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* 死神生活一年目 *
第73話 死神ちゃんとトルバドゥール
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死神ちゃんは〈担当のパーティー〉を求めて五階の〈火炎区域と極寒区域のちょうど間にある、いい塩梅の気温の場所〉にやってきた。そこでは吟遊詩人三人に戦士、僧侶、魔法使いという少々偏りのある一団が小休止をしていた。
「ぎゃあああああああ!! ――うぇっ、げほっ」
* 吟遊詩人の 信頼度が 3 下がったよ! *
死神ちゃんが吟遊詩人の一人を脅かすと、彼は断末魔のような凄まじい悲鳴を上げた。勇猛そうな好青年という見た目とは裏腹な、情けない金切声を上げてむせ返る彼を、他の吟遊詩人達が軽蔑の目でじっとりと見ていた。叫び声を上げた吟遊詩人は、涙目で仲間を見てポツリと言った。
「ひどい。信頼度まで下げること、無いじゃないか。少しは心配してくれたっていいだろう?」
「いや、これから〈試験〉を受けるっていうのに、そんな喉に負担のかかるような悲鳴を上げるだなんて……。しかも、貴方の声は音質的に私の喉と共鳴するのよ。今の悲鳴のせいで、私の喉までちょっとおかしくなったみたいだわ」
「そ、そんなこと言われても……」
試験? と死神ちゃんが首を捻ると、太っちょの吟遊詩人が頷いた。彼らは吟遊詩人の中でも〈歌〉を得意とする〈トルバドゥール〉だそうで、ある〈試験〉を受けるために五階まで降りてきたのだという。
太っちょは肩を落とすと、死神ちゃんを落胆の眼差しで見つめながら言った。
「信頼度が下がったってことは、この子、死神だよな? わざわざ護衛まで頼んでここまで来たというのに、一旦帰らなくては行けないだなんて」
溜め息をつく太っちょに、ツンツンとしたお嬢様風の吟遊詩人が不機嫌に目を細めた。
「どうせ死ぬときは死ぬんだし、そのまま行きましょうよ。今日という日のために、喉も万全に整えてきたっていうのに。引き返すだなんて考えられないわ」
肩を竦めながらぶっきらぼうにそういうお嬢に苦笑いを浮かべると、一行は〈そのまま先に進む〉ということで合意した。休憩を終えると、彼らは極寒区域に向けて出発した。
しばらくして、吟遊詩人達は白い息とともにがっかりとした気持ちも吐き出した。どうやらお目当ての何かが見つからなかったようで、彼らは凍える体を抱きすくめながらしょんぼりと頭を垂れた。
「いないわね……。今日はこっちじゃないのかしら……」
「仕方がない。一旦四階に戻ろう。砂漠の区域とここは、繋がってはいないから」
「お前ら、さっきから、一体何を探してるんだ?」
死神ちゃんは好青年の肩越しに、吟遊詩人達を見回して首を傾げた。すると、好青年がおんぶしていた死神ちゃんをちらりと見て言った。
「五階のモンスターって、冒険者に変な〈試練〉を課すヤツがたまにいるだろう? その中に、僕達にぴったりの試練を課してくるヤツがいて、極寒区域か砂漠区域のどっちかにいるんだよ。――詩人として綺麗に韻を踏み、音楽家として流れるようにリズムに乗れないとね、一端の吟遊詩人は名乗れ無いよね。というわけで、僕達吟遊詩人の間では、このモンスターに認められて初めて一人前を名乗れるということになっているんだよ」
「今まで、吟遊詩人には何人か会ったことあるが、そんな話、聞いたこともないぞ……?」
「本当かい? ちなみに、踊り子にもそういうのがあるらしくてね。何でも六階にダンスホールがあるとか何とか……」
死神ちゃんは先日の〈お姉ちゃん〉の一件を思い出し「そういえば、そだったな」と心中で呟きながら、適当に相槌を打った。好青年は死神ちゃんを背負い直すと、四階に続く階段をゆっくりと登っていった。
