風俗店で働いていたら運命の番が来ちゃいました!

白井由紀

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肉まん

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働き口はもうない…。

ハローワークでも行くか!そう思い、来たはいいものの…

忙しそうだった。相談窓口は全て埋まっていて、数十分待った後、僕の相談を受け持ってくれるのは感じの悪いおばさんだった。

俗に言う古株みたいな感じ…

「はいはい。ご要件は?」

「ええっと、働きたくて…」

「はいはい。どこで?」

ど、どこで?って言われたってどこにも働くところがないからきてるんだよ!と言ってやろうかと思ったけど、そんな勇気も出なかった

「どこでしょう…」

「はぁ~、何がやりたいの?やりたいこと言って」

やりたいこと…。そういえば、昔からやりたいこと、夢なんてものはなかった

明日を生きるのがどれだけ大変だったか…。思い出したくもない

「やりたいことは無いです。」

「ない?じゃあ何すんのよ」

「何をすればいいんですかね…。わからないんですよ。」

「それじゃあ、私たちハローワークには無理。はいはい、帰って帰って」と言われた

仕方なくハローワークを出た

すると、「グゥーーー」とお腹が鳴ってしまった

お昼ご飯を食べようかな。そう思い、ポケットの中を漁る

財布なんて貧乏な優には持ってない。だからいつもズボンのポケットに入れている

小銭しか入ってなかった。金額は249円

微妙な数字

あれ?確かこの値段でコンビニに売っているプレミアム肉まんが売ってるはず!

プレミアム肉まんは僕の大好物

ほくほくしてて美味しくて、なおかつお肉も入ってるなんて幸せ。

それに、パン生地?って言うの?ふわふわしてて美味しい!

そう考えたら口がプレミアム肉まんを欲している

そうと決まれば、コンビニへレッツゴー!

東京に住んでるので、コンビニなんか数分で着いてしまう

自動ドアを入るとお店の秋だけどまだ暑いから冷房のひんやりした風が全身を包み込む

ふぅ~涼しい

見るだけでも、お腹が膨れるかなと思い店内を見て回る

パンや、おにぎり、デザートにお菓子!

極限の空腹状態にあった優はどれも美味しそうに見えてしまう

そして、とうとう!肉まんを買う時がやってきた!

肉まんの値段が間違ってないかを見る

肉まんの値段はっと、そこには250円と書かれていた

あと1円だけ。

これじゃあプレミアム肉まんが買えない。

諦めよう。そう思ったが、下から何やら音がした

そこには一円玉が落ちていた

こ、これでプレミアム肉まんが食べられる!

だけど、昔の母の言葉を思い出した

「例え、小さな小さなものでもその人に取っては大事なものかもしれない。その大事なものを壊したり、バカにしたりしたらダメだよ」と言われた

こ、この一円玉で落とした人もプレミアム肉まんが買えなかったら?

僕より、プレミアム肉まんを大切にしている人かもしれない。

そう思ったら、拾うのをやめた

それに、犯罪行為に当たるし。と納得をさせ、プレミアム肉まんじゃなくて普通の肉まんを買った

そして、コンビニを出て暑い中肉まんを食べる

ん~美味しい!

肉まん、最高!

プレミアム肉まんは買えなかったけど、美味しいしいいよね!

そして、熱々の肉まんを食べ終えた

誰かが監視しているとも知らずに



______________________________________
これから颯真編になります
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