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りゅう
水軍くずれ
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(竜珠……だと……)
権藤伊左馬の頭は、先ほど和田吉右衛門から聞き出したことでいっぱいになっていた。
当初鵜殿の地獄のような惨状をみて、これは水軍による略奪のやり方によく似ていると思った。
実際、深夜に海からゆっくりと侵入して、油を撒いて火を放つ手口は水軍による夜襲のものであり、そこから堕落し零れ落ちた海賊がよく模倣したものである。
集落のうちで最も金のありそうな太地角右衛門の別邸を襲ったのも、やはり金目のものがあるとしたらそこか村長宅であろうことは想像に難くないので、効率重視のいくさ人の動きに近い。
邪魔するものを皆殺すのも、行き掛けの駄賃に女を攫うのも、いかにも水軍らしかった。
もっとも、襲われたのが鵜殿だということが納得できなかった。
太地や三輪崎のように経営が軌道に乗っているというわけでもない、小さな捕鯨基地を狙ってもたいした金にはならない。
加えて、鵜殿は本来の鵜殿村よりは遠いとはいっても、黒部川河口に近く、新宮藩のおひざ元といってもいい地域なのだ。
しかも、やったのが水軍崩れとなれば、水野家の庭を荒した以上、新宮藩は文字通り櫓櫂の及ぶ限りどこまでも絶対に追いつめるはずである。
ただでさえ、貞享の時代で度を越えた荒事は滅多にないのにこれほどの騒ぎを起こすとは……
だが、それも納得であった。
「松井誠玄……め」
いつの間に、奴が鵜殿の経営に参画していたかは知らぬ。
むしろ、これは権藤の落ち度だ。
鯨獲りにかまけて銛打ちばかりをしていた結果、松井が吉右衛門らに秋波を送っていたことに気が付かなかったのだから。
もう自分は武士を止めたただの漁夫だなど気取っていないで、もっと藩の内情を知るものとして目を光らせておくべきだったのだ。
つい先日、木曾野蔵之介とともに、松井の親戚筋にあたる山川久三郎がやってきたことも不審に思って調べておくべきだったのだ。
それが守らねばならぬ鵜殿に、松井のような男に手を出させる隙となってしまっていたとは……
「わしは愚かだった。せめて木曽野にもっとよく話を聞いておきさえすれば……」
すると、いまのところ歩くのが精いっぱいな弥多がそれを聞きつけ言った。
「木曽野さまなら、どこかにいるかもしれねえぜ……」
「なんだと? なといせ、あいつが鵜殿にいるのだ?」
「昨日、昼ぐらいに村長のところへやってきた。いないときいたら、わいたちにも話しかけてきた」
「内容は?」
「村長や勝太夫、わいつがいないこと……か。あと、見掛けねえよそ者がいなかったかとかも……」
権藤は木曽野のことをよく知っている。
同心として長い物には巻かれよという男ではない。
木曽野以外の男だったのであれば、内通か斥候を疑うところだが、あえて彼がここに来たとなれば、おそらくは松井とは無関係だろう。
以前は、抜け荷の捜索をしていると言っていたのでその件だろうか。
だが、夜更けにこんな襲撃があったと同じ日に、奉行所の同心の木曽野がやってというのはあまりにもできすぎではないのか。
「あいつは何時頃、城下に戻った?」
「いや、木曾野さまは調べ物が終わっていないといって、角右衛門どの屋敷に泊まられたはずだ」
「なんだと」
権藤たちが真っ先に向かった先は太地角右衛門の別邸だった。
あそこには用人と五番刃刺の死体しかなかった。
木曽野のものはなかった。
まさか、疑いたくはないが、木曽野がこの手引きをしたのか……
「他に何かないか」
「そういえば、木曽野さまに舟の数について教えるように頼まれたな。勢子舟七艘、網舟三艘、魚取舟二艘以外に、鵜殿に船はあるのかって。わいは、あとは角右衛門どのが太地から来るときに使う樽廻船があるだけだと教えたがよ」
「なぜ、木曽野は舟の数を聞いたか、わいつに言ったか?」
「知らん。が、櫂が五挺の九人乗りはあるかとはいっていた」
「勢子舟よりも小さいな。そんなものが鵜殿にあったのか……」
櫂が五挺程度では、漁にはならない。
網を使うのならばその二倍は必要だし、捕った魚を溜めこむ槽も必要だからだ。
そのとき、閃いたものがある。
「九人乗り―――水軍の小早舟か!」
権藤は振り向いて、弥多の肩を横から掴んだ。
「木曽野は、その船について他に何かを言っていなかったのか?」
「い、いや、単にお役目だからと、わいらが勢子舟の手入れをしているところに来て……ああ、別になんにも……」
権藤の脳みそは久しぶりにぶんぶんと動き出した。
もしも、木曽野が手引きをしたのならもっと自然に振る舞うはずだ。
なのに、わざわざ怪しまれそうなことを水夫たちに聞きまわったということは、その九人乗りの舟について知りたがったということだ。
小早舟というのは、俗にいう「いくさ船」である。
戦国時代から使われている「いくさ船」は、大型の安宅船と中型の関船と、小型の小早舟におおよそ分類される。
小型の早船の略称であり、櫓は数は少なく、多くても四〇挺以下で乗員も限られている。
船体が小さいため、全体を覆う甲板状の総矢倉がなく、半垣造りとよばれる足を隠す程度の低い垣立(壁)があるだけである。
水軍によって補助役か、主戦力かで分けられるが、小型なうえ快速であるため、どのように使っても海戦ではよく活躍した。
いくさ船のため、まっとうな港には停泊することはなく、藩によっては使用が禁止されていることもある。
鵜殿にも当然存在していない。
つまり、それは鵜殿を襲った海賊どもの持ち物である可能性が高いのだ。
(木曽野の狙いはそれか……)
だが、奉行所の同心が単独で海賊対策などするだろうか。
隠密として内定にきたとしても一人では心許ない。せめて連絡役の岡っ引きぐらいはつれてきているはずだ。
(もともと、村長や勝太夫と話をしなければここで何も始まらん。なのに、わしらが不在であったというのに、すぐに新宮に帰らずにいたということにはもっと理由があるはずだ。ならば、小早舟についてはたまたま見掛けて気になったら、聞いて回った程度か。しかし、どうして木曽野は小早舟に関心を持ったのか…… 鵜殿と小早舟を結び付けたのか……)
考え抜き、だした答えは―――
「木曽野はどこかで小早舟を見かけたのだ。ゆえにわいつらに聞き取りをした。おい、木曽野は他に何かをいっていなかったか。例えば、どこで見たとか、そういうことだ」
「覚えてねえが、口にされてはいなかったと思う」
「そうか」
しかし、新宮からやってきた木曽野が舟を見かけられる場所というのは限られている。
海岸線沿いに進めばそれらしい場所は洗い出せるだろう。
権藤は自分の小屋に飛び込んだ。
愛用の早矢銛を数本取り出し、大剣も寝刃を合わせたものと取り換える。
小屋の外にいた弥多にも渡す。
「なんだよ、これは?」
「武器はいるだろう。これから、わしらはお汐たち女を攫った海賊どもをぶち殺しに行くんだ」
「……いくのか」
「なに、鯨を獲りに行くよりは容易いことだ。まして、わしらは竜も退治したことがある刃刺なのだぞ」
ぎりっと歯を食いしばって、弥多は親の仇のように銛を握りしめた。
権藤の言うことが当然のように心に響いたのである。
権藤伊左馬の頭は、先ほど和田吉右衛門から聞き出したことでいっぱいになっていた。
当初鵜殿の地獄のような惨状をみて、これは水軍による略奪のやり方によく似ていると思った。
実際、深夜に海からゆっくりと侵入して、油を撒いて火を放つ手口は水軍による夜襲のものであり、そこから堕落し零れ落ちた海賊がよく模倣したものである。
集落のうちで最も金のありそうな太地角右衛門の別邸を襲ったのも、やはり金目のものがあるとしたらそこか村長宅であろうことは想像に難くないので、効率重視のいくさ人の動きに近い。
邪魔するものを皆殺すのも、行き掛けの駄賃に女を攫うのも、いかにも水軍らしかった。
もっとも、襲われたのが鵜殿だということが納得できなかった。
太地や三輪崎のように経営が軌道に乗っているというわけでもない、小さな捕鯨基地を狙ってもたいした金にはならない。
加えて、鵜殿は本来の鵜殿村よりは遠いとはいっても、黒部川河口に近く、新宮藩のおひざ元といってもいい地域なのだ。
しかも、やったのが水軍崩れとなれば、水野家の庭を荒した以上、新宮藩は文字通り櫓櫂の及ぶ限りどこまでも絶対に追いつめるはずである。
ただでさえ、貞享の時代で度を越えた荒事は滅多にないのにこれほどの騒ぎを起こすとは……
だが、それも納得であった。
「松井誠玄……め」
いつの間に、奴が鵜殿の経営に参画していたかは知らぬ。
むしろ、これは権藤の落ち度だ。
鯨獲りにかまけて銛打ちばかりをしていた結果、松井が吉右衛門らに秋波を送っていたことに気が付かなかったのだから。
もう自分は武士を止めたただの漁夫だなど気取っていないで、もっと藩の内情を知るものとして目を光らせておくべきだったのだ。
つい先日、木曾野蔵之介とともに、松井の親戚筋にあたる山川久三郎がやってきたことも不審に思って調べておくべきだったのだ。
それが守らねばならぬ鵜殿に、松井のような男に手を出させる隙となってしまっていたとは……
「わしは愚かだった。せめて木曽野にもっとよく話を聞いておきさえすれば……」
すると、いまのところ歩くのが精いっぱいな弥多がそれを聞きつけ言った。
「木曽野さまなら、どこかにいるかもしれねえぜ……」
「なんだと? なといせ、あいつが鵜殿にいるのだ?」
