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セックスレス⑦
しおりを挟む「俺、夢の中で愛莉さんとセックスしている夢を見ていたから」
「崇君……?」
え…?今のセリフ私に言った?
どこにでもいるようなおばさんの私に言ったの?
年下の男の子が、こんなおばさんとセックスしている夢!?
こんがらがって頭を抱えている私の姿を見て
崇君はクスッと笑った。
「全然俺の気持ち気づいていなかったんだね」
「気づくも何も……そんな素振り……」
「会うのはいつも会社だから、感情を出すわけにはいかないし。愛莉さん、結婚しているし、だけど……」
ベッドの上でまだ裸にシーツのままの私が座っているところに
崇君が近づいてきた。
怖くなって後ずさりしたけど
もう壁にぶつかって後ずさりできない。
「崇君、近い!近いよ……」
顔を近づけてきてキス……されるかと思った。
「旦那さんとセックスレスなら、俺が相手しようか?」
「え!?何でそれを……」
キスされる!そう思って目をギュッとつぶった。
「ここまでにしとく」
「え?」
「まだ旦那さんのことが好きみたいだし」
鼻と鼻が触れ合うのは
唇と唇が重なるより
不倫の罪悪感は少ないけど
あと少しで禁断の道へ踏み込みそうで
胸の高まりがすごかった。
「じゃあ、俺先に出るから」
「え!?」
いつの間にか崇君は服を着ているが、上は破れたシャツにジャケットを羽織っていた。
「新しいの、できたら同じのを買うから!」
「これ、オーダーメイドで同じのないから。だから、今度の休みデートな」
「デートって……いやいや、そんな……て、今何時!?」
携帯を見ると雅人からの新着メッセージのお知らせや
着信も入っていた。
時間を見るとまだ6時……意外に早かった。
電車も出ているから家に帰れる。
「はぁ~……」
結婚しているのに
何もなかったとはいえ、裸でホテルで男女が部屋に泊まるなんて…
雅人にどんな顔をすればいいの…?
雅人からの着信は2件
メッセージは12時過ぎだった。
『接待が入ってどうしても抜けれない。
俺は家に帰るから、愛莉は泊まってきて。
本当にごめん。』
今日は仕事が休みだから
雅人は家にいる。
せっかく幸がくれたこの下着を見てもらいたい。
たとえ、抱いてもらえなくても……
家に帰るとベッドに雅人がまだスヤスヤと寝ている
遅くに帰宅して疲れているだろう雅人を起こすのは
本当は気が引ける。
だけど……私、本当は昨日の日にかけていたの。
だから、ほんの少しだけ……我儘聞いてほしい。
「愛莉……?」
寝ている雅人の後ろからギュッと抱きしめた。
雅人のことが大好きって気持ちと
崇君と何もなかったとはいえ、一緒に寝ていた罪悪感とともに……
「昨日はごめん……」
雅人が振り向いてこっちを向いてくれた。
寝ぼけてまだ目が半分しか開いていなかった雅人の目が
大きく見開くのがわかった。
「雅人、これどうかな……?」
幸からもらった下着だけをまとった姿で
ベッドに潜り込んだ。
どうしても雅人に見てほしくて……
「うん……綺麗だよ」
「……他には?」
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