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* 死神生活ニ年目 *
第229話 死神ちゃんとそっくりさん②
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ある日、死神ちゃんが出動待ちをしながらソファーで寛いでいると、第二班の肉食系な同僚がダンジョンから戻ってくるなり物欲しそうな目でじっと見つめてきた。そのようなことが度々あり、死神ちゃんはとても不快な気分になった。死神ちゃんは大層憤ると、彼らを睨みつけて声を荒らげさせた。
「俺はお前らの獲物じゃない。同僚を食べ物扱いするのは、どうかと思うんだが」
「ごめんね、お花。実はダンジョン内でさ、あんたにそっくりな小人族を見かけたんだけど。これが実に、立派にまるまるとしていてね。何ていうか、こう、食的な意味で美味しそうだったものだから、つい」
申し訳なさそうに雌ライオンさんが耳と尻尾を垂れると、死神ちゃんは愕然とした。そしてぷるぷると震えると、小さな声でポツリと呟いた。
「あいつ、ダイエットするって言っていたのに……!」
ちょうど見計らったかのように、死神ちゃんに出動要請がかかった。死神ちゃんは慌てて立ち上がると、一目散にダンジョンへと降りていった。
降り立って早々に、死神ちゃんは前方に白いローブに身を包んだピンク髪の小人族が浮いているのを発見した。死神ちゃんは苦い顔を浮かべると、不機嫌な調子で彼女を呼びつけた。彼女は驚いて振り向くなり、とても嬉しそうに笑った。そして、死神ちゃんに向かって飛行し始めたのだが、体が重くなっているせいか速度があまり出てはいなかった。
「わああ、お久しぶりねえ!」
「五ヶ月ぶりか? それだけ期間があれば、ダイエットできているはずだよな。なのに、何でさらに太っているんだよ!」
死神ちゃんとそっくりな超能力者の彼女は、前回遭遇した時に少々ぽっちゃりとしていた。彼女を死神ちゃんだと勘違いした冒険者が、こぞって食べ物を与え、もらった全てを綺麗に平らげていた結果、太ってしまったということだった。
彼女は「これではよろしくないから、ダイエットをしよう」と言っていたはずだったのだが、しかし今回はそこからさらに二回りは横に大きくなっていた。彼女はしょんぼりと肩を落とすと、目を泳がせて「それがね」と言葉を濁した。
「今、カカオ豆を集めるイベントをギルドでやっているでしょう? それのせいでね、ものすごい量のチョコレートをもらうのよ。お返しにこちらからもチョコレートをあげるとね、三倍の量になって戻ってくるのよ。もちろんね、一生懸命運動はしてはいたのよ?」
「運動していて、どうしてこんなにぷよぷよなんだよ」
死神ちゃんは容赦なくそっくりさんの腹の肉をつまんだ。彼女は脇腹を掴まれたのがくすぐったいのか恥ずかしいのか、頬を赤らめて「あん」と可愛らしい声を上げた。
「ね、やめて? くすぐったいわ」
「おーおー、こりゃあすごいぷに感だな。気持ちが良いわ」
「ね、やめて。くすぐったいわ。……あんっ。やだ、あははは、やめ―― ふふふ、あはははは」
そっくりさんが身を捩って抵抗していたが、死神ちゃんは容赦なく揉みしだき続けた。通りすがりの冒険者たちは〈じゃれ合う小さな子たち〉を眺め見て、ほっこりとした笑みを浮かべていた。
「ほら、人が集まってきた! 恥ずかしいわ! やめましょう?」
そっくりさんは死神ちゃんの手を取ると、逃げるように何処かへと向かった。人気のない場所に着くと、そっくりさんはぜいぜいと肩で息をついた。ヘロヘロと地面へと降下していく彼女をじっとりと見つめると、死神ちゃんは唸るようにボソリと言った。
「体力なさすぎだろ。本当に運動していたのかよ」
「していたのよ。でも、そうするとお腹が減るでしょう? そしたら、食べきれないほどの食べ物が出てくるのよ。残すのはもったいないからって食べると、また体が重くなって。それで運動しづらくなって。もう、痩せたいのか太りたいのか分からないような状態で」
