全寮制の学園に行ったら運命の番に溺愛された話♡

白井由紀

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王子様

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チャオの意味、翼くんに聞いたら…

「へ?チャオの意味?調べてみたら?あ、それとも…一条様に聞いてみるとか!」とニヤニヤ言ってくるに違いない!

かおりくんに聞いたら…

「なんだそれ、チャオ?お茶の間違えだよ」と笑われる

天馬様がそれ言ったら目をキラキラさせてかっこいい~って言うんだろうなぁ…

唯くんに聞いたら…

「ゆずくん、何それ…?僕のクソ運命の番も、めちゃくちゃ難しい言葉使ってくるから、そういう話…無理…」と言うだろう…

誰にも聞けないぃ!スマホっていう便利機能あるわけじゃないし…辞書で引いても、出てこない気がする

結局は…一条様か、言った本人の天馬様に聞くしかないのか…

一条様に聞くのは嫌だっ!かと言って、天馬様に聞くのも…あの人何考えてるか分からないし…

なんて、ぼーっとしながら歩いていると、知らないところまで来てしまったぁ!

さすが、方向音痴…

どうしようと、クルクルどこに行ったらいいか迷っていたら

「ん?君、Ωだよね?」と優しい声の持ち主が手を差し伸べてくれた!

ゆるふわマッシュの奥二重で黒目の、優しそうな顔立ち…一条様とは全然違う

「は、はい!」

「ここは、αのところだよ?」

「すみません、道に迷ってしまって…」

「無理もないよ、1年生だろ?それより、朝のHRに間に合わなくなっちゃうよ」

「げ!もうそんな時間ですか!」

「案内するよ!」と言われて、優しい方について行くと、見慣れた景色が見えてきた

「あ、ここからは大丈夫です!あなたもHRに遅れちゃう!」

「大丈夫だよ、それより君の方が大切さ」とウィンクされた

キュ、キュン!

一条様は絶対そんなキュンキュンしたセリフ言わない!

ときめいちゃったかも!僕の王子様!

一条様は運命の番じゃなかったんだよ!この人こそが!運命の番だったんだよ!

と思っていたら、Ω棟のところに着いてしまった

「じゃあ、もう迷わないんだよ?」

「は、はい!もう、迷いません!本当にありがとうございました!」と言ったところで、HRが始まる鐘がなってしまった

「あ…すみません、僕なんかを助けたばかりに…」

「いいんだよ、ほら、早く行きな」と言って手を振ってくれた

手を振り返し、僕は教室に行った

まだ、先生は着いておらず、ギリギリセーフ

「かおりくん、おはよぉー」

「おはよぉー今日も眠いね~」なんてたわいもない話をしていたら先生が来て、HRを始めた

HRが終わり3時間目の放課、次の準備をしていた時…キャー♡と窓際から黄色い声援がした

???

気になったので、ちょうど隣にいたかおりくんに聞いてみた「かおりくん、何あれ」

「さぁ?ゆずも見てみたら?僕もイケメンそうだし見てみよ~」と一緒に窓際に行くことになった

外を見ると、どうやらサッカーをしているみたい…

ここが1番グラウンドから近い教室だから意外と見える

あ、朝あった人だ!

しかも、パスを受け取って敵チームをグングンと避けて行ってゴールを決めた

「「キャー♡はるとさまぁぁ♡」」

あの人、はるとって言うんだ…知らなかった…

「あらま!ゆず、一条様も手にかけておいて、暖人様も手にかけるつもりかい?」

「ち、違う!今日、優しくしてもらって、と、ときめいちゃっただけだよ!」

「ふーん、翼っちに知らせてこよ!」 

「ダメだって!翼くん、絶対一条様に言うんだから…」と言うと「僕がどうかした?」とかおりくんの後ろから翼くんの声が聞こえた

ひ、ひぇ~!?

「ゆ・ず・た・ん・何かな?」

「な、なんでもありません、なんでも!」

「ゆずが、狸塚 暖人(まみづか はると)のことを好きになっちゃったみたいなの♡」

「ゆ、ゆずたん!?それホントなの!?」

「いや、気になる適度ってだけで…」

「そう、それなら良かった…」と言われて、話も一区切りついたので、はると先輩が活躍するサッカーを観戦した


***

翼&かおりの会話※ゆずが観戦してる後ろで会話してます

翼:「ねぇ、狸塚 暖人ってΩいたよね?」 

か:「うん、いたよ」

翼:「しかも、一条様と仲の良い同級生で、生徒会の執行部でもある人だよね?」

か:「うん」

翼:「一条グループと繋がりあるっけ?」

か:「確か、一条グループの子会社の社長さん?だったけ?」

翼:「うん、これは一条様に報告しなければ…追放処分かも…」

か:「呑気にゆずは、サッカーなんか見てるけど、ゆずと喋ってだけで、どれだけの人が痛い目に合ってるか…考えただけでも恐ろしい…」 
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