リアルゲーム～残酷な島でのlive or die～

ようこそlive or dieの世界へ

live or dieのルール

 スクーター遅い。
 そもそも二人乗りするものじゃないし。
｢それじゃあ、live or dieのルールを説明しよう。このゲームのステージとなるのは、このクルゥーアルアイランド全体だ！ 島から出でたらゲームオーバー。ライフは五つで、島の至るところで獲得可能だ！ ライフがなくなったらもちろんゲームオーバー。クリア条件は私が電子メールで指示するミッションをクリアしていき、このクルゥーアルアイランドを平和にすることだ！ 後は、やりながら自分で学んでくれ｣
 つまり、ライフを気にしつつ状況を学び、そしてクリアを目指すってことだな。
｢おい、ゲームオーバーっていったいどうなるんだ？｣
｢さぁ、行け勇者よ！ 大冒険の始まりだ｣
 またこれかよ……
｢じゃあ、最初のミッションはどこでもらえるんだ？｣
｢さぁ、行け勇者よ！ 大冒険の始まりだ｣
 もういい、わかった。これはゲームで言うところの<ノンプレイヤーキャラクター>、何を言っても無駄だ。
 そう考えると、一緒に吸い込まれたあいつらはいるとして、他は全員ノンプレイヤーキャラクターになるのか？ まぁそれもやりながら学べってことか。
 スクーターの音がいつの間にか遠のいている。
≪ピンコンッ≫
 着信音がなる。
 携帯は……落ちてる。
『君の能力は、空手、合気道、剣道や弓道、射撃などのあらゆる戦闘技術と、その美貌だ！ かといって裸体のままいるわけにはいかない。まずは町で服を入手せよ！ 裸の状態で警察に見つかったら追いかけられる！ もちろん刑務所に入れられたらアウトだ！裸の状態でいると住民はさまざまなリアクションを見せる、くれぐれも気をつけるんだ！』
 ずいぶんと本格的だな。
≪ピンコンッ≫
『もう一つの大切なことだ！ 町で買えるバッグには様々な物が入る！ 今のように手に地図と携帯を持ったままでは動きづらいだろう。購入をおすすめする！』 
 地図は……あった。
 地面にボロボロになった地図が落ちていた。
 クルゥーアルアイランド、直訳すると残酷な島。
 気を引き閉めて行く必要がある。

 ――俺の人生初の女体での冒険が始まった。