彼女はめそめそと泣き出すと、一部の冒険者が暑苦しく運動の指導をしてくれるということを話しだした。彼女は、彼らから何故か〈筋肉神〉と呼ばれるそうだ。
彼らは、筋肉の欠片もない彼女の姿に愕然とした。そして〈元のお姿を取り戻していただく〉と称して、過酷なトレーニングを強いてきたそうだ。自分のために熱心に働きかけてくれる彼らに応えようと彼女も頑張ったのだが、体の鈍りきっていた彼女は序盤から挫折したという。
「本当に、体がただ痛くなるだけで……。全然、痩せる気配なんてないのよ。しかも、食事は決まって〈マッスルおにぎり〉なのよ。〈鍛え上げられた状態をイメージしやすいように、これを食べて変化した姿を目に焼き付けて〉とか言われるんだけど、さすがにあの筋肉は盛りすぎだと思うのよ」
「炭水化物ばかりじゃあ、そりゃあ痩せないわ。ていうか、体が痛くなるだけって、オーバーワークだったり、単純に合っていないとか、やり方が間違っているってことだろ。――そんな雑な指導、ハムやちてきんでないことは確かだな。誰だよ、まったく」
死神ちゃんは呆れ顔でため息をつくと、運動不足を解消しながら基礎体力をつけていくことから行おうと提案した。どうしたらいいのかと言ってそっくりさんが首を傾げると、死神ちゃんは「俺の真似をするように」と言うなり真剣な顔つきで息をスウと吸い込んだ。そして――
「てーてーってれててて、てーてーってれててて」
「ねえ、その歌も真似て覚えなくちゃ駄目かしら?」
そっくりさんが困惑して声を潜めると、死神ちゃんは憮然とした顔を赤らめた。そして取り繕うように咳払いをすると、気を取り直して体操をし始めた。
「これは全身運動だからな。ストレッチとしても体力づけとしてもオススメだ。――いいか、指先までしっかり伸ばして、大きく体を動かすんだぞ。慣れるまでは一回。慣れてきたら数セットやって、可能なら一日に十五分。これを毎日やるんだ」
「わ、私、頑張るわ。――でも、ちょっと待って。すでにキツイわ。もう少し、ゆっくり。ひと動作ずつ教えて」
「いいぜ。まずは――」
死神ちゃんが適当に口ずさむ音楽に合わせ、そっくりさんは死神ちゃんの真似をして一生懸命に体を動かした。少しして、小人族のパーティーが通りかかり、楽しそうだからと言って体操に加わった。さらにしばらくして、また小人族が増えた。気がつけば、かなりの数の小人族が一緒に体操を行っていた。
「よし、みんな、覚えたか? じゃあ、最初から通しでやってみるぞ」
「はーい!」
すっかり先生が板についた死神ちゃんの掛け声に合わせて、その場にいた小人族が一生懸命に体操を行った。彼らは通しで体操をし終えると、達成感に満ちた表情で互いに「お疲れ様」と声を掛け合った。
「みんな、おつかぁれさまぁね。スタンプカードを受け取っていなぁい子は、もういないかぁしら? スタンプが溜まったぁら、お菓子と交換しまぁすからね。明日も頑張ぁりましょうね」
「はーい!」
小人族たちはいつの間にかやってきていた〈保護者〉を自称する小人族攫いの女性の前に列を成し、スタンプカードを受け取っていた。死神ちゃんがその様子を愕然と見つめていると、彼女はニヤリと笑って言った。
「可愛い子ちゃんたちの健康は、この私が守ぉるわ!」
「お、おう……。そうか……」
死神ちゃんが頬を引きつらせる横では、そっくりさんが「お菓子のために毎日頑張ろう」と意気込んでいた。死神ちゃんは心の中で「〈お菓子のため〉と言っている時点で、彼女のダイエットは失敗に終わるんじゃないか」と呟くと、がっくりと肩を落としたのだった。
**********
待機室に戻ってくると、同僚たちがキュン死にしていた。その中で一人無傷の者が、モニターを見つめたまま瞳に懐古の色を浮かべていた。――鉄砲玉だった。
彼は温かみのある笑みを浮かべると、しんみりとした口調で言った。
「懐かしいなあ。俺もガキのころ、毎朝頑張って参加して、皆勤賞でお菓子をもらっていたっけなあ」
「へえ、実際にそういうの、あるのか」
「は!? 知っててやってたわけじゃあないのかよ!? アレ、どう見てもラジオ体操だったしよお。一体何なの!? お前、日本人の風上にも置けないヤツだなあ!」
