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date!!!
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しおりを挟む「つ、疲れた……」
「ていうか、驚きすぎ~」
やっと出口に着けばどっと疲れが湧いて出る。げらげら笑う瑠衣先輩に俺は幾度となく脅かされたのだ。
まず入って真っ暗になって何も見えず、とりあえず遠くに見える光の方向に歩いていけば耳元で大声を出され、それに驚いた俺が思わず走りだすと、倒れていたロドリゲス先生を踏んでしまった。
ぎゃっと声を漏らしてしまった彼はなんとか役を思い出し演技を遂行してくれるという、ある意味で涙ものになってしまった。兎に角たくさん謝ってドッグフードを持って次に行けば追いかけ回されドッグフードをぜんぶ落としてしまう。
爆笑した瑠衣先輩が笑いながらも、無いよりはいいと言って大きなお皿にちょこんと、一粒だけ入れた。
最後にダメ元でフローラルちゃんに出してみたところ、
ちょっと不思議な顔をして首を傾げてしまったが、その後は立派に演技をこなしてくれた。
「俺たちなんなら営業妨害……」
「わざとじゃないないしダイジョブダイジョブ」
出口の前で待っていたが、まだ誰も出てこない。ゆっくり回っているのだろう。
「はーあ、楽しかった~」
手持ち無沙汰なのかほっぺをひっぱられる。いだすらな表情の瑠衣先輩にもうなすがままでいるとそのまま遊ばれる。
「どんだけ人のほっぺで遊ぶんすか……」
親指と人差し指でオレのほっぺが横に伸びた。痛くは無いが、絶対変な顔だ。瑠衣先輩が案の定笑いながら答えた。
「気持ちいいから」
「ひょうでふか…………」
もはや抵抗はかなり前からやめている。楽しそうだし、痛く無いから良いかなと笑ったら、珍しく一瞬だけ真顔になった瑠衣先輩が話した始める。
「アッキーはさー」
「はい」
「唯ちんと優たん以外にもこんな感じなの?」
「こんなって俺どんな感じですか」
「んーなすがまま~な感じ?」
今の事を言っているんだろうか。
今度はこめかみにピシッと指を刺された。それでも抵抗するようなことでも無い。だって瑠衣先輩だし。
「唯と優以外だと……先輩達くらいじゃ無いっすか?」
「ふーん……ソウ?」
首を傾げられたところで、俺もよくわからない。でもよく考えればほとんど三人で過ごしていたのに突然先輩達が日常にに入り込んでいる。それがかなり大きくて、比べれば他の人とはかなりの差があるのは確かだった。こんな風に6人で遊んだりとか意外と無いかもしれない。
だいたい、こんなにほっぺにつねてくる人居ないしな。
「瑠衣先輩が俺で遊ぶのも楽しそうだし。わがままだって分かりながらやってるところも含めてどんとこいって思ってます」
「え」
瑠衣先輩がきょとんとした。
「え、まさかバレてないつもりでしたか」
「いやそんなに深く考えて無いのかと思ってた……」
あ、なるほどバカだと思われてるなこれは。
瑠衣先輩が俺らをどう見てるのかがよくわかった気がした。こういうのはやっぱり唯のせい。まあ、俺たちが一緒になってふざけてるのも悪いんだけどね。
「唯は死ぬほど自分に向けられる好意に鈍感ですけど、俺たち普通だと思いますよ?」
俺の言葉に瑠衣先輩の口が開きかけるも、お化け屋敷の出口が勢いよく開いて唯が両手を上げて出てきた。
「ゴーーール!!」
「おっ帰りーーー!!」
さっきまでと打って変わって瑠衣先輩が唯とハイタッチする。まあ、こういうのはわざとじゃなくて元々楽しい事好きなんだろうけどさ。
さっきの会話を不思議に思いながらも、唯の言葉でそれはすぐに流れてしまった。
「優平気かなーー」
そこでやっと俺は優がホラーを苦手なのを思い出す。
「まあ、暮刃先輩いるし……」
そのあと優が少し顔を赤くして出てきたので、違う意味で驚かされたに違いないと名探偵の俺は推測した。
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