上 下
2 / 4

one

しおりを挟む
「和夢、おはよう!」
「白泉、朝から下向いて…ぼっちオーラ前回!!」
朝、学校登校中。
元気な声が電車内に響いた。
高校3年生になった僕は相変わらず隅っこキャラを極めていた。
友達は少ない。彼女も好きな子もいない。
仮ではあるが少ないなりに友達はいるしぼっちではない。
「はぁ~。」
「なんだよ!ため息ばっかついていると幸せが逃げてくぞ。」
「お前らリア充にはわからない悩みがあるんだよ。」
翔と陽菜はずっと前から付き合ってる相思相愛中でずっと一緒にいる。
「白泉はいつも文句ばっかり!だから彼女ができないんだよ。」
「そうだ、そうだ。俺たちはどんな困難2人で乗り越えてきたもんな。」
ねぇ~、なんて言いながら顔を見合わせて頷き合っている。
本当に周りから見てもラブラブのバカップルだ。
しかもものすごいお似合いの…。
翔は明るくてノリが良くておまけにイケメンで…。
陽菜は可愛くて性格もいいと評判だ。
「ねぇ、そういえばさ。聞いてよ!」
「なんだよ!突然声あげて。」
「もう1週間も変な夢を見てるの。」
しかし、そんな僕の言葉を無視して言葉を続ける。
「変な夢?」
「なんかね。高い位置からツインテールした女の子の夢。どこかで見たことあるような気がするんだけど…。」
そして何かを思い出したように言葉を続けた。
「そうそう!ドリームマスターって名乗っていたわ。」
「「夢江…。」」
え…。
僕と翔の声が重なる。
「なんだお前…知ってるのか、僕は小学生のときに同じクラスだったから。」
戸惑い半分に答えてしまう。
翔は僕の記憶限り同じ学校ではないはずだ。
「俺は…。」
翔も戸惑いを隠せないようすだ。
「そんなことはどうでもいいじゃないか…それより、もうすぐ駅へ着くぞ…。」
いつもとようすが少し変な感じだ。
「それより、陽菜。」
「…なに?」
陽菜もいつもより戸惑いを隠せていない翔を心配してるようで返事が少し遅れている。
「今日は少し用事があるから放課後、教室で待っといてくれないか。」
「うん、わかった。」

*放課後*

部活もバイトもやっていない僕は真っ直ぐに家に帰るなり制服のままベットにダイブした。
今日の翔本当に変だったがそれが気にならないぐらいにテンションも上がっていた。
夢江…。
今でも忘れることができない。
けど…もういない。
会うことはできないと思っていたのに…。
「寝よう。」
夢でも何でもいい。
夢江に会いたい。
目を瞑りながらずっとそのことを考え続けた。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

女体化入浴剤

シソ
ファンタジー
康太は大学の帰りにドラッグストアに寄って、女体化入浴剤というものを見つけた。使ってみると最初は変化はなかったが…

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜アソコ編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとエッチなショートショートつめあわせ♡

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

【R18】エリートビジネスマンの裏の顔

白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます​─​──​。 私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。 同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが…… この生活に果たして救いはあるのか。 ※完結済み、手直ししながら随時upしていきます ※サムネにAI生成画像を使用しています

転職してOLになった僕。

大衆娯楽
転職した会社で無理矢理女装させられてる男の子の話しです。 強制女装、恥辱、女性からの責めが好きな方にオススメです!

処理中です...