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第2章 「加害者を守る」ことになる「法律」を否定した魔王、ミルティーナ
2-7 二コラはサンティとデートで釣りに行くようです
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次の週末までに、俺のポストにまた封筒が投函されていた。
見ると、やはり恋愛行為の同意書だった。
もちろん内容はデートに関するものだ。
「フフフ。さ、丸つけてくれよな、二コラ?」
ニコニコと、サンティはその美貌を向けながら俺にペンを渡してくれた。
……彼女のその美しい容姿を見ると、それだけで舞い上がってしまいそうになる。
「ああ……」
そして俺はチェックリストを見た。
デートの行先は、どうやらここから東にある海岸だ。
そして予算はサンティが全て出すと書いてある。
「いいのか? この予算で?」
「ああ、あたしの方が稼いでんだから、当然だろ?」
それなら今度は、俺がお金を出すことにしよう。
そう思いながらチェックを見ていく。
するとサンティが、少し恥ずかしそうな表情で答える。
「あ、あのさ。あたしって実はまだ誰かと付き合ったことってほとんどないんだよ。だからさ、その行為は『ハグ』まででいいか?」
「ああ、もちろん!」
やっぱり、あまり男性との交際経験はなかったのか、サンティはそう顔を赤らめながらそむけて答える。
俺は交際が成立してから正直、ずっと彼女のことを抱きしめたかった……なんて恥ずかしくて言いにくい。
だがその代わりに俺はしっかりと丸を付けた。
「よし、これで完成だ。こいつをポストに投函しておくな」
「ああ、悪いな」
この手の要求書は直接相手に手渡しをしてはいけない決まりとなっている。
要求内容を飲んでもらえなかった場合、渡した側がダメージを受けるからだ。
その為俺はこれを出勤時に持っていくことにした。
「……ん?」
俺は出勤する前に大きな荷車とすれ違うのを見た。
(なんか、ゴミを大量に持って行っているな。どこに行くんだろ?)
そう思っているとその荷車は山奥に入っていった。
何となく嫌な予感がした俺は、そこに帰りがけによることにした。
「ただいま……」
「おかえり、二コラ。ん、なんか元気ないみたいだけどどうしたの?」
「ああ。……とんでもないもの見ちまってさ……」
その日の夜、俺は山奥で見た光景を口に出した。
……そう、そこに持っていったゴミとは、大量の工場の廃液。
つまり産業廃棄物だった。
彼らはゴミの不法投棄……いや、この国には法律はないから「無断投棄」をしていたのだ。
俺はその話をすると、サンティは少し不思議そうな表情を見せた。
「うーん……それって、いけないことなのか?」
「そりゃ、ダメじゃないか……。だってごみを勝手に人の敷地に捨てるなんて……」
「多分だけどさ、そこって多分トライル様の領地だよね」
「トライル様?」
聞いたことが無い名前だったが、サンティは詳しく教えてくれた。
「ああ。以前そこの領地を治めていた諸侯の方でね。すっごい強い兵士だったんだけど……ある日、滅茶苦茶強い魔物の親分と刺し違えて死んじまったんだ」
「そうだったのか……」
このあたりに強い魔物が居なかったのは、そのトライル様の犠牲があったからなのだろう。
俺はそう思い、故人に対して心の中で敬意を抱いた。
「トライル様にはお子様も居なかったからね。それで使用人も、みんなあそこから出ていったんだ。んで、あの領地のあたりは今誰のものでもないってことだよ」
「そうだったのか……。けど、それでも勝手にゴミを捨てるのは……」
「うーん……。別に心を痛める人がいないから、良いんじゃないか?」
俺がそう言うと、サンティはそうこともなげに答えた。
……確かに、俺にとってこれは、正直他人事だ。その為、別に犯人に罰を与えたいという気持ちになるかというと、そこまででもない。
「そう……だな……」
そう思いながらも、俺は少し釈然としない気持ちで頷いた。
そしてその日の週末。
俺は朝早くにサンティを起こした後に朝食を食べた。
そして、
「ねえ、二コラ? ……出かける前にさ……」
そう言ってサンティは玄関前で腕を広げてきた。
ハグをしてほしい、という意味だろう。
