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りゅう
どうとでもなる
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権藤と弥多の二人は、手分けをして四番舟と六番舟の水夫を集めた。
熊野水軍崩れの海賊と正面からやりあうのはともかく、とりあえず人手がいるからだ。
ほとんどの若い衆は燃えた家々の後始末に追われていたが、それでも十四人だけかき集めた。
権藤と弥多の配下ではないものも数人ついてきている。
状況の説明はしていない。
とにかく銛か大剣、もしくはそれに準ずる刃物を用意しろという命令をしただけだ。
一行はすぐに新宮の方へと動き出していた。
ただし、六番舟の水夫たちは普段から権藤に慣れ親しんでいるからか、これが冗談でもなんでもいないということに気が付いていた。
四番舟のものたちも、権藤を忌み嫌っている弥多が文句も言わず一緒にいることをいぶかしく思いつつ、何か不味いことが起きていることは察していた。
「―――権藤はん、どうされはったん?」
ついに我慢しきれずに一人の水夫が口を開いた。
六番舟の刺水夫だった。
舟の中で最も親しい立場であることから、あえて先陣を切ったのである。
権藤は弥多と目配せをして、重々しく口を開いた。
「夜の火付け、相手は海賊だ」
「……そうですか」
一行はやはりというように俯いた。
足が動いているだけまだましであった。
「みな、気づいてはおりました。ただ、もう疲れちまって……」
一様に暗い顔をしているのは、おそらくすべてのものが鵜殿の経営が直に行き詰まることを予測していたからだろう。
ただでさえ、人出が少なくぎりぎりの経営を余儀なくされていたのに、建物も道具も、舟さえも失ってしまっていたのだ。
もう鵜殿に先はない。
誰にでもそんな行き詰まりの未来予想は出来た。
学のないその日暮らしの旅水夫でさえも。
強引に腕を引っ張り上げられて、無気力に支配されていた場所から立ち上がるのでさえ億劫だった。
つい朝まで牢に入れられていた者どもの方が元気なぐらい、海賊の襲撃から生き延びたものたちは、かろうじて動くことができる程度でほとんどが未明の大火に心まで焼き尽くされていたのである。
だから、権藤と弥多がついてこいといえば、従うことは従うが足に力が入らない。
どうしても入らない。
しかし、一度座ってしまえばおそらくもう立てない。
絶望に押しつぶされているゆえの仕方のない状態であった。
ある意味では、あの竜とのこの世のものとは思えない死闘の方が、終わりが見え勝ち目があった分だけ、希望があったかもしれないのだ。
「―――女たちが攫われた。鵜殿の金が奪われた。わしらはそれを取り戻す」
権藤は振り向きもせずに行った。
歩みは一切止めない。
他の水夫と違うのは、立ち止まったら立てなくなるからではなく、一刻も早く追いつきたいからだった。
手がかりは一つしかないのだ。
敵が海賊だとしても、あてもなく海に飛び出しても意味はない。
であるのならば、せめて木曾野蔵之介が小早舟を見たのではないかという推理に頼るしかない。
城下からきた木曽野が仮にどこかで小早舟を見たとすれば、最もありえるのは道沿いである。
そして、舟が停泊できるような崖沿い。
権藤も弥多も思いつく場所は一つしかなかった。
城下から鵜殿へ最も近く、人の行き来の多い道から少しわきにそれて、岩礁地帯を囲むように崖のある海岸沿いに作られた道には分岐があり、その一つは山見が入るのには適さない荒れた岬となっていた。
太平洋を見下ろせるほどの高さもなく、眺めもたいしてよくない岬であったから、鵜殿では誰一人として近づかない場所だ。
もし、木曾野が鵜殿の密輸を疑っていたのならば、こういう意識の死角になる場所は早めに内偵をかけていたに違いない。
