sweet!!

仔犬

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rival!

7

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「呼ばれて飛び出て、はい連行ーーー!!」

「ええええ?!」


細い身体のどこにそんな力があるのか、おれを担いでぐんぐん進む男。その名は柚さん。反対の手では式の手も掴んで一緒に連れ去っている。え、え、とどこから聞いて良いかもわからず、職員室を過ぎようとしている。丁度ぴよちゃんが出てきたのでとりあえず叫ぶ。


「ぴよちゃーん!プリント終わったから帰りまーす!」

「おーーって廊下は走んな!!」


いや、そこじゃないよね気にするとこ。
こんなに担がれてるおれ見ておーなんて、そんなんだからぴよちゃんって呼ぶんだぞ。と思うことしか出来ず、いつぞやのように校門前に停められた車に式と一緒に押し込まれた。

今日は車には柚さんしか居なくて彼は運転席に乗り込むとすぐに車を発進させる。あまりの事にポカンとするがすぐにこの後の予定に気付いて声をかける。

「ゆ、柚さんおれバイトがー!」

「大丈夫!秋と優に連絡しといた!」

「あえ、そうなんですか。じゃぁ大丈夫か……」

「いやちげえだろ!理由を聞けよ!」


そうだった。バイトが最優先過ぎてこの状態でも他の事に頭が回らない。式のツッコミに柚さんは笑いながらミラー越しに話し出す。


「実はさー!前に唯達撮った雑誌の撮影が今日あったんだけどモデルの子が急に風邪ひいちゃって。そんで今回かなーり甘ーい作品な訳」

「ほうほう」

「でさー片っ端から可愛い系のモデルに連絡したんだけど、どーにもタイミング悪くて。知り合いでって言ってもイメージに合わないといけないじゃん」

「そうですねぇ」

「チームの奴らは可愛い系なんて居ないし、秋は爽やかすぎるし、優は綺麗すぎる」

「ふむふむ」

「そこでおまえが選ばれました!可愛いくてよかったな唯!」

「いやん!ってそんな簡単な……」


ノリツッコミしたおれを式は冷たい目で見てくるけど、ノリの良さがおれの売りでもあるから許して欲しい。


「式は念のためボディガードなー!」

「はあ、了解です……」

ため息の式くん。
彼はこんな予定変更でも大丈夫なのだろうか。

「式予定あったりした?大丈夫?」

「いや、お前バイト先まで送ってついでに接客してもらおうかと思ってたくらい」

「え、なにそれ来て欲しい」

「まあ、また今度だな」


なかなか予定が合わず式がバイト先に来てくれないのでそんな事は貴重なのだ。絶対ねと約束すればはいはいと適当な返事だけど式絶対約束守るから嬉しくて抱きついた。あれ待てよ、同じ雑誌という事はあの編集長がいるはず。それに……。

「もしかして麗央さんもいますか?」

「今日撮影してるかも知らないし、同じ企画には居ない!」

「えええあんなに可愛いのに??」

「うーん、可愛いっちゃ可愛いけど、丁度よく美人系なんだよ」


つまり柚さんのイメージとはまた少し違うのか。おれがモデルを出来たみたいに、モデルの世界にも色々あるのかもしれない。ああでも、おれのメイクなら麗央さんもまた雰囲気が変わってさらに違う一面が見れる気がする。

そう考えるとうずうずしてくる、おれが麗央さんをメイク出来る日は当分くる事はないだろうけど。

「はーい!到着ー!」

赤羽さんと違って少し荒い運転でキキーッと止まった車から降りると首が痛くなるほど高い高層ビルが目の前に。またまた見覚えのある入館証を身につけてスタジオに入ればお久しぶりの編集長が立っていた。





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