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第七章 風雲
一話 樹人の娘
しおりを挟む「パパ、今日はお外行かないの?」
「行くけど、昼ご飯を食べてからな。その間ポッポちゃんと遊んできなさい」
「うん、ママいこっ!」
ユスティーナの頭の上に乗っていたポッポちゃんは、「いくのよ! いくのよ!」とクルッポと、嬉しそうに鳴いている。
俺は部屋から出ていく一人と一羽の後ろ姿を見守った後、椅子に座り直して細工作業を再開した。
「あの子は本当に成長が早いな」
作業をしていると考える余裕があるので、つい独り言が出てしまう。
ユスティーナがあの卵から産まれて二ヶ月以上経つ。順調に成長して既に日常会話なら問題なく行えている。
俺の加護の影響かと思ったが、俺以外が教えている言葉も使っている。その様子を見る限りは、ユスティーナ自身の力なのだろう。
言葉だけではなく身体の方も健康に育っている。植物の状態だった時のように急激に大きくはなってはいないが、歳相応に走り回れるようになり、今でも庭からはポッポちゃんと楽しそうに駆けている様子が声を通じて分かる。
心配なので常に俺の探知はユスティーナを捉えている。もしかしたら、彼女が産まれてから一度も俺の探知外に出たことはないかもしれない。
仕方がないじゃないか。成長した状態で産まれたとはいえ、まだまだ小さいんだ。ポッポちゃんが常に付いてはいるが、何かあってからでは困るのだ。
しかし、ポッポちゃん曰くそろそろ修行の時らしい。野生で生きていくには、力を手に入れなくてはならないと、最近は俺にずっとそう鳴き続けている。
大鳩だったポッポちゃんが、そんな教育方針を持つとは思わなかったが、嵐王鳩へと進化しているのが影響しているのかもしれない。次世代の女王を作る気なのかな?
俺としても早くスキルやレベルを高めてほしい。この街の中にいればかなり安全だが、城壁を超えれば危険が多い世界だ。
今後遠出をするにしても、ユスティーナをできる限りお留守番させないためにも、ここは心を鬼にしてパワーレベリングを行うべきなのだ。
あぁ、こんなことを考えていると、アニアとアルンの子供時代を思い出すな。
午前の生産スキル上げを終え、昼飯を食べたら家を出る。
「ユスティーナ、今日はちょっと怖いかもしれないけど大丈夫か?」
「うん、パパとママがいるから大丈夫!」
俺の背中の上で元気に返事をするユスティーナは、器用に俺らの上で飛行状態を維持するポッポちゃんの足をつかんで遊んでいる。
ポッポちゃんも「ユスティーナ! 飛んじゃうのよ! 飛ぶ?」とご機嫌で相手をしていた。
城門を抜けそこからは全力で走り始める。
ポッポちゃんと競争をするも、全く相手にならない勝負に敗北し、ユスティーナのはしゃぐ甲高い声に耳をやられながら目的地に着いた。
「うん、そうだねママ。うにょうにょだね」
ポッポちゃんとユスティーナが、四つ這いになり穴の中を覗きながらそんな会話をしている。
この場所は俺が以前スライムを大量に用意して、主に隠密スキルを上げていた場所だ。
スライム牧場とでも言えば良いのだろうか。無限に出てくるパンがあるのを良いことに、木造建造物を作ってスライムを放ち、そこに大量のパンを投入してスライムの増殖を行っていた場所だ。
一時期は増えすぎたスライムの処分方法として、金持ちの子供にレベルアップの場を提供しようかと思っていたのだが、考えたら面倒なのでやめていた場所でもある。
エアの戦いが始まり放置していたのだが、かなり久しぶりに来てみたら、中にはまだスライムが残っていた。餓死したのか減ってはいたが、またパンを与えたらすぐに増えまくってくれた。このパン、やはり凄いわ。
「まずは隠密を上げよう。気配を消してこの周りを回るんだ。分かるよな?」
「うん、ママと一緒に練習してたの」
ユスティーナが中腰になり、ゆっくりとスライムたちが入っている建造物の周りを歩きだした。
やる必要はないのに、ポッポちゃんもその後を姿勢を下げてゆっくりと付いていっている。大きさも歩く順番も逆だが、カモの親子みたいで可愛い。
ユスティーナは樹人をベースに、俺とポッポちゃんをかけ合わせた容姿を持っている。それ以外にも俺らから受け継いでいる物があった。
それはスキルの才能だ。
今のユスティーナは投擲術と魔法技能に冥想がレベル1になっており、他のスキルも覚えさせてみようとした時の、本人の感覚を聞く限り、得意不得意といったスキルがないみたいで、少なくとも俺があの時点で所持していたスキルは全て使える気がしている。
まだまだ検討が必要だが、これは育ったら相当強くなるのではないかと、今から期待している。