「昨日、昼ぐらいに村長のところへやってきた。いないときいたら、わいたちにも話しかけてきた」
「内容は?」
「村長や勝太夫、わいつがいないこと……か。あと、見掛けねえよそ者がいなかったかとかも……」
権藤は木曽野のことをよく知っている。
同心として長い物には巻かれよという男ではない。
木曽野以外の男だったのであれば、内通か斥候を疑うところだが、あえて彼がここに来たとなれば、おそらくは松井とは無関係だろう。
以前は、抜け荷の捜索をしていると言っていたのでその件だろうか。
だが、夜更けにこんな襲撃があったと同じ日に、奉行所の同心の木曽野がやってというのはあまりにもできすぎではないのか。
「あいつは何時頃、城下に戻った?」
「いや、木曾野さまは調べ物が終わっていないといって、角右衛門どの屋敷に泊まられたはずだ」
「なんだと」
権藤たちが真っ先に向かった先は太地角右衛門の別邸だった。
あそこには用人と五番刃刺の死体しかなかった。
木曽野のものはなかった。
まさか、疑いたくはないが、木曽野がこの手引きをしたのか……
「他に何かないか」
「そういえば、木曽野さまに舟の数について教えるように頼まれたな。勢子舟七艘、網舟三艘、魚取舟二艘以外に、鵜殿に船はあるのかって。わいは、あとは角右衛門どのが太地から来るときに使う樽廻船があるだけだと教えたがよ」
「なぜ、木曽野は舟の数を聞いたか、わいつに言ったか?」
「知らん。が、櫂が五挺の九人乗りはあるかとはいっていた」
「勢子舟よりも小さいな。そんなものが鵜殿にあったのか……」
櫂が五挺程度では、漁にはならない。
網を使うのならばその二倍は必要だし、捕った魚を溜めこむ槽も必要だからだ。
そのとき、閃いたものがある。
「九人乗り―――水軍の小早舟か!」
権藤は振り向いて、弥多の肩を横から掴んだ。
「木曽野は、その船について他に何かを言っていなかったのか?」
「い、いや、単にお役目だからと、わいらが勢子舟の手入れをしているところに来て……ああ、別になんにも……」
権藤の脳みそは久しぶりにぶんぶんと動き出した。
もしも、木曽野が手引きをしたのならもっと自然に振る舞うはずだ。
なのに、わざわざ怪しまれそうなことを水夫たちに聞きまわったということは、その九人乗りの舟について知りたがったということだ。
小早舟というのは、俗にいう「いくさ船」である。
戦国時代から使われている「いくさ船」は、大型の安宅船と中型の関船と、小型の小早舟におおよそ分類される。
小型の早船の略称であり、櫓は数は少なく、多くても四〇挺以下で乗員も限られている。
船体が小さいため、全体を覆う甲板状の総矢倉がなく、半垣造りとよばれる足を隠す程度の低い垣立(壁)があるだけである。
水軍によって補助役か、主戦力かで分けられるが、小型なうえ快速であるため、どのように使っても海戦ではよく活躍した。
いくさ船のため、まっとうな港には停泊することはなく、藩によっては使用が禁止されていることもある。
鵜殿にも当然存在していない。
つまり、それは鵜殿を襲った海賊どもの持ち物である可能性が高いのだ。
(木曽野の狙いはそれか……)
だが、奉行所の同心が単独で海賊対策などするだろうか。
隠密として内定にきたとしても一人では心許ない。せめて連絡役の岡っ引きぐらいはつれてきているはずだ。
(もともと、村長や勝太夫と話をしなければここで何も始まらん。なのに、わしらが不在であったというのに、すぐに新宮に帰らずにいたということにはもっと理由があるはずだ。ならば、小早舟についてはたまたま見掛けて気になったら、聞いて回った程度か。しかし、どうして木曽野は小早舟に関心を持ったのか…… 鵜殿と小早舟を結び付けたのか……)
考え抜き、だした答えは―――
「木曽野はどこかで小早舟を見かけたのだ。ゆえにわいつらに聞き取りをした。おい、木曽野は他に何かをいっていなかったか。例えば、どこで見たとか、そういうことだ」
「覚えてねえが、口にされてはいなかったと思う」
「そうか」
しかし、新宮からやってきた木曽野が舟を見かけられる場所というのは限られている。
海岸線沿いに進めばそれらしい場所は洗い出せるだろう。
権藤は自分の小屋に飛び込んだ。
愛用の早矢銛を数本取り出し、大剣も寝刃を合わせたものと取り換える。
小屋の外にいた弥多にも渡す。
「なんだよ、これは?」
「武器はいるだろう。これから、わしらはお汐たち女を攫った海賊どもをぶち殺しに行くんだ」
「……いくのか」
「なに、鯨を獲りに行くよりは容易いことだ。まして、わしらは竜も退治したことがある刃刺なのだぞ」
ぎりっと歯を食いしばって、弥多は親の仇のように銛を握りしめた。
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