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第四章
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気持ちが昂っているのか、いつもよりかなり大胆な気がするけど止めることはできない。
「ジュリ、可愛い。いくよ…」
アシュリーのものが宛てがわれると期待に胸が震えた。
「あぁっ…んっ、ア、アシュ…」
名前を呼ぶだけで愛しい気持ちが溢れる。
「ジュリ…」
名前を呼ばれるのも好き。声を聞くだけで幸せになれるのに、大切なものを包むように僕の名を呼ぶアシュリーの碧い瞳は艶めいている。
「やっ…はぁ…、あぁっ…」
早く欲しいのに、アシュリーはゆっくり挿入ってくる。
「あぁぁっ…んっ……い、やぁっ…」
ああ、奥までアシュリーのでいっぱいになりたい。
「ジュリ…辛くない?」
「うっ、うん…だ、だい、じょ、ぶ…」
アシュリーはいつも僕の事考えてくれる。
「ア、アシュ…キス、キスして?」
「ああ、いっぱいあげるよ」
奥でアシュリーのを感じながら、まるで初めてのキスのようにチュッチュッと触れる唇はもどかしい。けれど、触れるたびに刺激される唇に次第に心は満たされる。
「はぁっ…」
僕が漏らす悦楽の吐息が合図だったのか、にゅるりとアシュリーの舌が口内に入ってくる。円を描くように動くアシュリーの腰と舌は僕の感じるところを執拗に刺激する。
「あぁっ…アシュ…もっと…」
胸の突起を摘まれて、身体が震える。きっと、さっきも…気を失っている時も触られていたであろうそこはツンと立って、アシュリーに触られるのを待っていたのだろう。与えられる刺激は待ち望んだものだ。クリクリと先端を強く、弱く揉まれ、掌で覆うように潰された。
「どうして欲しい?言ってみて…」
そんなの決まってる。 でも、わかってるのに…。アシュリーは僕がどうして欲しいかなんてわかってるのに…。だって、全部アシュリーが教えてくれたものなんだよ?キスも何もかも、アシュリーが僕に…意地悪だ。
「アシュの、いじ、わる…」
「意地悪なんかしないよ…ジュリから聞きたいだけなんだ…」
「…ア、アシュので…奥、奥かき回して…グリグリして、アシュのいっぱいちょうだい……ぁぁっ…」
◇◇◇◇◇
僕はセシリアを魔力で癒した後、気を失ってしまった。しばらくそのままアシュリーに抱かれたままセシリアの部屋にいたらしいけれど、いつまでも起きないから父上が心配しだしたらしい。
セシリアの熱が下がり、穏やかな寝息が聞こえたのを確認してアシュリーは部屋を後にした。父上はアシュリーを信用して僕を預けた。それは、アシュリーにとってとても嬉しいことだったと教えてくれた。
その後、二人で食堂に行くと父上と三人の兄上が揃って出迎えてくれた。もう夜も更けていたけれど、待っていてくれたみたいだ。こんなことなら気付いた時に直ぐに食堂に来れば良かったよ…。
僕はアシュリーに横抱きにされて行ったから、ロドニー兄上がびっくりして走り寄ってきた。
「ジュリ…歩けないくらい辛いのか?おいで」
アシュリーから離れろとでも言いたげに両手を差し出される。
「兄さま…」
「ロドニー、良いんだ。ジュリアン、もう大丈夫なのか?」
父上は僕の事を聞きながらアシュリーを見る。
「父上!」
まだ何かを言いたげなロドニー兄上はクラレンス兄上に肩を押され椅子にドカッと座った。
「もう、平気だよ。心配かけてごめんね」
アシュリーの腕から降りて席に着いた。六人でテーブルを囲み、話は始まった。
僕とアシュリーの前には簡単な食事が用意されていて、父上が僕とアシュリーの事を話している間、少しずつ食べた。
ルシアン兄上とロドニー兄上は驚きながらも思うところがあるのか取り乱すことなく聞いていた。
実際、僕の身体から溢れる魔力を見たのだから疑うことはできないだろう。小さな頃からその力は自分たちとは違うと思っていたらしい。何が違うのかはわからないけれど、不安定な力は…守ってやらなければと強く思っていたそうだ。
発表までは絶対漏れてはいけない秘密を明かされたことで、二人は緊張した様子で父上の話を聞いていた。
「ロドニー、お前がジュリアンを可愛がっているのはわかってる。俺も…まあ、気持ちは同じだ。俺たち三人はいつもジュリの事守ってきた。でも、お前も見ただろう?ジュリアンにはアシュリーが必要なんだ。魔力という意味でも、心の面でも。いい加減認めてやれよ」
クラレンス兄上がロドニー兄上に話しかける。
「わかってる…」
「兄さま…」
「おいで、ジュリアン」
