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dance!
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しおりを挟む「ただいまー」
「秋!お帰りー!」
結局ツインズとリョウがシェアハウスまで車で送ってくれた。リョウが家を見てマジ……と目が飛び出そうな顔してて、俺も他人から同じ話を聞いたら同じ顔になるなぁとか思いながら笑ってしまう。
「なんか危ないことある前にちゃんと俺にも報告しろ!」
「おう!リョウもがんばれ~」
「何をだ……!!」
意味深な応援をワザと送り手を振ってお別れする。
3人は前よりは仲良し?だと思うのでまあきっと良い関係なのだろう。
家に入るとすぐに足音がこちらに響いてきた。お出迎えが犬っぽくてかわいいのは親友2人に決まってる。まだ家には優と唯しか居ないみたいだ。
「あれ先輩達遅いね」
「もうちょっと掛かるって連絡きてたよ!今日はダンスどうだった?そろそろ大会近いもんね」
「んーちょっと、振りの決め手が足りんのよなー。もう少し考えようかと……あーでもめちゃくちゃダンス上手い人が入って来てさー。これまた美形でね」
「神様は二物を与えるんだねぇ」
「そもそもイケメンってものは才能じゃ無いのかも」
2人のせいで哲学的になって来たが鶚は本当にダンスが上手い。発言を自分からする事は少ないけど、俺が教えたダンスなんて一瞬で覚えるし体感もバランスも素晴らしい。細かいステップも身体の細部まで意識がいっていた。
「髪の毛も水色でまあ派手なんだけど、瑠衣先輩とは真逆で大人しいの……でもさー瑠衣先輩も鶚と同じくらいダンス出来んだよ?マジ勿体ねえー!」
「鶚さんって言うんだ。瑠衣先輩も本当なんでも出来るなあ。氷怜先輩も暮刃先輩も!」
「先輩達は神様がご機嫌な時に作ったね」
「絶対ね」
冷蔵庫を漁りだした唯がくすくすと笑いだす。
遅めの夕飯で俺もペコペコだ。久しぶりに俺が作っても良いかも。
「何作るか決めてる?」
「んーまだ~」
「俺チャーハン食いたいから久しぶりに作ろっかなあ」
「秋シェフ!手伝います!」
いつもは唯のお手伝いだけど珍しく逆転だ。チャーハンとかカレーとか簡単なのしか作れないけど双子の弟と妹はめっちゃ喜んでくれる。
「秋のチャーハンいつぶりだろ」
「まだバイトしてない時さ秋のとこの双子ちゃんと食べたよねぇ。可愛かったあ」
「また遊んでやってよ~。ちなみに未だに唯の事お姉ちゃんつってるから」
「いや教えてあげて?!」
「サンタ卒業したくらいにな~」
正直いつまでお姉ちゃんが通るのか試したいところでもある。優が本を読みながらどっちでも良いんじゃ無い?とか言うから思わず吹き出した。
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