一行はやっとの思いで砂漠区域にやってきた。そして、他のモンスターに見つからないようにこそこそとしながら、お目当てのモンスターを探して歩いた。
「あ、いた!」
お嬢は喜々としてそのように声を上げると、少し離れたところにいるモンスターを指差した。それは半身が竜巻となっている〈風のエレメント〉で、砂漠区域では砂嵐を巻き起こし、極寒区域では吹雪を起こすというモンスターだった。
風のエレメントは一行に気がつくと、腕を上下左右にブンブンと振り回しながら近づいてきた。そして、冒険者達の目の前でホバリングすると、上半身を揺り動かしリズムをとりながら声をかけてきた。
「Hey! Yo! Hooo! チェケラッチョ! お前らのbeat、聞かせてみろYo!」
薬指と小指を握りこみ、あとの指を伸ばした状態の両手をわさわさと動かしながら、腕を上げ下げするエレメントはさながらラッパーのようだった。好青年の背中から降りた死神ちゃんは思わず顔をしかめると、呻くようにボソボソと言った。
「これが試練……? 吟遊詩人の試験っていうから、もっと洗練されたものだと思ってたのに、ラップ……?」
「これが、中々難しいらしいんだよな」
思案顔で顎を擦る太っちょを見上げると、死神ちゃんは苦々しげな顔のまま低く唸った。
「あー、そうだろうな。たしかに共通点はあるだろうけど、畑違いにもほどがあるだろ」
死神ちゃんがそう言うと、太っちょは苦笑いを浮かべてごまかした。その横で、お嬢が両の手で握りこぶしを作り、気合を入れるようにガッツポーズをとっていた。そして「まずは私から」と言って一歩前に進み出ると、スウと大きく息を吸い込み、身体全体でリズムを刻み始めた。
「あなたのビートに、ようやくミート! 震えるハートが早くもヒート!」
彼女は一生懸命に韻を踏んでいた。しかし、そればかりに集中しすぎてリズムに乗り切れてはいなかった。そして喉の調子が云々言っていた割に、そんなことは全然関係ないのではないかと言いたくなるくらいの棒読みで、お世辞にも〈歌っている〉とは言い難かった。
風のエレメントは束の間腕を振り回すのをやめて彼女の〈歌〉を吟味していたが、顔色ひとつ変えることなくリズム取りを再開して判決を言い放った。
「残念、無念、またおいで!」
そう言ってエレメントがパチンと指を鳴らすと、彼女は突如足元に発生した竜巻に巻き上げられ、どこかへと飛ばされていった。
次に太っちょが挑戦したのだが、彼もあえなく撃沈し、どこかへと吹き飛ばされた。残された好青年はゴクリと唾を飲み込むと、意を決したようにリズムをとり始めた。
「私のパッション、届けるハイテンション! 過酷なミッション、乗り越えたいディシジョ――ああああああああ!」
無情にも、エレメントは彼が言い終える前にパチリと指を鳴らした。天高く投げ出された彼をぼんやりと見上げた死神ちゃんは、過去に似たような状況があったのを思い出してとてつもなく嫌な予感がした。
高く打ち上げられた彼の姿が確認できなくなると、死神ちゃんはグンと勢い良く空に向かって引っ張られた。そして空中で彼とすれ違い、落下しながら横に横にと引っ張られた。落下地点が流砂だったのだろう、どこかへと猛烈なスピードで流されているようで、空中で何とか浮遊して落下を免れたのも束の間、死神ちゃんはそのまま凧あげの凧のように空を奔るはめになった。
〈呪いの黒い糸〉の先では、落下による大ダメージを受けた好青年がぐったりとしていた。彼が息絶えるのが先か、それとも流砂から逃れるのが先か――。そんなことを死神ちゃんが考え始めた矢先に、呆気無く終わりは訪れた。
血の匂いを嗅ぎつけたサメが、嬉しそうに背びれを振りながら好青年に近づき、彼をバクリとひと飲みにしたのだ。
「砂地に、サメ……? 隣の、水辺のエリアじゃなくて……?」
