する城へと逃げ帰った。
・土田御前(どたごぜん)
信長と信行の生母。しかし信行のほうを溺愛しており、織田の跡目は信行に継がせたいと考えている。信行に対しては深い愛情を見せるものの、信長に対しては冷たい態度をとり続けている。信行と一緒に、実子である信長を廃嫡しようと動いている。信長暗殺未遂も土田御前の指示ではないかという噂がある。見た目はとても繊細で美しい人。実は息子である信長の近習の一人、佐々木信親と不貞の関係にあった。信長を廃嫡するために、信親に帰蝶を攫って連れてくるように命じていた。
・柴田勝家(しばた・かついえ)
29歳。信行に仕える家臣。まだ若くはあるが、前の当主である信秀の時から数々の武勲をあげ、織田家の中でも一目を置かれる存在。正義感が強く、曲がったことが許せない性格。女性の扱いにはまったく慣れていない様子。独身。
・木村源三郎(きむら・げんざぶろう)
20歳。勝家に仕える家臣。勝家に似て正義感が強く、曲がったことが大嫌い。見た目は優男にも見えるが、主に似て剛胆なところと、機転の利く性格が自慢。
【松平家】
・松平竹千代(まつだいら・たけちよ)
松平家当主。後の徳川家康。9歳。まだ幼くはあるが、しっかりとした見識があり、信長をも感心させることがたびたびある。6歳の時から人質として生活していたが、信長の助力を得て解放され、岡崎城の城主および松平家の当主となった。
・本多忠真(ほんだ・ただざね)
24歳。松平家の家老にして、松平竹千代の後見人。情にもろく、竹千代のこととなるとつい心配性になりすぎて、信長に咎められることもある。
【斉藤家】
・斉藤義龍(さいとう・よしたつ)
斎藤道三の妾腹の子。帰蝶とは腹違いの兄妹になるが、二人の接点はほとんどなかった。道三が家督を娘婿の信長に譲るのではないかという噂に怒り、兵を決起して道三の居城である鷺山城を攻めた。道三が死んだことにより、斉藤家の当主および美濃の国主になる。
・菊池勝五郎(きくち・かつごろう)
斎藤道三の重臣であったが、義龍に説得されて裏切り、清洲城から美夜を攫い、末森城へと連れて行った。義龍に今後の地位を約束されているらしい。
【忍びの里】
・周防蔵ノ介(すおう・くらのすけ)
23歳。織田家に仕える忍びを代々輩出する里の長。双子の弟・藤ノ助は、信長の傍近くに仕えている。藤ノ助のことを「愚弟」と呼んでいる。美形らしい。弓が得意。毒舌癖があるが、愛情の裏返しでもあるようだ。美夜から『那古野城での信行との一件』を信長より先に聞き出してしまったことで根に持たれているようだが、本人はさほど気にしていない様子。信長の不在時は、城主代理の美夜を補助する形で、城内の実務を信長にかわって取り仕切ることもある。織田家家中での役職は織田家家老の一人。
【その他】
・律(りつ)
雪春につけられた侍女。15歳。道三に雪春の伽を命じられ、雪春と深い関係になる。雪春を見たときから惹かれていたようだが、身体の関係を持ったことでさらに雪春に想いを寄せていく。雪春のためなら、何でもすると思っている。実際に、雪春に頼まれて弟の牛丸を京へ行かせる段取りをつけたりもした。いずれは雪春の子を身ごもり、異世界から来たという雪春がいつまでも自分の傍にいてもらいたいと考えている。雪春が鷺山城を出ようとしていることを知った律は、自らも雪春とともに鷺山城を離れることを決める。現在は雪春と、弟の牛丸とともに藤ノ助に保護され堺に潜伏中。
・牛丸(うしまる)
律の弟。利口で気が利くらしい。律に頼まれ、京で遊学しながら呪術師文観について調べてたが、雪春たちが京に入ったあたりを前後して、行方をくらまし、雪春たちとともに堺に潜伏する。雪春が作った小物を商人に売りに行ったり、食事や家事など、まめに働く素直で良い子。
・養源(ようげん)
