瑞木歌乃の日記

瑞木歌乃

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日記

8月19日(金)

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 私はスマホでアルファポリスのアイコンをタップする。誰もいない静寂な部屋にカタッというタップ音が響くと共に、小説、「余命3ヵ月の彼女とした約束の花」を、私の瞳は真っ直ぐに捉える。
「わぁ、もうお気に入り登録者数が6に増えている…!6人も私の小説を読んでくださっているんだ…。」
 嬉々とした本音がポロリ、部屋に残る。
 私のアルファポリス人生は、実に順調と言って良いものだった。
 一日一話以上の投稿を心がけていることが功を奏したのか、急激に「余命3ヵ月の彼女とした約束の花」や「祈り」などが伸びたのだ。
 最も伸びたお気に入り数である6は一言で言い表すのならば、「一桁」と言えてしまう。だが私にとっては、嬉しくてたまらない大きな一歩なのだった。
 だがその嬉しさの裏に、少しばかりプレッシャーもあった。
 今現在進行している「memories~卒業していく仲間と~」は、成人である主人公を描いた作品もので、私は中学へ入学したばかり。そう、筆がなかなか進まないのであった。
 「一日一話以上投稿が私の取り柄なのに、それを止めてしまったら、ご愛読してくださっている方々に申し訳ない」というプレッシャー。そしてその募っていくプレッシャーの原因せいで頭を悩ませたりと、負の連鎖が続いてしまっている一方だ。
 アルファポリスに小説(まさに未成年が書いたようなぐちゃぐちゃな小説)をあげているなんて、リア友(現実リアルの友達)に言えるわけもなく、相談する相手もあまりいない。
 ネッ友(ネット上の友達)に相談するという手ももちろん存在する。だが私の不完全で未熟な小説を紹介するのは、あまりにも気が引けるのだ。
 悩みに悩んだ挙げ句、このいつでも書ける日記をつけることにしたのだ。
 今日のように投稿が遅れてしまいそうな日にこの「瑞木歌乃の日記」を投稿することによって、ご愛読してくださっている方々の不満を少しでも和らげられると考えた結果だった。
 あまりにも適当な案であまりにも幼いことが滲み出ている案だが、どうかこの「瑞木歌乃の日記」を(自分の中の)気分転換として書いて、また順調なスタートを切れるように頑張りたい。
「よし、今日も書くぞ…!」
 私はすっかり見慣れたアルファポリスのアイコンを力強く押し、また新しいストーリーを打ち込んでいくのだった。
 
 いつも読んでくださっている方々、本当にほんとうに有難うございます。
 小説を書くのはアルファポリスが初めてで半ば怯えながらの投稿だったので、皆様の温かい応援のお陰で今小説を書き続けることができております。
 ご愛読、本当に有難うございます。読者様のその温かい心が、こちらとしては凄く嬉しいです…(*- -)(*_ _)ペコリ
 
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