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誠二さん、どうか私を愛してください。⑥

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「誠二さん……」



フワリと後ろを向いて首に腕を回して美緒が抱きついてきた。



そっか……俺は寄りかかることばかり思っていたけど
俺の肩でも美緒にはこうやって寄りかかれるのかもしれない。



そういう人生も悪くないのかもしれない。



「誠二さん、もう……」



「まだダメ……今日は美緒をたくさん、たくさん愛したいから――」



今日は俺たちが愛し合える日な気がするから。
跡取りのためのセックスの日々
再会した日にお互いの気持ちを押し殺してのセックス



やっと、今日は何度も愛しているって言えて
愛おしく触れて愛を確かめ合うことができる日だから。
大事に、大事に時間を過ごしたい。



「誠二さんっ……」



「どうした?怖い…?」



美緒の目から涙がじわじわと溢れでてきて
ゆっくりと涙がすぅっと静かにこぼれ落ちる。



やっぱりこれからのことを不安に思ったのだろうか…?



「ずっと、ずっと夢見て生きてきました。一生叶うことがない夢だと――誠二さんとこんな風に愛し合える日を過ごせることはないと思っていました……だから、今すごく幸せです。」



正直、どうしてこの俺が病気になるんだろうってずっと思ってきた。
あと少し、自分の思いを抑えて遠くから永一と美緒の幸せを願えば
あとは美緒とずっと一緒にいられると、そう思っていた。




だけど
実際は10年後そうならなかったかもしれない。
俺でなくても美緒が病気になっていたかもしれない。



紗英のように――
あと10年美緒を遠くから見守っていたら
紗英のようになっていて手遅れになったかもしれない。



先のことは誰にもわからないから……



そう思ったら
俺の背中を押してくれたこの病気が……ほんの少し好きになれた。



きっと10年後だろうが20年後だろうが
俺たちの許されない禁断の恋は
周りの人を傷つけ、お互いも傷つけあう。



恋に落ちた日から
兄さんと美緒が結婚した日から
いや、美緒が産まれたその日から――



こういう運命だったのかもしれない。



これから未来のある美緒を傷つけないようにしたつもりだったけど
目の前にいる美緒の涙を見て気が付いた。
俺がしようと思っていたことは間違いだったって――



いつまで俺が生きていられるかはわからないけど
それでも、美緒とこうやって愛し合えたことが
俺も、美緒もココロから幸せだって思える。



ココロもカラダも溶けて混ざって――
恥ずかしい部分も見せあって
一つになる。



【愛している】って言葉だけでは足りなくて
カラダ全体で伝えてあげたい。




愛のあるセックスって
きっとこういうものなんだな……



特別な人だからその人の全部が知りたくて
自分ができることなら何でも美緒にしてあげたい。



「誠二さん!それ、本当にダメっ……あんっ!!」



「そう?でも美緒のココはヒクヒクしているよ。よく見えるよ。」



「言わないでっ……ひっ!はぁっ…あっ――」



横たわっている自分の顔のところに美緒を跨がせた。
ヌルヌルに濡れていて、すぐにでも挿れたくなる香りがたまらない。



「ふっ…うっ……ひゃあっ!!」



舌先を使って蜜壺からあふれ出す蜜をすくって
そのまま花芯のほうへとチロチロと舌を動かした。
触れるか触れないかのギリギリな感じだから
美緒もそのじれったさにカラダが限界が来ているようだ。



「ふぁっ!!」



美緒がベッドの柵に捕まって腰を浮かそうとした瞬間
逃げないように腰に腕を絡めた。



「ひゃあああっっ!!!」



ぷっくりと赤く食べごろのさくらんぼのような花芯を
大事に大事にたっぷりと唾液をつけた舌で転がしてあげて吸ってあげた。
あまりに美味しそうだったから、ついつい強く吸ってしまった。



「ふっ……くっ…」



美緒はイッたらしく体をグッタリしながらも太ももはまだ痙攣していた。



「ひゃっ!!!」



太ももを触るとカラダ全身がビクビクと痙攣していて
それだけ感じていてくれているのが伝わってくる。



「美緒……気持ちいい?」



「気持ちいい……イイっ」



「美緒、美緒……」



美緒のカラダは何度味わっても飽きない。



「ふっ…あっ…あっ、あっ!!!」



誠二さんの舌が溢れ出る蜜を綺麗に舐めあげながら
今度はもっと蜜を欲しがるかのように
壺の中を舌でほじくり返してくる。
ジュクジュクとヤラシイ音を立てながら……



「誠二さっ……あっ!お願……あん、あっ…!顔どけてっ…出ちゃうっ…」



「ジュルジュルっ……いいよ、美緒のものなら……」



「ダメっ…ああっ!!!はぁっ!!!」



我慢できない……もう子宮が…締めつけて締め付けて…苦しい。




「ひゃあああっっ!!!」



誠二さんの舌が抜けた途端、二本の指がかき混ぜてきて
ジャブジャブと音を立てながら中にたくさんたまっているものが溢れ出そうになった。
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