アシュリーの手を一度ギュッと握り、テーブルを回りロドニー兄上の隣に立つ。丁寧に髪をかき上げ、頬を撫でる。
「ジュリ、可愛い。いくよ…」
アシュリーのものが宛てがわれると期待に胸が震えた。
「あぁっ…んっ、ア、アシュ…」
名前を呼ぶだけで愛しい気持ちが溢れる。
「ジュリ…」
名前を呼ばれるのも好き。声を聞くだけで幸せになれるのに、大切なものを包むように僕の名を呼ぶアシュリーの碧い瞳は艶めいている。
「やっ…はぁ…、あぁっ…」
早く欲しいのに、アシュリーはゆっくり挿入ってくる。
「あぁぁっ…んっ……い、やぁっ…」
ああ、奥までアシュリーのでいっぱいになりたい。
「ジュリ…辛くない?」
「うっ、うん…だ、だい、じょ、ぶ…」
アシュリーはいつも僕の事考えてくれる。
「ア、アシュ…キス、キスして?」
「ああ、いっぱいあげるよ」
奥でアシュリーのを感じながら、まるで初めてのキスのようにチュッチュッと触れる唇はもどかしい。けれど、触れるたびに刺激される唇に次第に心は満たされる。
「はぁっ…」
僕が漏らす悦楽の吐息が合図だったのか、にゅるりとアシュリーの舌が口内に入ってくる。円を描くように動くアシュリーの腰と舌は僕の感じるところを執拗に刺激する。
「あぁっ…アシュ…もっと…」
胸の突起を摘まれて、身体が震える。きっと、さっきも…気を失っている時も触られていたであろうそこはツンと立って、アシュリーに触られるのを待っていたのだろう。与えられる刺激は待ち望んだものだ。クリクリと先端を強く、弱く揉まれ、掌で覆うように潰された。
「どうして欲しい?言ってみて…」
そんなの決まってる。 でも、わかってるのに…。アシュリーは僕がどうして欲しいかなんてわかってるのに…。だって、全部アシュリーが教えてくれたものなんだよ?キスも何もかも、アシュリーが僕に…意地悪だ。
「アシュの、いじ、わる…」
「意地悪なんかしないよ…ジュリから聞きたいだけなんだ…」
「…ア、アシュので…奥、奥かき回して…グリグリして、アシュのいっぱいちょうだい……ぁぁっ…」
◇◇◇◇◇
僕はセシリアを魔力で癒した後、気を失ってしまった。しばらくそのままアシュリーに抱かれたままセシリアの部屋にいたらしいけれど、いつまでも起きないから父上が心配しだしたらしい。
セシリアの熱が下がり、穏やかな寝息が聞こえたのを確認してアシュリーは部屋を後にした。父上はアシュリーを信用して僕を預けた。それは、アシュリーにとってとても嬉しいことだったと教えてくれた。
その後、二人で食堂に行くと父上と三人の兄上が揃って出迎えてくれた。もう夜も更けていたけれど、待っていてくれたみたいだ。こんなことなら気付いた時に直ぐに食堂に来れば良かったよ…。
僕はアシュリーに横抱きにされて行ったから、ロドニー兄上がびっくりして走り寄ってきた。
「ジュリ…歩けないくらい辛いのか?おいで」
アシュリーから離れろとでも言いたげに両手を差し出される。
「兄さま…」
「ロドニー、良いんだ。ジュリアン、もう大丈夫なのか?」
父上は僕の事を聞きながらアシュリーを見る。
「父上!」
まだ何かを言いたげなロドニー兄上はクラレンス兄上に肩を押され椅子にドカッと座った。
「もう、平気だよ。心配かけてごめんね」
アシュリーの腕から降りて席に着いた。六人でテーブルを囲み、話は始まった。
僕とアシュリーの前には簡単な食事が用意されていて、父上が僕とアシュリーの事を話している間、少しずつ食べた。
ルシアン兄上とロドニー兄上は驚きながらも思うところがあるのか取り乱すことなく聞いていた。
実際、僕の身体から溢れる魔力を見たのだから疑うことはできないだろう。小さな頃からその力は自分たちとは違うと思っていたらしい。何が違うのかはわからないけれど、不安定な力は…守ってやらなければと強く思っていたそうだ。
発表までは絶対漏れてはいけない秘密を明かされたことで、二人は緊張した様子で父上の話を聞いていた。
「ロドニー、お前がジュリアンを可愛がっているのはわかってる。俺も…まあ、気持ちは同じだ。俺たち三人はいつもジュリの事守ってきた。でも、お前も見ただろう?ジュリアンにはアシュリーが必要なんだ。魔力という意味でも、心の面でも。いい加減認めてやれよ」
クラレンス兄上がロドニー兄上に話しかける。
「わかってる…」
「兄さま…」
「おいで、ジュリアン」
アシュリーの手を一度ギュッと握り、テーブルを回りロドニー兄上の隣に立つ。丁寧に髪をかき上げ、頬を撫でる。
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