もっとも鵜殿の者どもは、ほとんどが太地の出身ということもあり、まだこのあたりに馴染んでおらず、ほとんどがそこの様子を知らなかった。
若く好奇心旺盛な弥多たちでさえ、少し沖に遠出した際に、そういう地形になっていると見ていただけで細かく探ろうとまでは考えていなかった場所である。
ただし、かつてはこのあたりで隆盛した熊野水軍のものならば知らぬはずはないであろう。
海と岸を知らぬ水軍など何の役にも立たないからだ。
「わいらが、いくさをするってですか?」
水夫たちが一番気になっていることを聞いた。
彼らは所詮漁師だ。
武士ではない。
それに太平の世になっていくさなど知識としてももっていない。
「わいつは、わしに銛を差し出せばいい。いつものようにだ。鯨を獲るときと要領は一緒だ」
水夫たちは眼を剥いた。
中には自分の頬をつねるものもいた。
あまりにもいつも通りの権藤の答えだからだ。
「あんたが……銛で海賊どもを仕留めると?」
「そうだ。仕掛ける場所によるが、まあ四、五人ならば銛だけでいけるだろう。それに、銛打ちだけならば弥多もできる。わいつらの中にやりたいものがいれば、そいつにも頼むとするか」
六番舟の水夫の一人が刺水夫に続いた。
「銛が尽きたとか―――海賊どもが近寄ってきたときはどうするんだ?」
「大剣でやるさ。わしは大して優れた剣士ではなかったが、まあ一対一でならだいたいの奴らは斬れる。鯨に比べれば的が小さいしな」
以前、四人のよそ者と権藤が喧嘩をしたときのことを誰もが思い出した。
刀を抜いた相手を素手でぶちのめした怪力のことも。
弥多だけが苦い顔をする。
今思えば、そいつらは海賊の斥候役だったのだ。
そのときに気が付いていさえすれば、こんなことにはならなかったという後悔がある。
もしかしたらそいつらに弥多たちが絡んだことが、引き金になったのかもしれないとも考えてしまう。
「わしに任せよ。どうとでもなる」
水夫たちは目配せをした。
この御仁ならやれるだろう、と。
それに鵜殿の将来はもうないが、やられたらやり返さねば気が済まない。
為す術もなく死ぬのはごめんだ。
もともと血の気の多い海の男たちなのである。
一縷の望みのはずが、ここまで太くて長そうな男の糸ならば、本当にどうとでもなりそうな気がしてきた。
「いいでさ。あんたの言う通りにしますよ」
「うむ」
水夫たちの足にさっきよりは力が入るようになってきていた。
権藤伊左馬に悪影響を及ぼされた結果かもしれない。
しばらくして、腰までの薄が生えた分岐を左に入ると、坂道があり、そこを登っていくと崖に囲まれた小さな湾が見えてきた。
そこまで行って見下ろそうと、弥多がつま先を向けたとき、
「動くな」
と、喉元に剣先が突きつけられた。
全身が震える。
気配は一切なかったのに、こんなに近くまで隠れていた誰かがいたのだ。
そして、弥多が硬直をしていると、寝そべって薄に身を隠していたものがゆっくりと姿を現した。
旅姿の同心の格好をした武士であった。
瞬きをすることなく弥多と周囲の状況を探っている。
少しでも抵抗すれば殺されるということが弥多には理解できた。
「おぬし、見覚えがあるぞ。鵜殿の刃刺だったな。どうして、ここにきた。一味と合流するつもりで来たのか?」
剣の主が鋭く問い詰めようとすると、
「おお、木曽野ではないか。生きていたのか」
と、権藤が警戒もせずに寄ってきた。
大剣にも銛にも手をかけていない。
端から木曾野蔵之介を敵とは思っていないかのような無造作な接近だった。
既知に出会って、しかもそれが権藤だということがわかると、毒気を抜かれたように木曽野は表情を緩め、刀を下ろし納刀した。
敵意はないことのあかしだ。
それに、いざとなったらこの集団と一人で切り結ぶつもりの覚悟であったから緊張を解く必要があった。
「権藤がここにいるということは―――なるほど、ご家老の狙いはそういうことか」