だが、流石に神の加護は受け継げず、本人のステータスにもその表記はないと言っていた。
これは何時かユスティーナのためにも一つぐらい攻略をするべきかな。でもその前に、アニアたちが先だな。
幾らユスティーナが可愛いからって、アニアとジニーに対する思いが変わる訳じゃないし、優先度は彼女らが上だ。まあ、物にもよるしその時に考えよう。
って、ジニーを戦わせる場に行かせちゃ駄目か。本人ももうその方向に進む気はないみたいだし。
三十分もするとユスティーナが疲れたと言い出した。我儘ではなく、中腰で歩いているせいで腰が痛いらしい。
ポッポちゃん直伝の歩き方は、人型には少しキツイよな。
「おぉう……、パパそこ……、おぉう……」
折れるんじゃないかと思うほど細い腰をつかんで、背筋に沿って押してやると、ユスティーナは変な声を上げていた。
しかし、揉みほぐされたのか腰を後ろに反らせると、にっこり笑い回復をアピールしてくれる。可愛い。
それを見たポッポちゃんは、「パパはうまいのよー」とクゥと鳴き、良妻っぷりを発揮している。凄い。
「じゃあ、次はこれと戦おうか」
俺が【英霊の杖】でスケルトンを召喚すると、ユスティーナは腕に巻きつけていた蔓を解く。蔓はだらりと垂れ下がったが、ユスティーナが腕を振るうと、ビシッと地面を叩く音をさせ力強さを感じさせた。
その隣にポッポちゃんが並ぶ。今回もやる必要はないのだが、どうしても一緒にやりたいらしい。
身動きしないスケルトンたちを、何度も何度も蔓で叩くユスティーナと、くちばしで突いたり、空中に留まりゲシゲシと蹴りを食らわせるポッポちゃん。
その動きは見ていて微笑ましいのだが、ユスティーナの蔓は既にスケルトンの腕を破壊していた。
何のスキルに該当するのかと思っていたら、どうやら鞭術が上がっているらしい。さらに格闘術も該当しているらしく一緒に上がると言っている。確かに体の一部を使っているのでそうなのかもしれない。俺が鞭を使ったら鞭術だけを覚えただけだったんだよな。
この世界の人間種の基準から外れつつある俺から見ても、ユスティーナは異質な存在だ。ヨゼフさんがあれほど心配していたのが今になってよく分かる。
予想ではあるが件の暴走した樹人に古竜の血が混ざっていたならば、身体的能力の高さから、とんでもないことになっていたのだろう。
そう考えると、果たして育てるのが良いのかは疑問に思うこともないのだが、ユスティーナは可愛いし素直だし可愛いので、問題ないだろう。
「疲れたか? ユスティーナ」
「はぁ……はぁ……ちょっと……」
頑張り屋さんのユスティーナは、俺が止めるまでスケルトンを破壊するのを止めない。
これは隣でポッポちゃんが三体のスケルトンを倒していたので、それに追いつこうとした結果だ。
結果としては一体を倒したので上出来だろう。
ポッポちゃんはユスティーナが疲れても止める気はなく、むしろもっとやれと鳴いていた。スパルタだな!
「よし、今日の締めにしようか」
草原にポツンとあるこの森の中には、奥に行けばそれなりの魔獣や亜人がいる。
ユスティーナは産まれたばかりだというのに、ポッポちゃんは「主人! レベルなのよ! 主人!」とクゥゥゥッと鳴いて俺を急かす。
ポッポちゃんは元は弱い大鳩だったので、低レベル状態が怖いらしい。その気持ちは俺も分かるのだが、ユスティーナに殺しを覚えさせてよいのかとも思う。
まあ、アニアやアルンたちを散々レベルアップさせといて、今更なんだけどさ。
「パパ見て! 見て!」
ユスティーナが倒したゴブリンを、伸ばした蔓でペシペシと叩きながら俺に見てくれとせがんでいる。
「ユスティーナ、倒したので遊ぶのはやめなさい」
「でも、ママはやってるよ?」
「ママは、あのゴブリンがユスティーナをぶったから怒ってるんだよ。だから、真似しちゃ駄目だよ?」
「う~ん?」
ポッポちゃんがユスティーナを殴ったゴブリンの死体を、足でゲシゲシと蹴っている。
俺も自分で言って疑問に思うが、死体を弄ぶ子にはなってほしくない。いや、俺も昔は結構酷いことをしたけどさ。
……こう改めて振り返ると俺は、碌でもない事ばかりしてる気がするぞ。
教育に悪いからやめてといっても、ポッポちゃんの怒りは収まらない。仕方がないので、体を抱き上げる。ポッポちゃんは最初足をバタバタとさせていたが、頭を撫でていたら収まった。
ユスティーナはこの森に入ってから、既に五匹のゴブリンを倒している。もちろん俺が手伝って、ゴブリン程度なら魔法で止めを刺させた。
ポッポちゃんは遠慮しないしユスティーナも躊躇しないので、この状況は少し危うい気はする。
