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christmas!!
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しおりを挟む髪を乾かし終わって、瑠衣先輩が上半身何も着ていないから二階の寝室に向かっていた。床暖なのはわかったが見た目的に寒そうでさすがに着て欲しくなったのだ。
「ひーーーーーろーーーーーー」
声を伸ばしたら反響して返ってくる。2回には部屋が4つでそれぞれがモダンだったりシックだったりと雰囲気を変えていて、どの部屋も広過ぎてクローゼットにだって住めそうなほどだ。
「あんまり口開けたままだと閉まんなくなるヨ」
あんぐりしている俺にけらけら笑って瑠衣先輩がクローゼットから服を取り出しながらそう言った。ここに瑠衣先輩の服があるという事はこの部屋が瑠衣先輩の部屋なのだろうか。
「ここ瑠衣先輩の部屋ですか?」
「さあ?」
さあと言われてしまってはもう何もわからない。自由に使って良いという事だろうか。自由だなほんと。大きな窓はカーテンが閉まっていなくて星が見えた。しかも白いものがちらついている。
「え、瑠衣先輩雪降ってますよ」
「どーりで寒いわけだよねー」
今まで半裸でうろついている人が何を言う。1つ服を取り出して着替えもせずに俺が窓に向かって行くと瑠衣先輩も後をついてきた。
「おーホワイトクリスマスだ。去年確か降らなかったんですよね。瑠衣先輩は去年もパーティ?」
「えーとねー……そう、そんでレッドクリスマスしてた」
「ん?」
なにそれ。
去年のことを思い出したのか楽しそうに笑う。
「パーティ3時間耐える代わりに、終わったら裏でチームの奴らと試合してた」
「……あ、もうわかりました。不穏なんですねレッドクリスマス……てかクリスマスってつけるのダメでしょ!聖夜のかけらもない……」
「えーでもひーも暮ちんもやったし、志願者多くて盛り上がったからオーケーオーケー」
なんで2人まで……あ、そうか、あのパーティ本当は嫌なんだな。ホストの時も言ってたし、人気者は辛いよ的な、確かにここぞとばかりに殺到する人が男女問わず発生しそう。あれって多分仕事にも関係してるらしいから、断らなければいけない人、次に繋げなければいけない人、なんてのを自然に選んでやっていかなければいけない訳だ。
「なんというか、次元が違うな……」
「アッキーそんな事言ってるけど、その日にこうして同じ部屋にいるんだからもっと味わったらー?」
「いやもう、これ以上驚いたら顎外れます」
「たしかに!」
ゲラゲラ笑ってばさりと服を着ると仰向けにベットに倒れこんだ瑠衣先輩。腕で目を隠して動きが止まる。実はもしかして今日は眠いのだろうか、一番にお風呂に入っていたし。
「疲れました?」
「んー」
腕の隙間から目があった。エメラルドグリーンは腕で光を遮っても輝いているような気がする。それに前に染めたシルバーアッシュの髪が最近少し色が抜けて明るくなったな。
「疲れてたけど、いまはべつにー」
「そうですか?お風呂も入ってるし」
「なんか臭かったカラ」
臭かった?
どうだろうか、そんな事は感じなかったと思う。先輩達ってお酒飲んでもタバコ吸っても良い匂いがするから尊敬だけど。
それならつまり外気の匂いとか、もしくは人の匂い、香水とかもそうなのかな。いつもクラブだといろんな匂いが混ざってるから分からないけど確かにこの家は匂いが少ないから気になると言えば気になるかも。
「てか先輩達って潔癖なところありますよね。あれ、でも氷怜先輩と暮刃先輩は平気なんすね?」
「あの2人はー、料理の匂いもお風呂出た後は嫌なんだってー」
あ、それはちょっとわかるかも。
俺も全部終わったら入りたいタイプ。
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