126 / 362
* 死神生活ニ年目 *
第126話 死神ちゃんとクレーマー②
しおりを挟む
死神ちゃんは〈担当のパーティー〉を求めて四階の〈小さな森〉付近を彷徨っていた。それと思しき冒険者を発見した死神ちゃんは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべると、腕輪を操作して魂刈をブローチサイズから元の大鎌サイズへと戻した。
柄をしっかりと握りしめると、死神ちゃんは飛行速度を速めた。真剣な面持ちで前方を見据え、真っ直ぐに対象へと飛んで行く。死神ちゃんがここというタイミングを見極めて鎌を振るうと、目標は既のところで横っ飛びに跳んで攻撃を回避した。そのまま、彼は侍特有の〈瞬時に間合いを詰め、敵の懐に飛び込む〉という技・縮地を繰り出し、死神ちゃんに掴みかかった。死神ちゃんはぎょっとして身を翻したのだが、寸分の差で足首を掴まれた。
彼は死神ちゃんの足首を掴んだまま、我が物顔で胸を張った。
「フハハハハハ! この勝負、俺の勝ちだな! 殺される前に、こちらからとり憑かれに行けば良いのだ! そうすれば、お前らは俺のことを殺せなくなるものな!」
「あー、クソ! 離せ! 離せよ、ふざけんな!」
死神ちゃんは依然掴まれたままの脚を懸命にブンブンと振った。彼――尖り耳狂は勝ち誇った笑みを浮かべると、そのまま死神ちゃんを空中から引きずり下ろしがっしりとホールドした。
「死神よ、そろそろ諦めたらどうだ。尖り耳教に降れば、お前の人生バラ色だぞ? ――さあ、楽しいお話のお時間の始まりだ。準備はいいか? いいよな? 異論は認めんぞ? では、開始だ! 『むかしむかし、あるところに尖り耳に魅せられた一人の男が……』」
死神ちゃんが耳を塞ぐと、尖り耳狂は〈楽しいお話〉を語りながら、片耳だけでも開けてやろうと死神ちゃんの手を取り、耳から引き剥がそうとした。
ブラックリスト入りしている冒険者は、基本、見かけ次第排除して構わないことになっている。しかし、〈何故かコンピューターに上がって来ない者〉を除いて、彼らがターゲットとして割り振られることも残念ながらあるのだ。そして、一度とり憑きが成立してしまうと、〈祓われるか、冒険者が灰化するまで側に寄り添い続ける〉という死神の性質上、もう自分では排除したくても出来なくなってしまう。
運良く同僚が通りかがって、こいつを殺してくれたらいいんだが。――そんなことを考えながら、死神ちゃんは情けない声で「もう、帰りたい」と小さく呟いた。
尖り耳狂の〈楽しいお話〉という名の素晴らしくどうでもいい話に辟易しながら、死神ちゃんは辺りに視線を彷徨わせた。そして、顔をしかめた。何故なら、彼は一階に戻ろうとするどころか、森の奥へと進んでいっているからだ。
死神ちゃんは尖り耳狂を仰ぎ見ると声をかけた。しかし、彼は気にせず〈お話〉を続けており、何度目かの呼びかけでようやく〈お話〉を中断させた。
「……なんだ。これから、感涙間違いなしの素晴らしい展開が始まるところだったというのに」
「知るかよ。――お前、何で森の奥へと進んでいるんだよ。とっとと俺のこと祓いに行けよ」
「何を馬鹿なことを。折角目標地点の近くにいるというのに、踵を返すだなんてもったいないだろう。――尖り耳と言えば、森ッ! 森と言えば、尖り耳ッ! ……分かったか?」
死神ちゃんは答えることなく眉根を寄せた。すると、彼は〈修行が足りないな〉とでも言うかのように頭を振ると、親切丁寧な解説をしてくれた。
エルフ族は今でこそここそこの街に住み、様々な職に就いているが、元々は深い森の中で多種族と交わることなくひっそりと生活していたのだそうだ。事実、彼らは都会化した現在でも〈森の賢者〉と呼ばれており、その類まれない知識と魔力はどこの業種でも重宝されている。
「まあ、つまるところ、森は尖り耳の原点なわけだ。だから俺は森に篭もり〈尖り耳体験〉をすることによって、少しでも尖り耳に近づこうと思ってな」
「何かよく分からないが、お前なりに〈相手を知る〉ということをしようとしてはいるんだな。――そう言えば、お前、この前ギルド職員のエルフさんを見るなり逃げ出していたが。お前が口説きに行かないエルフなんて、いるもんなんだな」