外では俺達は眼鏡をつけることになるので、街中ではサンティの素顔は分からなくなる。むろん、サンティから見た俺の姿も同様だ。
「いいのか? ……ありがとうな、サンティ」
「うん……ギュッて……思いっきり強い力で抱きしめてくれよ?」
いつになくしおらしい態度のサンティを俺はそっと抱きしめる。
……その美貌を持ったサンティを抱きしめ、俺はどんどん心臓が高鳴るのを感じた。
だがそれより嬉しいのは『応報罰の魔法』が機能しないことだ。
つまり、彼女は俺に抱き締められることに対して、心から同意してくれているということだ。
そう思うと、俺は嬉しくなりますますサンティを強く抱きしめた。
サンティは俺よりさらに強い力で抱き返してくる。
「……二コラ、好きだよ……」
「ああ……」
そう言って互いに抱き合って少し経った後。
サンティは、バッと手を離した後、顔を赤く染めながら振り返る。
「さ、さあ! 早く行かないとダメだよね! いこっか、二コラ!」
「ああ!」
そういって俺達は海岸に向かった。
「さあ、美味しいホットドッグはどうだい?」
「ここで取れた魚を使ったフィッシュサンドはどう?」
海岸では多くの露店が出てにぎわっていた。
「なあ、二コラ? 何喰う?」
「うーん……。そうだ、あのハンバーガーとかどうだ?」
「ああ、いいな! 一緒に食おうか!」
そう言いながら俺達は腹ごしらえをした。
「うん、美味しいな、これも」
「ああ、二コラと来れてよかったよ、ほんとにさ!」
「俺もだよ。……それじゃ、そろそろ釣り場の方、行こうか?」
「よし、あたしがたっぷり釣って、今日の夕食にしてやるからな!」
サンティ曰く『水着を見せるのは恥ずかしい』ということだったので、今日は海水浴ではなく、釣りをすることにした。
……まあ眼鏡をつけているこの国の住民にとって、彼女の水着姿なんてどうも思わないのだろうが、そう言う問題ではないらしい。
「お、魚が来るかな? ……よし、釣れた!」
「やったね、二コラ! よし、あたしも釣ろうッと!」
そう言いながら、俺達は魚釣りを楽しんだ。
幸い、思った以上の魚が釣れた。
そして俺達は帰り道の途中、馬車の中でお互いに笑いあう。
「フフフ、沢山釣れたね」
「ああ。今夜の夕食は楽しみにしていてくれよな!」
そう言って俺はサンティに対してニコニコ笑うと、彼女はそっと眼鏡をはずした。
「ねえ、ここなら誰も見てないし……あたしのこと、見ない?」
「え、いいのか?」
そう言われて俺は眼鏡をはずす。
……いつもの可愛い子猫姿のサンティも好きだが、やはり彼女のこの美しさには及ばない。
「フフフ、あたしの顔も気に入ってくれたなら嬉しいよ」
「ああ。……俺もさ。サンティに喜んでもらえるように頑張るよ」
「そうか? じゃあさ、今日の夕食をどう作ってほしいか当ててみてよ?」
「どう、か……」
そう思いながら俺は思考を巡らせた。
彼女は確か、肉料理の方が好きだ。特にハンバーグのようなひき肉を使たものを好む。
更に乳製品も好きだ。ということは……。
「分かった! すり身にしてクリームで煮込む、だろ?」
するとサンティは驚いたような表情を見せた。
「凄いな、二コラ! 大正解! 作ってくれるの?」
「ああ、もちろん!」
……ああ、楽しい。
こんな風に、素敵な婚約者と一緒にデートをして時を過ごす。
こういう幸せをずっと欲しかった俺にとっては、今この瞬間がとても楽しいものだった。
「なあ、二コラ?」
「なんだ?」
「……もしも、もしもだよ? ……あんたが気に入ってくれたらなんだけど……あたしと結婚しないか?」
そう言われて、俺は思わず嬉しくなった。
……だが、まだ俺は今の国に来て1か月程度しか経っていない。
そのことを想うと、せめてもう数か月は時間が欲しいと思った。
だが、そのことを察しのだろう、サンティは慌てたように手を振る。
「あ、あの、もちろん今すぐじゃないよ! あたしも騎士団の昇進試験があるからさ! 年明けくらいに、良い返事もらえたらいいから!」
「いいのか? ありがとう、サンティ?」
そういって俺はもう一度サンティを抱きしめた。
(……ん?)
だが、俺はその時、彼女の髪から不自然な香りがするのを感じた。
確か先日裏通りで出会った男がまとっていた煙草の匂いと同じだ。
彼女もこの煙草を吸っているのか?