殺気と緊張こそ消えたが、木曽野の全身に滾りはじめたのは明白な怒りの炎であった。
熊野水軍崩れの海賊と正面からやりあうのはともかく、とりあえず人手がいるからだ。
ほとんどの若い衆は燃えた家々の後始末に追われていたが、それでも十四人だけかき集めた。
権藤と弥多の配下ではないものも数人ついてきている。
状況の説明はしていない。
とにかく銛か大剣、もしくはそれに準ずる刃物を用意しろという命令をしただけだ。
一行はすぐに新宮の方へと動き出していた。
ただし、六番舟の水夫たちは普段から権藤に慣れ親しんでいるからか、これが冗談でもなんでもいないということに気が付いていた。
四番舟のものたちも、権藤を忌み嫌っている弥多が文句も言わず一緒にいることをいぶかしく思いつつ、何か不味いことが起きていることは察していた。
「―――権藤はん、どうされはったん?」
ついに我慢しきれずに一人の水夫が口を開いた。
六番舟の刺水夫だった。
舟の中で最も親しい立場であることから、あえて先陣を切ったのである。
権藤は弥多と目配せをして、重々しく口を開いた。
「夜の火付け、相手は海賊だ」
「……そうですか」
一行はやはりというように俯いた。
足が動いているだけまだましであった。
「みな、気づいてはおりました。ただ、もう疲れちまって……」
一様に暗い顔をしているのは、おそらくすべてのものが鵜殿の経営が直に行き詰まることを予測していたからだろう。
ただでさえ、人出が少なくぎりぎりの経営を余儀なくされていたのに、建物も道具も、舟さえも失ってしまっていたのだ。
もう鵜殿に先はない。
誰にでもそんな行き詰まりの未来予想は出来た。
学のないその日暮らしの旅水夫でさえも。
強引に腕を引っ張り上げられて、無気力に支配されていた場所から立ち上がるのでさえ億劫だった。
つい朝まで牢に入れられていた者どもの方が元気なぐらい、海賊の襲撃から生き延びたものたちは、かろうじて動くことができる程度でほとんどが未明の大火に心まで焼き尽くされていたのである。
だから、権藤と弥多がついてこいといえば、従うことは従うが足に力が入らない。
どうしても入らない。
しかし、一度座ってしまえばおそらくもう立てない。
絶望に押しつぶされているゆえの仕方のない状態であった。
ある意味では、あの竜とのこの世のものとは思えない死闘の方が、終わりが見え勝ち目があった分だけ、希望があったかもしれないのだ。
「―――女たちが攫われた。鵜殿の金が奪われた。わしらはそれを取り戻す」
権藤は振り向きもせずに行った。
歩みは一切止めない。
他の水夫と違うのは、立ち止まったら立てなくなるからではなく、一刻も早く追いつきたいからだった。
手がかりは一つしかないのだ。
敵が海賊だとしても、あてもなく海に飛び出しても意味はない。
であるのならば、せめて木曾野蔵之介が小早舟を見たのではないかという推理に頼るしかない。
城下からきた木曽野が仮にどこかで小早舟を見たとすれば、最もありえるのは道沿いである。
そして、舟が停泊できるような崖沿い。
権藤も弥多も思いつく場所は一つしかなかった。
城下から鵜殿へ最も近く、人の行き来の多い道から少しわきにそれて、岩礁地帯を囲むように崖のある海岸沿いに作られた道には分岐があり、その一つは山見が入るのには適さない荒れた岬となっていた。
太平洋を見下ろせるほどの高さもなく、眺めもたいしてよくない岬であったから、鵜殿では誰一人として近づかない場所だ。
もし、木曾野が鵜殿の密輸を疑っていたのならば、こういう意識の死角になる場所は早めに内偵をかけていたに違いない。
もっとも鵜殿の者どもは、ほとんどが太地の出身ということもあり、まだこのあたりに馴染んでおらず、ほとんどがそこの様子を知らなかった。
若く好奇心旺盛な弥多たちでさえ、少し沖に遠出した際に、そういう地形になっていると見ていただけで細かく探ろうとまでは考えていなかった場所である。