死神ちゃんが不思議そうに目を瞬かせると、尖り耳狂は死神ちゃんから視線を外してぼんやりと遠くを眺めた。そして彼は、小さな声で「あれは尖り耳の皮を被った悪魔だ」と呟いた。死神ちゃんが呆れて目を細めると、彼は明後日の方を見つめながらボソボソと言った。
「俺はただ愛を語っているだけだというのに、あれは事あるごとに〈冒険者資格停止〉をチラつかせてくるんだ。おかしいだろう……」
「いや、おかしいのは停止食らうほどの粘着をしているお前のほうだと思うぞ」
死神ちゃんが毒づくと、彼は聞いていないという素振りを見せた。そして「さ、続きが待ち遠しくて仕方がなかったよな!?」と言って〈楽しいお話〉を再開させた。死神ちゃんは鼻を鳴らすと〈お話〉を右から左へと受け流した。
しばらくして、尖り耳狂は森の奥のとある場所で足を止めた。そして抱えていた死神ちゃんを降ろすと、彼は木と木の間を入念に見て回り始めた。何をしているのかと尋ねると、彼は「魔物を探している」と言った。首を捻った死神ちゃんに、尖り耳狂はニヤリと笑った。
「幻影を見せてくる魔物がいるのだ。そいつの力を借りて、俺は今から〈尖り耳体験〉をするのだ」
「あー、いわゆるバーチャルリアリティってやつか」
聞き慣れぬ言葉に尖り耳狂が眉をひそめたが、死神ちゃんは説明することなく〈気にするな〉という態度をとった。とその時、木と木の間からぬるりと魔物が姿を現した。しかし、その魔物に実体はないようで、それはホログラムの如く宙に浮いていた。
モンスターが攻撃行動に出ると、尖り耳狂の腕輪から混乱時に飛び出す小さな鳥が飛び出た。それが頭上を回り始めると、彼は焦点の合わない虚ろな目でうわ言をブツブツと言い始めた。しかし、ほんの少しすると、彼はカッと目を見開き、頭上の小鳥を追い払って腹の底から叫んだ。
「チェンジ! チェンジだ! チェンジを要求する!」
「はあ……?」
思わず、死神ちゃんは眉根を寄せて呻くように声を上げた。知力が高く設定されているレプリカなのか、モンスターも死神ちゃんと同じく〈何言ってるんだ、こいつ〉と言いたげな表情を浮かべていた。
尖り耳狂は地団駄を踏みながら、怒りを撒き散らし始めた。
「何故、尖り耳の幻影を見せないのか! どうせ攻撃として幻術を仕掛けてくるのであれば、相手にとって幸せなものを見せたほうがその後の攻撃も容易いだろう! 何故、あの〈尖り耳の皮を被った悪魔〉を俺に見せるのか! 俺を苦しめて、何が楽しいんだ!」
「いや、攻撃として見せる幻覚って、普通は苦しいものなんじゃないのか? それから、一応お前の要望にお応えしてエルフさんを見せてくれているじゃないか。文句言うなよ」
死神ちゃんが呆れ果ててそう言うと、彼は「だから、あれは尖り耳ではない!」と叫んだ。モンスターは渋々、別の幻影を彼に見せた。しかし、彼はまたしても「チェンジ!」と怒号を飛ばした。
「違うだろう! 白い尖り耳は清楚な存在なんだ! だから、そんなに胸がデカいはずがないだろう! だのに、その尖り耳はなんだ? 肌を脱色した黒尖り耳か!? それとも、ドワーフとの混血なのか!? ダークエルフという設定にしたいのであれば、最初からそのようにしろ! 胸だけダークエルフサイズで、他はエルフとか、そんなのおかしいだろう! 分かったら、さあ、やり直せ!」
二度目のチェンジを受けてやり直した直後、尖り耳はまたもや「チェンジ!」と喚いた。彼はポーチの中から紙の束を取り出すと、モンスターに向かってそれを突きつけた。
「この分からず屋め! そこまで低レベルな幻影しか見せられないのであれば、ここに台本を用意してあるからそのようにしてくれ!」
死神ちゃんはすでに呆れてモノも言えなくなっていた。モンスターも〈もう付き合いきれない〉とでも思ったのだろう、木と木の間の空間が捻れるように歪み、そこから実体化した前脚を出してきた。そしてモンスターは猫のようなモフモフの足から爪を出すと、尖り耳狂を問答無用で叩き斬った。
ブワッと広がり漂う灰を眺めながら、死神ちゃんはヘッと皮肉めいた笑みを浮かべた。そしてそのまま、溶けるように消えていった。
後日、サーシャとギルドのエルフさんはこの一件を酒の肴に、お食事会という名の愚痴大会を開いたという。