謎の多い医者。医術の技術はかなり高いが、医者として働いている様子はない。信長や信長の父の信秀とかなり昔からの知り合いのようだ。
・正之助(しょうのすけ)
清洲の町に雑貨屋を構える店主。明智光秀に謝った情報を教えられたが、それが幸いして信長に気に入られ、城にあがることを許される。商売上手なところはあるが、正直すぎるのが玉に瑕。
・小西隆信(こにしたかのぶ)
元は佐々木永益を名乗っていた信秀の家臣だったが、信長により新たな名を与えられ、現在は斎藤道三の庇護の元にある。処刑された佐々木信親の養父。
【故人】
・帰蝶(きちょう)
故人。享年15歳。斎藤道三と正室・小見の方の一人娘。斉藤家の家臣と恋仲にあり、結婚も間近と言われていたが、急遽信長との政略結婚が決まり、悲観した帰蝶は恋人と共に心中した。
・織田信友(おだ・のぶとも)
故人。元清洲城城主。織田家の分家の当主でもあったが、清洲城を信長に攻め落とされ、自害した。信行と通じていたが、自害したことを知った信行からは「役立たず」と言われた。
・平手政秀(ひらて・まさひで)
信長の教育係。傅役。幼い頃から信長の破天荒な行動に悩まされ続けている。信長の代わりに謝ってばかりいる。しかし、信行と通じているのではという疑いを信長に持たれていたが、帰蝶の美濃への里帰りの際の襲撃を計画し、実行したのは自分であるという遺書を残して自害した。実は佐々木信親の実父。
・織田信秀(おだ・のぶひで)
織田信長の父で織田家の当主。信長がまだ幼少の頃からその才能を見極め、織田家の跡取りに指名し、那古野城の城主に任じる。跡取りは信長しかいないと思っているが、信行や土田御前が信長の命を狙っていることまでは気づいていないように見える。信長が十六歳の年の瀬に突然病死した。
・佐々木信親(ささき・のぶちか)
22歳。信長が幼少の頃から傍に仕える近習。優しく面倒見が良く、穏やかな性格で、信長の近習たちの中では少し浮いた感じのある男。帰蝶の美濃への里帰りに同行して瀕死の重傷を負うが、忍びの里で手当を受けて命を取り留める。実は信長の生母である土田御前と不貞の関係にあり、信長を裏切って帰蝶を攫おうとした。しかしそれに失敗し、清洲城を攻めるも、信長の到着により投降。土田御前との関係は一切語らず処刑された。実父は平手政秀。
・斎藤道三(さいとう・どうさん)
斉藤家の当主。美濃の蝮ともいわれ、さまざまな謀略によって美濃を治めるまでになった。一人娘の帰蝶が、信長との政略結婚を嫌って家臣の男と心中したため、呪術師文観を雇い、帰蝶の身代わりとして美夜を喚ぶ。一緒に召喚された兄の雪春の身の安全と引き替えに、美夜を信長に嫁がせる。信長に対しては、娘の婿という感情以上に天下統一を自分の代わりに成し遂げてくれる相手としても見ているところがあるようだ。しかし、信長からは、「老いた」「守勢に回っている」「滅びが近い」などとみられている。息子である義龍が決起したことで自らの最期を悟り、文観を道連れにして自害した。
・小見の方(おみのかた)
斎藤道三の正室で、帰蝶の生母。明智光秀の叔母。道三に殉じる形で死を選んだ。
・文観(もんかん)
謎の呪術師。呪術を使って美夜と雪春をこの世界に喚んだ。牛丸が調べたところに寄ると、同名の呪術師はかつて存在したが、200年も前に死んでいるという。その文観とどのような関係があるのかないのかも今のところ不明。美夜や雪春の子に興味を示したことで道三に訝しまれ、首を斬られて殺された。
・桂木美夜(かつらぎ・みや)
