10年前に戻れたら…

かのん

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敦子サイド

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「ハナさんと色々あったんだね…」



恭平からハナとの話を全部聞いた。



「でも二年前はきたんだよね…?何かこれない理由がずっとあったのかもしれない…」



「…何だっていい…ただ一度話をして終わりにしたいんだ。」



“ピリリリリッ…”



敦子の携帯が急になった。



「はい…はい、そうですけど…え!?お母さんが!?」



敦子は手が震えだし携帯を落とす。




恭平が電話を拾い、代わりに答えた。



「すいません、動揺しているみたいなのでお電話代わりました…あ、はい…はい、すぐ行きます。」



恭平は敦子の腕を握り、立ち上がらせる。



「大丈夫だよ、大丈夫だから。」



きっとほかにも色んなことを言ってくれたと思うけど、その言葉が一番嬉しくて、心強くて嬉しかった。



敦子と恭平は桜病院へと急いだ。



「他に大人の方はいらっしゃいますか?」



「お母さん、そんなに悪いんですか!?」



敦子の目には涙であふれ出ていた。



「…お母さん、もう少しで目が覚めると思うから、お母さんから聞いたほうがいいと思う。ごめんね。病室はこっちだから。お母さんしばらく入院することになると思う。」



敦子は病室に入り母親の顔を見たが、まだ眠っていた。



「あっちゃん…」



恭平は病室には入らず廊下で待っていた。














「恭ちゃん…私今のうちに入院グッズとってくる…目が覚めたらお母さんの話キチンと聞きたい…お母さんを頼んでもいい?」



「うん…いいよ。」



「ごめんね…」



「でも一人で大丈夫?」



「…一人にもなりたい。」



「わかった。じゃあ目が覚めたら連絡するから。」



「ありがとう…」



敦子は恭平に頭を下げて病室を出て行った。




“ガラガラガラッ…”



病室のドアを開け中に入ると個室の中はカーテンが半分閉まっていた。



“シャッ…”



カーテンを開け、ベッドの近くで椅子に座ろうと、椅子を片手に敦子の母親の枕元付近に立った――



“カンッ…カンッ”



恭平は手から椅子を落としてしまった。














「ハナ…さん……?」













恭ちゃんの時計は動き出したのに――



やっと動き出したのに




時計回りじゃなくて




反時計回りに動き出した








「えっと、パジャマと歯磨きセットと…ってパジャマってどこなんだろう?」



敦子は母親のクローゼットでパジャマを探していた。



“ドサドサドサッ…”



「いったい…」



上に置いてあった段ボールが落ち、たくさんのノートが床にちらばった。



「何のノートだろ?」





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