77 / 173
第五章
14
しおりを挟む
「ア、アシュ……はぁっ…」
「凄く、気持ち良さそう…足触ってるだけなのに…。他に触って欲しいとこない?」
…言って?
…ダメだよ。
…そう耳元で囁く声すら感じてしまうから。
直ぐそこにあるアシュリーの熱を感じる。フリルで隠れているけど抑えることのないドレスの中で、その可愛らしいフリルを淫らに濡らしているだろう僕のおちんちんは「ここ」って言って欲しそうに揺れている。
でも、それをアシュリーに伝える僕の口はそんなことは言えない。
「キス、キスして?」
「ここでいいの?」
焦らすように、唇に触れるだけのキスは直ぐに離れた。
「もっと…」
「ジュリからして?」
唇をチュッチュと触れさせる可愛いキス。キスの間も太ももを撫でる手は止まらない。時々付け根の方まで上がってくるけど、知らんぷりで膝まで戻る。
触って欲しい…。
そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、悪戯なアシュリーの口は僕の耳の側で色っぽい声を出す。
「ほ、ら…」
アシュリーの頬を持って唇を合わせる。今度は自分ができる精一杯のキス。いやらしく舌で唇をなぞり、口内に侵入して舌を絡めた。
アシュリーが我慢できなくなるように…。もっと、触りたいって思うように。クチュっと淫らな音を立てて舌に吸い付きアシュリーの唾液を、喉が渇いてるみたいに欲してしまう。
「ジュリ…いつもより積極的…。俺、壊してしまいそうで抑えてるのに我慢できないよ」
「んっ…我慢なんかしないで…もっと欲しがって」
アシュリーの首にキスをすると、剣の稽古から帰ってきたばかりだから汗の匂いがする。他の誰かの汗なんて臭いさえ嗅ぎたくないけれど、アシュリーの汗なら全然平気。舌を這わせ首から鎖骨と舐めていく。
「あっ、待って。汗臭いだろ?」
そう言って浄化の魔法をかけてしまった。
「ううん…良かったのに…アシュの汗だもん」
「ほんと、今日のジュリアンは…。俺がドレスのジュリを襲うはずなのに、ジュリに食われそう…」
アシュリーの左腕が僕の腰に回り、右手で僕のウイッグを梳く。
「ウイッグ、取る?」
「ジュリが邪魔だって思うなら取っていいよ…でも、そうじゃないならこのままで」
「んっ…後でいっぱい撫でてくれるなら…今はアシュの好きにしていい…」
「好きに…して良いの?」
熱に浮かされたように囁かれる言葉はもう、痺れている思考を更に痺れさせる。顎をクイっと持ち上げられて露わになった首にしゃぶり付かれた。
「あんっ…ぼ、僕も汗、汗かいてるよ?」
「ん?平気、ジュリの汗は甘いから」
そんなわけないじゃないか。きつく吸われてチリっと痛みが走る。
「あっん…っ」
舌が宥めるようにねっとりと動き、その動きに神経を集中させていたのに胸を鷲掴みにされた。
「ひゃん…ぁっ」
でも、もどかしい。直接触って欲しい。
ドレスが邪魔。魔法の補正で今、僕の胸は少し膨らみが見える。
アシュリーも「これ、邪魔」ってぼやいてる。
「ぬ、脱ごうか?」
「ダメ…まだ、このまま…ここは後でゆっくりしてあげるから」
…待っててね。好きでしょ?ここ…って意地悪なアシュリーが囁いた。
「もうこんななってる…。隠れてるけど、凄い濡れてる。ドレスに染み付いてるよ?」
僕の両方の足首を持って膝を立たせ、お尻をサワサワと触る。
「…!…っ…ジュリ!下着履いてないの?」
「あっ…う、うん…」
だって…だって…。
「僕だって…男の子だから、その…アシュと、あの…こんなふうに、ほら…こんなふうに…」
「ああ、もう!可愛い!」
だから…恥ずかしかったから…着替えようとしたのに…。
アシュリーの舌が僕の口内を犯す。何かのスイッチが入ったように急に激しく動く舌に力が抜けていく。
強く絡めていた舌を解放して今度は上顎の粘膜を、舌先で触れるか触れないくらいで動くから堪らない。
「あぁっ、あっ、はぁ…」
身体をしならせ、どうして良いかわからないもどかしい快感を逃がそうとするけど、更に強く抱きしめられて叶わない。キスの間もずっとお尻を撫でていたけど、いつの間にかあの花の香りが部屋に満ちる。
ツゥっと窄まりに触れる指に、期待で何かが溢れる。
「ひゃん…あっ、んっ…ア、アシュ…好、き……はっ…ほし、」
「ジュリ…早く、欲しいの?」
抑えた声が鼓膜を震わせ、そのまま耳朶を甘噛みされて、痛いのか、感じてるのかわからない痺れが背中に走った。
「凄く、気持ち良さそう…足触ってるだけなのに…。他に触って欲しいとこない?」
…言って?