本作のヒロイン。16歳。女子校に通う普通の高校一年生だったが、ある日、呪術師文観によって戦国時代に喚ばれてしまう。そして、兄の雪春を人質に取られ、斎藤道三の娘・帰蝶(濃姫)として、尾張の戦国武将・織田信長の元へ嫁ぐことになった。最初のうちは、兄のためと思っていたが、今は信長に対する恋愛感情をはっきりと自覚している。自分が偽物の帰蝶であることを知っても受け入れてくれる信長に対して、たとえ元の世界に戻る方法が分かっても、生涯信長の妻として寄り添っていくことを告げた。特技は兄から護身術として教えられた合気道。超ブラコン。兄以外の男は男と認めない。兄にも内緒の趣味は、友達から借りたBL本(あまり生々しくなく、精神的恋愛程度、性の描写はキス程度のもの)を読むこと。
・桂木雪春(かつらぎ・ゆきはる)
ヒロインの兄。しかし、血は繋がっていない。26歳。大手広告関連会社勤務。グラフィックデザイナー兼アートディレクター。合気道の師範免状を持っている。超シスコン。妹と本気で結婚するつもりで計画を立てていた。女性経験はけっこう豊富だが、彼女がいたという話はない。妹のこと以外に関してはかなりクール。美夜とともに戦国時代に喚ばれ、斎藤道三の城に囚われの身となる(表向きは賓客扱い)。侍女として配置された律と深い仲になり、律は雪春の子を身ごもった。美夜を信長から取り戻すために、美夜とともに元の世界に戻るために、あらゆる手段を講じようとしていた。しかし、美夜から届いた文を見て、美夜がすでに信長のものであり、自分の手からは完全に離れたのだということを雪春は受け入れる。まだ雪の積もらない冬のある日、雪春は「置いていかないで」と泣きじゃくる身重の律を連れて、鷺山城を離れた。現在は、律、牛丸とともに堺に潜伏中。手先の器用さを生かし、女性用の小物を作るなどして生計を立てている。
【織田家】
・織田信長(おだ・のぶなが)
尾張の国、清洲城の城主。16歳。織田家当主。美濃の斎藤道三の娘・帰蝶に一目惚れし、嫁に迎える。その無軌道な行動から、尾張の国では「尾張の大うつけ」や「たわけ殿」などと呼ばれている。しかし、実際にはけっこう冷静に物事を見ており、父親の信秀や美夜、そして明智光秀などはその才能を評価している。女性は美夜が初めての相手だった。帰蝶(美夜)にべたボレしており、強く出られると弱いところがある。美夜に泣かれるのが苦手。織田家家中には敵が多く、たびたび命を狙われている。趣味は馬乗りと狩り。美夜の秘密を知った後も、美夜を愛し続けている。子どもの頃には父・信秀の命により、忍びの里に預けられて甘音たちと共に修行をしており、初めて人を斬った後、掟を破って脱走したことがあるという。周りの人間は、帰蝶のこととなると信長が嫉妬深くなり暴走しやすくなることを理解しており、いろいろ気を遣われているようだ。
・明智光秀(あけち・みつひで)
織田家家臣。斎藤道三の正室・小見の方の甥。20歳。もともとは放浪中の浪人だったが、斉藤家と織田家の家臣の交換に際して斉藤家家臣となり、信長に仕えるようになった。雪春と面識があり、未来の世界では自分が信長と並んで天下まであと一歩のところまで迫ると教えられる。そのことにより信長に興味を抱き、雪春の美夜への書状を届け、信長に対面した。信長は自分が天下を取るために必要な人間と判断した光秀は、信長に仕えることを決める。怜悧な野心家でもある反面、背負わなくてよい苦労まで背負い込む苦労性なところもあるらしい。現在、織田家家臣の中でもっとも多忙な人。時々、城下の町で信長の悪口を言ってうさを晴らしているようだ。
・木下藤吉郎(きのした・とうきちろう)
14歳。忍びの里出身。雪春捜索のために京へと旅立った藤ノ助の不在を埋めるために、潜伏中だった今川家から呼び戻され、信長に仕える。まだ少年ながらその才能を信長に見ぬかれており、期待されている。信長のことをとても尊敬し、慕っている。が、信長が帰蝶に対してのみ、子どもっぽい対応をしてしまうことがあり、そのことだけはあまり理解できずにいる。信長に仕えるにあたって、名を日吉丸から木下藤吉郎と改めた。後の豊臣秀吉。
・甘音(あまね)
