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* 死神生活一年目 *
第87話 死神ちゃんとクリーニング屋②
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「さあ、吐きなさい! 吐くのです! あなたが隠し持っているということは、すでに分かっているのですから!」
「……お前、一体、何しているんだよ」
死神ちゃんが二階の植物系モンスターの群生地にやって来てみると、そこではクリーニング屋が食虫植物タイプの草を脅していた。
アイロンの熱い蒸気を当てられてビクビクと震えていた草は、観念したとでもいうかのように溶解液をダバダバを垂らし始めた。クリーニング屋はそれを嬉しそうに見つめて頷くと、いそいそと溶解液を瓶で掬い取った。
「来なさい。私が何をしているのか、見せてあげよう」
言いながら、彼は死神ちゃんの頭をポンポンと撫でると足早に回復の泉へと歩いて行った。そしてその辺に膝をつくと、ポーチから様々な薬品を取り出して、先ほど採取した溶解液と調合し始めた。
死神ちゃんが不思議そうにそれを眺めていると、突如クリーニング屋が悔しそうに顔を歪めて地面を叩いた。
「違う! これは私が思い描き、求めている反応とは程遠い!」
「だから、お前は一体何がしたいんだよ」
死神ちゃんが顔をしかめると、彼は乱れた髪を、まるで気持ちを落ち着かせたいかのように撫でつけて整えた。そして深い息を一つ吐くと、彼は至って真剣な顔つきで死神ちゃんを見返した。
「いいかい、お嬢ちゃん。クリーニング屋というのはね、豊富な知識を駆使していかなるシミも綺麗に落とすということが重要であると、前回教えたね? 私は今回、その〈洗う〉ということに最も必要な〈洗剤〉の研究のために、このダンジョンへとやって来たのです」
何でも、年末年始のお支度ということで、この時期は街のご婦人達がこぞってクリーニング屋に一張羅を持ち込むのだそうだ。彼は、ご婦人達に最高の仕上がりの一張羅で最高の年末年始を過ごして頂きたいという思いで、毎年仕事と向き合っているのだという。
彼は普段から、最高の仕事をしていると自負している。しかし、年末年始という特別な日をよりよいものにして頂くために、もっと研究に研究を重ねなければと思ったらしい。今回は〈より良い洗剤を作る〉という研究のために、わざわざダンジョンへとやって来たのだそうだ。
「どんなシミも汚れもスッキリ落ちて、洗い上がりもさっぱりしていて。アイロンを掛けなくともシワ一つないのではというくらいシャンと洗い上がるような、素晴らしい洗剤を……。そして、どんな素材に対して使用してもそのような効果の見込める洗剤を、私は求めている。もちろん、仕上げのアイロンがけも大切だが、今回最も重要なのは〈洗剤〉なのです」
「はあ、そう……。でも、それなら何で草をしばき倒してたんだよ」
死神ちゃんが呆れ口調でそう言うと、クリーニング屋は〈分かっていないな〉と言いたげな顔でフウと息を吐いた。死神ちゃんがそれに眉根を寄せると、彼は調合に使用した道具を泉の水で洗いながら言った。
「植物から採取できる液や粉を洗剤として使用することが、ままあるのですよ。ダンジョンの不思議な力を宿しながら育った草花から採取したものならばきっと、私の追い求める洗剤を作ることができると思ったのですが……」
地面に広げた薬瓶などもしまい込み、片づけの終わった彼は立ち上がってダンジョンの奥に向かって歩き出した。死神ちゃんは慌てて追いかけると、彼を見上げて首を傾げた。
「どこ行くんだよ。俺のこと、祓いに行かないのか?」
「そう言えば、お嬢ちゃんは死神だったのですね。以前お会いしたときは死神だと知りませんでしたから、死亡した時に灰になっていて驚きました。うっかり、〈今の私〉を洗濯に使用したらどれほどの汚れが落ちるのだろうかと、真剣に考えてしまいましたよ」
「お前、どこまでワーカーホリックなんだよ」
死神ちゃんが苦虫を噛み潰したような顔を浮かべると、クリーニング屋は爽やかにハッハッハと笑い声を上げた。そして彼は、三階へ続く階段を下りながら「時間が惜しい」と口にした。――街に戻ればたくさんの洗濯物が待っている。だから、一分一秒でも長く研究に費やしたいのだそうだ。
彼は三階の植物群生地にやって来ると、アイロン片手に草へとにじり寄った。そして二階の草に対して行っていたのと全く同じことを、三階の草に対しても行った。
採取した液体を早速調合に用いてみたものの、やはり理想通りの結果は得られなかった。彼は悔しさを滲ませると、さらにダンジョンの奥へと進んでいった。
四階の〈小さな森〉へとやって来ると、クリーニング屋は洗剤になり得そうなものは片っ端から採取した。暇を持て余していた死神ちゃんは〈最近、ビット所長が夜な夜な森を訪れている〉という話を思い出し、何とはなしに冬虫夏草を探してみた。
ビットはいまだ見つけられていないと聞いていたのだが、死神ちゃんは呆気無く見つけることができてしまった。死神ちゃんは冬虫夏草に〈ベーベベ〉し、ちょこちょこと近づいてきたところを抱き上げ捕獲した。
それを見ていたクリーニング屋は、喜々として目を輝かせた。
「お嬢ちゃん、よくお分かりですね! 菌類はドライクリーニングにとって重要な役割を担っているのですよ。しかしながら、生きているがために扱いが難しいのですよね」
「別に、お前にくれてやるために捕獲したわけじゃあないんだが」
眉間にしわを寄せる死神ちゃんに構うこと無く、クリーニング屋は〈キノコを宿した大きなセミの幼虫のようなもの〉を興味深げに眺めた。じろじろと見られていることに気分を害したのか、虫はキノコを震わせた。
虫がブワッと胞子を放出するのと同時に、クリーニング屋はアイロンから蒸気を発散させた。蒸気は盾のように虫と彼との間に広がり、キノコの麻痺胞子が彼の元へと飛んで来るのを防いだ。
それがさらに気に食わなかったのか、虫は脚をワシャワシャと動かして、死神ちゃんに抱きかかえられたままの状態で彼に攻撃を仕掛けた。彼は軽やかにステップを踏みながら、虫の鎌をアイロンで弾いていた。
「お嬢ちゃん、その虫、どうにかしてくれないかね!?」
「そうは言われてもな……。 ていうか、そのアイロン、万能すぎるだろ」
虫との華麗なる攻防戦を繰り広げていたクリーニング屋だったが、うっかり何かに足を取られて尻もちをついた。その様子を見て、死神ちゃんは思わず「あ」と声を上げた。
ヒギィという悲痛な叫びが森中にこだますると、クリーニング屋の周りに大量の切り株お化けが集まった。彼が尻もちをついた際にうっかり手を引っ掛けたことによりキノコを失った切り株は、めそめそと泣きながら彼に攻撃を仕掛けた。それを合図に、集まってきた他の切り株も彼に群がった。
「これだから、菌類は扱いが難しいんですよおおおお――ッ!」
「そういう問題とは違うと思うんだが……」
切り株の隙間から聞こえてくる怒号に、死神ちゃんは冷静に返した。そのまま、彼の声は聞こえなくなり、死神ちゃんの腕輪からは〈灰化達成〉の知らせが上がった。
死神ちゃんは気まずそうに冬虫夏草を抱え直すと、そそくさと姿を消したのだった。
**********
「ビット所長、あの虫を受け取って嬉しそうにしていたそうよ。〈今度、お礼をさせて欲しい〉ですって」
言いながら、マッコイは洗剤を手に取り、洗濯機の中に流し入れた。その様子を目の端で確認しながら浴室に入っていった死神ちゃんは、あとからやって来たマッコイに不思議そうに尋ねた。
「今洗ってる洗濯物さ、いいのか? ニットも綿も色物も、何でもかんでも一緒くたでさ」
「ええ、洗濯機だけでなく、洗剤のほうも超文明印ですからね。だから、そういうのを全く気にしなくて大丈夫よ。――どんなシミも汚れもスッキリ落ちるし、洗い上がりもさっぱりしているし。アイロンを掛けなくともシワ一つないんじゃないかというくらいにシャンと洗い上がるし。おまけに、柔軟剤もセットになっているし。……便利よねえ」
どこかで聞いたような台詞を耳にして、死神ちゃんは思わず顔をしかめた。そしてポツリと、呟くように言った。
「つまりあいつは、今回もまた超科学に並ぶ何かを得ようと画策していたわけのか。恐ろしいヤツだな……」
死神ちゃんは体についた泡を濯ぎ落とすとともに、今再びクリーニング屋のワーカーホリックぶりに戦慄したことも水に流したのだった。