…ダメだよ。
…そう耳元で囁く声すら感じてしまうから。
直ぐそこにあるアシュリーの熱を感じる。フリルで隠れているけど抑えることのないドレスの中で、その可愛らしいフリルを淫らに濡らしているだろう僕のおちんちんは「ここ」って言って欲しそうに揺れている。
でも、それをアシュリーに伝える僕の口はそんなことは言えない。
「キス、キスして?」
「ここでいいの?」
焦らすように、唇に触れるだけのキスは直ぐに離れた。
「もっと…」
「ジュリからして?」
唇をチュッチュと触れさせる可愛いキス。キスの間も太ももを撫でる手は止まらない。時々付け根の方まで上がってくるけど、知らんぷりで膝まで戻る。
触って欲しい…。
そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、悪戯なアシュリーの口は僕の耳の側で色っぽい声を出す。
「ほ、ら…」
アシュリーの頬を持って唇を合わせる。今度は自分ができる精一杯のキス。いやらしく舌で唇をなぞり、口内に侵入して舌を絡めた。
アシュリーが我慢できなくなるように…。もっと、触りたいって思うように。クチュっと淫らな音を立てて舌に吸い付きアシュリーの唾液を、喉が渇いてるみたいに欲してしまう。
「ジュリ…いつもより積極的…。俺、壊してしまいそうで抑えてるのに我慢できないよ」
「んっ…我慢なんかしないで…もっと欲しがって」
アシュリーの首にキスをすると、剣の稽古から帰ってきたばかりだから汗の匂いがする。他の誰かの汗なんて臭いさえ嗅ぎたくないけれど、アシュリーの汗なら全然平気。舌を這わせ首から鎖骨と舐めていく。
「あっ、待って。汗臭いだろ?」
そう言って浄化の魔法をかけてしまった。
「ううん…良かったのに…アシュの汗だもん」
「ほんと、今日のジュリアンは…。俺がドレスのジュリを襲うはずなのに、ジュリに食われそう…」
アシュリーの左腕が僕の腰に回り、右手で僕のウイッグを梳く。
「ウイッグ、取る?」
「ジュリが邪魔だって思うなら取っていいよ…でも、そうじゃないならこのままで」
「んっ…後でいっぱい撫でてくれるなら…今はアシュの好きにしていい…」
「好きに…して良いの?」
熱に浮かされたように囁かれる言葉はもう、痺れている思考を更に痺れさせる。顎をクイっと持ち上げられて露わになった首にしゃぶり付かれた。
「あんっ…ぼ、僕も汗、汗かいてるよ?」
「ん?平気、ジュリの汗は甘いから」
そんなわけないじゃないか。きつく吸われてチリっと痛みが走る。
「あっん…っ」
舌が宥めるようにねっとりと動き、その動きに神経を集中させていたのに胸を鷲掴みにされた。
「ひゃん…ぁっ」
でも、もどかしい。直接触って欲しい。
ドレスが邪魔。魔法の補正で今、僕の胸は少し膨らみが見える。
アシュリーも「これ、邪魔」ってぼやいてる。
「ぬ、脱ごうか?」
「ダメ…まだ、このまま…ここは後でゆっくりしてあげるから」
…待っててね。好きでしょ?ここ…って意地悪なアシュリーが囁いた。
「もうこんななってる…。隠れてるけど、凄い濡れてる。ドレスに染み付いてるよ?」
僕の両方の足首を持って膝を立たせ、お尻をサワサワと触る。
「…!…っ…ジュリ!下着履いてないの?」
「あっ…う、うん…」
だって…だって…。
「僕だって…男の子だから、その…アシュと、あの…こんなふうに、ほら…こんなふうに…」
「ああ、もう!可愛い!」
だから…恥ずかしかったから…着替えようとしたのに…。
アシュリーの舌が僕の口内を犯す。何かのスイッチが入ったように急に激しく動く舌に力が抜けていく。
強く絡めていた舌を解放して今度は上顎の粘膜を、舌先で触れるか触れないくらいで動くから堪らない。
「あぁっ、あっ、はぁ…」
身体をしならせ、どうして良いかわからないもどかしい快感を逃がそうとするけど、更に強く抱きしめられて叶わない。キスの間もずっとお尻を撫でていたけど、いつの間にかあの花の香りが部屋に満ちる。
ツゥっと窄まりに触れる指に、期待で何かが溢れる。
「ひゃん…あっ、んっ…ア、アシュ…好、き……はっ…ほし、」
「ジュリ…早く、欲しいの?」
抑えた声が鼓膜を震わせ、そのまま耳朶を甘噛みされて、痛いのか、感じてるのかわからない痺れが背中に走った。
0
お気に入りに追加
153
あなたにおすすめの小説
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
英雄の帰還。その後に
亜桜黄身
BL
声はどこか聞き覚えがあった。記憶にあるのは今よりもっと少年らしい若々しさの残る声だったはずだが。
低くなった声がもう一度俺の名を呼ぶ。
「久し振りだ、ヨハネス。綺麗になったな」
5年振りに再会した従兄弟である男は、そう言って俺を抱き締めた。
──
相手が大切だから自分抜きで幸せになってほしい受けと受けの居ない世界では生きていけない攻めの受けが攻めから逃げようとする話。
押しが強めで人の心をあまり理解しないタイプの攻めと攻めより精神的に大人なせいでわがままが言えなくなった美人受け。
舞台はファンタジーですが魔王を倒した後の話なので剣や魔法は出てきません。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
いとしの生徒会長さま
もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……!
しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる