上 下
11 / 12

嫉妬

しおりを挟む
「はい!」

ディ、ディナー…。

ディナーって難しい作法?ってのがあるやつだよね…。

でも、やったことないし

猫の業界ってのがあるんだけど、そこでは手で食べる。だけど、人間はどうやら違う

世間知らずのノワールがそれを知ったのは森の中で散歩していた時に、人間たちの食事を見たからだ

猫たちの食べ方と、人間たちの食べ方じゃ間違いなく違う

それを眺めていたノワールは難しそうだなという、なんともバカみたいな感想だった

その、バカみたいな感想で難しいということを覚えていた

そんなことを考えていると、ガチャと部屋の奥のドアが開いた

白い服をきたおじさん?がドアに入る前に一礼をして「失礼しますか」と言い中に入る

次々と女の人も、男の人も入ってきて、手に料理?皿を持ち、運んでいく

最初に入ってきたおじさんが僕たちの横にきて「まずは、前菜から」と言い喋っていくが、ノワールには難しすぎて頭に入ってこない

と、とりあえず!食べれるということだよね!

ワクワク!ドキドキ!

そして、最後に

「ノワール様」

「はい!」

ま、まさか呼ばれるとは…。

「初めての夜で緊張されていると思いますが、お食事だけは楽しくお召し上がりください」と笑顔で言われた

ノワールにはこんな暖かい言葉をかけられたことがなかったので「はい」と涙ぐみながら言った

もしかしたら、涙が出ていたかもしれない…。

すると、僕の感情とは裏腹にリード様が冷たく言う

「おい、あとで俺の部屋に来い」

「リード様…」と白いおじさんが悲しそうに言う

リード様はそのおじさんの悲しそうな顔に気づかず「早く出てけ」と心無い言葉をおじさんに投げかけた

「了解しました」と一礼をして、すぐさま出ていってしまった

帰っていくおじさんたちを見つめていると、横目でいつの間にやらお皿は隣のテーブルに置いてあった

あっ……。最後にお礼だけでも言いたかったな

優しいおじさん……。

あのおじさんの言葉でちょっと、心が軽くなった

おじさんの言う通り、楽しもう

そう考えていたら「おい!食べるぞ」

「あっ!はい」

びっくりしたと思いながら、お皿を見ると、見た事のあるものがあった

ん~っと!ホークだ!

トゲトゲ?してて、僕も使いやすかったやつ!

それを手に取り、前菜のサラダを食べ始めた

その後、会話はなく、淡々と進んでいく

リード様…。怒ってるのかな…。

などと考えているとリード様が口を開いた

「ノワールは…いや、なんでもない」

ん?なんだろ…。

気になって、気になってしまって「なんですか?」と聞いてしまった

「いや…そのな、惚れたか?」

「だ、誰にです?」

「シェフに…」と恥ずかしそうに言う

え?シェフ?

優しいとは思ったけど、歳も離れているし…。

「いいえ!優しいですけど、歳が離れているので…なんとも言えないですね」

「そうか!なら…」

最後の部分は聞こえなかったけど、リード様が安心したようで良かった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

虐げられた兎は運命の番に略奪溺愛される

志波咲良
BL
旧題:政略結婚させられた僕は、突然現れた運命の番に略奪溺愛される 希少種であるライラック種の兎獣人のオメガ・カノンは、政略結婚により、同じライラック種のアルファ・レイに嫁ぐが、いわれのない冷遇を受け、虐げられる。 発情期の度に義務的に抱かれ、それでも孕むことのないその身を責められる日々。 耐えられなくなったカノンは屋敷を出るが、逃げ出した先にはカノンの運命の番である虎獣人のアルファ・リオンがいた。 「俺と番になって、世界一のお尋ね者になる勇気はあるか?」 肉食と草食。禁断を超えた愛の行方は―― ☆感想もらえると、非常に喜びます。

【R18】満たされぬ俺の番はイケメン獣人だった

佐伯亜美
BL
 この世界は獣人と人間が共生している。  それ以外は現実と大きな違いがない世界の片隅で起きたラブストーリー。  その見た目から女性に不自由することのない人生を歩んできた俺は、今日も満たされぬ心を埋めようと行きずりの恋に身を投じていた。  その帰り道、今月から部下となったイケメン狼族のシモンと出会う。 「なんで……嘘つくんですか?」  今まで誰にも話したことの無い俺の秘密を見透かしたように言うシモンと、俺は身体を重ねることになった。

