儚くて痛くて青い

瑞木歌乃

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プロローグ

初恋

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一瞬だった。

無色透明の水に絵の具が1滴落ちたみたいに、私は一瞬でその恋に染まった。

眩しかった。

君のその瞳が、君の言葉の一つひとつがとにかく眩しくて目を逸らした。

辛かった。

君が他の人と話しているのが、私以外の女の子と笑い合っているのが。

手を伸ばすと消えてしまいそうな、そんな儚くて、青い恋。

私は今、恋をしています──。
 
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