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エピローグ
えぴろーぐー02
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裕樹の家も然り。
いつ奈津美さんが来るかわからないし俺と裕樹はあくまで友達だ。
俺の家は、航さんのことがあるから、まあ…許してくれてる。
姉貴にはその事に関しては感謝してる。
味方でいてくれる。
母もだ。
奈津美さんと言えば、告白した時から思ってたんだけど…
裕樹の気持ちも、どうやら俺の気持ちも分かってたらしい。
熱の籠らない告白でもなんだか、
『分かってるわよ』
的な生暖かい視線を感じたのは気の所為では無かったようだ。
奈津美さんはエスポワールに二度来ていて、最初に来た時は一人で来た。
そして、
「ユキの事は任せたわよ。
私が卒業したらどうしようかと思ってたのよ。
これで安心だわ。
和希くんも居るけど…同類よね~。
いや~安心安心。
あっ、そだ。私と付き合ってるって噂そのままでも良いからね」
と笑顔で言われた。
これが裕樹の言う『怖い笑顔』かと思って「はい」としか言えなかった。
「あっ、それから。私の事は『奈津美さん』って呼んで良いからね」
これは『呼べ』と言う事か?
そしてもう一度は彼と一緒に。
奈津美さんは最初、彼も一緒に来ようかと思ったらしいんだけど、
「慎には、心の準備が必要だから。また、近い内に来るわ」
と言っていた。
奈津美さんの彼がエスポワールに入ってきた時、あれはびっくりした。
思わず、
「あっ!ストーカー!」
と叫んでしまった。
裕樹は男によくストーカーされていた。
四月から五月の中旬くらいまで週に一度くらいの割合で裕樹を見ている奴がいた。
多分裕樹が気付く前に石原か奈津美さんが追っ払ってくれたんだと思う。
気付いたら見なくなってた。
後で石原に聞いたけど、中学時代に裕樹を深く傷つけた奴だった。
「だから裕樹を傷付けたら許さない」
と言われたけれど、傷付けるつもりなんかないからね。
大事にする。
そしたら六月くらいからかな、また裕樹を見てる奴が居るのに気が付いた。
その頃裕樹は学校で俺のことを避けていたので、余計に何もしてあげられなかったけど、なんだか見てるだけのようだから何も言わなかった。
いつ奈津美さんが来るかわからないし俺と裕樹はあくまで友達だ。
俺の家は、航さんのことがあるから、まあ…許してくれてる。
姉貴にはその事に関しては感謝してる。
味方でいてくれる。
母もだ。
奈津美さんと言えば、告白した時から思ってたんだけど…
裕樹の気持ちも、どうやら俺の気持ちも分かってたらしい。
熱の籠らない告白でもなんだか、
『分かってるわよ』
的な生暖かい視線を感じたのは気の所為では無かったようだ。
奈津美さんはエスポワールに二度来ていて、最初に来た時は一人で来た。
そして、
「ユキの事は任せたわよ。
私が卒業したらどうしようかと思ってたのよ。
これで安心だわ。
和希くんも居るけど…同類よね~。
いや~安心安心。
あっ、そだ。私と付き合ってるって噂そのままでも良いからね」
と笑顔で言われた。
これが裕樹の言う『怖い笑顔』かと思って「はい」としか言えなかった。
「あっ、それから。私の事は『奈津美さん』って呼んで良いからね」
これは『呼べ』と言う事か?
そしてもう一度は彼と一緒に。
奈津美さんは最初、彼も一緒に来ようかと思ったらしいんだけど、
「慎には、心の準備が必要だから。また、近い内に来るわ」
と言っていた。
奈津美さんの彼がエスポワールに入ってきた時、あれはびっくりした。
思わず、
「あっ!ストーカー!」
と叫んでしまった。
裕樹は男によくストーカーされていた。
四月から五月の中旬くらいまで週に一度くらいの割合で裕樹を見ている奴がいた。
多分裕樹が気付く前に石原か奈津美さんが追っ払ってくれたんだと思う。
気付いたら見なくなってた。
後で石原に聞いたけど、中学時代に裕樹を深く傷つけた奴だった。
「だから裕樹を傷付けたら許さない」
と言われたけれど、傷付けるつもりなんかないからね。
大事にする。
そしたら六月くらいからかな、また裕樹を見てる奴が居るのに気が付いた。
その頃裕樹は学校で俺のことを避けていたので、余計に何もしてあげられなかったけど、なんだか見てるだけのようだから何も言わなかった。
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