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【クリップ2】相手先の文化を知るべし。そして……
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@@@ メモ @@@
郷に入りては郷に従え
そのためにも、まずは相手先の文化を知るべし
そして〈気持ち〉を探るべし
@@@@@@@@@@
**********
「大島ー、午後使う予定の資料、もう上がってるー?」
取引先のもとに朝イチで直行していた拓郎は、出社するなりデスク脇にどさりと荷物を置きながら大島にそう声をかけた。そして買ってきたコーヒーを片手に椅子にもたれかかると、ネクタイを少し緩めながら「ああ、疲れた」とこぼした。
大島はファイルを手に取ると、拓郎に差し出して言った。
「大変でしたね。昨日の夜、急に取引先から直で電話が来たんですものね」
「おー、マジでびっくりしたわ。声掛けてくれるのはありがたいんだけど、まさかの『じゃあ、明日朝イチで来て』だもんな。悪いな、昨日は――」
「大丈夫ですよ。パンナコッタちゃんがいない間、ルッチィとは素材集めで大盛り上がりでしたから」
コーヒーを煽りながら資料に目を通していた拓郎は、ぎょっと目をひん剥くと口から噴出しそうになったコーヒーを無理に飲み下した。するとゲホゲホと苦しそうに咳き込む拓郎を、部署のメンバーが「パンナコッタちゃん……?」と呟きながら不審げに見つめた。拓郎は苦笑いを振りまいてごまかすと、大島を睨んだ。
「大島、今日の昼、ちょっとツラ貸せよ」
**********
「いやあ、悪いですねえ。こんな高級店を奢っていただけるだなんて!」
「おい」
「ここ、会社からも近いからということで、拓郎さん達はよく取引先の方々と利用なさっているんでしょう? いいなあ、ずるいなあ。経費で高級ご飯、羨ましいなあ」
「おい、大島――」
「ここのパンナコッタ、すごく美味しいんですよね? 私、一度食べてみたかったんですよー。――あ、心配なさらないでくださいね? 午後の予定に差し障りないように、デザート以外はいっぺんに運んで欲しいと既に注文済みですから」
「おい! どういうことだこれは! 説明しろよ、大島!」
拓郎が声を荒げると、ちょうどウエイターが料理を運んできた。拓郎は口を噤むと、続々と運ばれてくるお高そうなイタリアンを苦い顔で眺めた。そしてウエイターが全ての料理を運び終えて部屋の扉をそっと閉じたのを確認すると、拓郎はゆっくりとした口調で再び「どういうことですか、これは!?」と大島を問いただした。――拓郎と大島は高級イタリア料理店の個室にて、コース料理と対峙していたのだ。
大島は何食わぬ顔でフォークを手に取ると、しれっとした口調で返した。
「内緒話をするにはうってつけでしょう?」
「まあ、個室だしな。でもどうして俺が奢ること前提なんだよ」
「そりゃあもちろん、ルッチィ絡みのつっこんだ話をするからですよ。パンナコッタちゃん」
「その呼び方、やめろ」
「いやでも、実際どうかと思いますよ。前後を短剣符(†)で挟んでパンナコッタとか。地雷臭むんむんですよ」
サラダを口に運ぶ大島を愕然とした表情で見つめると、拓郎は動揺で声を震わせた。
「えっ、地雷……? キラッキラの乙女なネームを考えたつもりだったのに……?」
大島は拓郎のあまりの落胆ぶりにむせ返った。そして含み笑いを漏らしながら、水をひとくち煽った。そしてグラスを置くと「まあ、それは置いとくとして」と話し始めた。
「拓郎さんがこの前悩んでたアレって、フィクションとして楽しんでいたはずのことが現実のものとして現れてしまったからなんですね。――リアルに変化が起きたことには変わりないわけですけど」
拓郎はスープを口に運びながら苦い顔を浮かべた。すると、大島が続けて言った。
「つまるところ、ルッチィをダシにして異世界転移したいと思ってるということですか? しかも、向こうでハーレムを築きたいと。……でも、ルッチィのことを真剣に好きになっちゃったから、罪悪感出てきたってことですよね?」
拓郎はパスタを喉に詰まらせた。ゴフゴフと苦しそうに咳き込むと、絞り出したような濁声でポツリと返した。
「別に、そうは言ってない――」
「えええ、そうですか? この間おうちにお邪魔させていただいたとき、ルッチィ、めっちゃ拓郎さんにラブな感じだったじゃあないですか。拓郎さんも、まんざらではなさそうでしたし」
「えっ、そう!? ルシア、そんなに俺にラブだった!?」
大島はフォークを頬張ろうとしていたのをやめてぽかんとすると、呆れ気味に「ほら、やっぱり拓郎さん、まんざらじゃない」と言った。きょとんとした顔で目を瞬かせる拓郎に苦笑いを浮かべると、大島は魚料理を放り込んだ口元を手で隠しながら言った。
「顔、めっちゃ緩んでますよ。気持ち悪いくらい」
「いやいやいやいや、別にそんなことはないし……」
言いながら、拓郎は肉を切り分けて口に運んだ。そして心なしか気まずい雰囲気の中もぐもぐと肉を咀嚼しゴクリと飲み下すと、盛大に顔をしかめて首を捻った。
「いやでも、そういうのとは違うとは思うんだがさ、こう、胸がキューッとわし掴まれるような感じになることはあるんだよな。――その、あいつが嬉しそうにしてるときとかに」
「ほらあ、それ、めっちゃフォーリンラブじゃあないですかー!」
大島は皿を見つめていたはずの顔を勢い良くあげると、目を真ん丸に見開いて大きな声を出した。拓郎も思わず目を丸くして素っ頓狂な声を上げた。
「ええええええ、そうなの!?」
「そうですよ! 拓郎さん、ひでり過ぎて恋する感覚忘れちゃってるんじゃあないですか!?」
「同じくひでってるお前に言われたくないんだけど!」
「私は常にエルフ系男子にフォーリンラブですから! いつだってキュンキュンしてますから! 今だってルッチィに胸がときめいてますから!」
「ルシアは男子じゃあないだろうが!」
大島は眉をひそめた拓郎を無視するように「まあ、それは置いとくとして」と言うと、フォークを置いて水をひと煽りした。そしてフウと息をつくと、真剣な面持ちで口を開いた。
「いいですか。もしもまだハーレムを夢見ているならばですよ。ルッチィの世界の文化をきちんと知っておいたほうがいいですよ」
「えっ、何で――」
「当たり前じゃあないですか。どんなに拓郎さんがハーレムを夢見ていたとしても、あちらの世界がハーレムを築ける文化圏でなければ、夢は夢のまま終わるんですよ。異世界が総じてハーレムOKと思ったら大間違いですよ。ああいうのはフィクションだから都合よく、そういう世界観で描かれているだけなんですから」
「ああ、まあ、そうだよな。実際の一夫多妻文化圏だって、俺が考えていたような感じとは違ったみたいだし」
拓郎が肉を再びつつき始めると、大島もパスタをクルクルとフォークに巻き取り始めた。そして手元から視線を動かさないまま、彼女は話を続けた。
「そうですよ。それにですね、一夫多妻文化圏でも〈夫を独占したい〉と思う妻はいるにはいますからね、そこも注意です」
「そうなの?」
「そうですよ! 多妻するためには裕福でなければできませんからね。そういうのは王族でないと駄目という場合もありますし。だから文化として認められているとはいえ、実際は一夫一婦というご家庭も結構あるわけです」
「あー、だから我々の文化圏の恋愛観や夫婦観に似た価値観も、一夫多妻文化にだってあるにはあるってことか」
「そうです。――ていうか、それ以前に、本人同士の気持ちが一番大切ですから。ルッチィのバックグラウンドや気持ちを知ろうともしないでのほほんと『ハーレム築きてえ』とだけ思ってるようでしたら、いずれルッチィを傷つけることになりますからね。それだけはやめてくださいよ?」
「い、言われなくても分かってるし……」
拓郎が言葉を濁すと、大島は鋭く彼を睨んだ。
「本当に、それだけはやめてくださいよ? 私、悲しんでいるルッチィなんて見たくないですから」
「だから、分かってるよ! ていうか、そもそも俺は、別に恋してなんかいないって!」
「あーはいはい、そういうことにしておいてあげます。とにかく、ハーレムとか恋愛とか云々は置いとくとしても、ルッチィの世界の文化について知っておいて損はないですよ。あちらに行くなら〈郷に入りては〉ですし。行かないにしても、バックグラウンドを知ることでルッチィのこともよく知れるわけですし」
拓郎は頷くと鞄に手を伸ばした。そしてメモ紙を取り出しペンを握ると、今彼女から受けたアドバイスをそれに書き始めた。
「それはそうと、もしも拓郎さんがあちらの世界に行くということになったら、是非私のことも連れて行ってくださいね」
「何でお前まで連れて行かなきゃならないんだよ」
「仕事もゲームも支援職のこの大島、絶対お役に立ちますよ。それに私だってエルフ男子を婿に―― ……って、何書いてるんですか」
「ああうん、これ、帰ったら観察日記にクリップしとく――」
「は? 観察日記?」
大島の表情がみるみる険しくなるのを見て、拓郎は〈やっちまった〉と内心焦った。そしてその場をごまかし取り繕うべく、拓郎はパンナコッタとエスプレッソを運んでもらおうとウエイターを呼んだのだった。
郷に入りては郷に従え
そのためにも、まずは相手先の文化を知るべし
そして〈気持ち〉を探るべし
@@@@@@@@@@
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「大島ー、午後使う予定の資料、もう上がってるー?」
取引先のもとに朝イチで直行していた拓郎は、出社するなりデスク脇にどさりと荷物を置きながら大島にそう声をかけた。そして買ってきたコーヒーを片手に椅子にもたれかかると、ネクタイを少し緩めながら「ああ、疲れた」とこぼした。
大島はファイルを手に取ると、拓郎に差し出して言った。
「大変でしたね。昨日の夜、急に取引先から直で電話が来たんですものね」
「おー、マジでびっくりしたわ。声掛けてくれるのはありがたいんだけど、まさかの『じゃあ、明日朝イチで来て』だもんな。悪いな、昨日は――」
「大丈夫ですよ。パンナコッタちゃんがいない間、ルッチィとは素材集めで大盛り上がりでしたから」
コーヒーを煽りながら資料に目を通していた拓郎は、ぎょっと目をひん剥くと口から噴出しそうになったコーヒーを無理に飲み下した。するとゲホゲホと苦しそうに咳き込む拓郎を、部署のメンバーが「パンナコッタちゃん……?」と呟きながら不審げに見つめた。拓郎は苦笑いを振りまいてごまかすと、大島を睨んだ。
「大島、今日の昼、ちょっとツラ貸せよ」
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「いやあ、悪いですねえ。こんな高級店を奢っていただけるだなんて!」
「おい」
「ここ、会社からも近いからということで、拓郎さん達はよく取引先の方々と利用なさっているんでしょう? いいなあ、ずるいなあ。経費で高級ご飯、羨ましいなあ」
「おい、大島――」
「ここのパンナコッタ、すごく美味しいんですよね? 私、一度食べてみたかったんですよー。――あ、心配なさらないでくださいね? 午後の予定に差し障りないように、デザート以外はいっぺんに運んで欲しいと既に注文済みですから」
「おい! どういうことだこれは! 説明しろよ、大島!」
拓郎が声を荒げると、ちょうどウエイターが料理を運んできた。拓郎は口を噤むと、続々と運ばれてくるお高そうなイタリアンを苦い顔で眺めた。そしてウエイターが全ての料理を運び終えて部屋の扉をそっと閉じたのを確認すると、拓郎はゆっくりとした口調で再び「どういうことですか、これは!?」と大島を問いただした。――拓郎と大島は高級イタリア料理店の個室にて、コース料理と対峙していたのだ。
大島は何食わぬ顔でフォークを手に取ると、しれっとした口調で返した。
「内緒話をするにはうってつけでしょう?」
「まあ、個室だしな。でもどうして俺が奢ること前提なんだよ」
「そりゃあもちろん、ルッチィ絡みのつっこんだ話をするからですよ。パンナコッタちゃん」
「その呼び方、やめろ」
「いやでも、実際どうかと思いますよ。前後を短剣符(†)で挟んでパンナコッタとか。地雷臭むんむんですよ」
サラダを口に運ぶ大島を愕然とした表情で見つめると、拓郎は動揺で声を震わせた。
「えっ、地雷……? キラッキラの乙女なネームを考えたつもりだったのに……?」
大島は拓郎のあまりの落胆ぶりにむせ返った。そして含み笑いを漏らしながら、水をひとくち煽った。そしてグラスを置くと「まあ、それは置いとくとして」と話し始めた。
「拓郎さんがこの前悩んでたアレって、フィクションとして楽しんでいたはずのことが現実のものとして現れてしまったからなんですね。――リアルに変化が起きたことには変わりないわけですけど」
拓郎はスープを口に運びながら苦い顔を浮かべた。すると、大島が続けて言った。
「つまるところ、ルッチィをダシにして異世界転移したいと思ってるということですか? しかも、向こうでハーレムを築きたいと。……でも、ルッチィのことを真剣に好きになっちゃったから、罪悪感出てきたってことですよね?」
拓郎はパスタを喉に詰まらせた。ゴフゴフと苦しそうに咳き込むと、絞り出したような濁声でポツリと返した。
「別に、そうは言ってない――」
「えええ、そうですか? この間おうちにお邪魔させていただいたとき、ルッチィ、めっちゃ拓郎さんにラブな感じだったじゃあないですか。拓郎さんも、まんざらではなさそうでしたし」
「えっ、そう!? ルシア、そんなに俺にラブだった!?」
大島はフォークを頬張ろうとしていたのをやめてぽかんとすると、呆れ気味に「ほら、やっぱり拓郎さん、まんざらじゃない」と言った。きょとんとした顔で目を瞬かせる拓郎に苦笑いを浮かべると、大島は魚料理を放り込んだ口元を手で隠しながら言った。
