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セックスレス⑤
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本田君と女性は目の前のホテルにそそくさに入って行った。
「あ、ここか……」
本田君とあの女性もここに入って行ったな…
デートなのかな…お泊まりするのかな…
「は!妄想よ、止まれ!」
自分でも痛い妄想をしてしまった。
しかも相手は会社の後輩…ごめん、本田君!
チェックインを済ませて荷物を置いて
カーテンを開けると目の前には宝石箱のような綺麗に輝く夜景が見える。
「嫌なことも忘れそう……」
いつもの家じゃない。
非日常な空間。そして目の前のベッドはダブルベッド。
久しぶりに、一緒のベッドで寝るんだ。
「遅いな……まだかな。」
ラインすると既読にはなるけど返信がない。
もしかしたら電車とかに乗っているのかもしれない。
そう思って先にレストランに1人で行くことにした。
「うわぁ……」
人気があるレストランなのが分かる。
クラシックの生演奏に目の前には宝石のように輝く夜景。
食事をしている人たちはドレスアップしていて
テレビの中で見ているセレブに自分もなれるような
そんな空間だ。
「お待ちしておりました、東野様。」
「え…?」
名前を伝えていないのにどうしてわかったんだろう。
そう思ったけど余計なことは言わないようにしておこうと思った。
「こちらでございます。」
案内されたのは窓側の席で、高所恐怖症の人にはちょっと怖いだろう。
そんな高さがあるけど、私はこのキラキラした夜景が
家で見る夜景と違って壮大で息をするのも忘れてしまう。
「お飲物をお持ちいたしましょうか?」
「主人が来てからでいいです。ありがとうございます。」
せっかくの記念日だから……
雅人が予約してくれたお店だから……
待っておきたいし、お酒も……今日は飲みすぎないようにしたい。
携帯を見ると『遅れる』の文字
結婚する前はよく絵文字とか使っていたのに
いつからこんな社内メールみたいな文章になったんだろう。
キラキラに見えていた夜景も
ずっと見ていると段々と光が変わっていき
暗くなっていく……
その姿がまるで自分の心の中の移り変わりのようだ。
ねぇ、雅人
私、何かあなたにした?
私は、そんなに魅力がない……?
もう、あなたに抱いてもらえないの?
男性に……もう、抱いてもらえない人生を送るしかないの?
最後にセックスをしたのは、いつだったかな…?
あぁ、プロポーズされた日だ。
あの時も夜景の綺麗なレストランにいって
そのままホテルに泊まって……幸せだったな。
「ん……」
目を覚ますとベッドの中だった。
「え……雅人?」
隣に誰かいる。
いつの間にベッドに入ったんだろう。
頭がガンガンする……
そうだ、雅人が遅くてお酒を飲んでそれで……
「おはようございます。」
「……え!?」
隣で寝ていたのは雅人ではなく本田君だった。
しかも上半身しか見えないけど裸だ。
「わ、私も!?」
自分を見ると上半身どころか下半身も裸だった。
「ま、雅人は!?え!?何で!?」
思い出したいのに頭がガンガンして思い出せない。
「ほ、本田君…あのっ……キャッ」
「もう一回……する?」
「え……な、何を……?」
「セックス」
「せ、セックス!?」
本田君に肩を両腕で押さえられて身動きができない。
上に乗っかっている本田君からは
少なくとも胸は丸見えだ。
「ま、待って!」
「あ、ここか……」
本田君とあの女性もここに入って行ったな…
デートなのかな…お泊まりするのかな…
「は!妄想よ、止まれ!」
自分でも痛い妄想をしてしまった。
しかも相手は会社の後輩…ごめん、本田君!
チェックインを済ませて荷物を置いて
カーテンを開けると目の前には宝石箱のような綺麗に輝く夜景が見える。
「嫌なことも忘れそう……」
いつもの家じゃない。
非日常な空間。そして目の前のベッドはダブルベッド。
久しぶりに、一緒のベッドで寝るんだ。
「遅いな……まだかな。」
ラインすると既読にはなるけど返信がない。
もしかしたら電車とかに乗っているのかもしれない。
そう思って先にレストランに1人で行くことにした。
「うわぁ……」
人気があるレストランなのが分かる。
クラシックの生演奏に目の前には宝石のように輝く夜景。
食事をしている人たちはドレスアップしていて
テレビの中で見ているセレブに自分もなれるような
そんな空間だ。
「お待ちしておりました、東野様。」
「え…?」
名前を伝えていないのにどうしてわかったんだろう。
そう思ったけど余計なことは言わないようにしておこうと思った。
「こちらでございます。」
案内されたのは窓側の席で、高所恐怖症の人にはちょっと怖いだろう。
そんな高さがあるけど、私はこのキラキラした夜景が
家で見る夜景と違って壮大で息をするのも忘れてしまう。
「お飲物をお持ちいたしましょうか?」
「主人が来てからでいいです。ありがとうございます。」
せっかくの記念日だから……
雅人が予約してくれたお店だから……
待っておきたいし、お酒も……今日は飲みすぎないようにしたい。
携帯を見ると『遅れる』の文字
結婚する前はよく絵文字とか使っていたのに
いつからこんな社内メールみたいな文章になったんだろう。
キラキラに見えていた夜景も
ずっと見ていると段々と光が変わっていき
暗くなっていく……
その姿がまるで自分の心の中の移り変わりのようだ。
ねぇ、雅人
私、何かあなたにした?
私は、そんなに魅力がない……?
もう、あなたに抱いてもらえないの?
男性に……もう、抱いてもらえない人生を送るしかないの?
最後にセックスをしたのは、いつだったかな…?
あぁ、プロポーズされた日だ。
あの時も夜景の綺麗なレストランにいって
そのままホテルに泊まって……幸せだったな。
「ん……」
目を覚ますとベッドの中だった。
「え……雅人?」
隣に誰かいる。
いつの間にベッドに入ったんだろう。
頭がガンガンする……
そうだ、雅人が遅くてお酒を飲んでそれで……
「おはようございます。」
「……え!?」
隣で寝ていたのは雅人ではなく本田君だった。
しかも上半身しか見えないけど裸だ。
「わ、私も!?」
自分を見ると上半身どころか下半身も裸だった。
「ま、雅人は!?え!?何で!?」
思い出したいのに頭がガンガンして思い出せない。
「ほ、本田君…あのっ……キャッ」
「もう一回……する?」
「え……な、何を……?」
「セックス」
「せ、セックス!?」
本田君に肩を両腕で押さえられて身動きができない。
上に乗っかっている本田君からは
少なくとも胸は丸見えだ。
「ま、待って!」
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