16歳。忍びの里で生まれ、育った少女。脱走癖があり、掟破りとしてしょっちゅう折檻されていた。美夜の秘密を知ったことで口封じのため信長に斬られそうになる。美夜が懇願したことにより生かされ、美夜の護衛に任じられる。幼少の頃、忍びの里で修行をしていた信長とは喧嘩友達のようだ。女の子とは思えないほど、乱暴な言葉使いが特徴。母親は信長の父・信秀に命じられて敵国の家臣に近づき、甘音を身ごもり、甘音を産んだ後に自害した。父は今川家家臣で存命。美夜に対して遠慮なくずばずばものが言える数少ない人間。信長は嫉妬深くて面倒だが、美夜がちゃんと対処すれば対応できると諭したりもする。
・周防藤ノ助(すおう・ふじのすけ)
23歳。信長に仕える忍び。主に隠密行動・暗殺を得意とする。剣も得意だが、針などの暗器の使い手としては織田家家中の忍びの中では右に出るものはいないといわれている。双子の兄、蔵ノ介がおり、「愚弟は気が利かない」などといつもため息をつかれている。現在、堺にて美夜の兄・雪春と律、牛丸を保護し、護衛中。
・松永宗久(まつなが・むねひさ)
18歳。信長が幼少の頃から傍に仕える近習。口が悪く、乱暴なところはあるが、義理堅い一面もある。信長とは年が近いこともあり、遊び友達・喧嘩友達のような側面もある。帰蝶の美濃への里帰りに同行して瀕死の重傷を負うが、忍び里で手当を受けて一命を取り留める。同じように瀕死の重傷だった信親よりも先に回復し、すでに戦に復帰している。
・犬千代(いぬちよ)
12歳。信長の小姓の一人。かなりやんちゃな行動を取ることがあり、信長に本気で叱られることもある。が、悪いことはすぐに忘れる質であり、それが欠点とも良点とも信長は思っている。信長が風呂で溺れそうになったのを救った功績がある。
・各務野(かがみの)
斉藤家に仕える侍女。30代後半。本物の帰蝶の侍女として、彼女が赤ん坊の頃から仕えていた。美夜が帰蝶として信長に輿入れするときに筆頭侍女として共に那古野城に入る。既婚だが、夫は結婚してすぐに戦死。子はなし。頭の回転が速く、機転の利く優秀な侍女。美夜が文観に喚ばれたいきさつもすべて知っており、何かと美夜の相談相手にもなってくれる。美夜のために信長を叱ることもある。
・槙(まき)
斉藤家に仕える侍女。17歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。基本的には優秀だが、たまにとんでもない失敗をして各務野に叱られることがある。素直で天真爛漫。未婚。美濃へ行く途中に矢で打たれ、負傷したが、忍びの里で治療を受け、命を取り留めた。
・奈津(なつ)
斉藤家に仕える侍女。32歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。いつも冷静で頭の回転も早く、美夜にとっても頼もしい存在。既婚。子はないが、夫は美濃に残してきている。
・春(はる)
斉藤家に仕える侍女。19歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。のんびりとした性格だが、仕事はできるし、早い。未婚。
・梅(うめ)
斉藤家に仕える侍女。22歳。生前の帰蝶に仕えていたことから、美夜と一緒に尾張へ行く。優しくてお人好しなところはあるが、仕事はできる。既婚。子なし。夫は美濃に残してきている。
【織田家・信行派】
・織田信行(おだ・のぶゆき)
織田家当主、信秀の次男。15歳。信長と同じ母を持つ信長の実弟。見た目は美しいという言葉が相応しいといわれている。織田家家中では、品行方正で通っており、家臣たちの評判は信長よりも圧倒的に良い。信長を廃嫡し、信行を当主に、という声が多くあがっており、信長はたびたび命を狙われることがあるが、それが信行の手の者による仕業かどうかは不明。信長とは違い、女性経験は豊富そうな様子。美夜に対しては、品行方正とは真逆の正体を垣間見せることがある。なぜか美夜に執着を示し、隙あらばと狙ってもいる。信長に何かがあれば、美夜を側室にする予定らしい。強情な女子が好きらしい。家臣の平手政秀の葬儀で美夜と再会して迫ろうとしたが、美夜に投げ飛ばされるところを蔵ノ介に目撃され、居住する城へと逃げ帰った。