ただし、かつてはこのあたりで隆盛した熊野水軍のものならば知らぬはずはないであろう。
海と岸を知らぬ水軍など何の役にも立たないからだ。
「わいらが、いくさをするってですか?」
水夫たちが一番気になっていることを聞いた。
彼らは所詮漁師だ。
武士ではない。
それに太平の世になっていくさなど知識としてももっていない。
「わいつは、わしに銛を差し出せばいい。いつものようにだ。鯨を獲るときと要領は一緒だ」
水夫たちは眼を剥いた。
中には自分の頬をつねるものもいた。
あまりにもいつも通りの権藤の答えだからだ。
「あんたが……銛で海賊どもを仕留めると?」
「そうだ。仕掛ける場所によるが、まあ四、五人ならば銛だけでいけるだろう。それに、銛打ちだけならば弥多もできる。わいつらの中にやりたいものがいれば、そいつにも頼むとするか」
六番舟の水夫の一人が刺水夫に続いた。
「銛が尽きたとか―――海賊どもが近寄ってきたときはどうするんだ?」
「大剣でやるさ。わしは大して優れた剣士ではなかったが、まあ一対一でならだいたいの奴らは斬れる。鯨に比べれば的が小さいしな」
以前、四人のよそ者と権藤が喧嘩をしたときのことを誰もが思い出した。
刀を抜いた相手を素手でぶちのめした怪力のことも。
弥多だけが苦い顔をする。
今思えば、そいつらは海賊の斥候役だったのだ。
そのときに気が付いていさえすれば、こんなことにはならなかったという後悔がある。
もしかしたらそいつらに弥多たちが絡んだことが、引き金になったのかもしれないとも考えてしまう。
「わしに任せよ。どうとでもなる」
水夫たちは目配せをした。
この御仁ならやれるだろう、と。
それに鵜殿の将来はもうないが、やられたらやり返さねば気が済まない。
為す術もなく死ぬのはごめんだ。
もともと血の気の多い海の男たちなのである。
一縷の望みのはずが、ここまで太くて長そうな男の糸ならば、本当にどうとでもなりそうな気がしてきた。
「いいでさ。あんたの言う通りにしますよ」
「うむ」
水夫たちの足にさっきよりは力が入るようになってきていた。
権藤伊左馬に悪影響を及ぼされた結果かもしれない。
しばらくして、腰までの薄が生えた分岐を左に入ると、坂道があり、そこを登っていくと崖に囲まれた小さな湾が見えてきた。
そこまで行って見下ろそうと、弥多がつま先を向けたとき、
「動くな」
と、喉元に剣先が突きつけられた。
全身が震える。
気配は一切なかったのに、こんなに近くまで隠れていた誰かがいたのだ。
そして、弥多が硬直をしていると、寝そべって薄に身を隠していたものがゆっくりと姿を現した。
旅姿の同心の格好をした武士であった。
瞬きをすることなく弥多と周囲の状況を探っている。
少しでも抵抗すれば殺されるということが弥多には理解できた。
「おぬし、見覚えがあるぞ。鵜殿の刃刺だったな。どうして、ここにきた。一味と合流するつもりで来たのか?」
剣の主が鋭く問い詰めようとすると、
「おお、木曽野ではないか。生きていたのか」
と、権藤が警戒もせずに寄ってきた。
大剣にも銛にも手をかけていない。
端から木曾野蔵之介を敵とは思っていないかのような無造作な接近だった。
既知に出会って、しかもそれが権藤だということがわかると、毒気を抜かれたように木曽野は表情を緩め、刀を下ろし納刀した。
敵意はないことのあかしだ。
それに、いざとなったらこの集団と一人で切り結ぶつもりの覚悟であったから緊張を解く必要があった。
「権藤がここにいるということは―――なるほど、ご家老の狙いはそういうことか」
殺気と緊張こそ消えたが、木曽野の全身に滾りはじめたのは明白な怒りの炎であった。
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