……彼女は俺に気を使っているためかは不明だが、俺の家では煙草は吸わない。
今度聞いてみるか、とそう俺は思いながら彼女のことを抱きしめ続けた。
見ると、やはり恋愛行為の同意書だった。
もちろん内容はデートに関するものだ。
「フフフ。さ、丸つけてくれよな、二コラ?」
ニコニコと、サンティはその美貌を向けながら俺にペンを渡してくれた。
……彼女のその美しい容姿を見ると、それだけで舞い上がってしまいそうになる。
「ああ……」
そして俺はチェックリストを見た。
デートの行先は、どうやらここから東にある海岸だ。
そして予算はサンティが全て出すと書いてある。
「いいのか? この予算で?」
「ああ、あたしの方が稼いでんだから、当然だろ?」
それなら今度は、俺がお金を出すことにしよう。
そう思いながらチェックを見ていく。
するとサンティが、少し恥ずかしそうな表情で答える。
「あ、あのさ。あたしって実はまだ誰かと付き合ったことってほとんどないんだよ。だからさ、その行為は『ハグ』まででいいか?」
「ああ、もちろん!」
やっぱり、あまり男性との交際経験はなかったのか、サンティはそう顔を赤らめながらそむけて答える。
俺は交際が成立してから正直、ずっと彼女のことを抱きしめたかった……なんて恥ずかしくて言いにくい。
だがその代わりに俺はしっかりと丸を付けた。
「よし、これで完成だ。こいつをポストに投函しておくな」
「ああ、悪いな」
この手の要求書は直接相手に手渡しをしてはいけない決まりとなっている。
要求内容を飲んでもらえなかった場合、渡した側がダメージを受けるからだ。
その為俺はこれを出勤時に持っていくことにした。
「……ん?」
俺は出勤する前に大きな荷車とすれ違うのを見た。
(なんか、ゴミを大量に持って行っているな。どこに行くんだろ?)
そう思っているとその荷車は山奥に入っていった。
何となく嫌な予感がした俺は、そこに帰りがけによることにした。
「ただいま……」
「おかえり、二コラ。ん、なんか元気ないみたいだけどどうしたの?」
「ああ。……とんでもないもの見ちまってさ……」
その日の夜、俺は山奥で見た光景を口に出した。
……そう、そこに持っていったゴミとは、大量の工場の廃液。
つまり産業廃棄物だった。
彼らはゴミの不法投棄……いや、この国には法律はないから「無断投棄」をしていたのだ。
俺はその話をすると、サンティは少し不思議そうな表情を見せた。
「うーん……それって、いけないことなのか?」
「そりゃ、ダメじゃないか……。だってごみを勝手に人の敷地に捨てるなんて……」
「多分だけどさ、そこって多分トライル様の領地だよね」
「トライル様?」
聞いたことが無い名前だったが、サンティは詳しく教えてくれた。
「ああ。以前そこの領地を治めていた諸侯の方でね。すっごい強い兵士だったんだけど……ある日、滅茶苦茶強い魔物の親分と刺し違えて死んじまったんだ」
「そうだったのか……」
このあたりに強い魔物が居なかったのは、そのトライル様の犠牲があったからなのだろう。
俺はそう思い、故人に対して心の中で敬意を抱いた。
「トライル様にはお子様も居なかったからね。それで使用人も、みんなあそこから出ていったんだ。んで、あの領地のあたりは今誰のものでもないってことだよ」
「そうだったのか……。けど、それでも勝手にゴミを捨てるのは……」
「うーん……。別に心を痛める人がいないから、良いんじゃないか?」
俺がそう言うと、サンティはそうこともなげに答えた。
……確かに、俺にとってこれは、正直他人事だ。その為、別に犯人に罰を与えたいという気持ちになるかというと、そこまででもない。
「そう……だな……」
そう思いながらも、俺は少し釈然としない気持ちで頷いた。
そしてその日の週末。
俺は朝早くにサンティを起こした後に朝食を食べた。
そして、
「ねえ、二コラ? ……出かける前にさ……」
そう言ってサンティは玄関前で腕を広げてきた。
ハグをしてほしい、という意味だろう。
外では俺達は眼鏡をつけることになるので、街中ではサンティの素顔は分からなくなる。むろん、サンティから見た俺の姿も同様だ。
「いいのか? ……ありがとうな、サンティ」
「うん……ギュッて……思いっきり強い力で抱きしめてくれよ?」
