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初めて同士2※

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   両手で窄みを捲るようにして、僅かに指を差し込まれると、思わず顔を顰めてしまった。

「んんっ!」
「す、すまん! ゆっくりする…ゆっくり……」

 ジャックはまるで自分に言い聞かせるようにそう言いながら、今度は液体に濡れた手で尻を鷲掴みしてきた。

「ん……ん……っ」

 両手でひたすら尻を捏ねられて、痛くは無いがこれはこれで恥ずかしい。
 ジャックの息は相変わらず荒い。耳朶にその熱い吐息がかかるだけで、どんな魔法なのかというほど腰が震えてしまう。
 前回触られた感覚がまだ残っていたせいか、自分でも驚くほど気持ち良くなってしまう。

「……っんぁっ!はぁ、んんっ」

 自分の身体が自分ではないように、ぐにゃりと柔らかいものになっていく。自然とジャックに寄りかかるようにして、大きく足を開いていた。

「ルディ、ルディ……」
 
 ジャックが熱に浮かされるように呟くと、再度、ゆっくりと指先を窄みに差し込まれた。異物感に一瞬だけ身体が固くなったが、項に口付けをされながら指を挿入されると、たちまち蜂蜜のように身体が溶けていってしまう。
 ジャックが作った液体の効果なのか、痛みは全く感じない。ルディが痛がらないと判断すると指の動きが徐々に激しくなり、やがて二本に増えた。
 
「……あっ、ふぅんッ!」
「ルディ……気持ちいいのか?」

 ある一箇所を擦られると、どうにもおかしな声が出てしまう。性器の奥をじわりと撫でられるような感覚に、たまらずルディは悶えた。

「ひぅッん……ッ! ジャ、ジャックぅ、な、なんか変だよぉ……っ」
「すげぇ……前立腺って本当に存在するんだ……」

 ジャックは上ずった声でそう言うと、指をさらに一本増やしてきた。大胆な動きで中を弄られると、どうしたことか前も勝手に張り詰めていく。ねちゃねちゃと中の音が響くのが、耳を塞ぎたいほど恥ずかしい。

「そろそろ…いいか?」

  ジャックの指が止まったので、ルディはわけもわからず一心不乱に頷いた。
 とにかくこの恥ずかしい状況から一刻も早く解放されたい。
 ジャックはごくりと生唾を呑むと、ルディを寝台の上で四つん這いの格好をとらせた。
 背後からぎしりと音を立ててジャックが覆い被さる。思わず振り返ると、ジャックの昂ぶりも今にも爆発しそうなほと張り詰めているのが見えた。ルディと同じものとは思えないほどの大きさに思わずまじまじと見つめてしまう。

「……あんまり見ないでくれ」

 ジャックが照れたように言った。そこで、ジャックも恥ずかしいのだというのことに初めて気が付いた。
 ルディだけじゃない。
 それが何だか凄く嬉しい。

「あの、ジャック……。か、顔見てしたいっちゃ……」
「え、でも初めての時は後ろからの方が痛くないってエロゲの知識で……」
「駄目だっちゃ?」

 潤む瞳で尋ねると、ジャックは一瞬だけ逡巡した後、すぐに頷いてルディをひっくり返した。
 そして膝裏に手を当てると、胸に膝が付くほど折り曲げられる。性器も窄みも全てを曝け出す格好になり、自分で言っておきながら流石に恥ずかしい過ぎて悲鳴を上げた。

「ひぃっ」
「大丈夫だ。可愛いし、なるべく……ゆっくりするから」

 可愛いのがなにが関係あるのか分からないが、すぐに先端を窄みにあてがわられ恥ずかしいどころではなくなった。
 濡れそぼったそこは簡単にジャックの侵入を許す。

「んんっ!」

 痛くはない。痛くはないが、酷く熱い。それに物凄い圧迫感だ。

「すげぇ……きつ……やば……」

  ジャックが興奮に震えた声で呟いた。ジャックの興奮に呼応するようにそれはドクンドクンと脈打ち、生々しい存在感を意識して思わずキュッと締め付けてしまう。

「やぁ……っ!」
「……くっ!」

 ジャックが苦しそうに眉を顰める。ジャックも苦しいのだろうか。

「やべえ。……もたないかも。ルディ……痛くないか?」
「んんっ、だいじょお、ぶ…っちゃ」

 それは本当だった。実のところ全く痛くはない。

「俺が作ったアナルローションには、軽微の痛覚を奪う効果があって、痛みは感じない筈なんだ。その代わり快感を拾う感覚だけは増大してあるから、理屈で言えば、初めてのセックスから気持ち良くなれる筈だ」
「ううん?」

 物凄く早口で何を言っているのかよくわからないので、とりあえず頷いてみた。

「だから──ごめん」
「え?………ッ!」

 慎重にルディの中に侵入していたジャックが突然、奥深くを穿った。

「あ……あ、あんっ!」
「はぁはぁ、やばい、ルディ、ルディ」

  容赦なく腰を振られ、奥を抉るように擦られる。

「ひぁぁぁんッ!」

 目の前に火花が散るような感覚がずっと続く。先程気持ちよくて仕方なかった場所をジャックのもので激しく擦られると、どうしようもないほどの快感が身体中を支配した。
 自分の身体から何かが噴き出して腹を濡らす。でもそんな事は気にならないくらいこの行為が気持ち良過ぎてどうにかなりそうだ。

「ルディ……エロ……最高、すぎ」
「ジャック、ジャックぅ!」

 快感を身に持て余し、救いを求めて名前を呼ぶ事しか出来ない。ジャックの息遣いも切羽詰まったものへと変わっていく。

「やべぇ……出すぞ。い、いいか?」

 なにを出すのか分からずルディはひたすら頷いた。この荒れ狂う快感の渦の捌け口が見つかるなら何でもいい。
 ぐっと一際奥に穿たれ、大きく膨らんだかと思うと、熱いものが腹の中で広がっていく。

「ひぁぁぁッ!」

 耐え切れずに嬌声を上げながら、ルディもまた吐精した。ジャックのものを搾り取るように何回も締め上げてしまう。

「ルディ……」

 ジャックが繋がったまま、ルディに柔らかな唇を落とした。
 ハァハァと荒い呼吸を整えながらのキスは、快感を緩やかなものにしていく。酷く幸せな心地になって涙がじわりと滲んだ。
 そう思っていると、口付けはやがてまた熱がこもり、中のものも段々と硬度が増していく。引いたはずの波がまた高まっていくのを感じ、ルディは思わず身体を捩った。

「……いいか?」

 何が、とは今度は聞かずとも分かった。
 思わずキュンッと中を締め付けると、ジャックは嬉しそうに、好きだ、と繰り返しながら腰を揺らし始める。
 そういうつもりじゃ無かったんだけど……とも言えず、ルディは十分過ぎるほどの愛の行為を受け入れた。


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