・土田御前(どたごぜん)
信長と信行の生母。しかし信行のほうを溺愛しており、織田の跡目は信行に継がせたいと考えている。信行に対しては深い愛情を見せるものの、信長に対しては冷たい態度をとり続けている。信行と一緒に、実子である信長を廃嫡しようと動いている。信長暗殺未遂も土田御前の指示ではないかという噂がある。見た目はとても繊細で美しい人。実は息子である信長の近習の一人、佐々木信親と不貞の関係にあった。信長を廃嫡するために、信親に帰蝶を攫って連れてくるように命じていた。
・柴田勝家(しばた・かついえ)
29歳。信行に仕える家臣。まだ若くはあるが、前の当主である信秀の時から数々の武勲をあげ、織田家の中でも一目を置かれる存在。正義感が強く、曲がったことが許せない性格。女性の扱いにはまったく慣れていない様子。独身。
・木村源三郎(きむら・げんざぶろう)
20歳。勝家に仕える家臣。勝家に似て正義感が強く、曲がったことが大嫌い。見た目は優男にも見えるが、主に似て剛胆なところと、機転の利く性格が自慢。
【松平家】
・松平竹千代(まつだいら・たけちよ)
松平家当主。後の徳川家康。9歳。まだ幼くはあるが、しっかりとした見識があり、信長をも感心させることがたびたびある。6歳の時から人質として生活していたが、信長の助力を得て解放され、岡崎城の城主および松平家の当主となった。
・本多忠真(ほんだ・ただざね)
24歳。松平家の家老にして、松平竹千代の後見人。情にもろく、竹千代のこととなるとつい心配性になりすぎて、信長に咎められることもある。
【斉藤家】
・斉藤義龍(さいとう・よしたつ)
斎藤道三の妾腹の子。帰蝶とは腹違いの兄妹になるが、二人の接点はほとんどなかった。道三が家督を娘婿の信長に譲るのではないかという噂に怒り、兵を決起して道三の居城である鷺山城を攻めた。道三が死んだことにより、斉藤家の当主および美濃の国主になる。
・菊池勝五郎(きくち・かつごろう)
斎藤道三の重臣であったが、義龍に説得されて裏切り、清洲城から美夜を攫い、末森城へと連れて行った。義龍に今後の地位を約束されているらしい。
【忍びの里】
・周防蔵ノ介(すおう・くらのすけ)
23歳。織田家に仕える忍びを代々輩出する里の長。双子の弟・藤ノ助は、信長の傍近くに仕えている。藤ノ助のことを「愚弟」と呼んでいる。美形らしい。弓が得意。毒舌癖があるが、愛情の裏返しでもあるようだ。美夜から『那古野城での信行との一件』を信長より先に聞き出してしまったことで根に持たれているようだが、本人はさほど気にしていない様子。信長の不在時は、城主代理の美夜を補助する形で、城内の実務を信長にかわって取り仕切ることもある。織田家家中での役職は織田家家老の一人。
【その他】
・律(りつ)
雪春につけられた侍女。15歳。道三に雪春の伽を命じられ、雪春と深い関係になる。雪春を見たときから惹かれていたようだが、身体の関係を持ったことでさらに雪春に想いを寄せていく。雪春のためなら、何でもすると思っている。実際に、雪春に頼まれて弟の牛丸を京へ行かせる段取りをつけたりもした。いずれは雪春の子を身ごもり、異世界から来たという雪春がいつまでも自分の傍にいてもらいたいと考えている。雪春が鷺山城を出ようとしていることを知った律は、自らも雪春とともに鷺山城を離れることを決める。現在は雪春と、弟の牛丸とともに藤ノ助に保護され堺に潜伏中。
・牛丸(うしまる)
