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side和ー5
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翔悟さんと将太さんは割と気が合うようで、びっくりだ。
喧嘩のような遣り取りもあるけれど、たまにバーにも行ってると聞いている。
翔悟さんは就職して直ぐに、一人暮らしをしようとアパートを探していたそうだ。
俺をびっくりさせようとしていて、内緒にしていたと教えてくれた。
俺が何かに悩んでいたのはやっぱり気付いていて、一緒に住むことは出来ないけれど、二人で過ごす時間が増えれば俺の不安も少なくなると思ってくれていたようだ。
あんな風に別れてしまい、実家を出れば俺との線が切れてしまいそうで、決まりかけていたアパートは契約をキャンセルしたそうだ。
今日は母さんが出張でいないので、翔悟さんは泊まりに来ている。
二人で買い物に出かけて料理を作る。
酢豚と、キャベツと豚肉の味噌炒め。二つとも家にあるもので合わせ調味料を作り失敗しないし、翔悟さんもよくリクエストする俺の定番のメニュー。ずっと実家暮らしだった翔悟さんは包丁もあまり持ったこと無くて、俺が何をしても『凄いね!』と褒めてくれる。その度に腕を腰に回してキスするから全然料理に集中できない。
ご飯を食べてから一緒にお風呂に入る。翔悟さんの手は最初優しく洗ってくれるけど、だんだんその手は洗うから愛撫に変わり、
「んっ…あっ…し、しょ…んっ…」
堪らなくなって漏れる声が震えてしまう。
「ま、待って」
全てを奪うようなキスをして、「待てない」とまだ泡が残っていた身体をシャワーで流して、タオルで拭かれた。
その間も翔悟さんの唇は俺の身体のあちこちを動く。
横抱きにされて俺の部屋に入りベッドへ降ろされる。
会えなかった時間を埋めるようにキスをする。
首筋にチュっと唇が触れぞわぞわとした痺れが走り、しばらくすると唇に戻る。鎖骨に喰らいつくように荒々しく痕を残し、唇に戻る。翔悟さんには『もう遠慮なんかしないから』と言われている。
それは俺の望んだことだ。
「翔、愛してる」
優しい腕に包まれて幸せを噛みしめた。
END
喧嘩のような遣り取りもあるけれど、たまにバーにも行ってると聞いている。
翔悟さんは就職して直ぐに、一人暮らしをしようとアパートを探していたそうだ。
俺をびっくりさせようとしていて、内緒にしていたと教えてくれた。
俺が何かに悩んでいたのはやっぱり気付いていて、一緒に住むことは出来ないけれど、二人で過ごす時間が増えれば俺の不安も少なくなると思ってくれていたようだ。
あんな風に別れてしまい、実家を出れば俺との線が切れてしまいそうで、決まりかけていたアパートは契約をキャンセルしたそうだ。
今日は母さんが出張でいないので、翔悟さんは泊まりに来ている。
二人で買い物に出かけて料理を作る。
酢豚と、キャベツと豚肉の味噌炒め。二つとも家にあるもので合わせ調味料を作り失敗しないし、翔悟さんもよくリクエストする俺の定番のメニュー。ずっと実家暮らしだった翔悟さんは包丁もあまり持ったこと無くて、俺が何をしても『凄いね!』と褒めてくれる。その度に腕を腰に回してキスするから全然料理に集中できない。
ご飯を食べてから一緒にお風呂に入る。翔悟さんの手は最初優しく洗ってくれるけど、だんだんその手は洗うから愛撫に変わり、
「んっ…あっ…し、しょ…んっ…」
堪らなくなって漏れる声が震えてしまう。
「ま、待って」
全てを奪うようなキスをして、「待てない」とまだ泡が残っていた身体をシャワーで流して、タオルで拭かれた。
その間も翔悟さんの唇は俺の身体のあちこちを動く。
横抱きにされて俺の部屋に入りベッドへ降ろされる。
会えなかった時間を埋めるようにキスをする。
首筋にチュっと唇が触れぞわぞわとした痺れが走り、しばらくすると唇に戻る。鎖骨に喰らいつくように荒々しく痕を残し、唇に戻る。翔悟さんには『もう遠慮なんかしないから』と言われている。
それは俺の望んだことだ。
「翔、愛してる」
優しい腕に包まれて幸せを噛みしめた。
END
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