エスポワールに行かないで

side和ー５

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翔悟さんも普通に返事をしていて和やかな会話だけど、俺は心の中で叫んでいた。いや、男同士だし別に変じゃないけど…俺が意識しすぎてるのか？

脱衣場でどうしようかと考えていると、翔悟さんが入ってきた。

「和？脱がないの？」

って聞いてくれる…けど、なんか…恥ずかしい…。
いきなり過ぎて思考が付いていかない。もう少し…心の準備がしたい。

「脱がしてあげるよ」

翔悟さんの腕が服を脱がそうと俺の方へ伸びてくるのを真っ赤な顔で見ていることしかできない。

「和…嫌か？」
「…？…嫌じゃないよ…恥ずかしいだけだよ…」
「そか…良かった。今まで、ごめんな…」
「ううん、俺も悪かったんだ。勝手に諦めて…。『翔のため』なんて理屈並べて結局、自分を守るために、翔に嫌がられたら耐えられないと思ったから…」
「嫌がるわけない」

翔悟さんが抱きしめて「和だけだよ」と言ってくれた。

翔悟さんは俺の身体を優しい手つきで洗ってくれるけど、向かい合って髪を洗ってくれる時に目に入る翔悟さん自身が熱を持っているのにドキドキする。俺とこうしているだけで、身体を洗っているだけで、欲情してくれるのにたまらなく嬉しくなる。

「和、ちょっと触っても良い？」

入院中にもいっぱい触ってたけど、あの時は俺が『触って』とお願いしたんだった。
思い出して顔に熱が集まる。

「…良いけど、どこ？」
「ここと、ここ」

それは、俺自身と二つの丘に挟まれた場所だった。

撫でるように触られて、思わず顔を上げるとキスされた。

「声出ると、困るだろ」

チュってキスして、抱きしめて耳元で囁くように言われた。

「あいつらに触られたままなのが嫌なんだよ。乱暴にされて…俺の和に」