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謝罪

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そんなことを思いながら、お店に一緒に向かった

お店の外観は、ガラス張りで、内装がよく見える。テラスがあって、暖かいライトに照らし出され、オシャレな雰囲気のお店、でも、人がいない

厳密に言うとお店の人はいるけど、お客さんらしき人は見当たらないと不思議に思いながらも、お店への中に入っていった

一条様がまず、受付のお姉さんに「予約をした一条だ。奥の部屋に案内してくれ」と言い受け付けのお姉さんは「お待ちしておりました、一条様、ご案内いたします」とこれまで、来店したお店さんの中で1番丁寧な対応だった

一条様が受け付けのお姉さんの後をついて行き、僕は一条様のことを追いかける

そして、個室の部屋に入る。思ったよりも広いお部屋。観葉植物、暖かな光を出してくれる照明器具、大きな部屋にソファーと、小さいソファーが2個向かい合わせで並べられている

「どうぞ、こちらへ」と座らされ「こちら、ドリンクのメニューでございます」とメニュー表を出されたあと「ごゆっくりお過ごしくださいませ」と言い受け付けのお姉さんは帰って行った

「やっと二人きりだ」

「そ、そうですねー…」とそれしか返す言葉がなくて、居心地が悪い

何か、話題はないか~とキョロキョロ辺りを見るけど、全く何も無い。何か話しなきゃ!と思った時「ゆず…謝罪をしたい。まず、危険な目に合わせてしまい申し訳なかった」と頭を下げられた

「え!?え!?」

一条様が、謝罪!?か、考えられない!!

あの、傲慢で、野蛮?で、憎たらしい、αの中でトップオブザトップに立つ人が!?この一般人オメガに謝罪だなんて!!!

し、信じられない…でも、いい気分!って!こんなこと、誰かに見られたりしたら…僕は打ち首の刑!!まずは頭を上げさせないと「一条様、顔を上げてください。危険な目にあったとはいえ、一条様が助けてくれましたから…」と言うと、スっと顔を上げた

もうちょっと、遠慮してもいいんじゃないかな?頭を上げるの

「優しいな…ゆずは…今日、ゆずを誘ったのは謝罪がしたかったのと、お詫びだ。俺がいつもプリンを買っているところのお店だ。裏メニューとして特別に食べ放題をだしてもらった。沢山食べろ」と言われた

言われなくても、たくさん、腹いっぱい食べますけどね
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