――――自分に都合の良いことしか見ようともしないでいると、いつか必ず痛い目に遭うのDEATH。
柄をしっかりと握りしめると、死神ちゃんは飛行速度を速めた。真剣な面持ちで前方を見据え、真っ直ぐに対象へと飛んで行く。死神ちゃんがここというタイミングを見極めて鎌を振るうと、目標は既のところで横っ飛びに跳んで攻撃を回避した。そのまま、彼は侍特有の〈瞬時に間合いを詰め、敵の懐に飛び込む〉という技・縮地を繰り出し、死神ちゃんに掴みかかった。死神ちゃんはぎょっとして身を翻したのだが、寸分の差で足首を掴まれた。
彼は死神ちゃんの足首を掴んだまま、我が物顔で胸を張った。
「フハハハハハ! この勝負、俺の勝ちだな! 殺される前に、こちらからとり憑かれに行けば良いのだ! そうすれば、お前らは俺のことを殺せなくなるものな!」
「あー、クソ! 離せ! 離せよ、ふざけんな!」
死神ちゃんは依然掴まれたままの脚を懸命にブンブンと振った。彼――尖り耳狂は勝ち誇った笑みを浮かべると、そのまま死神ちゃんを空中から引きずり下ろしがっしりとホールドした。
「死神よ、そろそろ諦めたらどうだ。尖り耳教に降れば、お前の人生バラ色だぞ? ――さあ、楽しいお話のお時間の始まりだ。準備はいいか? いいよな? 異論は認めんぞ? では、開始だ! 『むかしむかし、あるところに尖り耳に魅せられた一人の男が……』」
死神ちゃんが耳を塞ぐと、尖り耳狂は〈楽しいお話〉を語りながら、片耳だけでも開けてやろうと死神ちゃんの手を取り、耳から引き剥がそうとした。
ブラックリスト入りしている冒険者は、基本、見かけ次第排除して構わないことになっている。しかし、〈何故かコンピューターに上がって来ない者〉を除いて、彼らがターゲットとして割り振られることも残念ながらあるのだ。そして、一度とり憑きが成立してしまうと、〈祓われるか、冒険者が灰化するまで側に寄り添い続ける〉という死神の性質上、もう自分では排除したくても出来なくなってしまう。
運良く同僚が通りかがって、こいつを殺してくれたらいいんだが。――そんなことを考えながら、死神ちゃんは情けない声で「もう、帰りたい」と小さく呟いた。
尖り耳狂の〈楽しいお話〉という名の素晴らしくどうでもいい話に辟易しながら、死神ちゃんは辺りに視線を彷徨わせた。そして、顔をしかめた。何故なら、彼は一階に戻ろうとするどころか、森の奥へと進んでいっているからだ。
死神ちゃんは尖り耳狂を仰ぎ見ると声をかけた。しかし、彼は気にせず〈お話〉を続けており、何度目かの呼びかけでようやく〈お話〉を中断させた。
「……なんだ。これから、感涙間違いなしの素晴らしい展開が始まるところだったというのに」
「知るかよ。――お前、何で森の奥へと進んでいるんだよ。とっとと俺のこと祓いに行けよ」
「何を馬鹿なことを。折角目標地点の近くにいるというのに、踵を返すだなんてもったいないだろう。――尖り耳と言えば、森ッ! 森と言えば、尖り耳ッ! ……分かったか?」
死神ちゃんは答えることなく眉根を寄せた。すると、彼は〈修行が足りないな〉とでも言うかのように頭を振ると、親切丁寧な解説をしてくれた。
エルフ族は今でこそここそこの街に住み、様々な職に就いているが、元々は深い森の中で多種族と交わることなくひっそりと生活していたのだそうだ。事実、彼らは都会化した現在でも〈森の賢者〉と呼ばれており、その類まれない知識と魔力はどこの業種でも重宝されている。
「まあ、つまるところ、森は尖り耳の原点なわけだ。だから俺は森に篭もり〈尖り耳体験〉をすることによって、少しでも尖り耳に近づこうと思ってな」
「何かよく分からないが、お前なりに〈相手を知る〉ということをしようとしてはいるんだな。――そう言えば、お前、この前ギルド職員のエルフさんを見るなり逃げ出していたが。お前が口説きに行かないエルフなんて、いるもんなんだな」
死神ちゃんが不思議そうに目を瞬かせると、尖り耳狂は死神ちゃんから視線を外してぼんやりと遠くを眺めた。そして彼は、小さな声で「あれは尖り耳の皮を被った悪魔だ」と呟いた。死神ちゃんが呆れて目を細めると、彼は明後日の方を見つめながらボソボソと言った。
「俺はただ愛を語っているだけだというのに、あれは事あるごとに〈冒険者資格停止〉をチラつかせてくるんだ。おかしいだろう……」
