奴隷少女は公爵夫婦に助けられました

ニチカ

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リリスがベティを引き取ったものの、ベティはもう18歳であり、成人している年だったので使用人として雇うこととなった。

「ありがとうソフィー。あなたのおかげでここで働けるようになった」

ソフィーは嬉しそうに笑うベティを見て頷いた。

「…頑張ってね」

「うん!ソフィーのために一生懸命働く!」

ベティはメイドの服を着て、自信満々に両手をグッと握った。

「ベティ、洗濯を手伝って」

そう廊下の奥で洗濯物をもつメイドが言った。ソフィーはそのメイドを見るなりどこかへ行ってしまった。

「ソフィー?」




「ソフィーちゃん、その手の怪我どうしたの?」

ソフィーの左手の甲が妙に赤くなっていた。リリスはソフィーの手を取った。

「誰かに叩かれたの?」

ソフィーは首を横に振った。そこにアーサーもやってきた。

「どうしたんだ?」

アーサーのソフィーの手をのぞきこんだ。それからやさしく その手を触った。

「少し腫れてるな、冷やそう」

「そうね」

ソフィーはリリスに左の手の甲を冷たい氷の入った袋で冷やしてもらった。

「どうしたの?」

「いつ傷がついたか分からない 」
ソフィーはつぶやくようにそう言った。

「そうか。無意識にどこかにぶつけたのかな」

アーサーがそう言うと、ソフィーはコクリと頷いた。

「気をつけてね」

リリスは優しく笑った。



ベティはソフィーの部屋の掃除をしていた。メイド長から頼まれ、掃除をしていたのだ。ベティは掃除をしていて少し疑問が湧いた。
 
ソフィーの部屋は他の部屋に比べてホコリが溜まっていた。ベッドのシーツもシワだらけであった。

ベティはメイド長にそれについて聞いてみたが、「前の担当の子がサボってただけよ」というだけだった。

ベティは休憩時間の間にほかのメイド達の話に交じっていた。 

「ベティだっけ?ここで働けるなんて良かったわね。自由時間はあるし、休日には街に下りる馬車だって出るのよ」

茶髪のメイドが偉そうな、態度でそう言った。   

「そうなんですか」

「でもねぇ」  ともう1人のメイドがため息混じりに肩を落とした。

「ウィリアム様ったらあの奴隷だった子供を養子なんかにしたのよ。奴隷なんて家畜と同じよ」

「ほんとよね、私達の方が向いてるって。あんなのが貴族の仲間入りなんて信じられな…」

そう言いかけた時ベティはコップの水を2人に盛大にかけた。

「もうソフィーは奴隷じゃない。私達の主人なのよ!そんなこと言ってるあんた達が貴族になんてなれるわけないでしょ!」

ベティはさっさと休憩室から出ていった。





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