初恋の人。

かのん

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甘くて酸っぱい苺のような恋愛

和解!?②

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「マネージャーお疲れ様でした。」



「お疲れ様でした。また明日。」



“カタカタカタ…”



みんな帰ってしまい、結局残業で残ったのは翔と花音の二人だけだった。



「花音。」



「はい…え!?」



花音は仕事に夢中になっていて二人だけしかいないことに気づいていない。



「二人きりだね。」



「え…あ、本当だ。」



さっきまで賑やかだったオフィスが急に静かになると悪いことしているわけじゃないのに…



ドキドキする。





さっきまで仕事できていたのに…



意識しだしたら手が動かない



翔が打つキーボードの音が止まるたびにドキドキする



「あのさ…」



「う、うん。」



「今日何食べたい?」



やった!やっぱりご飯食べに行くんだ!!



「カレーの気分かな…?」



「プハァッ…!!」



「え!?何か変なこと言った!?」



カレーってそんなに可笑しかったかな…?



「いや…花音らしいなって思って。」



「カレーが?」



「うん。まぁそういうところが好きなんだけどね。」



「え…///」



不意打ちに言われると心臓がもたないよ…



“プルルルルルッ…”



「はい。」



翔のデスクの内線がなり、いいところで雰囲気が崩れてしまう。



「わかりました。花音、仕事どんな感じ?」



「うん。あと5分で終わるかな。」



「ちょっと俺人事部に呼ばれたから行ってくるから待ってて。」



「うん。わかった。」



二人きりの時間もちょっとしかなかったな…



「いい子で待っててね。」



花音の頭を二回ポンポンしながら翔はいってしまった。



「いい子って…もう三十路だよ。フフ…」



親に子供扱いされるともう子供じゃないのに!って思ってしまうのに



好きな人にこういう風に扱いされるとどこかくすぐったいけど懐かしくて温かい気持ちになる



お母さんにとって私は何歳年をとっても子供なんだろうな…



ずっと二人三脚でやってきて大事にされているのはわかってるけど



だからこそお母さんに翔君のことわかってもらいたい



二時間後――



「遅いなぁ…」



一時間待ったときはさすがにくるかなって思ったけど二時間も待つと…いつになるんだろう?



時計の針も10時をさしている。



“プルルルルッ…”



「はい!」



翔君かも!



「花音?まだ会社!?心配したのよ連絡ないから!」



「お母さん…何で電話してくるの…」



「だって携帯に電話しても出ないから心配して…」



まだ10時だし…もう大人なのに…



確かに残業のときいつも連絡していたけど今日は翔君と帰れると思ったらテンションあがって忘れてしまっていた。



「わかった…じゃあ今から帰るから。」



帰ってゆっくりと色んなことをお母さんと話そう



私もお母さんに甘えて親離れできてないところがあるし



お母さんも…



お互い離れなきゃ…
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