5 / 58
契約
しおりを挟む
「まだ恭弥さんと続いているの!?」
友達が呆れるのも仕方がない。
20歳からでもう10年。
私の周りはもう結婚したり子供がいたり
早い人はすでに離婚を経験したりしている。
一緒にお茶を飲んでいる友達の智美だけが唯一の独身仲間。
「本当は結婚したいんじゃないの…?」
「……またその質問。」
「だって、あの人……既婚じゃない。」
「……うん。」
「それでいいの…?あんたがあの人と出会うきっかけを作ったのは私だけどさ…だけど、あの人ッ……」
「智美、ありがとう。だけど私今幸せなの。」
「幸せって……」
このやりとりも10年続いている。
普通不倫をしている友達なんて捨てるだろう。
だけど、捨てずにずっと、私のことを思って言い続けてくれている。
別れろって……。
「好きなんだね。あの人のこと。」
「……わかんない。」
「わかんないって……」
こうやって離れていていても
目を瞑ればあの人のことを思い出す。
私の息を止める唇
快感を与え続ける指
私の体を引き裂く彼のモノ。
彼に会えなくても
彼のことを考えるだけで
私の子宮は疼いている。
これが好きという感情なのかどうかは
正直分からない。
だけど、彼に会えない時間ができればできるほど
彼に会いたくなる。
彼の甘い蜜がほしくなるの。
「あ、すみません。」
子連れのママと椅子がぶつかって謝ってきた。
一緒にいる女の子は6歳ぐらいの髪の長い可愛らしい女の子だった。
一緒にいる母親も綺麗な顔だちの女性だ。
もしかしたらわたしとその母親は同い年かもしれない。
24で産んだら私も6歳の子がいるんだ…。
「大丈夫です。」
本当は子供欲しい。
結婚もしたい。
だけど、それ以前に彼と…
あのベッドしかない部屋以外のどこかへ行きたい。
「顔に書いてあるよ。結婚したいって。」
「智美には嘘つけないか。」
「……離婚してって言えばいいじゃない。」
「……言えない。そういう契約だったし。」
「契約って……それを破ればいいじゃない。」
「それができていたら、もう別れているよ。」
友達が呆れるのも仕方がない。
20歳からでもう10年。
私の周りはもう結婚したり子供がいたり
早い人はすでに離婚を経験したりしている。
一緒にお茶を飲んでいる友達の智美だけが唯一の独身仲間。
「本当は結婚したいんじゃないの…?」
「……またその質問。」
「だって、あの人……既婚じゃない。」
「……うん。」
「それでいいの…?あんたがあの人と出会うきっかけを作ったのは私だけどさ…だけど、あの人ッ……」
「智美、ありがとう。だけど私今幸せなの。」
「幸せって……」
このやりとりも10年続いている。
普通不倫をしている友達なんて捨てるだろう。
だけど、捨てずにずっと、私のことを思って言い続けてくれている。
別れろって……。
「好きなんだね。あの人のこと。」
「……わかんない。」
「わかんないって……」
こうやって離れていていても
目を瞑ればあの人のことを思い出す。
私の息を止める唇
快感を与え続ける指
私の体を引き裂く彼のモノ。
彼に会えなくても
彼のことを考えるだけで
私の子宮は疼いている。
これが好きという感情なのかどうかは
正直分からない。
だけど、彼に会えない時間ができればできるほど
彼に会いたくなる。
彼の甘い蜜がほしくなるの。
「あ、すみません。」
子連れのママと椅子がぶつかって謝ってきた。
一緒にいる女の子は6歳ぐらいの髪の長い可愛らしい女の子だった。
一緒にいる母親も綺麗な顔だちの女性だ。
もしかしたらわたしとその母親は同い年かもしれない。
24で産んだら私も6歳の子がいるんだ…。
「大丈夫です。」
本当は子供欲しい。
結婚もしたい。
だけど、それ以前に彼と…
あのベッドしかない部屋以外のどこかへ行きたい。
「顔に書いてあるよ。結婚したいって。」
「智美には嘘つけないか。」
「……離婚してって言えばいいじゃない。」
「……言えない。そういう契約だったし。」
「契約って……それを破ればいいじゃない。」
「それができていたら、もう別れているよ。」
0
お気に入りに追加
205
あなたにおすすめの小説


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。




甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる