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第五章

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「ほら、何か言いたかったんだろ?」
「えっ?…な、に…?」
「遠藤って元彼?」
「ひゃぁ…ち、違…い、や…」

僕が喋ろうとすると右の胸を舐められた。乳輪をなぞり、舌先でツンツンと刺激する。
こっちが寂しそうだと言って左の胸を指でクルクルと弄び、ツンと立った先端を摘む。

「ほら、言って」
「い、意地わ、るぅ…あっん…」
「俺は意地悪してるんじゃないよ?隆がさっき、ほら、触ってってお願いしたから、そのお願いを叶えてあげないといけないだろ?」

パンツを脱がされて、頭上で絡まったTシャツ以外何も着ていない。そこには散々触られたり、焦らされたことによってしっかりと芯を持った屹立が揺れていた。

豊はそこには触れず、僕の脚を開き、手を僕の口に持ってくる。

「舐めて?」
「っぁ…」

誘うように唇をなぞる。ゆっくり動く指に神経が全て集まる。
豊の長い指を口の中に入れられてピクッと震えた。この指がこれからどこに行くのかがわかり体温が上昇するのがわかる。

丁寧に舐めていく。

もう返事をすることも忘れて夢中で指を舐めた。自分の手を添えられないから豊の顔を見ながら、誘うように舌を這わす。

わざと見せびらかすように舌を出せば豊が息を飲むのがわかった。

きっと遠藤くんが元彼じゃないとわかってくれてる。

今は豊だけを見ていたい。
他の誰の名前も口にしたくない。

丹念に全ての指に唾液を絡ませる。むせそうになりながら、この指に与えられる快感を思いそれだけで、先走りが溢れた。

潤んだ瞳で見つめれば口から離された手の代わりに唇が降りてくる。チュッと触れて直ぐに離れた唇は弧を描き、艶やかに微笑む豊がいる。

キスの直ぐ後に与えられる少しの苦痛と有り余る快感。

躊躇いなく動く指は僕より感じるところを知っている。

「気持ち、い?」

そんなこと聞かないで欲しい。

「もっと、声聞きたいな…」
「ぁ…ダメ…んっ」

的確に一番感じる一点を擦られれば頭を振りながら喘ぐしかできない。指が増える度に身体が敏感になる。

括られたままの腕を下ろすと、ダメだよと元に戻された。

いくら、見つめても怪しく笑うだけで欲しいものをくれない。

「あぁぁぁ…ゆ、ゆた…キ、ス…キス、し…はぁぁ…ゆた、か…好き」

キスと一緒に猛った屹立が後孔に宛てがわれそのま挿入ってくる。

「愛してるよ」の言葉とともに最奥を目指して愛しい人が腰を振る。豊が少し動いただけで敏感になった粘膜への甘い刺激になり声が抑えられない。

いつもより激しく愛されて、僕はいつもより素直に甘えた。


ベッドに横になり抱きしめられれば怒ることもできない。ずっと万歳をさせられていたから肩が少し痛い。

「可愛い。隆、愛してる」

僕も…いや、きっと僕の方がずっと豊のこと愛してるよ。
でも、今は返事をしない。少しだけの抵抗。
でも、少しだけ…だって抱きついてるのは僕の方。豊の腕はその腕ごと、誰にも渡さないと僕を囲う。

「キスして」

そして甘えるのは僕の方。
少しぶっきらぼうに言えば笑顔と優しいキスが僕を包む。

「まだ、怒ってるの?ほら…隆が遠藤と付き合ってたのかなって…それを俺に隠してたのかなって思ったらさ…」
「でも、途中で元彼じゃないってわかってただろ?」
「うん」
「ほら、その時止めてくれたらよかったのに」
「だってさ、隆が…」
「僕が?」
「ほら、隆だっていつもより感じてたし…エロい目で見つめられたら止められない」

うっ…そうだけど…。

確かにいつもとは違ったよね。豊もいつもより男らしくてエロかっこよかったけどね…。
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