死神ちゃんは目を疑いたくなるような光景をぼんやりと見下ろすと、ニッコリと微笑み〈自分は何も見ていない〉という態度でその場から立ち去ったのだった。
――――韻を踏み、リズムに乗るためには高い技術が必要だけど、熱いソウルも大事。〈音〉を〈楽〉しむとは、よく言ったものDEATH。
「ぎゃあああああああ!! ――うぇっ、げほっ」
* 吟遊詩人の 信頼度が 3 下がったよ! *
死神ちゃんが吟遊詩人の一人を脅かすと、彼は断末魔のような凄まじい悲鳴を上げた。勇猛そうな好青年という見た目とは裏腹な、情けない金切声を上げてむせ返る彼を、他の吟遊詩人達が軽蔑の目でじっとりと見ていた。叫び声を上げた吟遊詩人は、涙目で仲間を見てポツリと言った。
「ひどい。信頼度まで下げること、無いじゃないか。少しは心配してくれたっていいだろう?」
「いや、これから〈試験〉を受けるっていうのに、そんな喉に負担のかかるような悲鳴を上げるだなんて……。しかも、貴方の声は音質的に私の喉と共鳴するのよ。今の悲鳴のせいで、私の喉までちょっとおかしくなったみたいだわ」
「そ、そんなこと言われても……」
試験? と死神ちゃんが首を捻ると、太っちょの吟遊詩人が頷いた。彼らは吟遊詩人の中でも〈歌〉を得意とする〈トルバドゥール〉だそうで、ある〈試験〉を受けるために五階まで降りてきたのだという。
太っちょは肩を落とすと、死神ちゃんを落胆の眼差しで見つめながら言った。
「信頼度が下がったってことは、この子、死神だよな? わざわざ護衛まで頼んでここまで来たというのに、一旦帰らなくては行けないだなんて」
溜め息をつく太っちょに、ツンツンとしたお嬢様風の吟遊詩人が不機嫌に目を細めた。
「どうせ死ぬときは死ぬんだし、そのまま行きましょうよ。今日という日のために、喉も万全に整えてきたっていうのに。引き返すだなんて考えられないわ」
肩を竦めながらぶっきらぼうにそういうお嬢に苦笑いを浮かべると、一行は〈そのまま先に進む〉ということで合意した。休憩を終えると、彼らは極寒区域に向けて出発した。
しばらくして、吟遊詩人達は白い息とともにがっかりとした気持ちも吐き出した。どうやらお目当ての何かが見つからなかったようで、彼らは凍える体を抱きすくめながらしょんぼりと頭を垂れた。
「いないわね……。今日はこっちじゃないのかしら……」
「仕方がない。一旦四階に戻ろう。砂漠の区域とここは、繋がってはいないから」
「お前ら、さっきから、一体何を探してるんだ?」
死神ちゃんは好青年の肩越しに、吟遊詩人達を見回して首を傾げた。すると、好青年がおんぶしていた死神ちゃんをちらりと見て言った。
「五階のモンスターって、冒険者に変な〈試練〉を課すヤツがたまにいるだろう? その中に、僕達にぴったりの試練を課してくるヤツがいて、極寒区域か砂漠区域のどっちかにいるんだよ。――詩人として綺麗に韻を踏み、音楽家として流れるようにリズムに乗れないとね、一端の吟遊詩人は名乗れ無いよね。というわけで、僕達吟遊詩人の間では、このモンスターに認められて初めて一人前を名乗れるということになっているんだよ」
「今まで、吟遊詩人には何人か会ったことあるが、そんな話、聞いたこともないぞ……?」
「本当かい? ちなみに、踊り子にもそういうのがあるらしくてね。何でも六階にダンスホールがあるとか何とか……」
死神ちゃんは先日の〈お姉ちゃん〉の一件を思い出し「そういえば、そだったな」と心中で呟きながら、適当に相槌を打った。好青年は死神ちゃんを背負い直すと、四階に続く階段をゆっくりと登っていった。
一行はやっとの思いで砂漠区域にやってきた。そして、他のモンスターに見つからないようにこそこそとしながら、お目当てのモンスターを探して歩いた。
「あ、いた!」