だが、もうここまで来たら止めるのもおかしい。今はゴブリン程度にしているが、その内強力な魔獣なりを倒させて、一気にレベルを上げさせたい。
技術とレベルに差が出てしまいそうだが、それは後から幾らでも埋めればいいだろう。とにかく、雑魚相手なら安全マージンを取れるまでは危険を冒すことは必要ない。
まあ、もう少し成長したら互角の戦いを経験させないと、俺みたいに戦いの経験が少ない状態で育っても困る。
そこまで苦労したわけではないが、下手をすれば大怪我、もしくは死があったかもしれないからだ。
当分はこれの繰り返しだろう。
もうここまで来たら、出来る限り強力な存在として育てるつもりだ。
俺としてはまた誰かに教えながら、自分のスキルを上げる状態になれて、ちょっと嬉しい。
意識をしていなかったが、このスタイルは結構自分に染み付いてるんだろうな。
ちなみに、あの死体からエナジーを吸収していた奴だが、ヨゼフさんとの話し合いで禁止させる事にした。一度試しにやらせてみたのだが、吸収後に酔っぱらっているような、高揚してる様子を見せたので危ういとの判断だ。
昔暴走した樹人も同じ様子を見せていたとの事なので、ちょっと怖い。本人にその欲求はないらしいので、理解が深まるまでは禁止とした。
家に帰るともうすぐ夕食の時間だった。早めに食べたいので用意を手伝う。
「ユスティーナはそれもって」
「うん、ミラお姉ちゃん。これは?」
お姉ちゃんが板に付いてきたミラベルが、ユスティーナに指示を出して一緒に食事を持ってきた。俺も役に立つべく、台所に行ったのだが、座っていろと言われたので、黙ってみんなにパンを配る役目に徹する。
「ユスティーナ、ポッポちゃんは今日何食べたいって?」
「うん、えっとねー、ママはお米とアワだって」
ナディーネがポッポちゃんの皿に食事を入れている。
みんな当たり前のように受け入れているが、ユスティーナがポッポちゃんと会話ができる事に疑問はないのだろうか?
もしかして、俺の知らないこの世界の常識ではおかしな事ではないのか? 今更過ぎて聞くことができない。
しかし、ポッポちゃんは最近同じモノばかり食べてるな。そろそろ違う物を食べさせないと健康に悪そうだ。
食事も終わりミラベルたちと風呂に入ってきたユスティーナを迎え入れ、枕元に寝床を移したポッポちゃんと三人で寝る。
「これ綺麗。ママのたからものは素敵ね」
ポッポちゃんが枕代わりにしているルビーの置物を、ユスティーナとポッポちゃんがベッドの上に寝転がり、並んで眺めていた。
「ユスティーナも良い子にしてたら、プレゼントして貰えるぞ」
「ッ! 良い子にする! ん? 本当ママ?」
マジックボックスの中には換金もせずに残っている宝石が多数ある。その一つをあげるぐらいは良いのだが、ここは一つご褒美としてと考えたのだが、俺の財布事情を知っているポッポちゃんが「パパは一杯もってるのよ。だから今くれるのよ?」と、何故今あげないのかと不思議そうな顔をして鳴いていた。
「ポッポちゃん、ご褒美の方が良い物を貰えるんだ。だから今上げるより、ユスティーナが一年頑張ったらプレゼントする事にしようよ」
俺の言葉にポッポちゃんが、「そうなのよ! そうだったのよ! ユスティーナ、そうだったのよ!」と分かってましたとばかりに鳴いている。ズルいぞポッポちゃん!
「じゃあ、一年良い子にするね!」
俺とポッポちゃんの顔を相互に見たユスティーナが、笑顔でそう言った。
ユスティーナが寝た後は、スキル上げを再開する。最近はできる限り細工スキルを上げていて、後数年でスキルレベル5まで上げてしまいたい。
これはオリハルコンをもらったことで、俺には作りたい物ができたからだ。当然他のスキルも上げるけどね。
これに関しては優先度を高くしたいのだが、やはり俺は戦闘スキルを更に強化しないと、まだまだ身内を守るには力が足りていないと感じている。
せめて古竜レベルを相手にしても負けない力を手にしておきたい。またあの魔王みたいな奴が出られたら、たまったもんじゃないからね。
とにかく、今は地力を上げる努力をしよう。ユスティーナを育てながらやればいい。
ユスティーナの成長に関しては色々と心配事はあるのだが、あの笑顔を見ていれば、そんな事は些細な事だと思ってしまう。
俺のスキル才能を受け継ぎ、ヨゼフさんの予想では魔法技能が上がれば、ポッポちゃんが使っている魔法も使えるとか。
そんなユスティーナがどんな方向に興味を持つのか、今から楽しみだな。
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次回17日更新です。
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