騎士は魔石に跪く

叶崎みお
BL
森の中の小さな家でひとりぼっちで暮らしていたセオドアは、ある日全身傷だらけの男を拾う。ヒューゴと名乗った男は、魔女一族の村の唯一の男であり落ちこぼれの自分に優しく寄り添ってくれるようになった。ヒューゴを大事な存在だと思う気持ちを強くしていくセオドアだが、様々な理由から恋をするのに躊躇いがあり──一方ヒューゴもセオドアに言えない事情を抱えていた。 魔力にまつわる特殊体質騎士と力を失った青年が互いに存在を支えに前を向いていくお話です。 ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

[完結]堕とされた亡国の皇子は剣を抱く

小葉石
BL
 今は亡きガザインバーグの名を継ぐ最後の亡国の皇子スロウルは実の父に幼き頃より冷遇されて育つ。  10歳を過ぎた辺りからは荒くれた男達が集まる討伐部隊に強引に入れられてしまう。  妖精姫との名高い母親の美貌を受け継ぎ、幼い頃は美少女と言われても遜色ないスロウルに容赦ない手が伸びて行く…  アクサードと出会い、思いが通じるまでを書いていきます。  ※亡国の皇子は華と剣を愛でる、 のサイドストーリーになりますが、この話だけでも楽しめるようにしますので良かったらお読みください。  際どいシーンは*をつけてます。

性欲を我慢している恋人にもっと求めてもらうべく一計を案じてみた結果

桜羽根ねね
BL
口の悪い美形魔道士×明るい異世界転移者 ついったXのふぉろわさん100人嬉しいな企画で、入れてほしいプレイをゆるっと募集した結果生まれた作品です♡ 私が勝手にプラスした性癖(プレイ)も含めて、出てくる要素は成分表に載せています。念のために確認するも自由、びっくりおもちゃ箱気分で確認しないのも自由です。 グロやリョナといった私が苦手なものは出てこないので、いつものようでちょっと違うらぶざまエロコメを楽しんでもらえたら嬉しいです! 何がきても美味しく食べる方向けです♡ ♡受け サギリ(22) 黒髪黒目の異世界転移者。一人称俺。凡庸な容姿だけど明るくムードメーカー。攻めに拾われて住み込み店員という形で一緒に住んでいる。最初は口の悪い攻めのことが苦手だったものの、なんやかんやあって大好きになり、告白して両想いに。もっと激しく求めてほしいと思っている。 ♡攻め クラブ(28) 銀髪金目の超絶美形魔道士。一人称僕。魔法薬のお店を営んでいる。客の前では物腰柔らか。受けを拾ったのも、異世界人の体液が高位魔法薬の材料になるからだった。しかし段々と絆されていき、いつしか受けのことを愛するように。抱き潰さないよう性欲を抑えているし、身体を心配して中出しもしない。とても巨根。 ♡あらすじ 両想いになって毎日いちゃらぶな日々を過ごす二人。ヤることヤったある日、夜中に目覚めたサギリは傍にクラブがいないことに気が付く。薄く開いた扉の向こうからは、小さく漏れ聞こえてくる声。そっと声の元を探ると、部屋の外、締め切られたトイレの中から水音とクラブの喘ぎ声が聞こえてきた。どうやら何度もイってボチャボチャと重たい精液を吐き出しているらしい。こんなに我慢していたのかと、雷を受けたような気分になるサギリ。オナニーなんてせずに全部自分に性欲をぶつけろとクラブに伝えるが──……。

conceive love

ゆきまる。
BL
運命の番を失い、政略結婚で結ばれた二人。 不満なんて一つもないしお互いに愛し合っている。 けど……………。 ※オメガバース設定作品となります。

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

健気な公爵令息は、王弟殿下に溺愛される。

りさあゆ
BL
ミリアリア国の、ナーヴァス公爵の次男のルーカス。 産まれた時から、少し体が弱い。 だが、国や、公爵家の為にと、自分に出来る事は何でもすると、優しい心を持った少年だ。 そのルーカスを産まれた時から、溺愛する この国の王弟殿下。 可愛くて仕方ない。 それは、いつしか恋に変わっていく。 お互い好き同士だが、なかなか言い出せずに、すれ違っていく。 ご都合主義の世界です。 なので、ツッコミたい事は、心の中でお願いします。 暖かい目で見て頂ければと。 よろしくお願いします!

処理中です...