鉄砲玉は〈あり得ない〉と言いたげに目を剥いた。死神ちゃんは〈何言ってるんだ、こいつ〉と言いたげに眉根を寄せた。そしてそのまま、死神ちゃんは休憩をするべく待機室からスタスタと去っていった。
鉄砲玉は不服げにむくれっ面を浮かべた。そんな彼に、ケイティーは〈死神ちゃんは日本人ではあるけれど、日本に住んでいたことはほとんど無い〉ということを教えてあげた。鉄砲玉は〈何言ってるんだ、こいつ〉な視線を回避するためにも、死神ちゃんに日本文化のあれこれを教え込もうと誓ったのだった。
――――授業の一環と称して、鉄砲玉は死神ちゃんにお寿司をしこたま奢らされたそうDEATH。
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「わああ、お久しぶりねえ!」
「五ヶ月ぶりか? それだけ期間があれば、ダイエットできているはずだよな。なのに、何でさらに太っているんだよ!」
死神ちゃんとそっくりな超能力者の彼女は、前回遭遇した時に少々ぽっちゃりとしていた。彼女を死神ちゃんだと勘違いした冒険者が、こぞって食べ物を与え、もらった全てを綺麗に平らげていた結果、太ってしまったということだった。
彼女は「これではよろしくないから、ダイエットをしよう」と言っていたはずだったのだが、しかし今回はそこからさらに二回りは横に大きくなっていた。彼女はしょんぼりと肩を落とすと、目を泳がせて「それがね」と言葉を濁した。
「今、カカオ豆を集めるイベントをギルドでやっているでしょう? それのせいでね、ものすごい量のチョコレートをもらうのよ。お返しにこちらからもチョコレートをあげるとね、三倍の量になって戻ってくるのよ。もちろんね、一生懸命運動はしてはいたのよ?」
「運動していて、どうしてこんなにぷよぷよなんだよ」
死神ちゃんは容赦なくそっくりさんの腹の肉をつまんだ。彼女は脇腹を掴まれたのがくすぐったいのか恥ずかしいのか、頬を赤らめて「あん」と可愛らしい声を上げた。
「ね、やめて? くすぐったいわ」
「おーおー、こりゃあすごいぷに感だな。気持ちが良いわ」
「ね、やめて。くすぐったいわ。……あんっ。やだ、あははは、やめ―― ふふふ、あはははは」
そっくりさんが身を捩って抵抗していたが、死神ちゃんは容赦なく揉みしだき続けた。通りすがりの冒険者たちは〈じゃれ合う小さな子たち〉を眺め見て、ほっこりとした笑みを浮かべていた。
「ほら、人が集まってきた! 恥ずかしいわ! やめましょう?」
そっくりさんは死神ちゃんの手を取ると、逃げるように何処かへと向かった。人気のない場所に着くと、そっくりさんはぜいぜいと肩で息をついた。ヘロヘロと地面へと降下していく彼女をじっとりと見つめると、死神ちゃんは唸るようにボソリと言った。
「体力なさすぎだろ。本当に運動していたのかよ」
「していたのよ。でも、そうするとお腹が減るでしょう? そしたら、食べきれないほどの食べ物が出てくるのよ。残すのはもったいないからって食べると、また体が重くなって。それで運動しづらくなって。もう、痩せたいのか太りたいのか分からないような状態で」
彼女はめそめそと泣き出すと、一部の冒険者が暑苦しく運動の指導をしてくれるということを話しだした。彼女は、彼らから何故か〈筋肉神〉と呼ばれるそうだ。
彼らは、筋肉の欠片もない彼女の姿に愕然とした。そして〈元のお姿を取り戻していただく〉と称して、過酷なトレーニングを強いてきたそうだ。自分のために熱心に働きかけてくれる彼らに応えようと彼女も頑張ったのだが、体の鈍りきっていた彼女は序盤から挫折したという。
「本当に、体がただ痛くなるだけで……。全然、痩せる気配なんてないのよ。しかも、食事は決まって〈マッスルおにぎり〉なのよ。〈鍛え上げられた状態をイメージしやすいように、これを食べて変化した姿を目に焼き付けて〉とか言われるんだけど、さすがにあの筋肉は盛りすぎだと思うのよ」
「炭水化物ばかりじゃあ、そりゃあ痩せないわ。ていうか、体が痛くなるだけって、オーバーワークだったり、単純に合っていないとか、やり方が間違っているってことだろ。――そんな雑な指導、ハムやちてきんでないことは確かだな。誰だよ、まったく」
死神ちゃんは呆れ顔でため息をつくと、運動不足を解消しながら基礎体力をつけていくことから行おうと提案した。どうしたらいいのかと言ってそっくりさんが首を傾げると、死神ちゃんは「俺の真似をするように」と言うなり真剣な顔つきで息をスウと吸い込んだ。そして――
「てーてーってれててて、てーてーってれててて」
「ねえ、その歌も真似て覚えなくちゃ駄目かしら?」
そっくりさんが困惑して声を潜めると、死神ちゃんは憮然とした顔を赤らめた。そして取り繕うように咳払いをすると、気を取り直して体操をし始めた。
「これは全身運動だからな。ストレッチとしても体力づけとしてもオススメだ。――いいか、指先までしっかり伸ばして、大きく体を動かすんだぞ。慣れるまでは一回。慣れてきたら数セットやって、可能なら一日に十五分。これを毎日やるんだ」
「わ、私、頑張るわ。――でも、ちょっと待って。すでにキツイわ。もう少し、ゆっくり。ひと動作ずつ教えて」
「いいぜ。まずは――」
死神ちゃんが適当に口ずさむ音楽に合わせ、そっくりさんは死神ちゃんの真似をして一生懸命に体を動かした。少しして、小人族のパーティーが通りかかり、楽しそうだからと言って体操に加わった。さらにしばらくして、また小人族が増えた。気がつけば、かなりの数の小人族が一緒に体操を行っていた。
「よし、みんな、覚えたか? じゃあ、最初から通しでやってみるぞ」
「はーい!」
すっかり先生が板についた死神ちゃんの掛け声に合わせて、その場にいた小人族が一生懸命に体操を行った。彼らは通しで体操をし終えると、達成感に満ちた表情で互いに「お疲れ様」と声を掛け合った。
「みんな、おつかぁれさまぁね。スタンプカードを受け取っていなぁい子は、もういないかぁしら? スタンプが溜まったぁら、お菓子と交換しまぁすからね。明日も頑張ぁりましょうね」
「はーい!」
小人族たちはいつの間にかやってきていた〈保護者〉を自称する小人族攫いの女性の前に列を成し、スタンプカードを受け取っていた。死神ちゃんがその様子を愕然と見つめていると、彼女はニヤリと笑って言った。
「可愛い子ちゃんたちの健康は、この私が守ぉるわ!」
「お、おう……。そうか……」
死神ちゃんが頬を引きつらせる横では、そっくりさんが「お菓子のために毎日頑張ろう」と意気込んでいた。死神ちゃんは心の中で「〈お菓子のため〉と言っている時点で、彼女のダイエットは失敗に終わるんじゃないか」と呟くと、がっくりと肩を落としたのだった。
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待機室に戻ってくると、同僚たちがキュン死にしていた。その中で一人無傷の者が、モニターを見つめたまま瞳に懐古の色を浮かべていた。――鉄砲玉だった。
彼は温かみのある笑みを浮かべると、しんみりとした口調で言った。
「懐かしいなあ。俺もガキのころ、毎朝頑張って参加して、皆勤賞でお菓子をもらっていたっけなあ」
「へえ、実際にそういうの、あるのか」
「は!? 知っててやってたわけじゃあないのかよ!? アレ、どう見てもラジオ体操だったしよお。一体何なの!? お前、日本人の風上にも置けないヤツだなあ!」
鉄砲玉は〈あり得ない〉と言いたげに目を剥いた。死神ちゃんは〈何言ってるんだ、こいつ〉と言いたげに眉根を寄せた。そしてそのまま、死神ちゃんは休憩をするべく待機室からスタスタと去っていった。
鉄砲玉は不服げにむくれっ面を浮かべた。そんな彼に、ケイティーは〈死神ちゃんは日本人ではあるけれど、日本に住んでいたことはほとんど無い〉ということを教えてあげた。鉄砲玉は〈何言ってるんだ、こいつ〉な視線を回避するためにも、死神ちゃんに日本文化のあれこれを教え込もうと誓ったのだった。
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