律の弟。利口で気が利くらしい。律に頼まれ、京で遊学しながら呪術師文観について調べてたが、雪春たちが京に入ったあたりを前後して、行方をくらまし、雪春たちとともに堺に潜伏する。雪春が作った小物を商人に売りに行ったり、食事や家事など、まめに働く素直で良い子。
・養源(ようげん)
謎の多い医者。医術の技術はかなり高いが、医者として働いている様子はない。信長や信長の父の信秀とかなり昔からの知り合いのようだ。
・正之助(しょうのすけ)
清洲の町に雑貨屋を構える店主。明智光秀に謝った情報を教えられたが、それが幸いして信長に気に入られ、城にあがることを許される。商売上手なところはあるが、正直すぎるのが玉に瑕。
・小西隆信(こにしたかのぶ)
元は佐々木永益を名乗っていた信秀の家臣だったが、信長により新たな名を与えられ、現在は斎藤道三の庇護の元にある。処刑された佐々木信親の養父。
【故人】
・帰蝶(きちょう)
故人。享年15歳。斎藤道三と正室・小見の方の一人娘。斉藤家の家臣と恋仲にあり、結婚も間近と言われていたが、急遽信長との政略結婚が決まり、悲観した帰蝶は恋人と共に心中した。
・織田信友(おだ・のぶとも)
故人。元清洲城城主。織田家の分家の当主でもあったが、清洲城を信長に攻め落とされ、自害した。信行と通じていたが、自害したことを知った信行からは「役立たず」と言われた。
・平手政秀(ひらて・まさひで)
信長の教育係。傅役。幼い頃から信長の破天荒な行動に悩まされ続けている。信長の代わりに謝ってばかりいる。しかし、信行と通じているのではという疑いを信長に持たれていたが、帰蝶の美濃への里帰りの際の襲撃を計画し、実行したのは自分であるという遺書を残して自害した。実は佐々木信親の実父。
・織田信秀(おだ・のぶひで)
織田信長の父で織田家の当主。信長がまだ幼少の頃からその才能を見極め、織田家の跡取りに指名し、那古野城の城主に任じる。跡取りは信長しかいないと思っているが、信行や土田御前が信長の命を狙っていることまでは気づいていないように見える。信長が十六歳の年の瀬に突然病死した。
・佐々木信親(ささき・のぶちか)
22歳。信長が幼少の頃から傍に仕える近習。優しく面倒見が良く、穏やかな性格で、信長の近習たちの中では少し浮いた感じのある男。帰蝶の美濃への里帰りに同行して瀕死の重傷を負うが、忍びの里で手当を受けて命を取り留める。実は信長の生母である土田御前と不貞の関係にあり、信長を裏切って帰蝶を攫おうとした。しかしそれに失敗し、清洲城を攻めるも、信長の到着により投降。土田御前との関係は一切語らず処刑された。実父は平手政秀。
・斎藤道三(さいとう・どうさん)
斉藤家の当主。美濃の蝮ともいわれ、さまざまな謀略によって美濃を治めるまでになった。一人娘の帰蝶が、信長との政略結婚を嫌って家臣の男と心中したため、呪術師文観を雇い、帰蝶の身代わりとして美夜を喚ぶ。一緒に召喚された兄の雪春の身の安全と引き替えに、美夜を信長に嫁がせる。信長に対しては、娘の婿という感情以上に天下統一を自分の代わりに成し遂げてくれる相手としても見ているところがあるようだ。しかし、信長からは、「老いた」「守勢に回っている」「滅びが近い」などとみられている。息子である義龍が決起したことで自らの最期を悟り、文観を道連れにして自害した。
・小見の方(おみのかた)
斎藤道三の正室で、帰蝶の生母。明智光秀の叔母。道三に殉じる形で死を選んだ。
・文観(もんかん)
謎の呪術師。呪術を使って美夜と雪春をこの世界に喚んだ。牛丸が調べたところに寄ると、同名の呪術師はかつて存在したが、200年も前に死んでいるという。その文観とどのような関係があるのかないのかも今のところ不明。美夜や雪春の子に興味を示したことで道三に訝しまれ、首を斬られて殺された。
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