「いや、おかしいのは停止食らうほどの粘着をしているお前のほうだと思うぞ」
死神ちゃんが毒づくと、彼は聞いていないという素振りを見せた。そして「さ、続きが待ち遠しくて仕方がなかったよな!?」と言って〈楽しいお話〉を再開させた。死神ちゃんは鼻を鳴らすと〈お話〉を右から左へと受け流した。
しばらくして、尖り耳狂は森の奥のとある場所で足を止めた。そして抱えていた死神ちゃんを降ろすと、彼は木と木の間を入念に見て回り始めた。何をしているのかと尋ねると、彼は「魔物を探している」と言った。首を捻った死神ちゃんに、尖り耳狂はニヤリと笑った。
「幻影を見せてくる魔物がいるのだ。そいつの力を借りて、俺は今から〈尖り耳体験〉をするのだ」
「あー、いわゆるバーチャルリアリティってやつか」
聞き慣れぬ言葉に尖り耳狂が眉をひそめたが、死神ちゃんは説明することなく〈気にするな〉という態度をとった。とその時、木と木の間からぬるりと魔物が姿を現した。しかし、その魔物に実体はないようで、それはホログラムの如く宙に浮いていた。
モンスターが攻撃行動に出ると、尖り耳狂の腕輪から混乱時に飛び出す小さな鳥が飛び出た。それが頭上を回り始めると、彼は焦点の合わない虚ろな目でうわ言をブツブツと言い始めた。しかし、ほんの少しすると、彼はカッと目を見開き、頭上の小鳥を追い払って腹の底から叫んだ。
「チェンジ! チェンジだ! チェンジを要求する!」
「はあ……?」
思わず、死神ちゃんは眉根を寄せて呻くように声を上げた。知力が高く設定されているレプリカなのか、モンスターも死神ちゃんと同じく〈何言ってるんだ、こいつ〉と言いたげな表情を浮かべていた。
尖り耳狂は地団駄を踏みながら、怒りを撒き散らし始めた。
「何故、尖り耳の幻影を見せないのか! どうせ攻撃として幻術を仕掛けてくるのであれば、相手にとって幸せなものを見せたほうがその後の攻撃も容易いだろう! 何故、あの〈尖り耳の皮を被った悪魔〉を俺に見せるのか! 俺を苦しめて、何が楽しいんだ!」
「いや、攻撃として見せる幻覚って、普通は苦しいものなんじゃないのか? それから、一応お前の要望にお応えしてエルフさんを見せてくれているじゃないか。文句言うなよ」
死神ちゃんが呆れ果ててそう言うと、彼は「だから、あれは尖り耳ではない!」と叫んだ。モンスターは渋々、別の幻影を彼に見せた。しかし、彼はまたしても「チェンジ!」と怒号を飛ばした。
「違うだろう! 白い尖り耳は清楚な存在なんだ! だから、そんなに胸がデカいはずがないだろう! だのに、その尖り耳はなんだ? 肌を脱色した黒尖り耳か!? それとも、ドワーフとの混血なのか!? ダークエルフという設定にしたいのであれば、最初からそのようにしろ! 胸だけダークエルフサイズで、他はエルフとか、そんなのおかしいだろう! 分かったら、さあ、やり直せ!」
二度目のチェンジを受けてやり直した直後、尖り耳はまたもや「チェンジ!」と喚いた。彼はポーチの中から紙の束を取り出すと、モンスターに向かってそれを突きつけた。
「この分からず屋め! そこまで低レベルな幻影しか見せられないのであれば、ここに台本を用意してあるからそのようにしてくれ!」
死神ちゃんはすでに呆れてモノも言えなくなっていた。モンスターも〈もう付き合いきれない〉とでも思ったのだろう、木と木の間の空間が捻れるように歪み、そこから実体化した前脚を出してきた。そしてモンスターは猫のようなモフモフの足から爪を出すと、尖り耳狂を問答無用で叩き斬った。
ブワッと広がり漂う灰を眺めながら、死神ちゃんはヘッと皮肉めいた笑みを浮かべた。そしてそのまま、溶けるように消えていった。
後日、サーシャとギルドのエルフさんはこの一件を酒の肴に、お食事会という名の愚痴大会を開いたという。
――――自分に都合の良いことしか見ようともしないでいると、いつか必ず痛い目に遭うのDEATH。
0
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説

断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる