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穏やかな日々
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嫌なのは、感じすぎるから。
「素直じゃないんだから。そんな睦己も可愛いけど。好きだよ」
「やっ…好き…はぁっ…好き」
「ホント、可愛い」
そうしてる間も、僕の中の指は動きを止めることはない。
「指じゃ、やっ…な、なお…はぁっ、直輝のが…ねっ、お願い」
僕は仰向けにひっくり返され、激しいキスを受ける。舌を絡め、荒々しい息を吐き、余裕がなさそうに見える。
二人の身体が離れると同時に唇も離れる。しばらくは銀の糸が二人を繋いでいたけれど、ぷつりと切れた。
直輝がTシャツを脱ぐのをぼんやり見ていた。さっきも見たけれど、汗で湿った身体から目が離せない。スウェットと下着を一緒に脱ぐと直輝の熱はぷるんと存在を主張していた。上半身を密着させるように僕に覆いかぶさる。両手を上げて直輝に抱きついた。
「欲しいの?」
「うん…」
意地悪だ。
「…直輝は、…直輝は僕の事、欲しくないの?」
「そんなの決まってる。欲しいよ」
両脚を大きく広げられ、足の間に入った直輝の視線が僕の身体に注ぐ。素早くコンドームを付けて、膝裏を持たれた。
先端を宛てがわれ、グッと押し挿入る。太いカリ部分が挿入ると、揺さぶり、ゆっくりと奥を目指し突き上げる。待ちわびたものを飲み込むように、僕の中に直輝のものが収まった。
優しい腕が抱きしめてくれる。きっと直ぐにも動きたいだろうに、僕が辛くないようにいつもこうしてくれる。
「なお、…動いて?」
我慢なんかして欲しくない。
二人の関係が永遠でないのは知っている。でも、あの時終わってしまったと思っていたのに、こうしてまだ続いている。夢の続きがいつまでかはわからないけど、今は僕の事だけ考えて欲しい。求めて欲しい。ただの性のはけ口じゃなかった。それだけで言い知れない程の多幸感がある。
「くっ…っ、睦己…優しくしたいのに…」
「うん…なお、きはやさし、いよ…大好き…ふぁっ…やっ…ぁぁっ…」
僕の言葉を最後まで聞かずに激しく奥を突き上げる。溶けちゃうよ。熱い。激しく腰を振り奥を突いたかと思うと、穏やかに揺さぶり感じる場所を狙って擦り付けるような動きを繰り返す。翻弄される。
「あぁぁっ…んっ…ひゃ…ぁ…っ…ふぁ…な、お…好き…す、き…もっ、と…好き」
「ぐっ…っ…睦己…」
もう何を言っているのか、自分でもわからない。直輝の手が僕のを掴み、一緒にと目で訴える。見つめ返し、頷いた。先走りで滑った竿を上下に擦り、時折先端の柔らかな亀頭を親指で刺激する。奥を突かれ、感じるところを攻められ、僕は呆気なく達してしまう。
「あぁぁっ…んっ」
「…っ…睦己…」
達した時の収縮で僕の中が直輝のを締め付けたのか、数度激しく突き上げると直輝も達したようだった。
狭い浴室で一緒にシャワーを浴びた。このまま朝まで一緒にいたいけど、母親が帰ってくるのでそれはできない。
唯一、僕との約束で守ってくれているのが彼氏をこの部屋に連れ込まないってこと。だから、日曜の朝に帰ってこないことがあっても、毎週じゃない。彼氏がコロコロ変わる時があるから、その日の予定なんか地雷すぎて話題にもできない。だから、泊まってもらうことはできなかった。
「素直じゃないんだから。そんな睦己も可愛いけど。好きだよ」
「やっ…好き…はぁっ…好き」
「ホント、可愛い」
そうしてる間も、僕の中の指は動きを止めることはない。
「指じゃ、やっ…な、なお…はぁっ、直輝のが…ねっ、お願い」
僕は仰向けにひっくり返され、激しいキスを受ける。舌を絡め、荒々しい息を吐き、余裕がなさそうに見える。
二人の身体が離れると同時に唇も離れる。しばらくは銀の糸が二人を繋いでいたけれど、ぷつりと切れた。
直輝がTシャツを脱ぐのをぼんやり見ていた。さっきも見たけれど、汗で湿った身体から目が離せない。スウェットと下着を一緒に脱ぐと直輝の熱はぷるんと存在を主張していた。上半身を密着させるように僕に覆いかぶさる。両手を上げて直輝に抱きついた。
「欲しいの?」
「うん…」
意地悪だ。
「…直輝は、…直輝は僕の事、欲しくないの?」
「そんなの決まってる。欲しいよ」
両脚を大きく広げられ、足の間に入った直輝の視線が僕の身体に注ぐ。素早くコンドームを付けて、膝裏を持たれた。
先端を宛てがわれ、グッと押し挿入る。太いカリ部分が挿入ると、揺さぶり、ゆっくりと奥を目指し突き上げる。待ちわびたものを飲み込むように、僕の中に直輝のものが収まった。
優しい腕が抱きしめてくれる。きっと直ぐにも動きたいだろうに、僕が辛くないようにいつもこうしてくれる。
「なお、…動いて?」
我慢なんかして欲しくない。
二人の関係が永遠でないのは知っている。でも、あの時終わってしまったと思っていたのに、こうしてまだ続いている。夢の続きがいつまでかはわからないけど、今は僕の事だけ考えて欲しい。求めて欲しい。ただの性のはけ口じゃなかった。それだけで言い知れない程の多幸感がある。
「くっ…っ、睦己…優しくしたいのに…」
「うん…なお、きはやさし、いよ…大好き…ふぁっ…やっ…ぁぁっ…」
僕の言葉を最後まで聞かずに激しく奥を突き上げる。溶けちゃうよ。熱い。激しく腰を振り奥を突いたかと思うと、穏やかに揺さぶり感じる場所を狙って擦り付けるような動きを繰り返す。翻弄される。
「あぁぁっ…んっ…ひゃ…ぁ…っ…ふぁ…な、お…好き…す、き…もっ、と…好き」
「ぐっ…っ…睦己…」
もう何を言っているのか、自分でもわからない。直輝の手が僕のを掴み、一緒にと目で訴える。見つめ返し、頷いた。先走りで滑った竿を上下に擦り、時折先端の柔らかな亀頭を親指で刺激する。奥を突かれ、感じるところを攻められ、僕は呆気なく達してしまう。
「あぁぁっ…んっ」
「…っ…睦己…」
達した時の収縮で僕の中が直輝のを締め付けたのか、数度激しく突き上げると直輝も達したようだった。
狭い浴室で一緒にシャワーを浴びた。このまま朝まで一緒にいたいけど、母親が帰ってくるのでそれはできない。
唯一、僕との約束で守ってくれているのが彼氏をこの部屋に連れ込まないってこと。だから、日曜の朝に帰ってこないことがあっても、毎週じゃない。彼氏がコロコロ変わる時があるから、その日の予定なんか地雷すぎて話題にもできない。だから、泊まってもらうことはできなかった。
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