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第二章
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☆ .。. 男子寮の一室にて.。.☆
「これはまずいんじゃないか?」
「そうだよ。このままじゃ誰も近寄れない。誰だよローブを拝借する奴は?」
「でもさ、あのローブは凄いよ」
「お、お前なのか?」
「いや、違うよ…。でも、偶然持ってる奴がいてさ…ちょっとだけ被らせてもらったんだ。そしたらさ、なんだろあれ…、癒されるなんて言葉軽すぎるんじゃないかと思うくらい、天国に行けそうな…」
「死ぬほど凄いのか?う、羨ま…あっ、いや…」
「あれは、一度体験すると病みつきになるよ」
「それでもだな、ローブがなくなって哀しんでるのは見てられない。おまけに、置き忘れた教科書や教材も隠されたと勘違いしているようなんだ。このままだとほんとに誰も友だちにさえなれないぞ。寮の同室の奴らだけが仲良くなって…悔しい」
「それでも…ほら、他の奴らの中で、抜け駆けもできないしさ。置き忘れてた教科書とか届けた時なんかさ、みんなの睨みが凄いんだ。それでも、教科書を手にお礼なんか言われてみろ…、紫の瞳をウルウルさせて見つめられたら…、あれは天使だよ。だから睨れても持って行くんだけどな」
「こんなのはどうだろう?」
「何だよ?」
「一時休戦というか共同戦線だな」
「どうするんだ?」
「とりあえず、友だちからってやつさ。友だちになってからはライバルだけど、そこまで辿り着けなかったら誰もその先には進めない。だからみんなで友だち作戦だな」
「何だそのネーミング?」
「これはまずいんじゃないか?」
「そうだよ。このままじゃ誰も近寄れない。誰だよローブを拝借する奴は?」
「でもさ、あのローブは凄いよ」
「お、お前なのか?」
「いや、違うよ…。でも、偶然持ってる奴がいてさ…ちょっとだけ被らせてもらったんだ。そしたらさ、なんだろあれ…、癒されるなんて言葉軽すぎるんじゃないかと思うくらい、天国に行けそうな…」
「死ぬほど凄いのか?う、羨ま…あっ、いや…」
「あれは、一度体験すると病みつきになるよ」
「それでもだな、ローブがなくなって哀しんでるのは見てられない。おまけに、置き忘れた教科書や教材も隠されたと勘違いしているようなんだ。このままだとほんとに誰も友だちにさえなれないぞ。寮の同室の奴らだけが仲良くなって…悔しい」
「それでも…ほら、他の奴らの中で、抜け駆けもできないしさ。置き忘れてた教科書とか届けた時なんかさ、みんなの睨みが凄いんだ。それでも、教科書を手にお礼なんか言われてみろ…、紫の瞳をウルウルさせて見つめられたら…、あれは天使だよ。だから睨れても持って行くんだけどな」
「こんなのはどうだろう?」
「何だよ?」
「一時休戦というか共同戦線だな」
「どうするんだ?」
「とりあえず、友だちからってやつさ。友だちになってからはライバルだけど、そこまで辿り着けなかったら誰もその先には進めない。だからみんなで友だち作戦だな」
「何だそのネーミング?」
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