いつになくしおらしい態度のサンティを俺はそっと抱きしめる。
……その美貌を持ったサンティを抱きしめ、俺はどんどん心臓が高鳴るのを感じた。
だがそれより嬉しいのは『応報罰の魔法』が機能しないことだ。
つまり、彼女は俺に抱き締められることに対して、心から同意してくれているということだ。
そう思うと、俺は嬉しくなりますますサンティを強く抱きしめた。
サンティは俺よりさらに強い力で抱き返してくる。
「……二コラ、好きだよ……」
「ああ……」
そう言って互いに抱き合って少し経った後。
サンティは、バッと手を離した後、顔を赤く染めながら振り返る。
「さ、さあ! 早く行かないとダメだよね! いこっか、二コラ!」
「ああ!」
そういって俺達は海岸に向かった。
「さあ、美味しいホットドッグはどうだい?」
「ここで取れた魚を使ったフィッシュサンドはどう?」
海岸では多くの露店が出てにぎわっていた。
「なあ、二コラ? 何喰う?」
「うーん……。そうだ、あのハンバーガーとかどうだ?」
「ああ、いいな! 一緒に食おうか!」
そう言いながら俺達は腹ごしらえをした。
「うん、美味しいな、これも」
「ああ、二コラと来れてよかったよ、ほんとにさ!」
「俺もだよ。……それじゃ、そろそろ釣り場の方、行こうか?」
「よし、あたしがたっぷり釣って、今日の夕食にしてやるからな!」
サンティ曰く『水着を見せるのは恥ずかしい』ということだったので、今日は海水浴ではなく、釣りをすることにした。
……まあ眼鏡をつけているこの国の住民にとって、彼女の水着姿なんてどうも思わないのだろうが、そう言う問題ではないらしい。
「お、魚が来るかな? ……よし、釣れた!」
「やったね、二コラ! よし、あたしも釣ろうッと!」
そう言いながら、俺達は魚釣りを楽しんだ。
幸い、思った以上の魚が釣れた。
そして俺達は帰り道の途中、馬車の中でお互いに笑いあう。
「フフフ、沢山釣れたね」
「ああ。今夜の夕食は楽しみにしていてくれよな!」
そう言って俺はサンティに対してニコニコ笑うと、彼女はそっと眼鏡をはずした。
「ねえ、ここなら誰も見てないし……あたしのこと、見ない?」
「え、いいのか?」
そう言われて俺は眼鏡をはずす。
……いつもの可愛い子猫姿のサンティも好きだが、やはり彼女のこの美しさには及ばない。
「フフフ、あたしの顔も気に入ってくれたなら嬉しいよ」
「ああ。……俺もさ。サンティに喜んでもらえるように頑張るよ」
「そうか? じゃあさ、今日の夕食をどう作ってほしいか当ててみてよ?」
「どう、か……」
そう思いながら俺は思考を巡らせた。
彼女は確か、肉料理の方が好きだ。特にハンバーグのようなひき肉を使たものを好む。
更に乳製品も好きだ。ということは……。
「分かった! すり身にしてクリームで煮込む、だろ?」
するとサンティは驚いたような表情を見せた。
「凄いな、二コラ! 大正解! 作ってくれるの?」
「ああ、もちろん!」
……ああ、楽しい。
こんな風に、素敵な婚約者と一緒にデートをして時を過ごす。
こういう幸せをずっと欲しかった俺にとっては、今この瞬間がとても楽しいものだった。
「なあ、二コラ?」
「なんだ?」
「……もしも、もしもだよ? ……あんたが気に入ってくれたらなんだけど……あたしと結婚しないか?」
そう言われて、俺は思わず嬉しくなった。
……だが、まだ俺は今の国に来て1か月程度しか経っていない。
そのことを想うと、せめてもう数か月は時間が欲しいと思った。
だが、そのことを察しのだろう、サンティは慌てたように手を振る。
「あ、あの、もちろん今すぐじゃないよ! あたしも騎士団の昇進試験があるからさ! 年明けくらいに、良い返事もらえたらいいから!」
「いいのか? ありがとう、サンティ?」
そういって俺はもう一度サンティを抱きしめた。
(……ん?)
だが、俺はその時、彼女の髪から不自然な香りがするのを感じた。
確か先日裏通りで出会った男がまとっていた煙草の匂いと同じだ。
彼女もこの煙草を吸っているのか?
……彼女は俺に気を使っているためかは不明だが、俺の家では煙草は吸わない。
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