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デート②
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『え!?待って!』
ビリビリとシャツを破かれて
ボタンも飛んだ。
だけど女性の力じゃうまく破くことができなくて
東野さんの力が止まった。
外からの夜景のライトが
東野さんの身体を照らして
薄暗くてもわかる。
ブラを外した東野さんの形のいい胸。
そして綺麗な瞳から流れる悲しい涙が見える。
『東野さん……』
こんなにも悲しそうな顔は
今までみたことがない。
まぁ、会社でこんな顔はできないか……
『泣かないで……』
そう言ったら、東野さんが倒れ込んできて
俺の上でスースー寝息を立てて寝てしまった。
柔らかい胸と、東野さんの寝息が
自分の身体に異変を与える。
いやいや、ダメだ。今日は本当にダメ。
自分をなんとか落ち着かせて
自分の胸の上に寝ている東野さんの
髪をそっと撫でた。
会社での東野さんは年上の女性という感じがしたけど
目の前にいる東野さんは
自分が守りたい女の子だ。
『ん……この気持ちって……』
好きって……こと?
いやでも相手は人妻だし。
いやでもセックスレスだし。
いやでも……
あんな悲しそうな顔は
もう見たくない。
隣で手を繋いで歩いている愛莉さんは
あの日の愛莉さんと同一人物には見えない。
結婚しているのに、恥ずかしそうに俺と手を繋いでいる姿が
何だか可愛い。
既婚者の女性とこんな風に歩いているのは
よくないのは分かっているけど……
少しでも元気になってほしい。
昨日、やっぱり旦那さんと何かあったようで
上の空だし……
「今日は……」
「え?」
「愛莉さんにシャツ選んでもらいたくて」
「同じの買うよ!オーダーメイドのそのお店に行こう!」
「べつにオーダーメイドじゃなくていいから」
ただ、こうやって
窮屈な家から外に連れ出したかっただけ。
シャツなんてどうでもよかったから。
適当にお店に入って色々とシャツを愛莉さんに見てもらう。
いつもじゃなくてもいい。
今だけは、旦那さんのことじゃなくて
俺のことを考えてほしくて……
「これどうかな?」
シャツを身体にあててきた瞬間
顔も近づいてきて
上目づかいの愛莉さんが可愛く見えて
視線を急いで逸らしてしまった。
「そっか……もっと違うのがいいよね」
「ち、ちゃんと俺に似合うの選んでよ」
本当はそんなこと思ってない。
だけど、胸の高まりが苦しくて
そんな言葉しかでない。
「本田君は、スーツ何着持っているの?」
「え……会社用は5着」
「結構ブルー系が多いよね?」
「青が好きだから、そうかも」
「スーツに合うシャツがいいよね」
そうやってまた真剣に俺のためにシャツを選んでくれる愛莉さんが可愛かった。
「奥様ですか?」
「え?いえ、違います……」
店員に声をかけれた時ハッとした。
そうか……愛莉さんの指には結婚指輪があるから……
独身の俺と既婚者の愛莉さんと
こうやってシャツを選んでいたら……
この店員の顔をみれば分かる。
あ~不倫なのかなって顔に書いてある。
ビリビリとシャツを破かれて
ボタンも飛んだ。
だけど女性の力じゃうまく破くことができなくて
東野さんの力が止まった。
外からの夜景のライトが
東野さんの身体を照らして
薄暗くてもわかる。
ブラを外した東野さんの形のいい胸。
そして綺麗な瞳から流れる悲しい涙が見える。
『東野さん……』
こんなにも悲しそうな顔は
今までみたことがない。
まぁ、会社でこんな顔はできないか……
『泣かないで……』
そう言ったら、東野さんが倒れ込んできて
俺の上でスースー寝息を立てて寝てしまった。
柔らかい胸と、東野さんの寝息が
自分の身体に異変を与える。
いやいや、ダメだ。今日は本当にダメ。
自分をなんとか落ち着かせて
自分の胸の上に寝ている東野さんの
髪をそっと撫でた。
会社での東野さんは年上の女性という感じがしたけど
目の前にいる東野さんは
自分が守りたい女の子だ。
『ん……この気持ちって……』
好きって……こと?
いやでも相手は人妻だし。
いやでもセックスレスだし。
いやでも……
あんな悲しそうな顔は
もう見たくない。
隣で手を繋いで歩いている愛莉さんは
あの日の愛莉さんと同一人物には見えない。
結婚しているのに、恥ずかしそうに俺と手を繋いでいる姿が
何だか可愛い。
既婚者の女性とこんな風に歩いているのは
よくないのは分かっているけど……
少しでも元気になってほしい。
昨日、やっぱり旦那さんと何かあったようで
上の空だし……
「今日は……」
「え?」
「愛莉さんにシャツ選んでもらいたくて」
「同じの買うよ!オーダーメイドのそのお店に行こう!」
「べつにオーダーメイドじゃなくていいから」
ただ、こうやって
窮屈な家から外に連れ出したかっただけ。
シャツなんてどうでもよかったから。
適当にお店に入って色々とシャツを愛莉さんに見てもらう。
いつもじゃなくてもいい。
今だけは、旦那さんのことじゃなくて
俺のことを考えてほしくて……
「これどうかな?」
シャツを身体にあててきた瞬間
顔も近づいてきて
上目づかいの愛莉さんが可愛く見えて
視線を急いで逸らしてしまった。
「そっか……もっと違うのがいいよね」
「ち、ちゃんと俺に似合うの選んでよ」
本当はそんなこと思ってない。
だけど、胸の高まりが苦しくて
そんな言葉しかでない。
「本田君は、スーツ何着持っているの?」
「え……会社用は5着」
「結構ブルー系が多いよね?」
「青が好きだから、そうかも」
「スーツに合うシャツがいいよね」
そうやってまた真剣に俺のためにシャツを選んでくれる愛莉さんが可愛かった。
「奥様ですか?」
「え?いえ、違います……」
店員に声をかけれた時ハッとした。
そうか……愛莉さんの指には結婚指輪があるから……
独身の俺と既婚者の愛莉さんと
こうやってシャツを選んでいたら……
この店員の顔をみれば分かる。
あ~不倫なのかなって顔に書いてある。
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