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ハルを待ちわび、カズを数える

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なんて気持ちいいんだろう。いつまでも触っていたくなる。触るごとに胸の飾りが硬くなり興奮する。これって勃ってるってこと?自分の身体をこんなに丁寧に洗ったことない。名残惜しいけど胸を離れ腰周りを洗う。うわっ、細っそ。

「名前は特別だから」
「そうなんだ。じゃあ、誰なら呼んでもいいの?」
「えっ、えっと…」

意識を手に集中させていたから、深く考えずにした質問だった。

「か…」
「か?」

藍川が顔を上げて俺を見る。

「かずくん」
「へっ?」
「もう忘れた?」

涙目で見つめられたらいじめてるみたいだ。今の言葉の意味を考える。

「はるちゃん?やっぱり、はるちゃんだったのか?」

コクリと頷き、俺を見る。

「忘れてない。でも、名前知らなかったから。似てるなって、ずっと気になってた」
「えっ、そうなの?知らなかったんだ」
「うん。はるちゃんってだけ。はるちゃん…抱きしめていい?」
「でも、かずくんが泡で汚れる」
「そんなの直ぐに洗い流せる」

はるちゃんを抱きしめる。はるちゃんの手が肩から離れ、俺の背中に腕を回し、抱きしめ返してくれた。

「身体、冷えてきた。洗ってしまおう」

カーテンを少し上げて、カーテンの上から浴槽の縁に座った。もう一度、壁に手を置いてもらいボディーソープを手に取る。太ももからから下へと手を動かす。

「んっ……あの…かずくんは…」
「ん、何?」
「僕じゃなくてもこうして洗ってた?」
「ん~どうだろ?ここまではしてないと思う。こんな狭いとこ男二人で入りたいとか思わないだろ?それに、洗わないだろ」

マッサージするように膝からふくらはぎ、足首を洗う。

「じゃあ…僕は?洗ってくれてる…。嫌じゃない?」
「はるちゃんははるちゃんだから」
「でも、今まで知らなかった」
「そうだけど、気になってた」
「でも…昨日から、僕の事見なかった」

まるでなじるように、俺を責めるような言葉はまるで、見ていて欲しかったと言われたようで心臓が壊れるんじゃないかと思うくらいドキドキする。

それは俺が意識して見ないようにしてたからだ。はるちゃんはそれが悲しかったってこと?

「ごめん。藍川がはるちゃんならとか、はるちゃんじゃなかったらとかごちゃごちゃ考えてたら、わからなくなって」
「はるだから…なの?」
「だから、それがわからなくって。気になって、気になって。はるちゃんじゃなかったらもう普通の友だちだって…でも、そう思っても気になったんだ」
「僕が小さなはるじゃなくても嫌じゃない?」
「全然嫌じゃない。ここも洗いたい。いい?」

はるちゃんの股間に手を伸ばし、はるちゃんのを掴む。しっかりと芯を持ったそれは、ボディーソープじゃない滑りがあった。

「…ふっん、やっ…」
「ダメ?」
「ぼ、僕、男だから」
「それは知ってる。小さなはるちゃんが本当は男の子だったのも母さんから聞いて知ってる」
「そうなの?」
「うん。藍川も男だって、入学した時…再会した時からわかってるさ。ほら、これも」

できるだけ洗うことを心がけるけど、はるちゃんの色っぽい吐息が漏れて理性が飛びそうだ。

「はぁ…でも、んっ…小さな時は、女の子だって、思ってたよね?」
「わ、悪かったよ」

はるちゃんがクルリとこちらを向いて俺に抱きついた。

「かずくんは僕が……嫌いじゃない?」
「はるちゃん、そこは好きって聞くんだよ?」
「でも…」
「聞いて?」
「…僕の事が好き?」
「はるちゃんは?はるちゃんは俺の事、好き?」
「うん。好き…あっ、誤魔化した!」

途端に涙が溢れてびっくりする。

「俺も!俺も好き。あ~ごめん。意地悪したわけじゃないんだ。聞きたいなって思ったから。キスしていい?」

じっと見つめて、ゆっくり頷いた。

さっき溢れた涙が一粒落ちる。それを親指で拭うと笑ってくれた。

触れる唇は柔らかく、どこに触れても気持ちいいなんて初めてだ。何度もチュッチュとキスをする。はるちゃんの体温は違う熱に包まれてだんだん上昇していた。でも、足先とかは冷たくなっていたのでシャワーをかけた。頭からシャワーをかけて髪を洗う。何とか髪を洗い終わったので湯を張る。

浴槽の縁に手を乗せて俺に背中を預けてくれた。

はるちゃんを後ろから抱きしめる。

「はるちゃん、好きだよ」
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