――――技を極めし者は、道具にもこだわりがある。それらの探求作業には、終わりがないのDEATH。
「……お前、一体、何しているんだよ」
死神ちゃんが二階の植物系モンスターの群生地にやって来てみると、そこではクリーニング屋が食虫植物タイプの草を脅していた。
アイロンの熱い蒸気を当てられてビクビクと震えていた草は、観念したとでもいうかのように溶解液をダバダバを垂らし始めた。クリーニング屋はそれを嬉しそうに見つめて頷くと、いそいそと溶解液を瓶で掬い取った。
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言いながら、彼は死神ちゃんの頭をポンポンと撫でると足早に回復の泉へと歩いて行った。そしてその辺に膝をつくと、ポーチから様々な薬品を取り出して、先ほど採取した溶解液と調合し始めた。
死神ちゃんが不思議そうにそれを眺めていると、突如クリーニング屋が悔しそうに顔を歪めて地面を叩いた。
「違う! これは私が思い描き、求めている反応とは程遠い!」
「だから、お前は一体何がしたいんだよ」
死神ちゃんが顔をしかめると、彼は乱れた髪を、まるで気持ちを落ち着かせたいかのように撫でつけて整えた。そして深い息を一つ吐くと、彼は至って真剣な顔つきで死神ちゃんを見返した。
「いいかい、お嬢ちゃん。クリーニング屋というのはね、豊富な知識を駆使していかなるシミも綺麗に落とすということが重要であると、前回教えたね? 私は今回、その〈洗う〉ということに最も必要な〈洗剤〉の研究のために、このダンジョンへとやって来たのです」
何でも、年末年始のお支度ということで、この時期は街のご婦人達がこぞってクリーニング屋に一張羅を持ち込むのだそうだ。彼は、ご婦人達に最高の仕上がりの一張羅で最高の年末年始を過ごして頂きたいという思いで、毎年仕事と向き合っているのだという。
彼は普段から、最高の仕事をしていると自負している。しかし、年末年始という特別な日をよりよいものにして頂くために、もっと研究に研究を重ねなければと思ったらしい。今回は〈より良い洗剤を作る〉という研究のために、わざわざダンジョンへとやって来たのだそうだ。
「どんなシミも汚れもスッキリ落ちて、洗い上がりもさっぱりしていて。アイロンを掛けなくともシワ一つないのではというくらいシャンと洗い上がるような、素晴らしい洗剤を……。そして、どんな素材に対して使用してもそのような効果の見込める洗剤を、私は求めている。もちろん、仕上げのアイロンがけも大切だが、今回最も重要なのは〈洗剤〉なのです」
「はあ、そう……。でも、それなら何で草をしばき倒してたんだよ」
死神ちゃんが呆れ口調でそう言うと、クリーニング屋は〈分かっていないな〉と言いたげな顔でフウと息を吐いた。死神ちゃんがそれに眉根を寄せると、彼は調合に使用した道具を泉の水で洗いながら言った。
「植物から採取できる液や粉を洗剤として使用することが、ままあるのですよ。ダンジョンの不思議な力を宿しながら育った草花から採取したものならばきっと、私の追い求める洗剤を作ることができると思ったのですが……」
地面に広げた薬瓶などもしまい込み、片づけの終わった彼は立ち上がってダンジョンの奥に向かって歩き出した。死神ちゃんは慌てて追いかけると、彼を見上げて首を傾げた。
「どこ行くんだよ。俺のこと、祓いに行かないのか?」
「そう言えば、お嬢ちゃんは死神だったのですね。以前お会いしたときは死神だと知りませんでしたから、死亡した時に灰になっていて驚きました。うっかり、〈今の私〉を洗濯に使用したらどれほどの汚れが落ちるのだろうかと、真剣に考えてしまいましたよ」
「お前、どこまでワーカーホリックなんだよ」
死神ちゃんが苦虫を噛み潰したような顔を浮かべると、クリーニング屋は爽やかにハッハッハと笑い声を上げた。そして彼は、三階へ続く階段を下りながら「時間が惜しい」と口にした。――街に戻ればたくさんの洗濯物が待っている。だから、一分一秒でも長く研究に費やしたいのだそうだ。
彼は三階の植物群生地にやって来ると、アイロン片手に草へとにじり寄った。そして二階の草に対して行っていたのと全く同じことを、三階の草に対しても行った。