「顔、めっちゃ緩んでますよ。気持ち悪いくらい」
「いやいやいやいや、別にそんなことはないし……」
言いながら、拓郎は肉を切り分けて口に運んだ。そして心なしか気まずい雰囲気の中もぐもぐと肉を咀嚼しゴクリと飲み下すと、盛大に顔をしかめて首を捻った。
「いやでも、そういうのとは違うとは思うんだがさ、こう、胸がキューッとわし掴まれるような感じになることはあるんだよな。――その、あいつが嬉しそうにしてるときとかに」
「ほらあ、それ、めっちゃフォーリンラブじゃあないですかー!」
大島は皿を見つめていたはずの顔を勢い良くあげると、目を真ん丸に見開いて大きな声を出した。拓郎も思わず目を丸くして素っ頓狂な声を上げた。
「ええええええ、そうなの!?」
「そうですよ! 拓郎さん、ひでり過ぎて恋する感覚忘れちゃってるんじゃあないですか!?」
「同じくひでってるお前に言われたくないんだけど!」
「私は常にエルフ系男子にフォーリンラブですから! いつだってキュンキュンしてますから! 今だってルッチィに胸がときめいてますから!」
「ルシアは男子じゃあないだろうが!」
大島は眉をひそめた拓郎を無視するように「まあ、それは置いとくとして」と言うと、フォークを置いて水をひと煽りした。そしてフウと息をつくと、真剣な面持ちで口を開いた。
「いいですか。もしもまだハーレムを夢見ているならばですよ。ルッチィの世界の文化をきちんと知っておいたほうがいいですよ」
「えっ、何で――」
「当たり前じゃあないですか。どんなに拓郎さんがハーレムを夢見ていたとしても、あちらの世界がハーレムを築ける文化圏でなければ、夢は夢のまま終わるんですよ。異世界が総じてハーレムOKと思ったら大間違いですよ。ああいうのはフィクションだから都合よく、そういう世界観で描かれているだけなんですから」
「ああ、まあ、そうだよな。実際の一夫多妻文化圏だって、俺が考えていたような感じとは違ったみたいだし」
拓郎が肉を再びつつき始めると、大島もパスタをクルクルとフォークに巻き取り始めた。そして手元から視線を動かさないまま、彼女は話を続けた。
「そうですよ。それにですね、一夫多妻文化圏でも〈夫を独占したい〉と思う妻はいるにはいますからね、そこも注意です」
「そうなの?」
「そうですよ! 多妻するためには裕福でなければできませんからね。そういうのは王族でないと駄目という場合もありますし。だから文化として認められているとはいえ、実際は一夫一婦というご家庭も結構あるわけです」
「あー、だから我々の文化圏の恋愛観や夫婦観に似た価値観も、一夫多妻文化にだってあるにはあるってことか」
「そうです。――ていうか、それ以前に、本人同士の気持ちが一番大切ですから。ルッチィのバックグラウンドや気持ちを知ろうともしないでのほほんと『ハーレム築きてえ』とだけ思ってるようでしたら、いずれルッチィを傷つけることになりますからね。それだけはやめてくださいよ?」
「い、言われなくても分かってるし……」
拓郎が言葉を濁すと、大島は鋭く彼を睨んだ。
「本当に、それだけはやめてくださいよ? 私、悲しんでいるルッチィなんて見たくないですから」
「だから、分かってるよ! ていうか、そもそも俺は、別に恋してなんかいないって!」
「あーはいはい、そういうことにしておいてあげます。とにかく、ハーレムとか恋愛とか云々は置いとくとしても、ルッチィの世界の文化について知っておいて損はないですよ。あちらに行くなら〈郷に入りては〉ですし。行かないにしても、バックグラウンドを知ることでルッチィのこともよく知れるわけですし」
拓郎は頷くと鞄に手を伸ばした。そしてメモ紙を取り出しペンを握ると、今彼女から受けたアドバイスをそれに書き始めた。
「それはそうと、もしも拓郎さんがあちらの世界に行くということになったら、是非私のことも連れて行ってくださいね」
「何でお前まで連れて行かなきゃならないんだよ」
「仕事もゲームも支援職のこの大島、絶対お役に立ちますよ。それに私だってエルフ男子を婿に―― ……って、何書いてるんですか」
「ああうん、これ、帰ったら観察日記にクリップしとく――」
「は? 観察日記?」
大島の表情がみるみる険しくなるのを見て、拓郎は〈やっちまった〉と内心焦った。そしてその場をごまかし取り繕うべく、拓郎はパンナコッタとエスプレッソを運んでもらおうとウエイターを呼んだのだった。
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