お嬢は喜々としてそのように声を上げると、少し離れたところにいるモンスターを指差した。それは半身が竜巻となっている〈風のエレメント〉で、砂漠区域では砂嵐を巻き起こし、極寒区域では吹雪を起こすというモンスターだった。
風のエレメントは一行に気がつくと、腕を上下左右にブンブンと振り回しながら近づいてきた。そして、冒険者達の目の前でホバリングすると、上半身を揺り動かしリズムをとりながら声をかけてきた。
「Hey! Yo! Hooo! チェケラッチョ! お前らのbeat、聞かせてみろYo!」
薬指と小指を握りこみ、あとの指を伸ばした状態の両手をわさわさと動かしながら、腕を上げ下げするエレメントはさながらラッパーのようだった。好青年の背中から降りた死神ちゃんは思わず顔をしかめると、呻くようにボソボソと言った。
「これが試練……? 吟遊詩人の試験っていうから、もっと洗練されたものだと思ってたのに、ラップ……?」
「これが、中々難しいらしいんだよな」
思案顔で顎を擦る太っちょを見上げると、死神ちゃんは苦々しげな顔のまま低く唸った。
「あー、そうだろうな。たしかに共通点はあるだろうけど、畑違いにもほどがあるだろ」
死神ちゃんがそう言うと、太っちょは苦笑いを浮かべてごまかした。その横で、お嬢が両の手で握りこぶしを作り、気合を入れるようにガッツポーズをとっていた。そして「まずは私から」と言って一歩前に進み出ると、スウと大きく息を吸い込み、身体全体でリズムを刻み始めた。
「あなたのビートに、ようやくミート! 震えるハートが早くもヒート!」
彼女は一生懸命に韻を踏んでいた。しかし、そればかりに集中しすぎてリズムに乗り切れてはいなかった。そして喉の調子が云々言っていた割に、そんなことは全然関係ないのではないかと言いたくなるくらいの棒読みで、お世辞にも〈歌っている〉とは言い難かった。
風のエレメントは束の間腕を振り回すのをやめて彼女の〈歌〉を吟味していたが、顔色ひとつ変えることなくリズム取りを再開して判決を言い放った。
「残念、無念、またおいで!」
そう言ってエレメントがパチンと指を鳴らすと、彼女は突如足元に発生した竜巻に巻き上げられ、どこかへと飛ばされていった。
次に太っちょが挑戦したのだが、彼もあえなく撃沈し、どこかへと吹き飛ばされた。残された好青年はゴクリと唾を飲み込むと、意を決したようにリズムをとり始めた。
「私のパッション、届けるハイテンション! 過酷なミッション、乗り越えたいディシジョ――ああああああああ!」
無情にも、エレメントは彼が言い終える前にパチリと指を鳴らした。天高く投げ出された彼をぼんやりと見上げた死神ちゃんは、過去に似たような状況があったのを思い出してとてつもなく嫌な予感がした。
高く打ち上げられた彼の姿が確認できなくなると、死神ちゃんはグンと勢い良く空に向かって引っ張られた。そして空中で彼とすれ違い、落下しながら横に横にと引っ張られた。落下地点が流砂だったのだろう、どこかへと猛烈なスピードで流されているようで、空中で何とか浮遊して落下を免れたのも束の間、死神ちゃんはそのまま凧あげの凧のように空を奔るはめになった。
〈呪いの黒い糸〉の先では、落下による大ダメージを受けた好青年がぐったりとしていた。彼が息絶えるのが先か、それとも流砂から逃れるのが先か――。そんなことを死神ちゃんが考え始めた矢先に、呆気無く終わりは訪れた。
血の匂いを嗅ぎつけたサメが、嬉しそうに背びれを振りながら好青年に近づき、彼をバクリとひと飲みにしたのだ。
「砂地に、サメ……? 隣の、水辺のエリアじゃなくて……?」
死神ちゃんは目を疑いたくなるような光景をぼんやりと見下ろすと、ニッコリと微笑み〈自分は何も見ていない〉という態度でその場から立ち去ったのだった。
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