運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

契約

契約 第四十二話

「僕、巣作り頑張ってます！！！」と言うと伊藤さんは「頑張ってください！」と言って出て行った

言われた通りに頑張ってみたけど壊滅的なセンスに匂いを沢山嗅いでこれはいいとかこれはダメだとか選別していたら、数個しか残らなくて小さい巣になっちゃうし、服は汚すし…。

これで失敗したら、玲央さんになんて謝ればいいんだろう…。とか考えてしまって何一つ作業は進まなかった
 
このまま出ていくだけか…

玲央さんのお金だけ食いつぶして終わり…

そんなの人として終わってる！そう思って頑張って作った

玲央さんの服はいい匂いすぎてクラクラしてくる

このまま玲央さんの匂いに包まれて寝たいと思ったら…


＊＊＊

玲央side

会社から帰ってきて可愛い可愛いゆきが待っている家に帰る

玄関のドアを開けるといつもいるはずのゆきが出迎えてくれなかった

「どうしたんだ？ゆき？」

まさか…

朝のことで出ていった？この前もいつの間にか出ていってしまったし…

あの時は、探すのに苦労しなかった、運命的にゆきがサークルに入ってくれて、そのサークルの主催と会うことが出来てパーティーで出会えたのだから…そんな運命なことが単純に何回も起こるわけがない。

これで出ていったら閉じ込めてしまおう。一生出れなくしてやる

「ゆき、どこにいるんだ？かくれんぼか？」と問うけど返事がない

リビングに行ってもおらず、やはりか…と思いながら寝室に行くと巣の中で寝ていた

ほっ…とりあえず居たんだな…良かった

起こす前に写真を撮って、寝室にある監視カメラで撮影してあるかを確認して、ゆきに近づく

「んッ…」と寝返りをうって、俺のシャツを握りしめる

「ん？匂い大きいやつ来た」と言って服を引っ張られて巣の中に入れられた