風俗店で働いていたら運命の番が来ちゃいました!

白井由紀

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颯真編 第四話

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部屋を出たあとも、仕事に着いたあとも優のことばかり考えてしまう…。

今、優は何をしているんだろうか…。

俺の事を考えているか?

客に笑いかけているのか?

不安がどんどん募っていく

やはり、俺らしくない……。

どうしてだ?

自分でも思っていなかった、一日でこれだけ好きになってしまうことを…。

あまり、人を好きになることなんてなかったからな

優の純粋な瞳に惹かれたのか…。

運命の番とやらなのか…。

まぁあいいや、オメガお引き取りサービスを使う

そう決めたが、仕事は捗らず開店前より先に着いてしまった

中に入って待たせてもらおうか

先に着いても問題は無いだろう

と思ったが、従業員のオメガたちに囲まれてしまった

すまないが、不細工ばっかだな

優の方が……。いや、比べるまでもない

比べたらこの不細工共が可哀想だからな

優の可愛さに勝てるものはいない

すると、優らしき人が集まっている所を横目で早々と通りすぎる

ん?あれは…。

「優!」と呼ぶと、一瞬肩がビックッとしたが、俺の声が聞き取りずらかったのかまた、歩き出してしまった

ダメだ!行ってしまう…。

俺はドスの効いた声で「邪魔だ。どけ。このブスども」

本心を言ってスッキリできたが、優が行ってしまう

そして、従業員全員が道を開ける

優に駆け寄り「優、昨日ぶりだな」と頬にキスをした

そして「会いたかった」と言い抱きしめようと思ったが、まぁ、人前だからやめた

優は何も言わずに頷いた

それは僕も同じ気持ちですってことでいいんだよな!?

「優もそう思ってくれたんだな、嬉しいよ」

そういえば…。「優、今日は大事な話がある」

「あのクソと喋らないといけないが耐えてくれ」

クソというのはこの店の店長だ

噂をすれば、クソがきた

「すみません、お待たせしてしまいました」と言われたが、俺は従業員に囲まれて不快な思いをした

お前がいや、クソがもっと早くこれば囲まれることなどなかった

「あぁ、待ちくたびれたよ。もっと早く準備しろ」と少々怒り気味で言った

「すみません、すみません」と謝られたが、クソの言うことだ本心で思ってない

横目で優を見るとちょっと怖そうにしていたので、俺は優に「まぁあいいよ。優、行こうか」と優しく声をかけた


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