採取した液体を早速調合に用いてみたものの、やはり理想通りの結果は得られなかった。彼は悔しさを滲ませると、さらにダンジョンの奥へと進んでいった。
四階の〈小さな森〉へとやって来ると、クリーニング屋は洗剤になり得そうなものは片っ端から採取した。暇を持て余していた死神ちゃんは〈最近、ビット所長が夜な夜な森を訪れている〉という話を思い出し、何とはなしに冬虫夏草を探してみた。
ビットはいまだ見つけられていないと聞いていたのだが、死神ちゃんは呆気無く見つけることができてしまった。死神ちゃんは冬虫夏草に〈ベーベベ〉し、ちょこちょこと近づいてきたところを抱き上げ捕獲した。
それを見ていたクリーニング屋は、喜々として目を輝かせた。
「お嬢ちゃん、よくお分かりですね! 菌類はドライクリーニングにとって重要な役割を担っているのですよ。しかしながら、生きているがために扱いが難しいのですよね」
「別に、お前にくれてやるために捕獲したわけじゃあないんだが」
眉間にしわを寄せる死神ちゃんに構うこと無く、クリーニング屋は〈キノコを宿した大きなセミの幼虫のようなもの〉を興味深げに眺めた。じろじろと見られていることに気分を害したのか、虫はキノコを震わせた。
虫がブワッと胞子を放出するのと同時に、クリーニング屋はアイロンから蒸気を発散させた。蒸気は盾のように虫と彼との間に広がり、キノコの麻痺胞子が彼の元へと飛んで来るのを防いだ。
それがさらに気に食わなかったのか、虫は脚をワシャワシャと動かして、死神ちゃんに抱きかかえられたままの状態で彼に攻撃を仕掛けた。彼は軽やかにステップを踏みながら、虫の鎌をアイロンで弾いていた。
「お嬢ちゃん、その虫、どうにかしてくれないかね!?」
「そうは言われてもな……。 ていうか、そのアイロン、万能すぎるだろ」
虫との華麗なる攻防戦を繰り広げていたクリーニング屋だったが、うっかり何かに足を取られて尻もちをついた。その様子を見て、死神ちゃんは思わず「あ」と声を上げた。
ヒギィという悲痛な叫びが森中にこだますると、クリーニング屋の周りに大量の切り株お化けが集まった。彼が尻もちをついた際にうっかり手を引っ掛けたことによりキノコを失った切り株は、めそめそと泣きながら彼に攻撃を仕掛けた。それを合図に、集まってきた他の切り株も彼に群がった。
「これだから、菌類は扱いが難しいんですよおおおお――ッ!」
「そういう問題とは違うと思うんだが……」
切り株の隙間から聞こえてくる怒号に、死神ちゃんは冷静に返した。そのまま、彼の声は聞こえなくなり、死神ちゃんの腕輪からは〈灰化達成〉の知らせが上がった。
死神ちゃんは気まずそうに冬虫夏草を抱え直すと、そそくさと姿を消したのだった。
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「ビット所長、あの虫を受け取って嬉しそうにしていたそうよ。〈今度、お礼をさせて欲しい〉ですって」
言いながら、マッコイは洗剤を手に取り、洗濯機の中に流し入れた。その様子を目の端で確認しながら浴室に入っていった死神ちゃんは、あとからやって来たマッコイに不思議そうに尋ねた。
「今洗ってる洗濯物さ、いいのか? ニットも綿も色物も、何でもかんでも一緒くたでさ」
「ええ、洗濯機だけでなく、洗剤のほうも超文明印ですからね。だから、そういうのを全く気にしなくて大丈夫よ。――どんなシミも汚れもスッキリ落ちるし、洗い上がりもさっぱりしているし。アイロンを掛けなくともシワ一つないんじゃないかというくらいにシャンと洗い上がるし。おまけに、柔軟剤もセットになっているし。……便利よねえ」
どこかで聞いたような台詞を耳にして、死神ちゃんは思わず顔をしかめた。そしてポツリと、呟くように言った。
「つまりあいつは、今回もまた超科学に並ぶ何かを得ようと画策していたわけのか。恐ろしいヤツだな……」
死神ちゃんは体についた泡を濯ぎ落とすとともに、今再びクリーニング屋のワーカーホリックぶりに戦慄したことも水に流したのだった。
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