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* 死神生活ニ年目 *
第158話 死神ちゃんと農家⑥
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死神ちゃんが待機室にて出動待ちをしていると、出入り口の辺りから盛大にゴスンという音がした。特に気にすることなく権三郎やピエロと談笑していた死神ちゃんは、他の死神一同がどよめき出したのを不思議に思い、音の発生源へと目を向けた。すると、直属の上司陣の中でも一番のお偉いさんである〈四天王〉のウィンチが額を抑えて蹲っていた。
ウィンチは立ち上がると、額を擦りながらしょんぼりと肩を落として死神ちゃんたちの元へと近づいてきた。思わず死神ちゃんが立ち上がると、彼は〈そのままで良い〉というジェスチャーを取りながら遠慮がちな笑みを浮かべた。
「小花君、申し訳ない。君にひとつ、頼みたいことがあるんです」
「頼みたいことですか?」
ウィンチは頷くと、困ったように笑いながら「ノームの農婦を知っているね?」と言った。死神ちゃんは思いかけず嫌そうな表情を浮かべた。
何でも、あの角は今もなおギルドの目をかいくぐってダンジョン内のあちこちに作物を植えているという。しかしながら、根菜のような変なものが発生したり、それによってダンジョン内の生態系やレプリカ達の動作に問題が生じないかぎりは、ビット所長もウィンチも黙認する方向でいるのだとか。――本当ならばきちんと取り締まりたいそうなのだが、黙認しないとイタチごっこを続けねばならず、それはとても面倒というのが理由だそうだ。
その面倒くさいことの大体の根源であるあの農家が、どうやら新たに怪しい作物を栽培しているらしい。
「その作物を、手に入れてきて欲しいんです。君は以前、メイドさんから〈回復効果のある紅茶〉をもらったことがありましたよね? 実はマッコイ君経由で、それを少しお裾分けして頂きまして。それを機に、アイテム開発と共同で食品開発を行っているんですよ。――彼女がダンジョン内で作る作物は、どれも不思議な進化を遂げるとビットから聞いています。なので、少し参考に出来たらなと思いまして」
今まで同様に、修理課の面々がギルド職員を装ったり物取りを装ったりして近づくも、彼女は作物に指一本触らせてくれないという。そのため、彼女と面識のある死神ちゃんに今回も頼ろうと思ったらしい。
死神ちゃんが依頼を快諾するのと同時に、出動要請がかかった。早速、死神ちゃんはダンジョンへと降りていった。
ダンジョンに降り立ち、〈担当のパーティー〉を求めて彷徨っていると、案の定見飽きた角の元へと辿り着いた。小さな森の片隅で切り株お化け達に囲まれながら、彼女は畑作業に精を出していた。
死神ちゃんは静かに近づいていくと、彼女が立ち上がった瞬間に膝カックンを仕掛けた。色気のない悲鳴を上げてバランスを崩した農家は、振り向きざまにギッと死神ちゃんを睨みつけた。
「だから! なんでいつもいいところで邪魔しに来るかな!? 今から、切り株ちゃんたちと一緒に幻想的な水撒きショーを開催するところだったのに!」
「何だよそりゃ。――ていうか、お前、また何か変なもの育ててるのか」
変なものとは失礼な、と目くじらを立てながら、彼女は膝についた泥をはたき落とした。そして腰に手を当てて胸を張ると、得意げな表情で「夏、ですね」と言い出した。死神ちゃんが顔をしかめると、彼女はニヤニヤとした表情を浮かべて捲し立てた。
「夏といえば、海や川辺でひと夏の輝かしい青春を送ろうと画策する若者も多いと思います! 可愛らしい水着を着て、イイ男ゲットを目論みナンパ待ちなんかをしちゃう女の子もいるでしょう! ――しか~し! おっぱいがちょっと貧相で、これと決めた勝負水着にはちょいと釣り合わない! でも、その水着を着たい! ……そんな悩める女子のために、私は提案します!」
大きな声でべらべらと語っていた彼女は、もったいぶるかのようにそこで言葉を切った。そしてニヤニヤしたままの顔を死神ちゃんに近づけると、小さな声でゆっくりと「飲めばたちまち胸が大きくなる豆乳」と言った。
ゆっくりと身を離して得意満面に見下ろしてくる彼女を、死神ちゃんは口をあんぐりとさせて呆れ果てた表情で見つめ返した。すると彼女はグッと握った拳を高々と掲げて、再び叫んだ。
「私は! これで!! 美容関係のトップも獲る!!!」
「いやいや、〈も〉ってお前、肝心の農家界隈のトップがまだ獲れてないだろうが」
「それも一緒に獲るんだよ! ――そうだ、死神ちゃん。味見してみてよ。幼女がボインボインになるかは正直微妙だけど、試してみないことには始まらないしね! まだ実が未成熟だから、茹でて枝豆として食べよう」
そう言って、彼女はポーチから鍋を取り出すと、そこにブチブチと枝豆をもいで入れた。そして水筒の水でさっと洗い流し、塩もみしてから茹でた。
差し出された枝豆を、死神ちゃんは怪訝な表情で見つめていた。グイグイと勧められ続けることに観念すると、死神ちゃんは嫌々ながらひとさや取って枝豆を口の中へとプチプチと放り込んだ。
「うーん、味は普通だな……」
眉間にしわを寄せながら、死神ちゃんはもくもくと枝豆を咀嚼した。変化が起きないことに心なしか落胆した農家が「食べる量が足りてないのかも」と言って、さらに食べるようにと勧めてきた。死神ちゃんは、食べ続けようかどうしようか悩みながらゴクリと口の中の枝豆を飲み下した。すると、ボンと音を立てて死神ちゃんは白い煙に包まれた。
「ぶっ……あははははははは! 死神ちゃん、何それ!? ひどい! あははははははは!!」
「何て言うか、アレだな……。これはまた〈おいでよ、君たち。泳ごうよ〉的な……。女子よりも男子のほうが喜ぶんじゃないか?」
「ああ、それはそれでいいかも! 〈ムキムキボディーでナンパも百発百中!〉みたいな! ――それにしても……ひっ、ぷふっ……あははははは!!」
農家は目尻に涙を浮かべ、腹を抱えて盛大に笑い転げた。彼女の目の前には、〈脇が閉まらないほどのムキムキボディー〉となり、何となく顔がキリッとした死神ちゃんが困惑顔で立っていた。あまりの筋肉の盛りっぷりで低くなった声で、死神ちゃんは「さすがに、これは盛りすぎだろ」と呟いた。
農家は涙を拭うと、自分にも同じ効果が表れるのかを確かめるべく、自分でも食べてみた。すると、ノーム特有のグラビアボディーがガチムチマッスルとなった。彼女は顔をしかめると、顎に手を当てて首を捻った。
「これ、枝豆と大豆とでは効果が違うのかな? 実が成熟して大豆になれば、きちんとおっぱいボインボインになるかなあ? どうせなら、男女どちらかじゃなくて、どちらともターゲットにしたいじゃんね」
農家は一転して笑顔を浮かべると「とりあえず、水撒きをしよう」と言い、泉のひとつへと向かって歩き出した。途中、モンスターに出くわしたが、どうやらこのマッスルボディーは力強さが普段よりも上がるようで、彼女は鍬を使わず素手でモンスターを退けた。
泉にやってくると、彼女の目の前に〈蠢くヘドロ〉が立ち塞がった。実家の用水路にも時々湧いて困るんだよね、と言いながら、彼女はウーズを処理しようとした。
よく知る相手だから簡単に駆除出来ると思っていたのだろう、彼女はガチムチになって力強さが増していることも相まって、ウーズを甘く見積もっていた。先日改悪されたウーズのあのよく分からない汚い水を浴びて、彼女はパニックに陥った。そして、足を滑らせて泉に転落した。普段は感じない体の重みでさらに取り乱した彼女は、そのまま溺れ、灰となって水面に溶けたのだった。
**********
待機室に戻ってきた死神ちゃんは、手持ちの袋にとりあえずの植え替えを行って持ち帰った大豆をウィンチに手渡した。ウィンチは満足気に頷くと、死神ちゃんに笑顔で礼を述べた。この大豆は成分分析のために未成熟時と成熟時の二回収穫したのち、種取り用に育て続けるそうだ。
ウィンチが去って行くと、待機室中が爆笑の渦に呑まれた。いまだガチムチマッスルなままの死神ちゃんの姿に、一同は必死に笑いを堪えていたのだ。一番偉い直属の上司がいる手前我慢していたものを一気に放出する彼らを、死神ちゃんは不機嫌に眺め見た。
「お前ら、気持ちは分かるが、笑いすぎだろう。――おい、ピエロ、人に指差すな。ていうか……あああああああ!?」
憮然とした表情で一同に文句を言っていた死神ちゃんは、悲鳴とともにビット所長に連れ去られた。廊下からは死神ちゃんの悲鳴と、ビットの「さあ、データ取りをしようではないか」という嬉しそうな声が響いて聞こえ、それによって待機室はさらなる笑いの嵐が巻き起こったのだった。
――――マッスル大豆で、この夏の人気も笑いも総取りなのDEATH。
ウィンチは立ち上がると、額を擦りながらしょんぼりと肩を落として死神ちゃんたちの元へと近づいてきた。思わず死神ちゃんが立ち上がると、彼は〈そのままで良い〉というジェスチャーを取りながら遠慮がちな笑みを浮かべた。
「小花君、申し訳ない。君にひとつ、頼みたいことがあるんです」
「頼みたいことですか?」
ウィンチは頷くと、困ったように笑いながら「ノームの農婦を知っているね?」と言った。死神ちゃんは思いかけず嫌そうな表情を浮かべた。
何でも、あの角は今もなおギルドの目をかいくぐってダンジョン内のあちこちに作物を植えているという。しかしながら、根菜のような変なものが発生したり、それによってダンジョン内の生態系やレプリカ達の動作に問題が生じないかぎりは、ビット所長もウィンチも黙認する方向でいるのだとか。――本当ならばきちんと取り締まりたいそうなのだが、黙認しないとイタチごっこを続けねばならず、それはとても面倒というのが理由だそうだ。
その面倒くさいことの大体の根源であるあの農家が、どうやら新たに怪しい作物を栽培しているらしい。
「その作物を、手に入れてきて欲しいんです。君は以前、メイドさんから〈回復効果のある紅茶〉をもらったことがありましたよね? 実はマッコイ君経由で、それを少しお裾分けして頂きまして。それを機に、アイテム開発と共同で食品開発を行っているんですよ。――彼女がダンジョン内で作る作物は、どれも不思議な進化を遂げるとビットから聞いています。なので、少し参考に出来たらなと思いまして」
今まで同様に、修理課の面々がギルド職員を装ったり物取りを装ったりして近づくも、彼女は作物に指一本触らせてくれないという。そのため、彼女と面識のある死神ちゃんに今回も頼ろうと思ったらしい。
死神ちゃんが依頼を快諾するのと同時に、出動要請がかかった。早速、死神ちゃんはダンジョンへと降りていった。
ダンジョンに降り立ち、〈担当のパーティー〉を求めて彷徨っていると、案の定見飽きた角の元へと辿り着いた。小さな森の片隅で切り株お化け達に囲まれながら、彼女は畑作業に精を出していた。
死神ちゃんは静かに近づいていくと、彼女が立ち上がった瞬間に膝カックンを仕掛けた。色気のない悲鳴を上げてバランスを崩した農家は、振り向きざまにギッと死神ちゃんを睨みつけた。
「だから! なんでいつもいいところで邪魔しに来るかな!? 今から、切り株ちゃんたちと一緒に幻想的な水撒きショーを開催するところだったのに!」
「何だよそりゃ。――ていうか、お前、また何か変なもの育ててるのか」
変なものとは失礼な、と目くじらを立てながら、彼女は膝についた泥をはたき落とした。そして腰に手を当てて胸を張ると、得意げな表情で「夏、ですね」と言い出した。死神ちゃんが顔をしかめると、彼女はニヤニヤとした表情を浮かべて捲し立てた。
「夏といえば、海や川辺でひと夏の輝かしい青春を送ろうと画策する若者も多いと思います! 可愛らしい水着を着て、イイ男ゲットを目論みナンパ待ちなんかをしちゃう女の子もいるでしょう! ――しか~し! おっぱいがちょっと貧相で、これと決めた勝負水着にはちょいと釣り合わない! でも、その水着を着たい! ……そんな悩める女子のために、私は提案します!」
大きな声でべらべらと語っていた彼女は、もったいぶるかのようにそこで言葉を切った。そしてニヤニヤしたままの顔を死神ちゃんに近づけると、小さな声でゆっくりと「飲めばたちまち胸が大きくなる豆乳」と言った。
ゆっくりと身を離して得意満面に見下ろしてくる彼女を、死神ちゃんは口をあんぐりとさせて呆れ果てた表情で見つめ返した。すると彼女はグッと握った拳を高々と掲げて、再び叫んだ。
「私は! これで!! 美容関係のトップも獲る!!!」
「いやいや、〈も〉ってお前、肝心の農家界隈のトップがまだ獲れてないだろうが」
「それも一緒に獲るんだよ! ――そうだ、死神ちゃん。味見してみてよ。幼女がボインボインになるかは正直微妙だけど、試してみないことには始まらないしね! まだ実が未成熟だから、茹でて枝豆として食べよう」
そう言って、彼女はポーチから鍋を取り出すと、そこにブチブチと枝豆をもいで入れた。そして水筒の水でさっと洗い流し、塩もみしてから茹でた。
差し出された枝豆を、死神ちゃんは怪訝な表情で見つめていた。グイグイと勧められ続けることに観念すると、死神ちゃんは嫌々ながらひとさや取って枝豆を口の中へとプチプチと放り込んだ。
「うーん、味は普通だな……」
眉間にしわを寄せながら、死神ちゃんはもくもくと枝豆を咀嚼した。変化が起きないことに心なしか落胆した農家が「食べる量が足りてないのかも」と言って、さらに食べるようにと勧めてきた。死神ちゃんは、食べ続けようかどうしようか悩みながらゴクリと口の中の枝豆を飲み下した。すると、ボンと音を立てて死神ちゃんは白い煙に包まれた。
「ぶっ……あははははははは! 死神ちゃん、何それ!? ひどい! あははははははは!!」
「何て言うか、アレだな……。これはまた〈おいでよ、君たち。泳ごうよ〉的な……。女子よりも男子のほうが喜ぶんじゃないか?」
「ああ、それはそれでいいかも! 〈ムキムキボディーでナンパも百発百中!〉みたいな! ――それにしても……ひっ、ぷふっ……あははははは!!」
農家は目尻に涙を浮かべ、腹を抱えて盛大に笑い転げた。彼女の目の前には、〈脇が閉まらないほどのムキムキボディー〉となり、何となく顔がキリッとした死神ちゃんが困惑顔で立っていた。あまりの筋肉の盛りっぷりで低くなった声で、死神ちゃんは「さすがに、これは盛りすぎだろ」と呟いた。
農家は涙を拭うと、自分にも同じ効果が表れるのかを確かめるべく、自分でも食べてみた。すると、ノーム特有のグラビアボディーがガチムチマッスルとなった。彼女は顔をしかめると、顎に手を当てて首を捻った。
「これ、枝豆と大豆とでは効果が違うのかな? 実が成熟して大豆になれば、きちんとおっぱいボインボインになるかなあ? どうせなら、男女どちらかじゃなくて、どちらともターゲットにしたいじゃんね」
農家は一転して笑顔を浮かべると「とりあえず、水撒きをしよう」と言い、泉のひとつへと向かって歩き出した。途中、モンスターに出くわしたが、どうやらこのマッスルボディーは力強さが普段よりも上がるようで、彼女は鍬を使わず素手でモンスターを退けた。
泉にやってくると、彼女の目の前に〈蠢くヘドロ〉が立ち塞がった。実家の用水路にも時々湧いて困るんだよね、と言いながら、彼女はウーズを処理しようとした。
よく知る相手だから簡単に駆除出来ると思っていたのだろう、彼女はガチムチになって力強さが増していることも相まって、ウーズを甘く見積もっていた。先日改悪されたウーズのあのよく分からない汚い水を浴びて、彼女はパニックに陥った。そして、足を滑らせて泉に転落した。普段は感じない体の重みでさらに取り乱した彼女は、そのまま溺れ、灰となって水面に溶けたのだった。
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待機室に戻ってきた死神ちゃんは、手持ちの袋にとりあえずの植え替えを行って持ち帰った大豆をウィンチに手渡した。ウィンチは満足気に頷くと、死神ちゃんに笑顔で礼を述べた。この大豆は成分分析のために未成熟時と成熟時の二回収穫したのち、種取り用に育て続けるそうだ。
ウィンチが去って行くと、待機室中が爆笑の渦に呑まれた。いまだガチムチマッスルなままの死神ちゃんの姿に、一同は必死に笑いを堪えていたのだ。一番偉い直属の上司がいる手前我慢していたものを一気に放出する彼らを、死神ちゃんは不機嫌に眺め見た。
「お前ら、気持ちは分かるが、笑いすぎだろう。――おい、ピエロ、人に指差すな。ていうか……あああああああ!?」
憮然とした表情で一同に文句を言っていた死神ちゃんは、悲鳴とともにビット所長に連れ去られた。廊下からは死神ちゃんの悲鳴と、ビットの「さあ、データ取りをしようではないか」という嬉しそうな声が響いて聞こえ、それによって待機室はさらなる笑いの嵐が巻き起こったのだった。
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