【R18】蝶々と甘い蜜。

かのん

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青いバラ④

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「あっ、あっ、三島さっ……もう、だめっ…」


最初はゆっくりだった指の動きがどんどん早くなって
自分が突かれて好きなスポットに
指をこすりつけてくる。


「もう、支えられないっ……」


さっきまでは両手でもかろうじてだったのに
今は片手で自分の身体は
到底支えられない。


だけど、何だろう。
無理な体勢でされるこのスリル感が
私を余計に興奮させる。
それを三島も分かっている…こんな私はMなのだろうか。


「ああぁっ、いっ…イクっ!」


三島が蕾を吸い込んで私は果ててしまった。
もう、私の太ももは蜜で濡れてしまっている。


「結衣……」


三島がゆっくりと私の肩を抱きながら
ベッドに寝かせてくれる。
その時、三島のモノが大きくなっていることが分かった。


「三島さん、来て……」


「だけどまだ……」


「大丈夫だから……来てほしいの。」


私にねだられて、三島がゆっくりと中に挿れてきた。
久しぶりだからきつくて苦しさを感じるが
深呼吸をして落ち着かせる。


「結衣、無理をしなくても…」


流れ出てくる涙をすくいながら、三島が心配そうに話しかけてくる。


「いいの、これがいいのっ……自分の身体に快感を与えることは正直自分だってできる。だけど、三島さんと一つになることは、三島さんじゃなきゃできないの。」


好きな人と一つになること。
セックスは、快感だけでなく、たくさんの幸せもくれる。
たくさんの人が世の中にいるのに
たった一人、その人と今この瞬間繋がっている。




「動いて三島さんっ……んっ」


ズズッとゆっくりと三島が入ってくるけど
かなりゆっくりだから
どんどん自分の中が慣れてきて
三島のモノを包み込んでいるのが自分でもわかる。


「くっ……もっていかれそうだ。」


まだ三島は最後まで挿れていないのに
三島を待ちかねていた私の子宮は
三島を温かく包み込んで
奥まで迎えたくて仕方がないようだ。


「三島さっ…あっ…あんっ…そこっ…」


ぷっくりと膨れ上がった蕾をゆっくり撫でまわしながら
挿入されると、身体に電流が走ってくる。


「あん、あんっ…ふっ…あぁっ!激しいっ…!!」


最後まで挿れたら
そこからはずっと激しく突いてきた。
私はもちろん、三島の息もどんどん荒くなっていく。


「もうっ…だめっ、あぁっ…あああぁぁぁっ!!」


「結衣…結衣っ……愛している……っ」


三島とはもうどれだけ愛し合ったか分からないけど
何度愛し合っても、愛したりない。
これからも、どちらかが灯りが消える日まで……
愛し合えたらいいな。



「結衣……ここにいたのか。」


ブランケットを羽織って
ベッドで寝ている三島を置いて
夜景を見ていた。


「……あの頃見た夜景と全然違う。」


「え?」


20代の私が見ていた夜景は
とっても綺麗だったけど
これだけの数の光が…人がいるはずなのに
私はどうして三島しか愛せないのだろうと
暗い気持ちでみていた。
しかも、隣にはいつも三島はいなくて…
1人でいつもこの夜景を見ていた。


20年経って、やっと三島が横にいる。
長かった…苦しかった…辛かった…
だけど、あの時別れてよかったと今は思う。
私たちは、あの時別れたから
今お互いのことを大事に思いやれるのだと思う。


そして…あの関係をお互いにリセットしたかったから。
自然にこうやって出会いたいと
お互い願っていた……。


「誕生日おめでとう、結衣」


目の前のスカイツリーの電灯が消えた。
そうか…今日は誕生日だった。
20代は辛く、30代は切なく、40代は……
幸せになりたい。


左手の薬指にはめてある
サファイヤのバラの指輪に三島がキスをする。
まるで蝶々みたいだ。


「もう、この手は離さない。」


ずっと……私が蝶々で三島が蜜だと思っていた。
だけど、三島にとっては、三島が蝶々で私が蜜だったのだろう。
お互いがお互いを必要で
引き寄せられる。


どれだけ離れても――
どれだけ時間がかかっても――


たくさんの甘い蜜があっても
あなたという甘い蜜を見つけ
あなたに引き寄せられる。








蝶々と甘い蜜。【完】


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